青年は旅の人。行く当てもなくただ足が向くまま気の向くままたびを続けていた。
旅の道連れは一つの人形。母の形見の古ぼけた人形。
彼は「大道芸」と評して手を使わずとも人形を動かして身銭を稼いできた。
旅の道連れは一つの人形。母の形見の古ぼけた人形。
彼は「大道芸」と評して手を使わずとも人形を動かして身銭を稼いできた。
ひとえに空の少女を探すために――
青年は旅の途中とある海辺の街でひとりの少女と出会った。
笑顔が印象的な少し風変わりの少女。
そして学校ではひとりぼっちの少女。
笑顔が印象的な少し風変わりの少女。
そして学校ではひとりぼっちの少女。
いつしか青年は少女に心惹かれていてゆく。
しかし運命は過酷な世界を青年と少女に突き付ける。
しかし運命は過酷な世界を青年と少女に突き付ける。
日に日に衰弱してゆく少女。
母親役の女は衰弱する娘を置いてどこかに行ってしまっていた。
青年も衰弱の原因が自分にあると知り、街を離れようとしていた。
母親役の女は衰弱する娘を置いてどこかに行ってしまっていた。
青年も衰弱の原因が自分にあると知り、街を離れようとしていた。
ひとりぼっちになった少女。
衰弱した身体で過ごす夜はどれほどの絶望だっただろうか。
衰弱した身体で過ごす夜はどれほどの絶望だっただろうか。
だが――彼は戻ってきた。
「もうどこにもいかない。おまえと一緒にいておまえを笑わせ続ける。そうすることにしたんだ」
青年は少女の名を呼び静かに眠る少女の肩を揺する。
静かに少女の目が開かれる。
静かに少女の目が開かれる。
「観鈴、わかるか。俺だ」
「往人さん……」
「往人さん……」
青年は一生懸命人形を動かして少女を笑わそうとする。
とてとて歩く人形。
宙返りをする人形。
宙返りをする人形。
どれも彼女の笑顔を見るために精一杯の人形芸だった。
しかしもはや彼女の目は再び開けられることはなかった
青年は力なく横たわる少女の元を離れることはなかった。
青年は力なく横たわる少女の元を離れることはなかった。
――もう一度。
――もう一度だけやり直せるのなら。
◆ ◆ ◆
「それが貴様の願いか? 国崎往人、いや我がマスター」
項垂れる青年――国崎往人に長身に女がそう語りかける。
浅黒い肌をした長身の眼鏡の女、セーラー服にしてはいささか水兵服寄りの衣装を纏い、その豊満な胸には白いサラシが巻き付けられている。
浅黒い肌をした長身の眼鏡の女、セーラー服にしてはいささか水兵服寄りの衣装を纏い、その豊満な胸には白いサラシが巻き付けられている。
「ああ……そうだ。俺はやり直したい。もう一度観鈴と……! お前となら勝てるんだな……お前は世界最強の戦艦だったんだろ?」
世界最強の戦艦という言葉に女は遠い目をし、苦笑する。
「フッ、世界最強か。ただの無用の長物だったのかもしれんぞ? だがこの戦艦武蔵、マスターの望みを叶えるべく聖杯戦争に挑もうぞ」
「……アーチャーは聖杯にかける願いはあるのか? やはりあの戦争に勝つことだったりするのか」
「……アーチャーは聖杯にかける願いはあるのか? やはりあの戦争に勝つことだったりするのか」
往人の言葉にアーチャーは一瞬面食らったような表情になりそして大きく笑う。
「ハッハッハ! すでに勝負の決まった戦を覆そうなど武人としての誇りに反する。それだけはないな。
マスターよ、私はすでに望みは叶っている。兵器として生まれ、戦場で武人として華々しく散った。勝利の美酒を味わいたいのは当然だが戦って果ててこそ武人の本懐。
それにな……私のようなものは活躍してはならんのだ。我らの敗北が巡り巡って今の貴様の生まれとなった。そうだろう?」
「ああ、そうだな……」
「ただ敢えて望みを言うとなら――私に乗艦し、私と共に海に沈んだ将兵達の鎮魂だな。私だけが人の形と心を与えられ英霊として生きながらえているのは散った将兵たちに申し訳がたたん」
「そう……だな」
「だからこそ我が力を求める者の手となり砲となろう。いけるなマスター。お前の望みを叶えるため存分に我が力を使え」
「ああ……!」
