連載 - IF-03 - 「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

―――この物語はIFでありどうせ幻想に決まってます
　　　　　　　　　　本編と関係あるはずもありません―――

「くっくっくっくっく…」
「わ、笑わないでくださいよ、将門様っ！！」
「いや、悪い」

　…マッドガッサーの攻撃から、一夜明けて
　「日焼けマシン」の契約者は、「首塚」に来ていた
　マッドガッサーたちについて、報告しに来たのだ
　他の仲間に被害が及ばないよう、少しでも、対応できるように
　「日焼けマシン」の契約者が「首塚」を訪れた時、ちょうど他には誰もおらず、将門が一人起きていただけだった

　…まぁ、あれだ
　名乗らなくても、正体を見抜いてくれたのは嬉しいが
　何も、あそこまで笑わなくとも
　昨夜、少女にも笑われた事を思い出し、「日焼けマシン」の契約者はやや憂鬱になる

「…ふむ、そのまっどがっさぁとやらには、仲間がいるか」
「はい。少なくとも「魔女の一撃」と、あともう一人…そっちは、ちょっとどんな能力かわからないっすけど」

　だが、こちらに接近しようとしていた事は確か
　接近戦を得意とするか、接触する事によって発動する能力なのだろう
　用心するに越した事はない

「…他の者にも、伝えるべきだな。ご苦労であった」
「はい」

　報告を終えて、立ち去ろうとする「日焼けマシン」の契約者
　…しかし

「……あぁ、ちょっと」
「………？」

　将門に手招きされ、首をかしげる「日焼けマシン」の契約者
　呼ばれるままに、将門に近づいて
　ぐい、と突然手首を捕まれ、引かれた

「－－－－っわ！？」

　ぼすんっ、と
　そのまま、将門の腕の中に飛び込む体制になる
　将門の片手は「日焼けマシン」の契約者の腕を掴んだまま、もう一方の手が腰に回される

「…将門様？」
「やはり、体格も変化しておるな…」

　しげしげと、将門は「日焼けマシン」の契約者を見つめる
　そして、腰に回された手は、脇腹を通って、ゆっくりと上へと上がっていく
　脇腹を、服越しとは言え撫でられた感触に、「日焼けマシン」の契約者はぞくりと体を振るわせた

「…あ、あの、将門様？…………っちょ！？」
「あぁ、胸もあるのか」

　ぴらり
　胸元を軽く引き、中を覗きこむ将門
　服の下では、女体化して膨らんだ胸元が、晒しで潰されている

「まぁ、デカくはないっすけど……一応」
「大きくないなら、隠す必要もなかろ？」

　にやり、笑ってくる将門
　…まぁ、（「日焼けマシン」の契約者の感覚だと）貧乳ではあるが、服で隠すには少々辛い大きさ
　……隠さないと、知り合いに会った時とか、バイトの時、確実にバレる
　それは、ちょっと勘弁願いたいところである

「一応、知り合いと顔合わせたらまずいんで…」
「なら、ここでは外していてもいいな？」

　くっく、と笑う将門
　つい、と、晒しと胸の間に、指先が入り込む

「ちょ、将門様………っひゃ！？」
「どうした？」

　冷たい指先の感触に、ぞくり、体が震える
　つい、と晒しの間に入り込んだ指先が、動く

「………んん」

　晒しを外す…と言いつつ、そうではなく、胸元を悪戯するような動き
　手首を抑えていたはずの手は、いつの間にやら腰に回されていた

「あ、あの…？」

　…ここまでされて、「日焼けマシン」の契約者には、セクハラされている自覚はない
　元が男性であるが為に、そんなもん受けるはずはない、と信じきっているのだ
　……他人から見て、元の姿の時でもたまにセクハラを受けているのだが、本人が気づいていないから仕方がない

「どうした？」

　耳元で囁かれ、その声にすら、体が震える
　なんだか、妙な感覚だ

「そ、その…なんだか、くすぐった……」
「……なぁに、すぐによくなる」

　つつ、と腰に回された手が、ゆっくり、ゆっくりと、下へと降りていく
　かちゃり、金属音がして…

「っちょ、ま、将門様！？」

　チェーンのベルトを外される
　慌てて止めようとするが、時既に遅し
　女性の体になったせいで細くなったウェスト
　よって、ベルトなしでは、ジーンズは自然とずり下がる
　急いで落ちるジーンズを抑えたが、今度はその隙に晒しを外された
　胸元の圧迫感が消え、服の下で適度な大きさの胸が自由になる

「ま、将門様…？何を…？」

　途惑うように、「日焼けマシン」の契約者は将門を見上げるが、将門は楽しげに笑っているだけだ
　「日焼けマシン」の契約者を膝の上に座らせて…その手が、本格的に服の下に滑り込む

「ちょっ……………っんん」

　胸元に伸びた手が、ゆっくりとその適度な大きさの胸を揉んでくる
　くに、と同時に胸の先の飾りを弄られ、体が大きく震えた
　ぴりぴりと、将門の指先が触れた箇所に軽い電流でも走ったかのような感覚がして、そこがじわり、熱くなる

