骨は囁く ◆JZARTt62K2
再開を誓って別れた彼女は、例えるならスーパーカーだった。
見蕩れるほどの優美なフォルム。
輝かんばかりの運動性能。
熟成された一級品のパーツ。
強く、速く、格好良い、正義のヒーロー。
だが、目の前にあるのは、かつてスーパーカー“だった”モノ。
今はどう贔屓目に見たところで、その呼称を継続できそうにない。
フレームは元に戻らないほど潰れ折れており、特にフロント部分は見る影も無い。
タイヤは4つとも弾け飛び、千切れたゴムの断片が残骸の周りに撒き散らかされている。
ヘッドライトを二つとも持ち去られたそれは、駆動装置すら再起不能。
――まして、エンジンなど語るべくもない。
醜く、汚く、直しようがない、堕ちたヒーロー。
真っ赤なオイルで地面を汚したそれは、かつて『神楽』と呼ばれたモノだった。
輝かんばかりの運動性能。
熟成された一級品のパーツ。
強く、速く、格好良い、正義のヒーロー。
だが、目の前にあるのは、かつてスーパーカー“だった”モノ。
今はどう贔屓目に見たところで、その呼称を継続できそうにない。
フレームは元に戻らないほど潰れ折れており、特にフロント部分は見る影も無い。
タイヤは4つとも弾け飛び、千切れたゴムの断片が残骸の周りに撒き散らかされている。
ヘッドライトを二つとも持ち去られたそれは、駆動装置すら再起不能。
――まして、エンジンなど語るべくもない。
醜く、汚く、直しようがない、堕ちたヒーロー。
真っ赤なオイルで地面を汚したそれは、かつて『神楽』と呼ばれたモノだった。
※ ※ ※ ※ ※
「……必ず戻るって、言ったじゃねーか」
双葉の声は震えていた。
後方から勢いよく伸びるポニーテールが微かに揺れており、睨みつけるような三白眼は普段より鋭く、脆い。
身長130cmちょっとの小柄な少女は、かつて神楽だった残骸に辛辣な言葉を浴びせかける。
「なぁ、神楽。あの銀髪を倒して戻るって、おまえ、あたしと約束したよな?」
憤慨。激昂。悲壮。後悔。混乱。戦慄。恐怖。失望。忌避。嫌悪。
負の激情を一言一言に封じ込め、吉永双葉はただ吼える。
「なのに、なんで死んでんだよこんちくしょうがぁっ!」
一方的で理不尽な罵倒。
直接的で暴力的な非難。
それらは全て、期待の裏返しだった。
生存の可能性が低いことはわかりきっていた。
冷静沈着とはとても言えない双葉だが、その程度の判断はできる。
それでも、いや、だからこそ期待していたのだ。
漫画の主人公のように、神楽が生還することを。
けれども、双葉が戻ったとき、ヒーローは負けていた。
負けて、死んで、決して見たくなかった、みっともない姿を晒していた。
だから、叫んだ。
そうでもしないと、膝をついてしまいそうだったから。
双葉の声は震えていた。
後方から勢いよく伸びるポニーテールが微かに揺れており、睨みつけるような三白眼は普段より鋭く、脆い。
身長130cmちょっとの小柄な少女は、かつて神楽だった残骸に辛辣な言葉を浴びせかける。
「なぁ、神楽。あの銀髪を倒して戻るって、おまえ、あたしと約束したよな?」
憤慨。激昂。悲壮。後悔。混乱。戦慄。恐怖。失望。忌避。嫌悪。
負の激情を一言一言に封じ込め、吉永双葉はただ吼える。
「なのに、なんで死んでんだよこんちくしょうがぁっ!」
一方的で理不尽な罵倒。
直接的で暴力的な非難。
それらは全て、期待の裏返しだった。
生存の可能性が低いことはわかりきっていた。
冷静沈着とはとても言えない双葉だが、その程度の判断はできる。
それでも、いや、だからこそ期待していたのだ。
漫画の主人公のように、神楽が生還することを。
けれども、双葉が戻ったとき、ヒーローは負けていた。
負けて、死んで、決して見たくなかった、みっともない姿を晒していた。
だから、叫んだ。
そうでもしないと、膝をついてしまいそうだったから。
「……気は済んだ?」
背後に立っていたシャナが静かな声で尋ねる。
「私は『覚悟はあるか?』と聞き、おまえは『ある』と答えた。
今更、『やっぱり見たくなかった』とは言わせない」
「……んなことはわかってるよ」
応える声は、いくぶんか落ち着いていた。
シャナは、そう、とだけ短く返し、周囲の探索をするためにその場から離れていく。
同時に、死体に近づくひとつの影があった。三宮紫穂である。
「おい、何するつもりだよ?」
躊躇無く死体に向かって手を伸ばす紫穂に、双葉が顔をしかめながら問う。
「検死よ。死後硬直や傷口を見ることで、死亡時の時間や状況が割り出せるかもしれないわ」
「そんなことできんのか!?」
「私は政府の機関で調査全般を請け負っていたの。そのくらい簡単にできるわ。さあ、わかったら素人は離れてて」
紫穂は双葉を追い払うと、眉一つ動かさずに神楽の死体を調べ始めた。
「ちっ、なんだよ……変な格好してるくせに……」
「……聞こえてるわよ」
「地獄耳め!」
双葉はブツブツ文句を言うと、何とも無しにモニュメント跡を歩いて回った。
背後に立っていたシャナが静かな声で尋ねる。
「私は『覚悟はあるか?』と聞き、おまえは『ある』と答えた。
今更、『やっぱり見たくなかった』とは言わせない」
「……んなことはわかってるよ」
応える声は、いくぶんか落ち着いていた。
