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  • ろりしょたばとるろわいある@ うぃき
  • 高町なのはの過ごした一日(前編)

ろりしょたばとるろわいある@ うぃき

高町なのはの過ごした一日(前編)

最終更新:2009年12月11日 17:16

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だれでも歓迎! 編集

高町なのはの過ごした一日(前編)  ◆S4WDIYQkX.



暖かい。

楽しい。

愛しい。

優しい。

切ない。

苦しい。

哀しい。

痛い。

正しい。

恐い。

冷たい。

悲しい。

寒い。

寂しい。

怖い。

辛い。

温かい。

二十四時間足らず。

たった一日の出来事が、これまでに生きてきた十年近い積み重ねを冒してしまった。

私、高町なのはは、こんなにも濃密な二十四時間を過ごした事が有りませんでした。
これまでに積み重ねてきたものが、こんなにも呆気無い物だったなんて思いもしませんでした。
不屈の心はこの胸に。
何時の日か交わした誓いの言葉さえも、何処か空しく思えます。
私は今でも屈していないのでしょうか。
それとも尽く屈してしまい、もう立ち上がれないのでしょうか。

この島に来た時も、最初の頃はなんて事の無い出会いと、愛しさで始まっていたのに。

午前六時前。
忘れもしない、この殺し合いが始まった会場。
あそこで起きた事はとても怖ろしいものでした。
殺し合いの開幕を告げた冥王ジェダ。
そして、彼に挑んで無惨にも殺されてしまった名も知れぬ女性。
太っちょの少年が殺し合いのご褒美について要求していた事は、
後でとても重要な話になりましたけど、この時はまだ、ただの情報でした。
あの時に感じていたのは恐怖だけ。
私、高町なのはと、私の大切な友人達が誰かに殺されてしまう。
その事に対する恐怖だけが私を支配していました。

そんな始まりでしたから、私は恐怖と緊張に震えていました。
支給品を確認した時はちょっぴり呆然としてしまいましたけど。
謎の薬。時限爆弾。グーチョキパーの絵が描いてある板の付いた棒。
こんな物で殺し合いだなんて悪い冗談にしか思えませんでした。
前の二つには使い道がありますけど、グーチョキパーのジャンケン棒なんて何に使うんでしょう。
それから、最初に出会ったのもまるで冗談の塊みたいな人でした。
ニケくん。
私と同じ位の年頃で、勇者だっていう男の子。
ちょっとスケベで悪戯好きでおかしな彼は、私をホッとさせてくれました。
あの時、恐怖に震えていた私を助けてくれたのは紛れもなくニケくんです。
ニケくんのおかげで、私の恐怖は和らぎました。
例えそれが仮初めの、僅かの間だけの安らぎだったとしても。

午前八時頃。だったかな。
まあ、ニケくんには悪いけど、何やってたんだろうとは思う。
緊張感も無く太鼓を叩いて踊って、エヴァさんに叱られたのも当たり前だよね。
その、水の剣を試す為に…………だなんて提案も。
ちょっと……うん、ちょっとだけ叩いちゃったのも当然だよね。

それで、花摘みに行って…………。
まさかその先で、ヴィータちゃんに出会えるなんて思いもしなかった。
それも、あんな形で。
あの時のヴィータちゃんが浮かべた表情は、忘れられません。
一欠けらの喜びも無い、動揺と怒りと苦痛と悔いに類する全ての感情。
怒りすら押し込めた、冷たい殺意。
以前にヴィータちゃんと戦った時でも怒りの感情が見えたのに、それすら見えない哀しい殺意。
ヴィータちゃんははやてちゃんの為に殺し合いに乗ると言っていて。
止めなきゃいけないって、そう思いました。

だけどあの時にヴィータちゃんを止められたのは私じゃありませんでした。
才賀勝くん。
ヴィータちゃんだけじゃなく勝くんも危険なのかと勘違いして邪魔してしまいましたけど、
勝くんは私もヴィータちゃんも、物凄い騒音という方法で殆ど傷つけずに倒してみせました。
気絶した時は何が何だか判らなかった位です。
ニケくんに続いて勝くんにも助けられた事になります。
もうお礼は言っていたけれど、もう一度。
ほんとうにありがとう。

それから目を覚まして。
多分、お昼も過ぎた頃だったのかな。
勝くんは山小屋の、ニケくん達の所まで私とヴィータちゃんを運んでくれていました。
みんなと言葉を交わして、話をして。
ヴィータちゃんが起きて、また、止めなきゃいけなくて。
エヴァちゃんのおかげでヴィータちゃんを止めることが、できて。