マスターよ、私はすでに望みは叶っている。兵器として生まれ、戦場で武人として華々しく散った。勝利の美酒を味わいたいのは当然だが戦って果ててこそ武人の本懐。
それにな……私のようなものは活躍してはならんのだ。我らの敗北が巡り巡って今の貴様の生まれとなった。そうだろう?」
「ああ、そうだな……」
「ただ敢えて望みを言うとなら――私に乗艦し、私と共に海に沈んだ将兵達の鎮魂だな。私だけが人の形と心を与えられ英霊として生きながらえているのは散った将兵たちに申し訳がたたん」
「そう……だな」
「だからこそ我が力を求める者の手となり砲となろう。いけるなマスター。お前の望みを叶えるため存分に我が力を使え」
「ああ……!」
「良い返事だ。大和型二番艦、武蔵、参る!」
蘇った残骸は一人の少女のために全てを賭けた青年に力を貸すと誓った。
【クラス】
アーチャー
アーチャー
【真名】
武蔵@艦隊これくしょん
武蔵@艦隊これくしょん
【パラメーター】
筋力A 耐久A+++ 敏捷E 魔力E+ 幸運D- 宝具C+
筋力A 耐久A+++ 敏捷E 魔力E+ 幸運D- 宝具C+
【属性】
秩序・中庸
秩序・中庸
【クラススキル】
対魔力:E+
近代の軍艦ゆえ最低限の対魔力しか保有していないが、大和型ゆえの神秘度補正により他の軍艦より若干耐性は高い
対魔力:E+
近代の軍艦ゆえ最低限の対魔力しか保有していないが、大和型ゆえの神秘度補正により他の軍艦より若干耐性は高い
単独行動:A
シブヤン海の海戦に武蔵は沈んだが、公式の沈没地点とされている場所に武蔵の船体は見つからなかった。
一説によると未浸水区画も多く残したまま沈んだ武蔵は沈降中浮力と自重が釣り合い、海底に着底することなく今もなお世界中の海を彷徨っている――
そんな都市伝説により、マスターがいなくても現界を可能とする(2015/3/2 武蔵発見)
シブヤン海の海戦に武蔵は沈んだが、公式の沈没地点とされている場所に武蔵の船体は見つからなかった。
一説によると未浸水区画も多く残したまま沈んだ武蔵は沈降中浮力と自重が釣り合い、海底に着底することなく今もなお世界中の海を彷徨っている――
そんな都市伝説により、マスターがいなくても現界を可能とする(2015/3/2 武蔵発見)
【保有スキル】
水上戦闘:A
世界最強の戦艦として水上戦闘に対して大幅にステータスの上方修正が加わる。
水上戦闘:A
世界最強の戦艦として水上戦闘に対して大幅にステータスの上方修正が加わる。
浮沈艦武蔵:A
爆弾44発、ロケット弾9発、魚雷25発(米軍記録)の直撃を受けてもなお五時間以上航行を続けた逸話により
致命的な傷を受けても戦闘を可能とし、決定的な一撃を加えられない限り生き延びる。
爆弾44発、ロケット弾9発、魚雷25発(米軍記録)の直撃を受けてもなお五時間以上航行を続けた逸話により
致命的な傷を受けても戦闘を可能とし、決定的な一撃を加えられない限り生き延びる。
武蔵体操学校:B
当時海軍は機械化と配属部署ごとに決まった作業しないことによる筋肉使用の
偏りから来る低下を防止するための海軍体操というものを実施していた。
武蔵の場合初代艦長である有馬大佐がこの海軍体操に熱心だったことによる異名である。
それらの理由によりマスターは疲労が増すものの身体能力が強化される。が、サーヴァントと生身で戦えるぐらいの強化されるわけではないので注意。
当時海軍は機械化と配属部署ごとに決まった作業しないことによる筋肉使用の
偏りから来る低下を防止するための海軍体操というものを実施していた。
武蔵の場合初代艦長である有馬大佐がこの海軍体操に熱心だったことによる異名である。
それらの理由によりマスターは疲労が増すものの身体能力が強化される。が、サーヴァントと生身で戦えるぐらいの強化されるわけではないので注意。
【宝具】
『46cm三連装砲』
ランクC+ 種別:対軍宝具 レンジ:50~300 最大捕捉:1000
大和型に搭載された世界最大の主砲。その三基による一斉射は都市区画ごと対象を粉砕する。