シャナは、そう、とだけ短く返し、周囲の探索をするためにその場から離れていく。
同時に、死体に近づくひとつの影があった。三宮紫穂である。
「おい、何するつもりだよ?」
躊躇無く死体に向かって手を伸ばす紫穂に、双葉が顔をしかめながら問う。
「検死よ。死後硬直や傷口を見ることで、死亡時の時間や状況が割り出せるかもしれないわ」
「そんなことできんのか!?」
「私は政府の機関で調査全般を請け負っていたの。そのくらい簡単にできるわ。さあ、わかったら素人は離れてて」
紫穂は双葉を追い払うと、眉一つ動かさずに神楽の死体を調べ始めた。
「ちっ、なんだよ……変な格好してるくせに……」
「……聞こえてるわよ」
「地獄耳め!」
双葉はブツブツ文句を言うと、何とも無しにモニュメント跡を歩いて回った。
数分後、付近を偵察していたシャナが戻ってきた。
どうやら、この辺りに参加者が潜んでいる雰囲気はないらしい。
その後、双葉も一緒になって細かく捜査したが、成果と言えるものは、地面に落ちていた黄金の玉くらいだった。
「誰もいねーみてーだな」
「ある程度予想はできていたわ。誰かが残っていたら、あの銀髪が逃すはずがないから」
「…………」
それきり二人は押し黙り、嫌な沈黙が場を支配する。
やがて、神楽の死体を検分していた紫穂が声を上げた。
「死後6時間以上経ってるみたい。犯人が近くにいる可能性は低そうね」
「そう……それじゃ、戻るわよ」
それは、シャナにとって当然の判断だった。
付近の調査と検死によって、この近辺に犯人が留まっている可能性が極めて低いとわかったからだ。
それどころか、自分達以外に人がいるのかどうかさえ疑わしい。
また、この場所に来たのはシャナにとって寄り道以外の何物でもない。
一応、アラストールを探すという名目はあるが、あくまで『未見の場所を潰す』程度の気持ちである。
よって、神楽の死亡を確認した今、島の端に留まる理由は存在しなかった。
だが、それはあくまでシャナの理屈だ。
「おい! 神楽をこのまま放っておくのかよ!」
シャナの方針を聞いた双葉が慌てて抗議する。
双葉にとって、神楽の死体をそのまま放置するのは耐え難いことだった。
しかし、シャナの答えは無情だった。
「そいつをどうにかすることに何かメリットがあるの?」
「おい! そんな言い方……」
「双葉ちゃん、少しは全体のことも考えたほうがいいわよ。あんまりワガママばっかり言うものじゃないわ」
食い下がる双葉を紫穂もが嗜める。
冷たい言葉のようだが、事実、この場で最も我が儘を言っているのは双葉だ。
元々、シャナと紫穂は何の見返りも無く、双葉が希望した場所に付いてきてくれたのだ。
これ以上双葉の意見を押し通そうとするのはずうずうしいと言える。
――加えて、戦闘能力が低い双葉は保護される立場だ。
あの銀髪の少女が再び襲ってきた場合、シャナの助力無しでは撃退は難しいだろう。
集団内における暗黙の上下関係。変えられない実力差。
それは、立場の弱い者の意見を封じ込めるには十分な力だった。
この先双葉が生き残るためには、ここで事を荒立てるのは得策ではない。
だが、吉永双葉は“そんな些細なことを気にする人間ではない”。
「……じゃあ、いい。先に行っててくれ。16時までには戻る」
「……なに?」
シャナの目が細くなる。
双葉は、シャナを強く睨み返した。
「あたしは神楽を埋めてから行くって言ってんだよ!」
燃えるような眼光で睨みつける双葉を、しかし、シャナは冷たく見返す。
「おまえ、一人で穴を掘るつもり?」
「おう」
「道具もないのに?」
「神楽から預かった剣を使う」
「馬鹿? 剣が使い物にならなくなるわよ」
「ゴチャゴチャ言うな!」
売り言葉に買い言葉。二人の間の空気が徐々に張り詰める。
急速に険悪になる二人を見かねて紫穂が叫んだ。
「いい加減にして! 単独行動がどれほど危険なことかわかってるの!?」
「うるせえ! あたしはあたしのやりたいようにやる!」
双葉は紫穂の言葉すら拒絶する。まるで、駄々をこねる幼児のように。
あまりの無鉄砲ぶりにウンザリした紫穂は、呆れたように首を振った。
「……そんなことばっかり言ってると、あなた、そのうち死ぬわよ」
「それがなんだってんだ!」
どうやら、この辺りに参加者が潜んでいる雰囲気はないらしい。
その後、双葉も一緒になって細かく捜査したが、成果と言えるものは、地面に落ちていた黄金の玉くらいだった。
「誰もいねーみてーだな」
「ある程度予想はできていたわ。誰かが残っていたら、あの銀髪が逃すはずがないから」
「…………」
それきり二人は押し黙り、嫌な沈黙が場を支配する。
やがて、神楽の死体を検分していた紫穂が声を上げた。
「死後6時間以上経ってるみたい。犯人が近くにいる可能性は低そうね」
「そう……それじゃ、戻るわよ」
それは、シャナにとって当然の判断だった。
付近の調査と検死によって、この近辺に犯人が留まっている可能性が極めて低いとわかったからだ。
それどころか、自分達以外に人がいるのかどうかさえ疑わしい。
また、この場所に来たのはシャナにとって寄り道以外の何物でもない。
一応、アラストールを探すという名目はあるが、あくまで『未見の場所を潰す』程度の気持ちである。
