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  • ろりしょたばとるろわいある@ うぃき
  • 救いの棟は紅く染まりて(後半部)

ろりしょたばとるろわいある@ うぃき

救いの棟は紅く染まりて(後半部)

最終更新:2010年03月01日 17:09

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だれでも歓迎! 編集
「おい、しっかりしろや!」

シャナと小太郎が到着したのは、全てが過ぎ去ったあとだった。
そこにいたのは生の終わりを迎えようとしているボロボロの少女だけで、拡声器を使っていたであろう襲撃者の存在はどこにもない。
そのことに憤りを隠せないのがシャナと小太郎の共通見解。
特に、戦いは男のものであるという考えを持っている小太郎は、自分と同い年くらいの少女が争いに巻き込まれ、無残な姿になっているという現実に対して怒りを煮えたぎらせていた。

……そう、ここまでならこの二人の考えは一致していたのである。


小太郎は手早く少女の肩に掛かっていたランドセルの紐を外し、その体を仰向けに横たわらせる。
そして、ほんの一瞬だけ躊躇した後、自身の獣耳を彼女の胸の中央、左右の肋骨の境あたりに当ててみる。
一人の少女に死が迫っているのだ、小太郎の中にあった気恥ずかしさなど一瞬で消えうせた。
子供とはいえ、仮にも女性だ。本来なら男である小太郎よりもシャナが率先して行動すべきところなのに、
事ここに至って、なぜかシャナは傷ついた少女を即座に助けようとはしなかった。
そのことに微かな苛立ちと不可解さを感じつつも、小太郎は耳に神経を集中させる。

トクン……トクン…………トクン……。

「! まだ生きとる! とにかく手当てせんと――――!」
こんな病院でも、探せば応急処置道具の1つや2つは見つかるはず。
行動指針を定めた小太郎は、いい加減何もしようとしていなかったシャナに協力を仰ごうとした。
そこで彼は、自分の眼が捉えた信じがたい現実を前に凍りつくことになる。

「……、……何、しとるんや、シャナ……?」

シャナの姿を追い求めていた小太郎が見たもの。
それは、手当ての邪魔になるからと床に投げ捨てた赤いランドセル――重傷の少女の持ち物をあさましく漁る、長い黒髪の後ろ姿。
少なくとも、小太郎にはその光景が主人の留守を狙う下劣な空き巣に見えて仕様がなかった。
小太郎が瀕死の少女の様子を診ているあいだに中身の検品を終えたのか。
シャナは期待はずれだったとでも言いたげな表情を浮かべながら、ひびの入った窓ガラスを通して外の森を眺め始めた。
――これでは、まるで最初から助ける気などなか――――。
小太郎は首を左右に振ることで、今自分が考えようとしたことを否定し、努めて明るくシャナに問いかける。

「……あ。…………あー、あれやな! ランドセルの中に包帯でもないかと探してたんやな、そうやろ?」

小太郎は切望する――頼むからそうだと言ってくれ、悪い考えを吹き飛ばす答えを返してくれ、と。
ここに来るまでに、幾度となく言葉を交わした少女が、死に掛けた子供を見捨てるような冷血な人間であるはずがない。
彼の胸中には、確信にも似た強い想いがあった。
そんな、少年の願いは――――。

「何で私がそんなことしなければならないの」

届かない。
足許がガラガラと音を立てて崩れ落ちていく感覚。
会って数時間しか経っていないというのに、シャナの突き刺すような攻撃は
小太郎にとって耐え難いものとなっていた。

「おまえ、……人を助けるために……ここまで来たんじゃ……」
「勘違いしないで」

キッパリと断言する。


「私はアラストールを探すためにここまで来たの。人助けなんかのために来たわけじゃない」


シャナの言葉は冷酷な銃弾だった。
一言発せられるたびに小太郎の精神に侵入し、その心を削り取っていく。
立ち尽くす小太郎が反論を思案している最中に、シャナの追い討ちがどんどん続く。


「私はこの世のバランスを崩しかねないジェダを確実に討滅しないといけないし、
 そのためなら、この島の人間がどうなろうと構わない。おまえに付いていったのも
 戦力になりそうな存在が欲しかったから。ただ、それだけ」


