とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part18

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かおり



神裂火織。
イギリス清教に所属しながら、天草式十字凄教の女教皇も務める。
核兵器と同等の戦力である聖人であり、魔術大国イギリスでもトップクラスの力を持っている。
その彼女が、イギリスから、突如消えた。


所変わって学園都市。
とある一室に日が差し込む。

「……だから、ごめんね、うん、うん、また今度」

ピッ という音とともに、そのカエルの携帯はしまわれた。

「どうした?」

ツンツンパパは、洗い物を終わらせ、手を拭きながら問いかける

「婚后さんがね、遊ぼうって」

電話をしながら、器用に人形を動かしていたのはビリビリママだ
モグモグベイビーはその人形遊びにきゃっきゃと夢中である

今日も上条家は平和だった

「でも、断った、インデックスと遊びたかったしね」

ほらほらインデックス~、なんて再び赤ちゃんに構いだした美琴を見ながら、
上条は一時何か考え、意を決して声をかけようとした

「なぁ、美琴…………ん?……!!!!」

「!!!」

「あう?」

上条達はそれに気付き、動いた。
次の瞬間、窓ガラスが砕け散る。

インデックスをかばうように抱きしめていた美琴、
さらに二人を守るように抱きしめていた上条。

3人ともケガはなく、ゆっくりと開かれた上条の目に、
その人物が映った。

「……かん、ざき?」

「お久しぶりです、皆さん」




上条当麻、御坂美琴、そして神裂火織の3人はなぜかフローリングに正座していた。
上条の右隣が美琴、二人の正面に神裂が座る。ちなみにインデックスは美琴の膝の上でケロヨンとピョンコを戦わせている。
どこかからかししおどしの「カコーン」という音が聞こえた。

「久しぶり、神裂さん」

「お久しぶりです、御坂も元気そうですね」

最初は聖人だ超能力者だでいがみ合っていた二人も、上条の冒険に付き合ううちに一緒にいることが多くなり、会話が上条の愚痴になり、いつのまにか仲良くなるという、なんか、上条の周囲は大体そんな関係だったのだった。

「で、なにしに来たんだよ?」

「……はい、まずは、その子を貸してくださいませんか?」

上条と美琴は?を頭に浮かべて視線を交えた後に、
神裂に顔を向け同時にうなずくとインデックスを渡す。
しばらくインデックスを凝視する神裂に対し、インデックスも瞬きをした後に、キョトンと頭を傾けた。



もう限界だった。




「だーーーーーーーー!! かわぃぃぃぃいいいいいいいいいいいい!!!!」

急に立ちあがりインデックスを抱きしめながら叫ぶヤマトナデシコだったもの。
なんて声をかければいいのかわからない御両親。
神裂はさらに二人を置いていく。

「なんですか? なんなんですか!!? 
ただでさえちっこくて愛くるしいお姿だったのに、
さらにちっこくなるとか、もうどうしてくれるんですか!!!!」

目を輝かせながら、インデックスをたかだかと掲げたり、頬をこすり合わせたり、抱きしめてグルグル回ったりする聖人。
上条と美琴はあっけにとられたあと、はたと気がつく。
この状況は、危険だ。
未だになにかを叫んでいる神裂を、あたふたと制止する。

「ま、待て!! 神裂!! キャラ崩壊どころじゃないぞ!!!」

「そろそろ元に戻って!! 読者もひいてるから!!」

後ろ向きに片足をあげ、インデックスを高い高いしながら笑いかける神裂。
手を虚空に漂わせる上条と美琴、しばらくそのまま固まっていた4人は。

「すみません、取り乱しました」

一瞬で元の位置に戻った。
しかし、過去は無かったことにはできないのだった。
インデックスが神裂の隣で遊び始める。


「こほん、……で、何しに来たんだ?」

しかし、上条は過去を無かったことにした。
上条の半分は優しさでできているのだ。

「ああ、そうでしたね」

そして、彼女は行動に移した。

「すみませんでした!!」

大和撫子の美しい土下座である。
当然2人は慌てた

「な、なんだよ急に!!」

「私があなたの家で暴れたせいで、あなたが住む家を失ったととステイルから聞きまして、この子が関わると、つい、自分を見失ってしまって……」

「あー、そういえば、そうだった」

また、借りが増えてしまった。なんていう神裂に、
あるある、とかうなずく美琴さんなのだった。

「まぁ、それはもういいよ、そんなことより窓ガラスを壊して突入するほど急いでた理由は何だ?」

「あ、それはインデックスがかわいすぎて、我慢できなかっただけです」

「全然反省してねぇじゃねえか!!!!」

うがーーーーー と立ちあがる上条を、
まぁまぁと腰にしがみついてなだめる美琴さんであった。
そのまま美琴は問いかける。

「そ、それで、神裂は何しに来たの?」

「はい、もろもろの借りを返させていただきましょう!!
上条当麻と、インデックスの面倒は、私が見ます!!!!!」

「「へ???」」

「あう?」

3人はガッツポーズしながら立ちあがる聖人を同時に見た。
少ししてようやく上条が動き始める。
美琴もおずおずと立ちあがる。

「ちょ、ちょっと待ってくれ、どういうことだ??」

「と、当麻とインデックスの面倒を、神裂が見るの?」

「はい、今日すぐにとはいきませんが、明日には新しい家を見つけようと思います」

何か言おうとしていた二人は、次の神裂の言葉で固まった。

「関係のない御坂に、これ以上迷惑はかけられませんから」

その一言に、全く悪意は無い。
だから二人は戸惑った。


本来、この状況は、いびつなのか?


「と、当麻……」

「美琴……」

上条は、迷っていた。
先ほどの電話は、
彼女の親友の1人からだったはずだ。


もし、自分達がいなければ、彼女は今ごろ楽しく友人と遊んでいたはずなのだ。


一方、美琴は、だんだん、怒りがこみ上げていた。

なぜ?

そんな時、再び電話が鳴った。湾内の文字が表示される。
美琴は、もう限界だった

「じゃあ、もう、わたしは、関わらなくていいのね。友達と遊んでくる」

上条が制止する間もなく、そのドアは閉められた。









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