Do you need a friend? ◆NaLUIfYx.g
蒼星石に白レンの行動を否定する術、材料がなかった。
否定すべき内容がなければ、残された道は肯定だけ……のはず。
蒼星石がイシドロの夢の中にいる時間は、大体後10分程度である。
それ以上過ぎてしまうと、出口のない迷路に一生彷徨い続ける事になる。
つまり、ここで結論を出さなければならない。即ち彼女の仲間になるか、否か。
本来ならここはタバサと相談した方が良い。勝手に決めてしまってはマズい、と思う。しかし、蒼星石はその思考を消し去るように振り払った。
タバサは白レン達を敵と見なしている。蒼星石が戻ってきたら、きっと白レン達を襲撃しに行くだろう。その間に例え相談したとしても一蹴されるに違いない。
だから、相談は出来ない。出来るわけがない。
となると、ここで彼女らと仲間になるしか方法が浮かばなかった。
幸いな事に、白レンの方は仲間にならないか? とこちらに呼び掛けている。
蒼星石にとってそれは願ってもいない望み。
今の内に戦力を増加するのも悪くないし、何より戦わなくて済むのだ。
そんな平和的な解決案を潰す事は……蒼星石には出来ない。
それでも彼女――白レンを全て信じるのはちょっと難しい。イシドロを『仲間』にした時、その行動は彼を改心させる為に必要であったとしても――
ただただ怖い。
まだ全てが分かったわけではないが、それが第一印象、感想であった。
正直今も怖い、自分の手の内を全て見透かれているかのように……
それでも、それでもだ。
逃げるわけにはいかない。戦うわけにはいかない。蒼星石は今、出来る事だけをする。残り時間を精一杯使って、
否定すべき内容がなければ、残された道は肯定だけ……のはず。
蒼星石がイシドロの夢の中にいる時間は、大体後10分程度である。
それ以上過ぎてしまうと、出口のない迷路に一生彷徨い続ける事になる。
つまり、ここで結論を出さなければならない。即ち彼女の仲間になるか、否か。
本来ならここはタバサと相談した方が良い。勝手に決めてしまってはマズい、と思う。しかし、蒼星石はその思考を消し去るように振り払った。
タバサは白レン達を敵と見なしている。蒼星石が戻ってきたら、きっと白レン達を襲撃しに行くだろう。その間に例え相談したとしても一蹴されるに違いない。
だから、相談は出来ない。出来るわけがない。
となると、ここで彼女らと仲間になるしか方法が浮かばなかった。
幸いな事に、白レンの方は仲間にならないか? とこちらに呼び掛けている。
蒼星石にとってそれは願ってもいない望み。
今の内に戦力を増加するのも悪くないし、何より戦わなくて済むのだ。
そんな平和的な解決案を潰す事は……蒼星石には出来ない。
それでも彼女――白レンを全て信じるのはちょっと難しい。イシドロを『仲間』にした時、その行動は彼を改心させる為に必要であったとしても――
ただただ怖い。
まだ全てが分かったわけではないが、それが第一印象、感想であった。
正直今も怖い、自分の手の内を全て見透かれているかのように……
それでも、それでもだ。
逃げるわけにはいかない。戦うわけにはいかない。蒼星石は今、出来る事だけをする。残り時間を精一杯使って、
「条件を出してもいいかな?」
僅かに全身が震える。自分が上の立場みたいな気分が、少し嫌だった。
あるいはは、相手に対して緊張したのかもしれない。それだけ蒼星石は、その言葉を発するのに勇気が必要だった。
しかし白レンは不快感など出さずに、先程と変わらない様子でそれを受け入れた。
あるいはは、相手に対して緊張したのかもしれない。それだけ蒼星石は、その言葉を発するのに勇気が必要だった。
しかし白レンは不快感など出さずに、先程と変わらない様子でそれを受け入れた。