彼女は目を据わらせながら酷薄にそう言い切った。
……しかし、シャナが今言ったことには嘘と迷いが紛れ込んでいる。

まず、小太郎に付いていった理由だ。
シャナは小太郎に出会った直後に、なぜか彼女が最も激しい感情を寄せる少年、
坂井悠二とどこか似たものを感じてしまっていた。その正体を突き止めるべく
彼女は小太郎に同行し、道中で様々な話、主に自分が滞在していた御崎市での出来事
をぶつけて何か確かなものを得ようとしたのだ。

また嘘とは違うが、人間がどうなってもいいという点にも彼女の迷いがある。
確かに御崎市を訪れる前の彼女だったら、紅世の住人が事件に関わらない限り、
人間が何人殺されようと気にも留めなかっただろう。
だが、御崎市に来て悠二と出会った彼女は、彼から名前を貰い、そして彼を通じて
普通の人間との関わりを持ってしまった。
そのときからフレイムヘイズしか知らなかったシャナの中で、フレイムヘイズ以外のものが
占める割合が急速に増えていった。今では学校にも通い、友人と呼んでいい存在、
そしてライバルだと認める少女まで現れてしまったのである。
彼らがこの島にいたなら、口が裂けても「何人死のうがどうでもいい」
などとは口に出せないし、どんなに取り繕おうとも心中穏やかではなかったであろう。
ここで彼女は人間の命の価値について迷いを持ち、しかし悠二を始めとする
友人がいないのだからと割り切ってしまう。
そして、それが出来てしまえばシャナのフレイムヘイズが揺らぐ要因は全くないのだ。
自分に課せられた宿命と、見ず知らずの人間の命が拮抗することはありえない。
ここでなら彼女はシャナとしてではなく、悠二と出会う前の“贄殿遮那のフレイムヘイズ”として
振舞えるのである。
知人を巻き込むことがないという事実が、シャナの中で大きな安堵感となって表れる。
使命に殉ずる炎髪灼眼の討ち手として、思う存分に力を行使できるのだ。
それなのに。

「ふざ、けんな……」

少年の、搾り出すような声が届く。

「おまえはさっき、あんなに楽しそうに他のやつらのこと話してたやないか!
 そんなやつが、苦しんどる子を平気で見捨てられるんか!?」

ここに来てシャナは小太郎と話をしたことを後悔し始めていた。
小太郎に感じたものが何なのかを探るという、下らない目的のために
自分の弱いところ、御崎市での日常を散々さらけ出してしまったからだ。
未だ、彼女は自分の中の矛盾に気が付かない。本当に感情の一切を排除し、
フレイムヘイズのみでいようとするなら小太郎のことなど最初から放っておけば良かったのだ。


「知ってる連中がここにいても同じことを言えるんか!?」
「ッ……。そんなあり得ない仮定に……意味なんかない……ッ!」


図星だった。
小太郎の口撃はどこまでも的確に急所を突いてくる。
自分で分かっていることを、改めて他人に指摘されるのは
認めがたい屈辱のようなものがあった。
互いの激しい舌戦はクライマックスへと加速していく。


「世界のバランスを保つだの大層な目的を掲げとるくせに
 目の前の女の子一人救えへん! それどころか助けようともせえへん!
 フレイムヘイズっつうのはその程度のモンなんか!?」

「ッ!?」


頭に血が上った小太郎は、遂にシャナの存在理由そのものと言っても過言ではない、
フレイムヘイズの理念に対して暴言を吐き出した。
平静さを装うとしていた彼女も、この言葉だけは見過ごすことを良しとしない。
一気に沸騰した思考が勢いあまり、シャナは余計なことを口走ってしまう。

「侮辱は許さない!! フレイムヘイズは存在の力を繰ればそんな傷なんていくらだって修復できる!」
「!? だったら治したれやっ!」

シャナの言葉が小太郎の心を刺したように、彼女もまた小太郎の言葉によって胸の中を刺激されていた。
ここには彼女が最近になって知った日常と呼ばれるもの、そしてその象徴である御崎市の人間はいないのに。
ここなら日常を一切排除して、自分の心の中を非日常で満たせるというのに。
目の前の少年が無理矢理心の中に日常を入れようとしてくる。
それがシャナにとってはむず痒くて。