「んん………っ、ふ、ぁ……」
「…可愛らしい声を出すではないか」

　耳元で囁かれた低い声
　その声にすら、体が熱くなる
　未知の感覚に、思考が付いていっていない
　将門は執拗に「日焼けマシン」の契約者の胸を攻め、快楽の刺激に震える体を逃がそうとしない
　びくびくと、その若干小柄になった体を震わせて、「日焼けマシン」の契約者は小さく首を左右に降り始める

「嫌か？」
「や、その……わ、わからな…………っひぅ！？」

　硬くなった胸の先の飾りを押しつぶされ、その口から高い声が漏れる
　その声が自分の物と思えなかったのか、「日焼けマシン」の契約者は慌てて口元を抑えた
　くっくっく、とその様子に、ますます将門は笑う

「声を抑えるな」
「や、で、ですけど…………ぁ、ひぁ…っ」

　将門の片手は、「日焼けマシン」の契約者の胸を弄り続けて
　そして、もう一方の手は、「日焼けマシン」の契約者の肌をすべり、下へ下へと降りていく
　その指先が肌を滑っていく感触すらも刺激に感じるのか、「日焼けマシン」の契約者は、将門の行為を止める事すら出来ないでいる
　ゆっくり、ゆっくりと降りていく指先は、やがて、「日焼けマシン」の契約者の両足の付け根に到着して…

「…………将門公？」

　聞こえてきた、低い声に
　先ほどまでとは違う意味で、「日焼けマシン」の契約者は体を跳ねらせた
　快楽に負けて、思わず閉じていた瞼を…恐る恐る、開く
　…そこには、静かに将門を睨みつけている、黒服の姿が

「…何をなさっているので？」

　低い、低い声
　聞き馴染んだこの声が、こんなにも低くなっているのは、初めて聞いたかもしれない
　くくくっ、と、その声に対して、将門は楽しげに笑った

「あぁ、お前か……なぁに、可愛がっていただけの事だ」
「……あなたという方は」

　その声に、はっきりと怒気が篭っているのが、わかった
　黒服に、どうしてここに、と声をかけようと、「日焼けマシン」の契約者は口を開こうとして

「－－－っひぁぅ！？」

　くちゅり
　響いた、水音
　両脚の付け根辺りに入り込んだ将門の手が、そこに触れ出した
　体中が熱いような、痺れたような、そんな感覚に「日焼けマシン」の契約者は言葉を飲み込んでしまう

「…将門公。お戯れが過ぎますよ」

　黒服の声が、ますます低くなる
　しかし、将門はそんな黒服の声を、気にしている様子もない

「嫌がっていないのだ、問題なかろう？」
「そう言う問題ではないでしょう…その子から、手を離してください」

　なんとも、楽しげな将門
　それと対照的に、黒服は完全に怒っている
　ぼやけた思考でも、それをはっきりと理解したが…それに対して、対応することができない
　黒服と話しながらも、将門の手は、「日焼けマシン」の契約者の体に快楽を与え続けているからだ

「……将門公」

　たしなめるような、黒服の声
　静かに「日焼けマシン」の契約者に声をかけながら、黒服は近づいてくる

「大丈夫ですか？」

　声をかけられたが、返事を返すことすらできない
　ただ、その涙が滲んで濡れた瞳で、黒服を見つめ返す事しかできない

「………将門公、この子を放してください」

　ゆっくりと、将門にそう声をかけながら、黒服は「日焼けマシン」の契約者に近づく
　その目の前まで来ると、膝をついて…心配そうに、「日焼けマシン」の契約者を見つめた

「大丈夫ですか？」
「ぁ……」

　そっと、黒服に頬を撫でられ、「日焼けマシン」の契約者は小さく体を振るわせた
　黒服に触れられた頬が、熱い
　それを自覚し、触れられた箇所からじわり、じわり、熱が広がっていっているような感覚を覚えた

「…将門公。この子の体を休ませます。放してください」
「おや…放しても良いのか？」

　ぴたり
　「日焼けマシン」の契約者の体を思うがままに弄っていた将門の手が……止まった
　与えられていた刺激が止んで、「日焼けマシン」の契約者は途惑ったように将門を見上げた
　はぁ、とその口からは、ただ甘く熱い吐息が漏れ出しているだけで、言葉を発する事が出来ないでいる

　－－－－熱い
　頭が、ぼうっとして
　何も、考えられない

「…少し、休めば落ち着くでしょう」

　この手の性的なことに関しては、経験こそなかれ、基本的な知識だけはある黒服
　「日焼けマシン」の契約者の状態を、一応は察したのだろう
　黒服は優しく手を伸ばし、「日焼けマシン」の契約者を将門から引き離そうとする
　…だが、その手は将門に阻まれた