「いいわよ、可能な限りなら、ね」
「彼がもう僕達を襲う事はないんだね?」
「彼がもう僕達を襲う事はないんだね?」
と視線をイシドロに向ける。
『仲間』にした、と言っても本当に大丈夫なのかは蒼星石にはわからない。
実際また襲う可能性もある。何はともあれ、本人の口から開く必要があった。
まさかここで自分の話題が出るとは思わなかったのか、どう返答すべきかイシドロは対応に困る。
そんなイシドロを見て代わりに、表情に再度微笑みを浮かべた白レンが答えた。
『仲間』にした、と言っても本当に大丈夫なのかは蒼星石にはわからない。
実際また襲う可能性もある。何はともあれ、本人の口から開く必要があった。
まさかここで自分の話題が出るとは思わなかったのか、どう返答すべきかイシドロは対応に困る。
そんなイシドロを見て代わりに、表情に再度微笑みを浮かべた白レンが答えた。
「えぇ、それは決してないわ。今ここで命令した方がいいかしら?」
と、語尾の口調が変わる。
イシドロ既に服従している。故に気にしなかったが、蒼星石は感じた。その口調は恐怖の一言。
絶対的なる上の立場、心臓を手に掴まれたかのような錯覚を覚えてしまう。強者にただ従う、命令をただ聞くかのように、イシドロは答える。
彼に歯向かう精神など残っていなかった。
イシドロ既に服従している。故に気にしなかったが、蒼星石は感じた。その口調は恐怖の一言。
絶対的なる上の立場、心臓を手に掴まれたかのような錯覚を覚えてしまう。強者にただ従う、命令をただ聞くかのように、イシドロは答える。
彼に歯向かう精神など残っていなかった。
「はい。白レン様の命令とあればこのイシドロ……何があっても彼らに危害を加えません」
命令ではなく、脅しに近い形に感じられるが、とりあえず蒼星石はイシドロ本人の口から聞けて安心した。
イシドロ自身は命令として従ったのだからこれから先問題はないはず。
まぁ『彼』にはちょっと納得出来ないが……
また、イシドロ本人も本心から出た言葉であった。
白レンにも蒼星石達、どちらにも敗北した彼に立ち向かう勇気などカケラもない。
敗北者は勝利者の手下となり、生かされているだけで十分であった。
故に、たとえ白レンが言わなくても後々首を縦に振っただろう。
『命令』という理由付けがされた分、マシな点はあったかもしれないが……
時間も後もう少しだけ、残る必要な条件も後一つ
イシドロ自身は命令として従ったのだからこれから先問題はないはず。
まぁ『彼』にはちょっと納得出来ないが……
また、イシドロ本人も本心から出た言葉であった。
白レンにも蒼星石達、どちらにも敗北した彼に立ち向かう勇気などカケラもない。
敗北者は勝利者の手下となり、生かされているだけで十分であった。
故に、たとえ白レンが言わなくても後々首を縦に振っただろう。
『命令』という理由付けがされた分、マシな点はあったかもしれないが……
時間も後もう少しだけ、残る必要な条件も後一つ
「もう一つ、君も僕達を襲わない事」
何をどうやったかはわからない。しかし、仮に白レンが自分達を襲うのであれば、イシドロにやった行為であろう。
そうなったら自分達も今のイシドロみたいに、絶対服従になってしまう。それだけは防いでおきたい。
端から見れば仲間になるのに失礼な態度であるかもしれないが、ちょっとのミスが死亡というゲームに参加している以上仕方がない。
白レンは蒼星石が何を言ったのかよくわからず、目を丸くした。
が、すぐに意味を理解したのか突如クスクスと、これまたいつも通り同じように笑い出した。
この時蒼星石は気付く、苦手なタイプであると
そうなったら自分達も今のイシドロみたいに、絶対服従になってしまう。それだけは防いでおきたい。