「何度も言わせないで……! 私はジェダを討滅するの。こんなところで無駄な力を使いたくなんてない!」

その叫びを聞いた小太郎は歯を食いしばりながら、尚も食い下がろうとする。
恐らく小太郎自身も鋏で刺されたあの少女が、普通の手当てだけでは手遅れになることが分かっていたのだろう。
それでも何とかしたくて。でも何もできなくて。
当り散らすようにシャナと喧嘩を始めたら、そのシャナ自身が希望の鍵を握っていることが分かってしまったのだ。
手を伸ばせば届く。
だから、あきらめたくない。
その強情さに、お互い様ではあるがシャナもまた辟易していた。
もともと彼女は抑える必要がない場面においては気長なほうではない。
いい加減、決着を付けたいのである。
求めるのは一撃必殺。
小太郎を黙らせ、あきらめさせる言葉を彼女は模索する。
意外なことに、その思案時間は長くはなかった。
瞬きする間もなく小太郎に対する殺し文句が浮かび上がった……いや、記憶から呼び起こされたのである。
閃いたのは、


「――――それじゃあ、おまえ自身でも使う?」


かつて、とある少年に冗談のつもりで投げ掛けた問いだった。
意味が分からなかったのだろう。小太郎が怪訝な顔で尋ねる。

「……どういうことや?」

予想通りの言葉が返り、シャナが相手を試すような勝気な顔をしながら答える。

「簡単な話。おまえの存在の力をいくらか削り取ってそいつの修復に充てるの。
 ……当然、おまえの力を消耗させることになるけど、命を繋ぎとめる程度の治癒はできる。
 どうするの?」


シャナは心の奥底ではかつての再現を期待していたのかもしれない。
坂井悠二は親友やクラスメイトを救うため、自身を省みずにこの問いに即答した。
では、ここにいる犬上小太郎はどうなのか? 
胸を張り、真っ直ぐこちらを見ながら堂々と答えられるのか?
見知らぬ少女を救うために自分の力を差し出すことができるのだろうか?
シャナは決して認めようとしなかったが、ある種の思いが彼女の中に確かにあったはずだ。

その証拠に。

小太郎が答えを窮するように塞ぎこんだ瞬間、明らかにシャナの顔に落胆の色が見えたのだから。

目論見どおり、犬上小太郎は沈黙した。
だというのに、シャナの怒りは静かに、激しく炎上し始める。
思考にどす黒いものがゆっくりと混ざり始め、歯止めが効かなくなっていく。
あれだけの大口を叩いていたくせに、犬上小太郎は自分の身が可愛いのだ。
自分では何もしようとしないくせに、下らない正義感を押し付けて無責任におまえが助けてやれと言い放つ。
身を挺する覚悟もないくせに、口先だけの優しさを投げ掛けてくる。
シャナの大嫌いな人種だった。
こんな人間に、悠二と同じものを感じていた自分に対して嫌悪感まで湧いてくる。

(自己犠牲もできないような人間が、悠二みたいな綺麗事を並べ立てるなんて……絶対に許せないっ……!)

最早、一分一秒たりともこの場にいたくはなかった。
脚に力を溜め込み、一刻も早く立ち去ろうとしたときに、小太郎の言葉が届く。

「あのさ……」
「何?」
「……存在の力って何や?」
「はぁ? さっき説明したじゃない。この世に存在するための力、
生命や物質の持つ根源的エネルギーのこと」
「……あー、ようするに、気みたいなもんやな? なんや、それなら簡単や。存分に使えや」

小太郎の目が弓を模る。
迷いが全く見えないその笑顔にシャナの動揺が広がった。

「っ、そんな簡単に?」
「グズグズすんな。助けられるんやろ? 早くやってくれや」

そう言って、またも満面の笑みを浮かべる。
シャナは戸惑いを隠し切れなかったが、……それも悪くはないと思ったし、不思議と気持ちも落ち着いていった。
小太郎に感じた悠二と同じもの、その正体がすこしだけ分かったような気がしたからだ。
その事に達成感や満足感のようなものを得たシャナは、小太郎の願いを汲み取るべく力を集中させ。
次の瞬間。
この世に、唯一無二の紅蓮の炎が現れ、炎髪灼眼の討ち手が顕現する。