よって、神楽の死亡を確認した今、島の端に留まる理由は存在しなかった。
だが、それはあくまでシャナの理屈だ。
「おい! 神楽をこのまま放っておくのかよ!」
シャナの方針を聞いた双葉が慌てて抗議する。
双葉にとって、神楽の死体をそのまま放置するのは耐え難いことだった。
しかし、シャナの答えは無情だった。
「そいつをどうにかすることに何かメリットがあるの?」
「おい! そんな言い方……」
「双葉ちゃん、少しは全体のことも考えたほうがいいわよ。あんまりワガママばっかり言うものじゃないわ」
食い下がる双葉を紫穂もが嗜める。
冷たい言葉のようだが、事実、この場で最も我が儘を言っているのは双葉だ。
元々、シャナと紫穂は何の見返りも無く、双葉が希望した場所に付いてきてくれたのだ。
これ以上双葉の意見を押し通そうとするのはずうずうしいと言える。
――加えて、戦闘能力が低い双葉は保護される立場だ。
あの銀髪の少女が再び襲ってきた場合、シャナの助力無しでは撃退は難しいだろう。
集団内における暗黙の上下関係。変えられない実力差。
それは、立場の弱い者の意見を封じ込めるには十分な力だった。
この先双葉が生き残るためには、ここで事を荒立てるのは得策ではない。
だが、吉永双葉は“そんな些細なことを気にする人間ではない”。
「……じゃあ、いい。先に行っててくれ。16時までには戻る」
「……なに?」
シャナの目が細くなる。
双葉は、シャナを強く睨み返した。
「あたしは神楽を埋めてから行くって言ってんだよ!」
燃えるような眼光で睨みつける双葉を、しかし、シャナは冷たく見返す。
「おまえ、一人で穴を掘るつもり?」
「おう」
「道具もないのに?」
「神楽から預かった剣を使う」
「馬鹿? 剣が使い物にならなくなるわよ」
「ゴチャゴチャ言うな!」
売り言葉に買い言葉。二人の間の空気が徐々に張り詰める。
急速に険悪になる二人を見かねて紫穂が叫んだ。
「いい加減にして! 単独行動がどれほど危険なことかわかってるの!?」
「うるせえ! あたしはあたしのやりたいようにやる!」
双葉は紫穂の言葉すら拒絶する。まるで、駄々をこねる幼児のように。
あまりの無鉄砲ぶりにウンザリした紫穂は、呆れたように首を振った。
「……そんなことばっかり言ってると、あなた、そのうち死ぬわよ」
「それがなんだってんだ!」
双葉は拳を握り締め、自らの意見を叩きつける。
それは、甘く愚かな子供の理屈。
だけど、とても人間らしい理屈。
「吉永家の人間はなぁ、我が身可愛さでボロボロの仲間を放置できるほどツラの皮は厚くねーんだよ!」
それが、吉永双葉の行動原理。
死してなお醜態を晒し続けている神楽を助けたいという、ただ、それだけの想い。
それは、甘く愚かな子供の理屈。
だけど、とても人間らしい理屈。
「吉永家の人間はなぁ、我が身可愛さでボロボロの仲間を放置できるほどツラの皮は厚くねーんだよ!」
それが、吉永双葉の行動原理。
死してなお醜態を晒し続けている神楽を助けたいという、ただ、それだけの想い。
「……好きにして」
完全に機嫌を損ねたらしいシャナは冷たい言葉を残すと、双葉を置いて立ち去ってしまった。
紫穂も溜息を吐いた後、シャナに続いて森に消える。
「ケッ」
遠ざかる二人の背中を最後まで見送らず、双葉はさっさと穴を掘り始めた。
コキリの剣を地面に突き立て、一心不乱に穴掘り作業に没頭する。
だが、剣先が地中の石にぶつかるたびに手は痺れ、跳ねる土は脚を泥色に変えていく。
「……っの、やろっ!」
両刃剣は掘削作業には向いていない。
故に、作業は困難を極め、双葉の体力は徐々に削られていった。
素手で作業を行ったために手の平は薄く擦り剥け、血が汗と混じって不快な臭いを発し出す。
顔は汗にまみれ、身体に張り付く服も鬱陶しい。
それでも双葉は休まなかった。
隣に神楽がいるのだ。情けないところは見せられない。
額を袖で拭った双葉は、黙々と手を動かし続けた。
完全に機嫌を損ねたらしいシャナは冷たい言葉を残すと、双葉を置いて立ち去ってしまった。
紫穂も溜息を吐いた後、シャナに続いて森に消える。
「ケッ」
遠ざかる二人の背中を最後まで見送らず、双葉はさっさと穴を掘り始めた。
コキリの剣を地面に突き立て、一心不乱に穴掘り作業に没頭する。
だが、剣先が地中の石にぶつかるたびに手は痺れ、跳ねる土は脚を泥色に変えていく。
「……っの、やろっ!」
両刃剣は掘削作業には向いていない。
故に、作業は困難を極め、双葉の体力は徐々に削られていった。
素手で作業を行ったために手の平は薄く擦り剥け、血が汗と混じって不快な臭いを発し出す。
顔は汗にまみれ、身体に張り付く服も鬱陶しい。
それでも双葉は休まなかった。
隣に神楽がいるのだ。情けないところは見せられない。
額を袖で拭った双葉は、黙々と手を動かし続けた。
※ ※ ※ ※ ※
「なによ、なによ、なんなのよアイツ!」
大地を踏み抜かんばかりの荒々しさで歩を進めているのは、シャナである。
茂みを斬り払い、根を踏み潰し、周囲を警戒しながらも、延々と文句を垂れ流し続けている。
「これ以上足掻いてもどうしようもないじゃない! そいつはもう、死んでるんだから!
