トップページ > 新聞論評 > 新聞論評 2011 > 新聞論評 20111107 > this Page
{2011年11月7日 締 切 新聞論評 学籍番号 200914056 氏名 平岡輝長}
1.新聞情報
2.要約:
2011年7月下旬から始まった洪水で、進出企業の3割に当たる約300社が生産停止に追い込まれているもようだ。被害の長期化をにらみ工場の移転なども加速しているが、大企業に比べて中小企業には工場移転の投資負担が重く、生産拠点の移転には踏み切れていない企業もある。(127字) ----
3.論評
タイには自動車、電気関連など多くの企業が進出している。外務省の統計によればタイに進出している日本企業は約1000社で洪水が浸水したロジャナ工業団地など7工業団地には日本企業約450社が集積している。この内の7割が中小企業である。部品調達が滞っているために生産に影響が出ているケースを含めると被害はさらに大きいだろう。被害が特に大きいのは精密部品などでパソコンのデータやビデオ映像の記憶装置として使われるハードディスクはタイ国内で世界の60%が生産されていたため、従来どおりの生産ができずに価格が1週間の間に20%ほど高騰している。
これに対して中小企業庁は中小企業向けの相談窓口を設置するなどして資金調達、工場の移設、タイ従業員の雇用などの相談に乗っているが、中小企業には工場移転の負担は大きく現実的にはタイからの工場移設は困難であるといえる。
国内の震災時のサプライチェーンの問題と同様にいえることは、企業が生産を集中すると効率化のデメリットとして天災時の流通が停止してしまうということがいえると思う。(441字)
#comment_num2(size=60,vsize=5)
{2011年11月7日 締 切 新聞論評 学籍番号 200914056 氏名 平岡輝長}
1.新聞情報
- 見出し:日系の中小企業3割停止
- 新聞名:日本経済新聞 朝刊
- 発行日:2011年11月6日
- 面;1面
2.要約:
2011年7月下旬から始まった洪水で、進出企業の3割に当たる約300社が生産停止に追い込まれているもようだ。被害の長期化をにらみ工場の移転なども加速しているが、大企業に比べて中小企業には工場移転の投資負担が重く、生産拠点の移転には踏み切れていない企業もある。(127字) ----
3.論評
タイには自動車、電気関連など多くの企業が進出している。外務省の統計によればタイに進出している日本企業は約1000社で洪水が浸水したロジャナ工業団地など7工業団地には日本企業約450社が集積している。この内の7割が中小企業である。部品調達が滞っているために生産に影響が出ているケースを含めると被害はさらに大きいだろう。被害が特に大きいのは精密部品などでパソコンのデータやビデオ映像の記憶装置として使われるハードディスクはタイ国内で世界の60%が生産されていたため、従来どおりの生産ができずに価格が1週間の間に20%ほど高騰している。
これに対して中小企業庁は中小企業向けの相談窓口を設置するなどして資金調達、工場の移設、タイ従業員の雇用などの相談に乗っているが、中小企業には工場移転の負担は大きく現実的にはタイからの工場移設は困難であるといえる。
国内の震災時のサプライチェーンの問題と同様にいえることは、企業が生産を集中すると効率化のデメリットとして天災時の流通が停止してしまうということがいえると思う。(441字)
#comment_num2(size=60,vsize=5)