  *  *  *


「けっこうしんどいわぁ……」

小太郎が床にへたり込む。
彼の気を存在の力として取り込んだシャナは、時間を掛けて少女の銃創と刺し傷を塞いだ。
こんな傷いくらでも治せると言い放っていたが、治療を終えた今、内心では焦りを秘めている。

(力が抑えられてる……人間一人の存在の力をかなり吸収したのにトーチの燃え滓程度の効果しか出ていないなんて)

実際、重傷の部分は修復できたが、注ぎ込んだ存在の力に対する成果が驚くほど少なかった。
あれだけ力を投入したのだから、全快になって何事もなかったかのように目を覚ましてもおかしくないというのに。
傷が塞がったというよりはむしろ、上から薄皮を掛けてやったという表現のほうが正しい。
乱暴に扱えば再び傷が開き、今度こそこの少女は死ぬ。
もし、小太郎の気が常人なみのものだったら、シャナ自身の存在の力も使わなければ間に合わなかっただろう。
ともあれ、区切りはついた。次にすべきことは――――、

「これで、さっきの銃声の出所まで行けるな」
「ええ」

二人が治療に集中している最中に、またも建物内の壁を銃声が反響したのだ。
まだ、院内に複数の人間が残っているらしい。
少女を助けるために逸る気持ちを抑えていた二人が、首輪を解かれた猛獣のように
銃声がした方向を睨みつける。
そして、似たもの同士が、

「俺が」「私が」「「様子を見てくる」」

……同じ言葉を口にする。

「……なんやて?」「……何よ」

誰かが、ゴングを鳴らしたような気がした。

「シャナはここで待ってろや!」
「小太郎こそここで待ってなさいよ! せっかく修復したそいつを置いていく気?」
「おまえに行かせたらまたケガ人放っておくやろ!」
「な……今度は助けてやるわよ!」
「何やその変化は?」
「うるさいうるさいうるさい!」

40回に届きそうな本日の口喧嘩。
今度はいつ終わるのか、それは誰にも分からない。


  *  *  *


廃病院への新たな侵入者から逃げる道すがら、ブルーは再び4歳の姿へと変身していた。
双葉があの傷で生きているはずがない。武器を手に入れるという目的を果たせなかったのは失敗だったが
人を手に掛けたばかりの精神状態で正体不明の人間と接触し、かつ利用しようとする余裕など全くなかった。
ならば、とるべき道は一つ。今までに得たライフラインを失わないこと、すなわちイヴとビュティに合流し、
戦力を確保することだ。幸か不幸か、彼女は動揺した状態でありながら、その判断を下すことができた。
双葉を先回りしたときと同じ道を辿ってイヴとビュティがいると思しき廊下を目指す――――その道中であった。

両膝をついて座るイヴ、そして傍らにあるビュティだったものを見つけたのは。


想定外。
あまりにも予想の範疇を逸脱した光景にブルーは動きを止め、呼吸、そして瞬きを忘れる。
盛大な足音を立てて走っていたのだ、向こうがこちらの存在に気が付いていないはずがない。
不測の事態の積み重ねに眩暈まで覚えてきた。
そのような状態でも生存本能が自然に働いているのか、現状打開のための情報をブルーはその眼で求める。
目を引くのはこの世の終わりのような赤い血の池と、その中に横たわる両断された少女。
人間をあんなに簡単に両断できる支給品を隠し持っていたのか、それともあれがイヴの持つ力なのか?

(何があったのよ!? ここまでするつもりなんてアタシには全然――!)