必要なこと、でした。

誰かを納得させるための言い訳じゃなくて、自分を納得させるための言い訳だとおもいます。
思い出すと、ヴィータちゃんの絶叫が耳に響いてくるんです。
それと、あの言葉が。
私はヴィータちゃんに、二回だけおねがいしました。
考えを変えて、って。
それが断られたらヴィータちゃんを殺さない為にひどい事をすると言って。
おねがいじゃなくて脅迫だよね、これって。
ヴィータちゃんが最初なんて言ったのかは、難聴が残っていてよく聞こえなかったけど。
繰り返し聞くと、答えは有りました。
この悪魔めって。

悪魔でも、いいんです。
悪魔らしい身勝手で残酷なやり方でも、誰かを救うんだ。
そう決意した事を覚えています。
胸の痛みに耐えられなくて、インデックスちゃんに甘えて少しだけ、泣いてしまったけど。
でもあの時はきっと、決意できていた筈なんです。
例えニケくんに怖がられ、勝くんに警戒されても。

もちろん焦りはありました。
その後に立てた、島の中央部へみんなを集めようって計画もちょっぴり焦ってたと思います。
別にこの計画が間違っていたわけじゃないけれど。
殺し合いの速度は、本当に焦るべき速度で進行していましたから。
でもその為の偵察の時、同行した勝くんを置いて山小屋に走り帰ってしまったのは失敗でした。
運動は苦手なのに、魔力で強化までして、飛ぶように走って。
結果論ですけど、そうしなければあんな言葉を聴いてしまう事もなかったのに。

『――今まで、色んなモンスターと戦ってきたんだけどさ。八卦炉使って拷問かましたときのなのはは――』
『今まで出会ったどんな悪魔より悪魔らしかったぜ』

あれは、当然の言葉でした。

当たり前なんです。
そう思われるのは判りきってました。
ちゃんと覚悟したはずです。
だから、そんな言葉で傷ついてなんていられない。
例えその言葉がニケくんから放たれた物だったとしても、立ち止まってなんかいられないのに!

私は、逃げてしまった。
ニケくん達の顔を見る事もできなくて、その場から逃げ出してしまった。
なんて弱い決意だったんだろう。

そうして森に降り立って、一人で考え事をしていたのが二時を少しすぎた頃、だったかな。
その時に出会ったのが、犬上小太郎くんでした。
エヴァちゃんの仲間で、犬の耳が生えた少年です。
彼はネギくん──エヴァちゃんの弟子だという少年が殺し合いに乗っているという、
リリスが語ったのと同じ話を聞いたそうで、やっぱり気持ちが焦っている様子でした。
もし彼が私と同じ状況に立たされたらと少しだけ思って訊いてみたけれど、
あれは彼の心を掻き乱しただけだっただと思います。
本当に、変な話をしてしまいました。
ごめんなさい小太郎くん。

それでも小太郎くんは一緒に来いと言ってくれました。
もう少し話を聞きたいと言いながら、私の事を心配もしてくれました。
それが本当に嬉しかったから、私は彼に付いていく事にしたんです。
神社に行って、彼の調べ物を手伝って。
学校が火事になっているのを見て、そこに向かって──。

人を、殺しました。
それも三人も。




あの少年を生かしておいてはいけない。
それは確信してしまっていた事です。
彼とは少ししかお話していませんけど、それでも理解出来てしまいました。
彼の味わった絶望と悪夢が、それを知らない人には絶対に理解できないだろうという事と。
それと彼が、狂ってしまっているという事を。
私はあの時、狂気を理解したんです。

狂気とはつまり、異常な世界に適応して生きる為の、正常とは外れる思考の事なのだと思います。
彼は満面の笑顔で身の毛もよだつような地獄を語って見せました。
その地獄に適応してしまったから、彼はああなったのだと思います。
きっと、そこには正しいとか間違っているとか善し悪しなんて物は意味が無いんです。
適応して生き延びるか、適応できずに倒れるか、それだけで。
私も多分あの時から、この世界への適応を始めました。

江戸川コナンくんは言いました。
「殺人が世界の仕組みだなんて、そんなわけねーんだよ! バーロー!!」

この世界は適応してはいけない世界です。
生き残る為には適応しなければならないけれど、そうなってはいけないんです。
そうなってしまった人はきっと、この世界以外のどこにも帰れなくなってしまうから。
それでも生き残りたくて。
それでも生き残したくて、私の意思はこの世界の仕組みを受け入れました。
殺人という行為を、受け入れ始めたんです。