「くくっ、さて、それで本当にこいつの体が静まると思うか？」
「…何を企んでいらっしゃるので？」
「なぁに、企んでなどおらぬぞ？」

　つい、と将門の手が、「日焼けマシン」の契約者の顎に伸びた
　顎に手をやり、「日焼けマシン」の契約者の視線を、黒服に向けさせる

「……なぁ？折角だから、こやつにも触れてもらいたいとは思わんか？」
「－－－っ将門公」

　何を言い出すのか
　黒服は、将門に捕まれた手を慌てて振り払おうとする
　…が、力の差は歴然としていた
　祟り神の手を振り払えるだけの力を、黒服は持っていない
　ぼぅっと、熱に浮かされた瞳で、「日焼けマシン」の契約者は黒服を見つめていた
　……思考は熱に溶かされ、まともに作用しない
　ただ、将門に視線を向けさせられている相手が黒服である、それだけが辛うじて認識できる事
　それ以外、自分が今抱いている考えなど、何もわからず

「…くろ、ふく」

　たどたどしい口調で、その名前を呼ぶ
　熱い
　熱い、あつい、あつい
　体中、熱くて、熱くて
　この状態から、解放されたい

「も……くるし……っ」

　熱を伴った、潤んだ眼差しで見つめられて
　…通常、女性にこんな状態で見つめられれば、男性ならば多少は色々と反応する
　……だが、性欲が極端に薄い黒服は、こうまでされても、性的興奮は覚えない
　そもそも、本人からすれば、「日焼けマシン」の契約者はそもそも男性であり、そうでなくとも己の契約者であるのだから、その手の対象にはならない、と応えるかもしれないが

「…解放されたいだろう？どうせなら…こやつに、してもらいたいだろう？」

　くっく、と笑って…将門は、黒服の手をそのまま、「日焼けマシン」の契約者の足の付け根へと移動させた
　びくり、「日焼けマシン」の契約者は、大きく体を跳ねらせた

「将門公っ、何を…」
「ほれ、このまましてやったらどうだ？さもなくば、こやつは苦しいままだぞ？」

　ーーーこの、祟り神は！
　完全に、自分と「日焼けマシン」の契約者が将門の暇つぶしの材料になっている事に、頭痛を覚える
　だが、「日焼けマシン」の契約者が、体の熱をもてあまし、どうしたら良いのかわからない状況になっているのも、また事実

　…仕方がない
　黒服は、深々とため息をついた

「…すぐに、終らせます。少し、我慢してくださいね」
「ぇ………ひゃぁうっ！？」

　下腹部に走った強い快楽に、「日焼けマシン」の契約者の口から、悲鳴じみた嬌声が漏れた
　ぐちゃり、濡れた音が響き渡る

「あ、ひぁ…………ん、ふぁ…っ」

　黒服の指先で与えられる快楽に、「日焼けマシン」の契約者はとろけていた思考をますます蕩けさせる
　ぎゅう、と目の前の黒服にしがみ付き、ぷるぷると首を左右に振り続けている

「ひゃぅ………ぁ……………っ、あぅっ！？」
「…将門公？」

　ぐちゃり
　黒服の指先でかき回されていた「日焼けマシン」の契約者の中に…もう、二本
　将門の指先が入り込む
　増えた指先は黒服の指とは全く違う、やや乱暴な動きで中をかき回す

「早く楽になりたいのだろう？」

　将門に囁かれ、「日焼けマシン」の契約者は必死でこくこくと頷いた
　とにかく、楽になりたい
　この状態から、解放されたい
　それは、間違いのない事実

　「日焼けマシン」の契約者が頷く様子に、将門はくっくと笑った

「そう言う事だ。協力した方が早くなるだろう？」
「…将門公。あとで、じっくりとお話すべき事が増えました」

　じろり、黒服は将門を睨み
　しかし、すがり付いてくる「日焼けマシン」の契約者を放置する訳にもいかず
　まずは、こちらをどうにかするのが先だ

「ゃ………ふぁ、あ………あ…っ」

　しばし、淫らな水音と、「日焼けマシン」の契約者の嬌声が、部屋の中に響き

「－－－－－－－－っ」

　声にならぬ嬌声をあげて、「日焼けマシン」の契約者は痙攣したように体を振るわせた
　くたり、そのまま力尽きて黒服に寄りかかる

「…まったく」

　そっと、黒服はその体を抱き上げた
　どうやら、気を失ってしまっているようだ
　荒く呼吸を繰り返している

「少々、お風呂場を借りてきます。その後………今の件も含めて、色々とお話が」
「あぁ、まっどがっさぁとやらの件が本題であろ？わかっておる」

　…ならば、さっさと悪ふざけを止めて欲しかったものだ
　いや、あれはもう、悪ふざけのレベルではない

「…この子に妙なちょっかいを出すのは、やめていただきたいものです」
「なぁに、万が一男に戻れんようだったら、嫁にして責任はとる」
「……そんな問題ではありません」

　…あぁ、もう、どれだけ言っても暖簾に腕押しか
　深く、深くため息をついて、黒服は「日焼けマシン」の契約者を抱えて、将門の前を後にした

　……すぅ、と、どうやら眠ってしまったらしく、小さく寝息を立てている「日焼けマシン」の契約者の姿に
　…目を覚ましたら、どう謝ろうか
　そう、頭痛を感じつつ、悩みながら

終われ