端から見れば仲間になるのに失礼な態度であるかもしれないが、ちょっとのミスが死亡というゲームに参加している以上仕方がない。
白レンは蒼星石が何を言ったのかよくわからず、目を丸くした。
が、すぐに意味を理解したのか突如クスクスと、これまたいつも通り同じように笑い出した。
この時蒼星石は気付く、苦手なタイプであると
「えぇ、それぐらいでよければお安い御用よ。仲間を襲う事なんてするわけないでしょ?」
確かに言った。そんな当たり前な事、という意味を込められたかのようにも聞こえた。
今の蒼星石に出来るのは戦闘を避けて、彼女らと手を組む事。
もちろん今言った言葉を全部信じきるわけにはいかない。
たとえ皆に非難されようとも、自分には出来ない。背中を預けるような真似は出来るだけ避けた方がいい。
しかし、これ以上の案が他にはなかった。
だからこれが最良だと思った。これが最善だと思った。
そこでようやく蒼星石は結論へと辿り着いた。
今の蒼星石に出来るのは戦闘を避けて、彼女らと手を組む事。
もちろん今言った言葉を全部信じきるわけにはいかない。
たとえ皆に非難されようとも、自分には出来ない。背中を預けるような真似は出来るだけ避けた方がいい。
しかし、これ以上の案が他にはなかった。
だからこれが最良だと思った。これが最善だと思った。
そこでようやく蒼星石は結論へと辿り着いた。
* * *
パチっと目を開けて、最初に入り込んだのはタバサの顔。彼女の息が地肌にかかる程近かった。
かなりの時間が経ち、大丈夫かなと思った直後であったので、このような結果となる。
そのあまりの近さに小さい悲鳴をあげ、後退りながら距離をとった。
一瞬ともよべるその時間だけで、蒼星石は心臓がバクバク激しく動く。まだ頭が混乱してて正常に働かない。
一方のタバサは展開についていけず、頭に浮かぶ疑問をぶつける。
かなりの時間が経ち、大丈夫かなと思った直後であったので、このような結果となる。
そのあまりの近さに小さい悲鳴をあげ、後退りながら距離をとった。
一瞬ともよべるその時間だけで、蒼星石は心臓がバクバク激しく動く。まだ頭が混乱してて正常に働かない。
一方のタバサは展開についていけず、頭に浮かぶ疑問をぶつける。
「ねぇ? 結局どうだったの?」
と、聞かれて蒼星石はもう一つやらなければならない事を思い出す。
白レン達との交渉は終わった。円満に、とまではいかないがますまずの成果だ。
しかし、それだけで終わりというわけではない。
彼女らを『敵』だと思ってるタバサを何とか言いくるめなければならない。
そうしなければ、無意味な戦いが生じてしまう。
蒼星石のもうひと頑張り、これさえ乗り越えれば……
白レン達との交渉は終わった。円満に、とまではいかないがますまずの成果だ。
しかし、それだけで終わりというわけではない。
彼女らを『敵』だと思ってるタバサを何とか言いくるめなければならない。
そうしなければ、無意味な戦いが生じてしまう。
蒼星石のもうひと頑張り、これさえ乗り越えれば……
「えと……もう大丈夫、戦わなくても大丈夫だから」
まずは結果を教える。一語一語言葉に出す度に不安が自分を支配していく。
これで大丈夫なのか? と思っても、もう遅い。反応を待つしかない。
タバサは蒼星石の言葉を理解出来なかった。
予想外の言葉に驚きを隠せないようである。当然のようにタバサにとって常識な質問をぶつけた。
これで大丈夫なのか? と思っても、もう遅い。反応を待つしかない。
タバサは蒼星石の言葉を理解出来なかった。
予想外の言葉に驚きを隠せないようである。当然のようにタバサにとって常識な質問をぶつけた。
「どうして? あいつらは敵なんだよ?」
「えっと……もう敵じゃないから戦わなくてもいいんだよ」
「何で敵じゃないの? ……ひょっとしてタバサもやられちゃったの……」