欠点として魔力消費が大きいのと近距離ではうまく撃つことができない。
用途によって砲弾を徹甲弾や対空用の三式弾へと換装できる。
零式水上観測機との併用による弾着観測射撃で高命中、高威力の砲撃を行うことができる。
『46cm三連装砲』
ランクC+ 種別:対軍宝具 レンジ:50~300 最大捕捉:1000
大和型に搭載された世界最大の主砲。その三基による一斉射は都市区画ごと対象を粉砕する。
欠点として魔力消費が大きいのと近距離ではうまく撃つことができない。
用途によって砲弾を徹甲弾や対空用の三式弾へと換装できる。
零式水上観測機との併用による弾着観測射撃で高命中、高威力の砲撃を行うことができる。
『零式水上観測機』
ランクE 種別:対軍宝具 レンジ:1~500 最大捕捉:5
観測機を飛ばせる状況(制空権を取れている)では弾着観測射撃を行うことができる。
偵察機ではあるが最低限の空戦能力も有しているが、これをメイン武装と使うには心もとない。
ランクE 種別:対軍宝具 レンジ:1~500 最大捕捉:5
観測機を飛ばせる状況(制空権を取れている)では弾着観測射撃を行うことができる。
偵察機ではあるが最低限の空戦能力も有しているが、これをメイン武装と使うには心もとない。
『15.5cm三連装副砲』
ランクD 種別:対軍宝具 レンジ:10~50 最大捕捉:10
武蔵に搭載されている副砲、魔力消費が少なめなのが強み
ランクD 種別:対軍宝具 レンジ:10~50 最大捕捉:10
武蔵に搭載されている副砲、魔力消費が少なめなのが強み
【人物背景】
世界最大の戦艦大和、その二番艦であるのだが大和と比べると若干地味な印象。二番艦ゆえの宿命だろうか。
艦これでは姉の大和が正統派な大和撫子然とした姿に対して武蔵は褐色獣耳風ツインテ眼鏡でワイルドな風貌という属性てんこもり。どうしてこうなった。
姉の大和同様、その消費資源は莫大で演習番長呼ばわりされることもあるが、いざ強力なボス相手には大和型らしい攻撃力と防御力を遺憾なく発揮できるだろう
世界最大の戦艦大和、その二番艦であるのだが大和と比べると若干地味な印象。二番艦ゆえの宿命だろうか。
艦これでは姉の大和が正統派な大和撫子然とした姿に対して武蔵は褐色獣耳風ツインテ眼鏡でワイルドな風貌という属性てんこもり。どうしてこうなった。
姉の大和同様、その消費資源は莫大で演習番長呼ばわりされることもあるが、いざ強力なボス相手には大和型らしい攻撃力と防御力を遺憾なく発揮できるだろう
【サーヴァントとしての願い】
自分と共に海に散った将兵たちへの鎮魂
自分と共に海に散った将兵たちへの鎮魂
【マスター】
国崎往人@AIR
国崎往人@AIR
【マスターとしての願い】
もう一度全てをやり直して観鈴と暮らしたい
もう一度全てをやり直して観鈴と暮らしたい
【weapon】
なし
なし
【能力・技能】
日本中を旅して回っていたので一般成人男性よりは身体能力が高いと思われる
日本中を旅して回っていたので一般成人男性よりは身体能力が高いと思われる
- 法術
手に触れずとも物を動かす力。人形以外にも軽い物なら自由に動かせる。
【人物背景】
ご存じ国崎最高。もといはぐれ人形使い純情派。Key主人公いちのイケメンでもある。
黙っていれば相当クールなイケメンであるがどこか芸人体質なのでやや残念キャラのきらいがある。
原作ではいろいろと不遇な境遇、往人と観鈴ちんが平和に暮らせる世界線を見たかった。
なお参戦時期はDream編のラストから
ご存じ国崎最高。もといはぐれ人形使い純情派。Key主人公いちのイケメンでもある。
黙っていれば相当クールなイケメンであるがどこか芸人体質なのでやや残念キャラのきらいがある。
原作ではいろいろと不遇な境遇、往人と観鈴ちんが平和に暮らせる世界線を見たかった。
なお参戦時期はDream編のラストから
【方針】
観鈴のために手段は選ばない。ただし武蔵による魔力消費が大きいため誰かと組む場合もある
観鈴のために手段は選ばない。ただし武蔵による魔力消費が大きいため誰かと組む場合もある