なにをどう思っても、もうなにも、どうにも、なんともならないのよ……そう、ならないのよ……」
わずかに悔しさを滲ませた声は、誰に聞き取られることもないまま、森の闇に消えた。
シャナは、冷酷非情な人物というわけではない。ただ、考え方が合理的すぎるだけだ。
苛立ちまぎれにスピードを上げ続けていたシャナだったが、背後から呼びかけられたことで我に返った。
「シャナちゃん!」
シャナが振り返ると、息を切らしながら追いかけてくる紫穂の姿が目に入る。
文句を言うことに熱中しすぎて、紫穂のことを忘却していたらしい。
「ん」
シャナはバツが悪そうな顔をすると、紫穂に合わせてペースを落とした。
それでも、怒りの声が止むことはない。
そう、シャナは怒っていた。
双葉の不合理な主張にも苛々したが、何より、小太郎が自らの存在の力を使ってまで救った双葉が、自分の命を粗雑に扱ったことが一番腹立たしかった。
とはいえ、そんなことで文句を言うのは何か(小太郎に対して)癪なので、別の方面から双葉を批判する。
「本当、非効率的。いくら死体を埋めたって、そいつが生き返るわけでも、何か感じるわけでもない。
時間をかけて、手間をかけて、ただ疲労を蓄積させるだけ。
その時間と手間を犯人追跡にあてて、次の被害を防ぐほうがよっぽど大事じゃない!」
「それでも、気持ちの整理くらいはできるんじゃないかしら」
特に期待してもいなかった返答に、シャナは思わず隣を見る。
紫穂は視線を正面に固定したまま、淡々と言葉を吐き出した。
「死んだ人間は確かに何も感じないけど、生きている人間は違うわ。
知り合いを無残な姿のまま野に晒しておくのは……精神衛生上、良くないでしょうね」
「……ふん。気持ちの整理程度で時間と体力を浪費するなんて、馬鹿馬鹿しい」
実際はシャナも少女の死体を埋めていたりするのだが、さんざん文句を言いまくっていた手前、言い出すわけにはいかない。
(……ううん、アレは首輪を得るための行為だから。うん、ただの等価交換よ。等価交換)
そんなシャナの内心に全く気付かず、紫穂は言葉を続ける。
大地を踏み抜かんばかりの荒々しさで歩を進めているのは、シャナである。
茂みを斬り払い、根を踏み潰し、周囲を警戒しながらも、延々と文句を垂れ流し続けている。
「これ以上足掻いてもどうしようもないじゃない! そいつはもう、死んでるんだから!
なにをどう思っても、もうなにも、どうにも、なんともならないのよ……そう、ならないのよ……」
わずかに悔しさを滲ませた声は、誰に聞き取られることもないまま、森の闇に消えた。
シャナは、冷酷非情な人物というわけではない。ただ、考え方が合理的すぎるだけだ。
苛立ちまぎれにスピードを上げ続けていたシャナだったが、背後から呼びかけられたことで我に返った。
「シャナちゃん!」
シャナが振り返ると、息を切らしながら追いかけてくる紫穂の姿が目に入る。
文句を言うことに熱中しすぎて、紫穂のことを忘却していたらしい。
「ん」
シャナはバツが悪そうな顔をすると、紫穂に合わせてペースを落とした。
それでも、怒りの声が止むことはない。
そう、シャナは怒っていた。
双葉の不合理な主張にも苛々したが、何より、小太郎が自らの存在の力を使ってまで救った双葉が、自分の命を粗雑に扱ったことが一番腹立たしかった。
とはいえ、そんなことで文句を言うのは何か(小太郎に対して)癪なので、別の方面から双葉を批判する。
「本当、非効率的。いくら死体を埋めたって、そいつが生き返るわけでも、何か感じるわけでもない。
時間をかけて、手間をかけて、ただ疲労を蓄積させるだけ。
その時間と手間を犯人追跡にあてて、次の被害を防ぐほうがよっぽど大事じゃない!」
「それでも、気持ちの整理くらいはできるんじゃないかしら」
特に期待してもいなかった返答に、シャナは思わず隣を見る。
紫穂は視線を正面に固定したまま、淡々と言葉を吐き出した。
「死んだ人間は確かに何も感じないけど、生きている人間は違うわ。
知り合いを無残な姿のまま野に晒しておくのは……精神衛生上、良くないでしょうね」
「……ふん。気持ちの整理程度で時間と体力を浪費するなんて、馬鹿馬鹿しい」
実際はシャナも少女の死体を埋めていたりするのだが、さんざん文句を言いまくっていた手前、言い出すわけにはいかない。
(……ううん、アレは首輪を得るための行為だから。うん、ただの等価交換よ。等価交換)
そんなシャナの内心に全く気付かず、紫穂は言葉を続ける。
「そうね。ここでは、そんな甘さが命取りになる。
知り合いが死ぬたびにいちいち墓を作るなんて、ただの徒労よ。自分の痕跡を残す分マイナスかも。
だから、今後のことも考えて厳しめに言ったつもりだったんだけど……裏目に出ちゃったみたい」
「…………」
シャナは、紫穂と会話を続けるうちに、徐々に冷静さを取り戻し始めた。
すると、それまでとは違った考えが浮かんでくる。
果たして、双葉を置いて来たことは正しい選択だったのだろうか、と。
双葉を置いて来たことが小太郎に知られれば、間違いなく口喧嘩が勃発するだろう。
お互いに譲らないため、小太郎との口喧嘩は長引く。午前中など口喧嘩だけで数時間無駄にしてしまったほどである。
その時間に比べれば、埋葬にかかる時間など知れたものだ。
シャナが手伝えば、それこそ病院でおこなったように一瞬で穴を作ることが可能だっただろう。
存在の力は多少消費するだろうが、仲間割れをするよりははるかにマシなはず。
それなのに、なぜ自分は双葉と喧嘩してしまったのだろうか。
(ちょっと、大人気なかったかな)
ふと、神楽の死体を前にした双葉の、まるで決壊寸前のダムのような、小さい背中が思い浮かんだ。
(……ああもう!)
知り合いが死ぬたびにいちいち墓を作るなんて、ただの徒労よ。自分の痕跡を残す分マイナスかも。
だから、今後のことも考えて厳しめに言ったつもりだったんだけど……裏目に出ちゃったみたい」
「…………」
シャナは、紫穂と会話を続けるうちに、徐々に冷静さを取り戻し始めた。
すると、それまでとは違った考えが浮かんでくる。
果たして、双葉を置いて来たことは正しい選択だったのだろうか、と。
双葉を置いて来たことが小太郎に知られれば、間違いなく口喧嘩が勃発するだろう。
お互いに譲らないため、小太郎との口喧嘩は長引く。午前中など口喧嘩だけで数時間無駄にしてしまったほどである。
その時間に比べれば、埋葬にかかる時間など知れたものだ。
シャナが手伝えば、それこそ病院でおこなったように一瞬で穴を作ることが可能だっただろう。
存在の力は多少消費するだろうが、仲間割れをするよりははるかにマシなはず。
それなのに、なぜ自分は双葉と喧嘩してしまったのだろうか。
(ちょっと、大人気なかったかな)
ふと、神楽の死体を前にした双葉の、まるで決壊寸前のダムのような、小さい背中が思い浮かんだ。
(……ああもう!)
「……小太郎との待ち合わせには、まだ時間があるわね」
「シャナちゃん?」
シャナの呟きに、紫穂が訝しげな声を上げる。
「もう少し探索を続ける。まだ、完全に調べ尽くしたわけじゃないから」
今来た道とは反対方向、つまりモニュメントがある方向に引き返そうとするシャナを見て、紫穂が目を瞬かせた。
「ええと、つまり、双葉ちゃんのところに戻るの?」
「おまえ、何を聞いていたの? 私は“探索を続ける”と言ったのよ。
まだ調べきっていない場所があっちのほうにあるから行く。それだけ」
シャナが冷たく事務的な口調で言い返す。
しかし、それに対して紫穂は呆れたような表情を浮かべた。
「……心配なら、素直に戻ればいいのに」
「うるさいうるさいうるさい。あいつはあれだけ啖呵を切った。それなら、あいつは一人でやらなければいけない。
だって、自分の言葉には責任を持つべきだから。……私達が行くのは、お門違いよ」
つまり、『双葉を助けに行くつもりはないが、周囲の安全は保つ』とシャナは言っているのだ。
その言葉を聞いた紫穂は肩を竦めると、背後の木に背中を預けた。
「わかったわ。じゃ、私はここで待ってる。シャナちゃん一人で行ってきて」
「……おまえがあいつを嫌うのは理解できるわ。確かにあいつはおまえの言うことを聞かなかった。だけど」
「ああ、違う違う。双葉ちゃんのワガママなら、私、特に気にしてないもの。
子供なら普通、あんなものじゃない? パニックにならなかっただけ上出来よ(棒読み)」
むしろ楽しげにしている紫穂に、今度はシャナが訝しげな顔をする番だった。
「じゃあ、どうして?」
「私はシャナちゃんほど体力がないから、無駄な動きは極力抑えたいの。この格好、動きにくいし。
それに、私がいないほうがシャナちゃんも動きやすいでしょ?」
恥ずかしそうにタイツの端をつまみあげる紫穂。
「この辺りは来るときに調べて安全だということがわかってるし、敵と遭遇する確率は高くないはず。
それに、私も時間稼ぎくらいはできるわ。何かあったら大声を上げるから、そのときはよろしくね」
紫穂は柔らかい笑みを浮かべ、黒光りする銃を取り出した。
その様子を見たシャナは、
「……うん。わかった」
頷くと、風のように駆け出した。
「シャナちゃん?」
シャナの呟きに、紫穂が訝しげな声を上げる。
「もう少し探索を続ける。まだ、完全に調べ尽くしたわけじゃないから」
今来た道とは反対方向、つまりモニュメントがある方向に引き返そうとするシャナを見て、紫穂が目を瞬かせた。
「ええと、つまり、双葉ちゃんのところに戻るの?」
「おまえ、何を聞いていたの? 私は“探索を続ける”と言ったのよ。
まだ調べきっていない場所があっちのほうにあるから行く。それだけ」
シャナが冷たく事務的な口調で言い返す。
しかし、それに対して紫穂は呆れたような表情を浮かべた。
「……心配なら、素直に戻ればいいのに」
「うるさいうるさいうるさい。あいつはあれだけ啖呵を切った。それなら、あいつは一人でやらなければいけない。
だって、自分の言葉には責任を持つべきだから。……私達が行くのは、お門違いよ」
つまり、『双葉を助けに行くつもりはないが、周囲の安全は保つ』とシャナは言っているのだ。
その言葉を聞いた紫穂は肩を竦めると、背後の木に背中を預けた。
「わかったわ。じゃ、私はここで待ってる。シャナちゃん一人で行ってきて」