「えっと……もう敵じゃないから戦わなくてもいいんだよ」
「何で敵じゃないの? ……ひょっとしてタバサもやられちゃったの……」
途端緊張が走る。タバサがバルデッシュを蒼星石に向けて構える。
白レンの術にかかってしまった。そういう考えをタバサは持っていると直感で感じる。
すぐに否定の言葉を口にしようとしたが、後一歩の所でそれを飲み込む。
否定の言葉だけじゃタバサの疑念は晴れない。
そうじゃなくてちゃんとしたわかりやすい説明をしなければならない。
それも時間をかけずに。
何か、何かないのかと蒼星石は考える。と、前にタバサが言った言葉を思い出す。
白レンの術にかかってしまった。そういう考えをタバサは持っていると直感で感じる。
すぐに否定の言葉を口にしようとしたが、後一歩の所でそれを飲み込む。
否定の言葉だけじゃタバサの疑念は晴れない。
そうじゃなくてちゃんとしたわかりやすい説明をしなければならない。
それも時間をかけずに。
何か、何かないのかと蒼星石は考える。と、前にタバサが言った言葉を思い出す。
『モンスターはとにかく倒して、その後で仲間になりたそうなら話を聞けばよい』
その言葉は印象的だった。相手をモンスターとみなしても、仲間になれる方法。
さっきも浮かび上がった言葉、だがあの時とは違う。運よく今、この必要な瞬間に再び思い出す。
もうこれしか浮かばない。他に考える時間も余裕もない。
蒼星石は半ば祈るように、平然を装いしながら答えた。
さっきも浮かび上がった言葉、だがあの時とは違う。運よく今、この必要な瞬間に再び思い出す。
もうこれしか浮かばない。他に考える時間も余裕もない。
蒼星石は半ば祈るように、平然を装いしながら答えた。
「えと、僕がもう夢の中であの2人を倒しちゃって……そしたら仲間になって欲しいと頼み込んだのでつい了承しちゃって……ダメだったかな?」
ちょっとずつ不安げな様子を見せて、最後は悪い事をしてしまったような振る舞いをとる。
自分でも不思議と出来、これなら大丈夫だとなぜか自負できた。
一方のタバサも、初めて蒼星石の言葉を信じるべきか悩む素振りをとった。
それだけ説得力があるのだろうか? 蒼星石は少し悲しさが体から沸いた。
悩みながらもこちらから目を離さない。もちろん蒼星石も離さず、ただ苦笑いを浮かべる。
内面は違う。この重圧に押し潰れないようにするのがやっとだ。
自分でも不思議と出来、これなら大丈夫だとなぜか自負できた。
一方のタバサも、初めて蒼星石の言葉を信じるべきか悩む素振りをとった。
それだけ説得力があるのだろうか? 蒼星石は少し悲しさが体から沸いた。
悩みながらもこちらから目を離さない。もちろん蒼星石も離さず、ただ苦笑いを浮かべる。
内面は違う。この重圧に押し潰れないようにするのがやっとだ。
「ホントに?」
「うん」
「そっか、蒼星石は悪くないよー。夢の中でもちゃんとモンスターと戦ったんだから」
「うん」
「そっか、蒼星石は悪くないよー。夢の中でもちゃんとモンスターと戦ったんだから」
と、バルデッシュの形態をスタンバイフォームへと解いた。
服装が戻ったタバサは蒼星石の方へと近寄り、頭を優しく撫でてくれる。
突然すぎて面食い、驚いたが、とりあえず敵意がない事を理解して安心する。
服装が戻ったタバサは蒼星石の方へと近寄り、頭を優しく撫でてくれる。
突然すぎて面食い、驚いたが、とりあえず敵意がない事を理解して安心する。
(多分……大丈夫。バリアジャケットもバルデッシュも解かれてる。あ、白レンに話を合わしてくれるよう頼まなきゃ……)
「でも凄いねっ。2匹も同時に倒しちゃうなんて!」
「え? あ……う、うん。まぁね」
「でも凄いねっ。2匹も同時に倒しちゃうなんて!」
「え? あ……う、うん。まぁね」
