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updated:2012-02-27 20:28:48 (Mon)
2012年2月27日締切 新聞論評 200914056 平岡輝長
1.新聞情報
- 見出し:「AIJ契約、中小9割」
- 新聞名:日本経済新聞
- 発行日:2012年2月27日
- 面:朝刊、1面
2.要約:企業では厚生年金を投資顧問、信託銀行、生命保険などで運用している。24日に独立系投資顧問会社、「AIJ投資顧問」が
業務停止命令など行政処分を受けたが、その顧客の内9割が中小企業だった。(90字)----
3.論評
独立系投資顧問会社、「AIJ投資顧問」への行政処分を受け、金融庁は同業者の一斉調査に乗り出すそうだ。
私はAIJ投資顧問でずさんな運用管理や運用成績の水増しが行われていた事は大きな問題だと考える。リスクマネジメントの観点から考えれば、
投資をする際にはリスクの集中を避け、分散をさせなければならない。
AIJに投資を委託していた企業の中には企業年金の運用資産の内3割を委託していた企業もある。その点ではAIJ投資顧問に委託をしていた企業、
厚生年金基金にも見る目がなかったのだから少なからず責任はある。しかしながら、AIJの損失は2000億円と大きく、損失の事実を運用成績の
水増しでごまかしていたのだから非常に悪質だ。
一斉調査が行われれば、AIJと同様の悪質な運用会社はひとまずいなくなるだろう。しかし同じような事件はいつか起きる。このような事件が
起こらないようにするには、我々一人ひとりが、知識を持ち、自分の厚生年金がどの会社でどうやって運用されているのかくらいには関心を
持たなければいけない。無知、無関心は罪である。(441字)