「……おまえがあいつを嫌うのは理解できるわ。確かにあいつはおまえの言うことを聞かなかった。だけど」
「ああ、違う違う。双葉ちゃんのワガママなら、私、特に気にしてないもの。
子供なら普通、あんなものじゃない? パニックにならなかっただけ上出来よ(棒読み)」
むしろ楽しげにしている紫穂に、今度はシャナが訝しげな顔をする番だった。
「じゃあ、どうして?」
「私はシャナちゃんほど体力がないから、無駄な動きは極力抑えたいの。この格好、動きにくいし。
それに、私がいないほうがシャナちゃんも動きやすいでしょ?」
恥ずかしそうにタイツの端をつまみあげる紫穂。
「この辺りは来るときに調べて安全だということがわかってるし、敵と遭遇する確率は高くないはず。
それに、私も時間稼ぎくらいはできるわ。何かあったら大声を上げるから、そのときはよろしくね」
紫穂は柔らかい笑みを浮かべ、黒光りする銃を取り出した。
その様子を見たシャナは、
「……うん。わかった」
頷くと、風のように駆け出した。
森を抜け、アスファルトを蹴り抜きながら、シャナは自分自身に言い聞かせる。
(別に、心配してるわけじゃない。小太郎にまたゴチャゴチャ言われるのが鬱陶しいだけ。
それに、おまえの命は小太郎が自らの存在を削ってまで救ったもの。おまえだけのものじゃないわ。
そう、それだけなんだから!)
(別に、心配してるわけじゃない。小太郎にまたゴチャゴチャ言われるのが鬱陶しいだけ。
それに、おまえの命は小太郎が自らの存在を削ってまで救ったもの。おまえだけのものじゃないわ。
そう、それだけなんだから!)
※ ※ ※ ※ ※
森の外に消えたシャナを見送り、紫穂はすぐさま木の後ろに隠れた。
太く曲がりくねった根に腰を下ろすと、やや乱暴にランドセルの蓋を開く。
太く曲がりくねった根に腰を下ろすと、やや乱暴にランドセルの蓋を開く。
取り出したのは――奇妙な形をした短剣。
神楽の死体を検分するときに、こっそり拝借したものである。
短剣には赤黒い血がべったりと貼りつき、鼻を突くような異臭を放っている。
「う……。何か拭くものあったかな……」
紫穂は鼻をつまみながらランドセルの内部をまさぐったが、目当てのものは出てこなかった。
(ここまで血の臭いが強いと、携帯するのは無理っぽいわね。
……いえ、元々、保険のために持ち出してきたものだから、それでいいのかしら)
シャナや双葉に黙って短剣を盗み出したのは、単純に道具の占有が目的だった。
たとえ血で濡れていようが、殺人犯が使った凶器であろうが、武器であることに変わりは無い。
普通に戦闘具として役立つかもしれないし、交渉の道具になるかもしれない。
そう判断した紫穂は、神楽の身体に刺さっている短剣を抜き取ると、双葉に気付かれないようにランドセルに放り込んだのだ。
そして今、死体から剥ぎ取った盗品の短剣は、紫穂の手の中にあり――
「……本当、嫌になるわね」
浅ましく這いずり回り、親友を蔑ろにし、こそ泥の真似を繰り返す。
それしか生き残る道がないのだから仕方が無いとはいえ、惨めな気持ちだった。
……あの二人は、今頃どうしているのだろうか。
自分と同じように、生き残るための行動を起こしているのだろうか。それとも――
「……ダメ。考えてる暇なんて、ない」
脳に染み渡りかけた甘い感情を振り払う。
“それ”を考えてはダメだ。
“それ”についてだけは考えてはいけない。
生き残る。そのためには……切り捨てなければならない。
紫穂は大きく息を吐き出すと、思考を切り替えるためのきっかけを求めて視線を巡らせる。
その目が、ふと、手の中の短剣に向いた。
モニュメントで起こった出来事はサイコメトリーを使って大方把握していたが、確か、この短剣は“視て”いなかった。
神楽の死体によると、長髪の少女の持ち物らしいが……
(ま、視てみればわかるかな)
そうして、紫穂は軽い気持ちで、
神楽の死体を検分するときに、こっそり拝借したものである。
短剣には赤黒い血がべったりと貼りつき、鼻を突くような異臭を放っている。
「う……。何か拭くものあったかな……」
紫穂は鼻をつまみながらランドセルの内部をまさぐったが、目当てのものは出てこなかった。
(ここまで血の臭いが強いと、携帯するのは無理っぽいわね。
……いえ、元々、保険のために持ち出してきたものだから、それでいいのかしら)
シャナや双葉に黙って短剣を盗み出したのは、単純に道具の占有が目的だった。
たとえ血で濡れていようが、殺人犯が使った凶器であろうが、武器であることに変わりは無い。
普通に戦闘具として役立つかもしれないし、交渉の道具になるかもしれない。