タバサの疑う余地もないその瞳と発言に蒼星石は戸惑った。
蒼星石は少なからず嘘をついた。確かに仲間になってくれないか? と言われたが、もちろん倒してなんかいない。
もちろんこれは誰1人として蒼星石を責めるような内容ではない。
むしろタバサと白レン達を争わないようにする為の嘘。どちらかというと褒められるべきである。
しかし、それは客観的な概念。
たとえ許されるとしても嘘は嘘である。
タバサの信じきった様子に蒼星石は余計に罪悪感を感じる。
自分の影が覆い被るような奇妙な感覚。しかし、これで関係がこじるような事はないし、ましてや蒼星石が闇に染まる事はない。
それでも蒼星石はさらに不安を抱くようになった。
本当にタバサや白レンを仲間と見ていいのだろうか? 嘘までつく必要があるのだろうか?
その根源となる問題は未だ解決されない。
彼女の気持ちは吐き出される事なく、ただ1人抱え込み、白レン達の方へと向かった。
蒼星石は少なからず嘘をついた。確かに仲間になってくれないか? と言われたが、もちろん倒してなんかいない。
もちろんこれは誰1人として蒼星石を責めるような内容ではない。
むしろタバサと白レン達を争わないようにする為の嘘。どちらかというと褒められるべきである。
しかし、それは客観的な概念。
たとえ許されるとしても嘘は嘘である。
タバサの信じきった様子に蒼星石は余計に罪悪感を感じる。
自分の影が覆い被るような奇妙な感覚。しかし、これで関係がこじるような事はないし、ましてや蒼星石が闇に染まる事はない。
それでも蒼星石はさらに不安を抱くようになった。
本当にタバサや白レンを仲間と見ていいのだろうか? 嘘までつく必要があるのだろうか?
その根源となる問題は未だ解決されない。
彼女の気持ちは吐き出される事なく、ただ1人抱え込み、白レン達の方へと向かった。
* * *
「……ッ!?」
「おはよ、いい夢から覚めたかしら?」
「おはよ、いい夢から覚めたかしら?」
イシドロの視界が開けた時、自分の主となった白レンが微笑みを浮かべていた。
エーテライトを解き永き夢からイシドロは現実へと連れ戻される。
その際、腹の痛みが消え去っていた。白レンがもう必要ないだろうとヴェルグ・アヴェスターを一緒に解除したのである。
イシドロは改めて白レンの方を向く。
主従関係となった相手、自分に有望なる将来、あるいは全てを授ける約束をしてくれた相手。
そんな相手を目の前に頭が高いと思ったのか、イシドロは慌てて片膝を地面につけてポーズをとる。
やった事はない。ただこうやってる人を見たから真似た、それだけの事である。
しかし、その素早い行動に白レンはイシドロの忠誠心の深さに改めて笑みをこぼす。
エーテライトを解き永き夢からイシドロは現実へと連れ戻される。
その際、腹の痛みが消え去っていた。白レンがもう必要ないだろうとヴェルグ・アヴェスターを一緒に解除したのである。
イシドロは改めて白レンの方を向く。
主従関係となった相手、自分に有望なる将来、あるいは全てを授ける約束をしてくれた相手。
そんな相手を目の前に頭が高いと思ったのか、イシドロは慌てて片膝を地面につけてポーズをとる。
やった事はない。ただこうやってる人を見たから真似た、それだけの事である。
しかし、その素早い行動に白レンはイシドロの忠誠心の深さに改めて笑みをこぼす。
「フフ、そんなに堅くならなくていいわ。側近みたいな関係でいきましょ?」
「はいっ!」
「はいっ!」
と、一回お辞儀をしてから再び立ち上がる。
白レンはイシドロの一つ一つの行動に不満など一切なかった。少し指導させようと思ったが必要ない様子。
完璧に言う事を聞いてくれる。手足となり、いざという時の壁にもなるだろう。味方としては文句の付け所のない最高の関係である。