私は学校で出会ったみんなから別れました。
古手梨花ちゃん、リンクくん、李小狼くん。
みんな良い人だったから、そうするべきでした。
殺人という行為を受け入れた人は、それを受け入れない人と一緒にいるべきではありません。
人を殺すという事は、どんな理由であれ間違った行為です。
それは間違った世界でだけ通用する狂気です。
もしもルールだと言うならば、広げてはならない否定すべきルールなんです。

だから小太郎くんとも別れ一人で向かった廃病院の前で、ブルーとイヴに出会いました。
小太郎くんの言っていた悪い人です。
問い詰めれば襲ってきたという事は、やっぱり間違いなかったんでしょう。
二人には逃げられ、ブルーの言葉通り、工場にはフェイトちゃんの、死体が転がっていました。
彼女達が、フェイトちゃんを殺したんです。
私にとってきっと、誰よりも大切だった人を、殺されたんです。
フェイト、ちゃんを、殺され、たん、です。






フェイトちゃんの、魂が、せめて、天国に逝った事を、祈って。
彼女を埋葬した時の私は、既に元々の私を、見失いつつありました。
自分に人間の心が残っているのかも判らないほど、心が凍てついていました。

湧き上がる憎しみはブルーとイヴに対するものではありません。
私は心底から、この世界を憎んでいました。
あの時の私が適応しつつあったこの世界は、断じて間違った世界です。
それでも、その間違いに適応した私だから出来る事が有ると信じていました。
だから私は狩りに出たんです。
誰かを生かすために誰かを殺す。
致命的に間違った世界で回る、決定的に壊れたルールでも、
使いようによってはその狂気で誰かを生かす事ができると信じていました。
信じて、江戸川コナンくんを巻き込んででもあの少年を殺しました。
李小狼くんを生かすために灰原哀ちゃんを殺しました。
そしてまた。
何処かの誰かを生かすために、リリスを殺そうとしました。

リリスとの遭遇は全くの偶然で、だけど都合の良い事でした。
ジェダ側の情報を持っているであろう彼女を捕獲する事が出来れば、
ジェダを倒し、殺し合いを打倒する事に近づけるかもしれません。
それが無理でも、他の誰かに会う前に自分で出会えたのは良いことです。
彼女は倒さなければならない相手でしたから。
だから逃がすまいと魔砲『ファイナルスパーク』を放ち、そして。

はやてちゃんを殺しました。

















こんなはずじゃなかった。


世界はいつだってそうだと言ったのは誰だったでしょう。

もう、思い出せませんでした。
この世界に来る前の事がぜんぶ、白く塗り潰されてしまったみたいです。
目の前に残ったのはアリサちゃんの壊れた笑い顔と、
はやてちゃんが居たはずの場所に在った、誰かの手だけで。
それ以外には、もう。

なにも。


その後に何をどうしたのかはよく覚えていません。
空を飛んで逃げたことだけは覚えています。
こんな危険な島で、あんな有様のアリサちゃんを置いて逃げ出したことだけは。

アリサちゃんまで失うわけにはいかない。
例え心を失っても、せめて命だけでも守らなきゃいけない。
なのに、耐えられなかったんです。
目の前の悲劇を直視し続けることができなかったんです。

私はどうしてこんなにも弱くなってしまったんだろう。
本当に不思議なくらい。
でもだから、私は。
病院で出会った双葉ちゃんと、シャナちゃんと、紫穂ちゃんの前で言ったんです。

「たとえ手足を失っても。たとえ心が傷付き砕けても」

アリサちゃんはまだ生きているから。
ヴィータちゃんにはひどい事をしたけれど、少なくともあの時は殺さないで済んだから。
ニケくん達は、私を怖れ恐がっても生きていてくれるはずだから。
学校で人を殺す人を殺すために、そうでない人まで殺して、
人を生かすために一人を切り捨てて殺した事に比べれば、まだずっと。

「死んでしまう事に比べればそんなのはきっと、大した事じゃないよ」

大した事じゃない。
人が死ぬ事に比べれば。
人を殺す事に比べれば、大した事じゃない。
人の死を、殺人を受け容れていない人は、きっと元の世界に帰っても良い人なんだから。

双葉ちゃんには怒られました。
少し心配になって、でも内心ではホッとしました。
そんな子が生きている事と、その子が強い人に護られている事がうれしくて。
私は彼女達にアリサちