「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 穀雨彼方-01

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だれでも歓迎! 編集
「…調整は終わった。これで、お前は今まで以上の力を出す事ができる」
「はい…ありがとうございます、先生」

 ぱちんっ
 少年は、ロングソードを鞘に収めると、白衣の男に頭を下げた
 眼帯を身につけたその男は、少年を見下ろし、笑う

「さて、お前の任務はわかっているな?」
「はい、先生……実験体の、回収ですね」

 うむ、と眼帯の男が満足そうに笑った
 少年は楽しげに続ける

「邪魔してきた連中は、殺していいんですね?」
「そうだ…もし、実験体に使えそうな者がいたら、殺さず回収だ」
「はい」

 実験体は、多ければ多いほど、いい
 多ければ多いほど、データが集まるのだから

「この任務が成功したら…もっと、お前を強化してやろう」
「本当ですか!?」

 少年の嬉しそうな声に、男はあぁ、と答える 
 その顔に、邪悪な色が混じった事に、少年は気付かない

「任せてください!俺はハーメルンの笛吹きなんて、ロリコン野郎に負けたりしませんから!!」
「あぁ、任せたぞ、彼方」

 男の言葉に、少年、彼方はますます自身に気合を入れる
 男の期待に、答えるために


 彼方は気付かない
 男が、彼方にこれっぽっちも期待なんてしていない事に

 彼方は気付かない
 自分が、所詮使い捨ての実験体でしかない事に

 彼方は気付かない
 最早、己の命は、残り僅かとなっているであろう事に



 何も気付かない、何も知らないままの彼方
 そんな少年の後ろ姿を、見送って

 眼帯の男……ハンニバル・ヘースティングスは、邪悪に笑った

「…さて、データを集めるとしようか」

 己の研究を進めるために
 己の考えは、正しいのだと、証明する為に


 ただ、それだけの、為に



to be … ?

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