それは白レンにとってこの戦いに生き抜く為に必要不可欠な人材。
が、これだけでは終わらない。さらに嬉しい予想外が白レンへの方に転がってきたのだ。
白レンはイシドロの一つ一つの行動に不満など一切なかった。少し指導させようと思ったが必要ない様子。
完璧に言う事を聞いてくれる。手足となり、いざという時の壁にもなるだろう。味方としては文句の付け所のない最高の関係である。
それは白レンにとってこの戦いに生き抜く為に必要不可欠な人材。
が、これだけでは終わらない。さらに嬉しい予想外が白レンへの方に転がってきたのだ。
「ねぇイシドロ。あなたを襲ったのは何人かしら?」
「2人です」
「2人です」
2人も仲間になる。実力は不明だが、イシドロの左腕を切断できる技量なら足を引っ張る事はない。
実を言うとこれは命をかけた場面でもあった。
今の白レンとイシドロの戦力だけではまだ安定と言えはしなかった。
2人で挑んでも勝てない敵が現れてもおかしくない。
そんな時、あの人形みたいな子が現れた。
まさかのタイミング、この場所――夢の中で出会うとは予想していなかった。しかし、それは幸運でもあった。
話す機会を与えて、尚且つ仲間になるように交渉出来たのだ。
一歩間違えれば今頃死んでいたかもしれない。
結果、あの子は受け入れてくれた。この状況に感謝以外の言葉が見つからない。
自分が襲わない事という条件を出されたが問題ない。
あの子はまだ半信半疑であろう。きっとこれから先、疑いが晴れるまで警戒を解かないはずだ。しかし、白レンに蒼星石達をイシドロのようにする気は、ほとんど言っていい程なかった。
さすがに警戒している2人相手同時に調教するのはリスクが高い。それなら、これから信頼関係を築き上げ、巨大な力を持つ人物と戦う。
まぁ、悪くはない。もちろん自分が死ぬ可能性を僅かでも下げるように立ち回るつもりだが……
とにかく、白レンは蒼星石達を襲うような真似はしない。
だからと言ってずっとではない。見極めは大事に、だ。
いつかは自分の為に死んで貰う。出来る限り自分の手で。
実を言うとこれは命をかけた場面でもあった。
今の白レンとイシドロの戦力だけではまだ安定と言えはしなかった。
2人で挑んでも勝てない敵が現れてもおかしくない。
そんな時、あの人形みたいな子が現れた。
まさかのタイミング、この場所――夢の中で出会うとは予想していなかった。しかし、それは幸運でもあった。
話す機会を与えて、尚且つ仲間になるように交渉出来たのだ。
一歩間違えれば今頃死んでいたかもしれない。
結果、あの子は受け入れてくれた。この状況に感謝以外の言葉が見つからない。
自分が襲わない事という条件を出されたが問題ない。
あの子はまだ半信半疑であろう。きっとこれから先、疑いが晴れるまで警戒を解かないはずだ。しかし、白レンに蒼星石達をイシドロのようにする気は、ほとんど言っていい程なかった。
さすがに警戒している2人相手同時に調教するのはリスクが高い。それなら、これから信頼関係を築き上げ、巨大な力を持つ人物と戦う。
まぁ、悪くはない。もちろん自分が死ぬ可能性を僅かでも下げるように立ち回るつもりだが……
とにかく、白レンは蒼星石達を襲うような真似はしない。
だからと言ってずっとではない。見極めは大事に、だ。
いつかは自分の為に死んで貰う。出来る限り自分の手で。
(だから頑張ってね、皆)
白い悪魔が、笑った。
【C-3/塔の前/1日目/真昼】
【白レン@MELTY BLOOD】
[状態]:腹部に大きなダメージ(休んでマシになってきた)、中度の疲労、体の所々に擦り傷
[装備]:エーテライト×3@MELTY BLOOD、ヴェルグ・アヴェスター@Fate/hollow ataraxia
[道具]:支給品一式、バイオリン@ローゼンメイデン