パニックを起こした彼女の思考を強制的に止めたもの。
そして、咄嗟に逃げようとしたその足を地面に縫いつけたもの。
それは、――――血まみれの少女の視線。

イヴは感情のない瞳でブルーの姿を見つめる。涙は未だ枯れることを知らず、
それが当たり前であるかのように後から後から機械的に流れ続けた。


感情を失った何もない瞳……、――――否。
それは違った。少なくともブルーには違うと断言することができた。
ポケモントレーナーとしての彼女の洞察力、観察力。
それはブルー自身が奇妙に思うほどにこの状況下でも存分に発揮され、
手に取るようにイヴの内面を把握した。



――――イヴは救いを乞うている。



初めて会ったときから常に気を払い続けてきたブルーに対してでさえ、助けを求めている。
そのくらい、どうしようもなかった。
イヴにとっての仲間でありライバルでもある青年も、憧れの存在である紳士もいないこの島で。
怖がりながら、疑いながらも彼女は人との繋がりを求めた。
その果てで、皮肉にも最初の友人を殺めてしまったのだ。
少女を取り巻く繋がりが木っ端微塵に吹き飛び、ありとあらゆるしがらみから解き放たれた今。
血染めの金髪少女が新たな繋がり、生きる意味を求めて青い少女をすがる様な目で見つめている。


ブルーがそのことに気が付いた瞬間。
彼女の揺さぶられ続けていた思考が一気に収束し、自然に言葉が溢れ出す。


「……何も言わないで」


ブルーはイヴに歩み寄っていく。
一歩、二歩、……一定のリズムが刻まれ続ける。

「……大丈夫。全部、分かっているから」

泣き止むことを知らない瞳が、眼前のブルーを捉えて逃がさない。
その双眸に、全てを包み込む聖母のような微笑が映し出される。

「アタシはあなたの味方よ」

瞬間。イヴの時が動き出す。
定量で流れ続けていた涙は耐え切れなくなったように勢いを増し、今まで弱っていた呼吸がその遅れを取り戻そうと貪欲に空気を求める。
そんなイヴの手を取りながら、しかし返り血がつかないように留意しつつブルーはイヴの話を聞く。

「……わ、たし、っ、おに、なの………」
「違うわ。……あなたは鬼なんかじゃない。たまたま運が悪かったのよ」

ブルーは心の中でほくそ笑む。


「イヴさん。アタシ、あなたのことを信じているわ。あなただけが頼りなの、本当よ。」


邪魔な双葉はこの手で始末した。


「この病院には、誰もいなかったし何も起こらなかった。……それで、いいじゃない。全部、忘れましょうよ」


錯乱を起こしていたビュティの息は既にない。


「一緒に逃げましょう。……ここは怖いことばかりだから」


思いがけず手元に残ったもの。


「アタシがあなたを守るから、あなたもアタシのことを守って……」


それは一番強力な手駒になりうる金髪の少女。


ブルーの言葉は猛毒だった。
たとえ、毒だと理解できたとしても拒絶は許されない魔性の蜜だった。
自責の念に狂いそうになった少女は容易くそれを受け入れ、恭順させられてしまう。
心の中で荒れ狂う波が鎮まることを願って、イヴはブルーの手を強く握り返した。


  *  *  *


アタシが、あなたを慰めてあげる。
アタシが、あなたの罪を許してあげる。
アタシが、あなたを愛してあげる。


だから。


アタシのための剣になって。
アタシのための盾となって。


そして。


最期のときは、アタシのために死んでね、イヴちゃん。



【B-3/廃病院・2F廊下/1日目/真昼】
【シャナ@灼眼のシャナ】
[状態]:健康。小太郎を頼れる仲間と認識。炎髪灼眼発現中
[装備]:マスターソード@ぜルダの伝説(重量感あり、使えない事は無い)
[道具]:支給品一式
[思考]:小太郎が残りなさいよ!
第一行動方針:双葉を小太郎に任せて銃声がしたほうの様子を見てくる
第二行動方針:コキュートスを見つけたい(アラストールと合流)
第三行動方針:小太郎の仲間(ネギとエヴァ)を探す
基本行動方針:ジェダを討滅する。

【犬上小太郎@魔法先生ネギま!】
[状態]:気を大消費
[装備]:手裏剣セット×12枚@忍たま乱太郎
[道具]支給品一式、工具セット、未確認支給品0~1
[思考]:シャナが残れや!
第一行動方針:双葉をシャナに任せて銃声がしたほうの様子を見てくる
第二行動方針:ネギやエヴァと合流
第三行動方針:シャナのコキュートスを探す
第四行動方針:グレーテルの存在がやや気になる

