「DLC(ダウンロードコンテンツ)」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
インターネットを通じて配信される、ゲームソフトウェアの追加データの事(*1)。
インターネット通信可能なハードが普及したことで生まれた、データ配信サービス。多くの場合有料。
無料配信されている物はソフトと通信環境を整えれば利用可能だが、有料配信されている物はソフトの代金とは別に金銭の支払いが必要になる。その他、特定の条件の元でのみダウンロード可能なコンテンツも存在する(*2)。
特典商法を含まない無料コンテンツに関しては殆ど問題にされず、寧ろ好意的に受け止められる事が多い。一方で、ゲームソフト以外の出費が必要な物に関しては価格設定や内容・販売方法に対して不満の声が上がる物が少なくない。
例としては上記の様な物が挙げられる。どれも基本的にDLCへの購買意欲を過剰に煽る阿漕な物である点が非難される。
特にバンダイナムコのゲームは有料DLCが多い上に値段も決して安くなく「ぼったくり商法」とまで言われている。
「DLC専用のコスチュームを買わないと技やスキルのコンプリートができない(*5)」などの様に、DLCを前提にしたゲーム内容であったりと明らかに限度を越えた物も存在。
中でも『アイドルマスター』シリーズは値段が高い上に量も多く、DLCゲームの代表例とされる。「有料DLCのみで億単位の売り上げを得た」「MSPの国内売上が異常なほど伸びた」などDLC関連の逸話に事欠かない。
その上『アイドルマスターSP(*6)』からはコンプ特典まで用意する様になり、更に『アイドルマスター2』ではアンロック商法、遂にはキャラクターまで有料配信するなど止まる事を知らない。
また、『BLAZBLUE Continuum Shift』『DEAD OR ALIVE Xtreme 2』のように「DLCを買わずともゲーム内のプレイで解禁できるが解禁条件が面倒あるいは高難易度」という場合も嫌がられがち。こういう場合はバランスの問題である。
そもそも違法ダウンロードが蔓延する上、家庭用ゲーム市場全体が縮小傾向にある昨今、確実に利益が見込めるDLCは企業にとって「生命線」と言ってもいいほど重要な項目である。
また、メーカー側が拡張要素に課金を設け対価を得るのはごく普通の商業行為であるし、何より購入はあくまでプレイヤーの自由であるため、DLCそのものに対する無差別な批判も考えものである。
寧ろ発売前までに実現できなかった要素を後から追加する事ができたり、1本のゲームを末永く長く楽しむ事ができたりと、サービスの受け手・遊び手であるユーザーにとっても喜ばしいコンテンツであると言えるのは確かである。
「購買意欲を煽る為!」という側面は勿論否定できないが、他のゲームメーカーやそれ以外の企業とのコラボレーションイベント等のDLCならではの楽しい要素も少なくない。
ただし、これらはあくまでコンテンツ内容とその値段および売り方が適切であれば、という(ある種当たり前の)前提があればこそ。
残念ながらその前提から大きく逸脱したDLCも多く、そのせいでDLCそのものが「メーカーが楽して金を巻き上げるための手段」と認識されがちなのが現状なのである。
「DLC抜きでは中身がほとんどない」「その作品のゲーム性を考えれば、普通に入っていて当たり前の要素が有料DLC」「DLCを買わないとゲームをプレイする上で大きな問題がある(≒DLC購入が前提になっている)」など、事実上のゲーム本体価格のつり上げや露骨な集金目当てのDLCが少なくない。前述したバンナムのみならず、その手の悪質DLCが常態化している企業も少なくない。
そのため「有料DLCは(その内容を問わず)悪質商法」「ソフトが無料ならともかく、ソフトを有料で買わせている以上、そのソフトの一要素である追加要素は無料で配布するのが当然」「最初から入れておけ」などの意見、いささか極端なものとしては「有料無料関係なく、DLCを導入している時点で未完成品をユーザーに売りつけているのと同じ」とする意見も出ている。
尤も様々な要因でゲーム機をネットに繋げられない状況にある者(*7)も決して少なくはない事を忘れてはならない。
そういった層はパッチなどのサポートも受けられず、無料追加コンテンツの利用もできない為同じ様にソフトの代金を支払ったにもかかわらず(結果的に)未完成品を売りつけられているのと変わらない。
ともあれ市場の傾向などから見ても、DLCは既に定着した新しいゲームの売り方であり今後増えこそすれ減る事は無いと思われる。
まだまだ過渡期の商法である為、メーカー・ユーザー共に今後DLCとの付き合い方をよりよいものになる様考えていく必要があるだろう。
タイトル | 備考 | |
内容に対して値段が高い | アイドルマスター | 数も多く、つきあうには覚悟が必要なシリーズ。ゲーム難易度に影響が少ないのが救い。 |
エースコンバット6 解放への戦火 | 1機辺りの値段は安いがとにかく量が多い(DLC無しだと機体数が少ない。また過去作では普通に使えたエース機のカラーまで有料である) | |
ACE COMBAT ASSAULT HORIZON | 機体を1機追加するのに720円、色違いの機体が480円等とあまりにもユーザーを舐めている値段設定の上、追加機体の殆どは過去作に登場した機体である事も問題視された。 | |
機動戦士ガンダム戦記 | ||
テイルズ オブ ヴェスペリア | ||
テイルズ オブ グレイセス | ||
武装神姫BATTLE MASTERS Mk.2 | 参加機体の半数近くがDLCで1セット2,100円と高額(無印DLCキャラシナリオも有料)、全部揃えようとすると4万円近くに。 | |
北斗無双 | 但し、インターナショナル版の発売と共に値段が大幅に引き下げられた為、現在はあまり問題視されてはいない(*8)。 | |
不完全商法 | リッジレーサー (PSV) | 初期状態は体験版同然。DLC購入でまともなゲームとなるが販売開始が2ヶ月も遅れた。 |
ビューティフル塊魂 | 不完全商法かつ過剰なアンロック商法。ゲーム内ボリュームの半分ほどがアンロック式DLCであり、DLCなしでは致命的にボリュームが不足。 |