[服装]:いつもの白いドレス(洗ったばかりなので一部が少し湿っている。深い意味はない)
[思考]:情報交換をして、状況把握をしたい
基本行動方針:優勝して志貴を手に入れる。
第一行動方針:これからどうするかを決めたい
第二行動方針:戦闘において蒼星石とタバサを前衛にさせたい(自分は死なないように立ち回る)
第三行動方針:信頼関係を維持する為、蒼星石とタバサに危害を加えるつもりはない、出来る限り彼女らの方針に合わせる。
第四行動方針:できれば『ご褒美』で傷を治したい。
第五行動方針:なので状況や場合によっては、三人目をイシドロにする。
※以後、ヴェルグ・アヴェスターはイシドロに対しては使用不能です。
【白レン@MELTY BLOOD】
[状態]:腹部に大きなダメージ(休んでマシになってきた)、中度の疲労、体の所々に擦り傷
[装備]:エーテライト×3@MELTY BLOOD、ヴェルグ・アヴェスター@Fate/hollow ataraxia
[道具]:支給品一式、バイオリン@ローゼンメイデン
[服装]:いつもの白いドレス(洗ったばかりなので一部が少し湿っている。深い意味はない)
[思考]:情報交換をして、状況把握をしたい
基本行動方針:優勝して志貴を手に入れる。
第一行動方針:これからどうするかを決めたい
第二行動方針:戦闘において蒼星石とタバサを前衛にさせたい(自分は死なないように立ち回る)
第三行動方針:信頼関係を維持する為、蒼星石とタバサに危害を加えるつもりはない、出来る限り彼女らの方針に合わせる。
第四行動方針:できれば『ご褒美』で傷を治したい。
第五行動方針:なので状況や場合によっては、三人目をイシドロにする。
※以後、ヴェルグ・アヴェスターはイシドロに対しては使用不能です。
【イシドロ@ベルセルク】
[状態]:左腕の前腕部から先を喪失(乱暴にだが止血済み)。右頬にかすり傷。失血と疲労による消耗。
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(食料の半分は上着の裏)、手榴弾×2
[思考]:白レンに従う
第一行動方針:白レンを護る。
第二行動方針:出来ればちゃんと腕を手当したい。
基本行動方針:白レンの騎士として栄光を掴む。
[備考]:白レンに徹底調教されました。ただし悪夢の部分は忘却しています。
[状態]:左腕の前腕部から先を喪失(乱暴にだが止血済み)。右頬にかすり傷。失血と疲労による消耗。
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(食料の半分は上着の裏)、手榴弾×2
[思考]:白レンに従う
第一行動方針:白レンを護る。
第二行動方針:出来ればちゃんと腕を手当したい。
基本行動方針:白レンの騎士として栄光を掴む。
[備考]:白レンに徹底調教されました。ただし悪夢の部分は忘却しています。
【蒼星石@ローゼンメイデン】
[状態]:精神的に疲労。姉妹達への精神的な壁、タバサに対して隠しきれない恐れ、白レンを若干警戒
[装備]:戦輪@忍たま乱太郎×9
[道具]:支給品一式、ジッポ、板チョコ@DEATH NOTE、ころばし屋@ドラえもん、小銭入れ(10円玉×5、100円玉×3)
[思考]:タバサの態度が少し正しくも思えて、深く踏み込むのが恐い。姉妹たちには会いたい。けれど会わせる顔がない。白レンとタバサの考えが正しいかどうかは判らない。
第一行動方針:今後の動向を皆で決める
第二行動方針:タバサや白レンに協力する(ただし、タバサにはまだ迷いが生じ、白レンには極力隙を見せない)
第三行動方針:タバサの『夢』に入ってレックスと接触する。そのための準備をする。
基本行動方針:タバサに協力しつつ自分探し?