そう判断した紫穂は、神楽の身体に刺さっている短剣を抜き取ると、双葉に気付かれないようにランドセルに放り込んだのだ。
そして今、死体から剥ぎ取った盗品の短剣は、紫穂の手の中にあり――
「……本当、嫌になるわね」
浅ましく這いずり回り、親友を蔑ろにし、こそ泥の真似を繰り返す。
それしか生き残る道がないのだから仕方が無いとはいえ、惨めな気持ちだった。
……あの二人は、今頃どうしているのだろうか。
自分と同じように、生き残るための行動を起こしているのだろうか。それとも――
「……ダメ。考えてる暇なんて、ない」
脳に染み渡りかけた甘い感情を振り払う。
“それ”を考えてはダメだ。
“それ”についてだけは考えてはいけない。
生き残る。そのためには……切り捨てなければならない。
紫穂は大きく息を吐き出すと、思考を切り替えるためのきっかけを求めて視線を巡らせる。
その目が、ふと、手の中の短剣に向いた。
モニュメントで起こった出来事はサイコメトリーを使って大方把握していたが、確か、この短剣は“視て”いなかった。
神楽の死体によると、長髪の少女の持ち物らしいが……
(ま、視てみればわかるかな)
そうして、紫穂は軽い気持ちで、
『邪剣ファフニール』に、サイコメトリーを使ってしまった。
邪竜の骨によって作られた、悪意の象徴たる魔装備の声を、聞いてしまった。
邪竜の骨によって作られた、悪意の象徴たる魔装備の声を、聞いてしまった。
――始めに見えたのは、巨大な竜のイメージ。
――鋭い牙は盗人の肉を食い千切り。
――固い鱗は鋼の剣を跳ね返す。
――呪われし財宝を狙う者は、悉く地獄の猛火で焼き尽くされた。
――しかし、終わりは唐突に訪れる。
――たった一人の英雄によって、邪竜は命を奪われた。
――全身に血を浴びる英雄。
――焼かれ、喰われる心臓。
――やがて、竜の死体はバラバラになり、その骨の一片から一つの短剣が作られる。
――その短剣は、
――人間をエルフをドワーフをハーフエルフを動物を昆虫を植物を魔物を精霊を機械を天使を悪魔を。
――斬って突いて抉って穿って貫いて裂いて削って裁って刻んで刎ねて刈って削いでほじくってくりぬいて。
――幾十幾百幾千幾万殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して、ただ殺す。そのイメージが、
――鋭い牙は盗人の肉を食い千切り。
――固い鱗は鋼の剣を跳ね返す。
――呪われし財宝を狙う者は、悉く地獄の猛火で焼き尽くされた。
――しかし、終わりは唐突に訪れる。
――たった一人の英雄によって、邪竜は命を奪われた。
――全身に血を浴びる英雄。
――焼かれ、喰われる心臓。
――やがて、竜の死体はバラバラになり、その骨の一片から一つの短剣が作られる。
――その短剣は、
――人間をエルフをドワーフをハーフエルフを動物を昆虫を植物を魔物を精霊を機械を天使を悪魔を。
――斬って突いて抉って穿って貫いて裂いて削って裁って刻んで刎ねて刈って削いでほじくってくりぬいて。
――幾十幾百幾千幾万殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して、ただ殺す。そのイメージが、
熱湯のごとく紫穂の脳に流し込まれた。
「――――――――――ッ!」
紫穂がいた現代日本ではありえないほどの量の『命の搾取』。
たった一振りの短剣が、膨大な量の『死のイメージ』を孕み育て産み落とす。
普通の武器ならこうはならなかったかもしれない。
だが、不気味に蠢く『邪剣』は、紫穂に手を離す暇すら与えない。
瞬く間に『死』の奔流に晒された紫穂の、声無き悲鳴が上がった。
たった一振りの短剣が、膨大な量の『死のイメージ』を孕み育て産み落とす。
普通の武器ならこうはならなかったかもしれない。
だが、不気味に蠢く『邪剣』は、紫穂に手を離す暇すら与えない。
瞬く間に『死』の奔流に晒された紫穂の、声無き悲鳴が上がった。
【B-2/森/1日目/午後】
【三宮紫穂@絶対可憐チルドレン】
[状態]:邪剣による精神汚染開始(程度は不明)
[装備]:ワルサーPPK(銀の銃弾7/7)@パタリロ!、七夜の短刀@MELTY BLOOD、邪剣ファフニール@TOS
スクール水着@魔法先生ネギま!、全身黒タイツ@名探偵コナン
[道具]:支給品一式×2(水少量、パン一個消費)、デスノート(ダミー)@DEATH NOTE、血濡れの庭師の鋏@ローゼンメイデン、包帯
[服装]:スクール水着の上に全身タイツを重ね着
[思考]:――――――――――ッ!
第一行動方針:???