【吉永双葉@吉永さん家のガーゴイル】
[状態]:気絶。腹部の銃創と胸部の刺傷は塞がったが、絶対安静
[服装]:血のついたオーバーオール、腹部にカラフルな包帯。
[装備]:メガネ@ぱにぽに
[道具]:基本支給品一式、コキリの剣@ゼルダの伝説、ショックガン@ドラえもん
[思考] 気絶中。
基本行動方針:このふざけた殺し合いを終わらせ、脱出する
[備考]:
双葉は、「仮面の看護婦」の顔を見ましたが幼女のブルー(4歳)と同一人物であることにまだ気付いていません。
双葉はまだ名簿をちゃんと確認していません。知り合い(梨々)が参加していることに気づいていません。
血濡れの庭師の鋏@ローゼンメイデンは双葉の近くに落ちています。


【B-3/廃病院・1F廊下/1日目/真昼】
【ナノマシンポケモンと仮面のトレーナー】
【ブルー@ポケットモンスターSPECIAL】
[状態]:健康。微妙に精神的に動揺。4歳モード
[服装]:白衣
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式(食料少し減)、チョークぎっしりの薬箱、年齢詐称薬(赤×4、青×3)、
   G・Iカード2枚(『聖水』、『同行』)@H×H、Lのお面@DEATH NOTE、ナース服
[思考]:予定外だけどうまくいったわね。
第一行動方針:病院からの脱出を優先。または、今後のためにも返り血の付いたイヴの服を何とかしてから脱出。
第二行動方針:生き残るためには手段を選ばない。自分の手も要所要所で汚す覚悟。
第三行動方針:4歳児の外見を生かし、イヴを利用する。自分の身を守ってもらう。
        なお、使える戦闘要員なら増やしてもいいが、足手まといが増えるのは困る。
第四行動方針:イヴには、自分の正体がバレないようにする
        (=年齢詐称薬の秘匿、説明書の効果時間に基づいた12時間ごとの薬の摂取)
第六行動方針:レッドやグリーン、イエローのことが(第二行動方針に矛盾しない程度に)心配
基本行動方針:バトルロワイアルからの脱出、元の世界への帰還(手段は問わない)
[備考]:
ブルーは、ビュティが持っている傘に銃が仕込まれていることを知りました。
また、イヴが持っているアタッシュケースが仕込み武器である可能性を強く疑っています。
ブルーは、双葉を始末したと思っています。

【イヴ@BLACK CAT】
[状態]:左腹部に銃創、出血中。全身に中程度の打撲。
    激しい精神的ストレス、混乱。精神中消費。
    ビュティの返り血が服や髪に大量に付着。    
    自分を許してくれたブルーに恩義以上のものを感じている。
[装備]:アタッシュ・ウェポン・ケース@BLACK CAT、スタンガン@ひぐらしのなく頃に
[道具]:基本支給品一式(食料少し減)、G・Iカード1枚(『左遷』)@H×H
[思考] ブルーさん、ありがとう……。
第一行動方針:ブルーに服従し、命がけで守る
第二行動方針:一休を見つけたら、懲らしめる
基本行動方針:この殺し合いを止め、脱出する
[備考]:
アタッシュ・ウェポン・ケースの『捕獲用ネット』を使おうとして、間違えて『マシンガン』の引き金を引きました。
今後、『マシンガン』のスイッチを間違えることはまず無いと思われます。

【ビュティ@ボボボーボ・ボーボボ  死亡】
※ビュティのランドセルと拡声器、神楽の仕込み傘(残弾なし)@銀魂 は遺体の近くに放置されています。

≪103:不思議の国のアリスゲーム 時系列順に読む 113:君と共に弾幕を(前編)≫
≪104:ETERNAL BLAZE 投下順に読む 106:遊ぼ♪≫
≪060:being シャナの登場SSを読む 127:you-destructiv(前編)≫
犬上小太郎の登場SSを読む
≪101:ギャグとシリアスの狭間で(前編) 吉永双葉の登場SSを読む
ブルーの登場SSを読む 116:誰にだって勝つ権利はある/難しいのはその行程≫
イヴの登場SSを読む
ビュティの登場SSを読む GAME OVER

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