[備考]:戦輪の命中精度に不安はありますが、とりあえず投げれば飛びます。
[状態]:精神的に疲労。姉妹達への精神的な壁、タバサに対して隠しきれない恐れ、白レンを若干警戒
[装備]:戦輪@忍たま乱太郎×9
[道具]:支給品一式、ジッポ、板チョコ@DEATH NOTE、ころばし屋@ドラえもん、小銭入れ(10円玉×5、100円玉×3)
[思考]:タバサの態度が少し正しくも思えて、深く踏み込むのが恐い。姉妹たちには会いたい。けれど会わせる顔がない。白レンとタバサの考えが正しいかどうかは判らない。
第一行動方針:今後の動向を皆で決める
第二行動方針:タバサや白レンに協力する(ただし、タバサにはまだ迷いが生じ、白レンには極力隙を見せない)
第三行動方針:タバサの『夢』に入ってレックスと接触する。そのための準備をする。
基本行動方針:タバサに協力しつつ自分探し?
[備考]:戦輪の命中精度に不安はありますが、とりあえず投げれば飛びます。
【タバサ@ドラゴンクエスト5】
[状態]:爆風で小ダメージ、MP消費(小)、バリアジャケット解除(普段の服装に戻りました)
[装備]:バルディッシュ・アサルト@魔法少女リリカルなのは(カートリッジ残数5)
[道具]:支給品一式
[思考]:皆、よろしくね♪
第一行動方針:目の前の味方達と挨拶、及び仲良くなる
第二行動方針:自分と仲間の身は「何としても」守る。
第三行動方針:信頼できる仲間を捜す。
第四行動方針:塔の探索。難しいようならば出直す
基本行動方針:「どんな手段を使ってでも」レックスを捜し出し、仲間と共に脱出する。
[備考]:「ドラゴンクエスト5」内でタバサが覚える魔法は全て習得しています。
ミッドチルダ式魔法について、バルディッシュからある程度説明を受けました。
イシドロの左腕切断に対して罪悪感は一切ありません。
白レン達を味方と認識、疑っておりません。
[状態]:爆風で小ダメージ、MP消費(小)、バリアジャケット解除(普段の服装に戻りました)
[装備]:バルディッシュ・アサルト@魔法少女リリカルなのは(カートリッジ残数5)
[道具]:支給品一式
[思考]:皆、よろしくね♪
第一行動方針:目の前の味方達と挨拶、及び仲良くなる
第二行動方針:自分と仲間の身は「何としても」守る。
第三行動方針:信頼できる仲間を捜す。
第四行動方針:塔の探索。難しいようならば出直す
基本行動方針:「どんな手段を使ってでも」レックスを捜し出し、仲間と共に脱出する。
[備考]:「ドラゴンクエスト5」内でタバサが覚える魔法は全て習得しています。
ミッドチルダ式魔法について、バルディッシュからある程度説明を受けました。
イシドロの左腕切断に対して罪悪感は一切ありません。
白レン達を味方と認識、疑っておりません。
≪123:それは狂的なまでに(前編) | 時系列順に読む | 125:放送中止?≫ |
≪123:それは狂的なまでに(前編) | 投下順に読む | 125:放送中止?≫ |
≪094:ようこそ悪いユメの中 | 白レンの登場SSを読む | 160:リリス乱舞/斬、そして……(前編)≫ |
イシドロの登場SSを読む | ||
蒼星石の登場SSを読む | ||
タバサの登場SSを読む |