第ニ行動方針:誰も信用しない。状況に応じてステルスor扇動マーダーor対主催のどのスタンスもとれるように構えておく
第三行動方針:利用できそうな仲間を探す
基本行動方針:元の世界に帰るためには手段を選ばない。自分の安全は最優先。
[備考]:サイコメトリーを駆使し以下のことを知りました
1、神社で起こったコナン&ネギ&リリスの遭遇について、支給品を透視して大まかに把
握しました。先入観による勘違いあり。
2、廃病院内部で起こった事態について客観的に把握しました。表面的に透視していたの
で、会話以外の細かい部分は見落としている可能性あり。
3、庭師の鋏を透視して、これがブルーの支給品でなかったこと、また動く人形の存在を把握しました。
4、モニュメントで起こった出来事について、神楽の死体を透視することで把握しました。
【三宮紫穂@絶対可憐チルドレン】
[状態]:邪剣による精神汚染開始(程度は不明)
[装備]:ワルサーPPK(銀の銃弾7/7)@パタリロ!、七夜の短刀@MELTY BLOOD、邪剣ファフニール@TOS
スクール水着@魔法先生ネギま!、全身黒タイツ@名探偵コナン
[道具]:支給品一式×2(水少量、パン一個消費)、デスノート(ダミー)@DEATH NOTE、血濡れの庭師の鋏@ローゼンメイデン、包帯
[服装]:スクール水着の上に全身タイツを重ね着
[思考]:――――――――――ッ!
第一行動方針:???
第ニ行動方針:誰も信用しない。状況に応じてステルスor扇動マーダーor対主催のどのスタンスもとれるように構えておく
第三行動方針:利用できそうな仲間を探す
基本行動方針:元の世界に帰るためには手段を選ばない。自分の安全は最優先。
[備考]:サイコメトリーを駆使し以下のことを知りました
1、神社で起こったコナン&ネギ&リリスの遭遇について、支給品を透視して大まかに把
握しました。先入観による勘違いあり。
2、廃病院内部で起こった事態について客観的に把握しました。表面的に透視していたの
で、会話以外の細かい部分は見落としている可能性あり。
3、庭師の鋏を透視して、これがブルーの支給品でなかったこと、また動く人形の存在を把握しました。
4、モニュメントで起こった出来事について、神楽の死体を透視することで把握しました。
【B-1/モニュメント跡/1日目/午後】
【吉永双葉@吉永さん家のガーゴイル】
[状態]:腹部の銃創と胸部の刺傷は塞がったが、激しい運動は禁物。手に擦り傷。
[服装]:血のついたオーバーオール、腹部にカラフルな包帯。
[装備]:メガネ@ぱにぽに、コキリの剣(泥がついている)@ゼルダの伝説
[道具]:基本支給品一式(水少量、パン一個消費)、ショックガン@ドラえもん、きんのたま@ポケットモンスター、包帯
[思考]:神楽……ちくしょー……
第一行動方針:神楽の死体を埋葬した後、16時までに廃病院に帰還
第二行動方針:梨々と合流
基本行動方針:このふざけた殺し合いを終わらせ、脱出する
【吉永双葉@吉永さん家のガーゴイル】
[状態]:腹部の銃創と胸部の刺傷は塞がったが、激しい運動は禁物。手に擦り傷。
[服装]:血のついたオーバーオール、腹部にカラフルな包帯。
[装備]:メガネ@ぱにぽに、コキリの剣(泥がついている)@ゼルダの伝説
[道具]:基本支給品一式(水少量、パン一個消費)、ショックガン@ドラえもん、きんのたま@ポケットモンスター、包帯
[思考]:神楽……ちくしょー……
第一行動方針:神楽の死体を埋葬した後、16時までに廃病院に帰還
第二行動方針:梨々と合流
基本行動方針:このふざけた殺し合いを終わらせ、脱出する
【B-2/道路/1日目/午後】
【シャナ@灼眼のシャナ】
[状態]:左肩裂傷&右肩刺し傷(処置済み)、疲労(小)
[装備]:マスターソード@ぜルダの伝説(重量感あり、使えない事は無い)
[道具]:支給品一式(水少量、パン一個消費)、包帯、ビュティの首輪
[思考]:ああもう、世話の焼ける!
第一行動方針:双葉に気付かれないように周囲の警戒を続ける
第二行動方針:16時までに廃病院に帰還。その後18時までにB-7のタワーを目指す。
第三行動方針:コキュートスを見つけたい(アラストールと合流)
第四行動方針:小太郎の仲間(ネギとエヴァ)を探す
基本行動方針:ジェダを討滅する。
【シャナ@灼眼のシャナ】
[状態]:左肩裂傷&右肩刺し傷(処置済み)、疲労(小)
[装備]:マスターソード@ぜルダの伝説(重量感あり、使えない事は無い)
[道具]:支給品一式(水少量、パン一個消費)、包帯、ビュティの首輪
[思考]:ああもう、世話の焼ける!
第一行動方針:双葉に気付かれないように周囲の警戒を続ける
第二行動方針:16時までに廃病院に帰還。その後18時までにB-7のタワーを目指す。
第三行動方針:コキュートスを見つけたい(アラストールと合流)
第四行動方針:小太郎の仲間(ネギとエヴァ)を探す
基本行動方針:ジェダを討滅する。
≪160:リリス乱舞/斬、そして……(前編) | 時系列順に読む | 162:現場検証≫ |
≪160:リリス乱舞/斬、そして……(前編) | 投下順に読む | 162:現場検証≫ |
≪144:三宮紫穂の憂鬱(前編) | 紫穂の登場SSを読む | 166:全ての終わり、一つの始まり――そして誰かいなくなった(前編)≫ |
≪144:三宮紫穂の憂鬱(前編) | 双葉の登場SSを読む | 166:全ての終わり、一つの始まり――そして誰かいなくなった(前編)≫ |
≪144:三宮紫穂の憂鬱(前編) | シャナの登場SSを読む | 166:全ての終わり、一つの始まり――そして誰かいなくなった(前編)≫ |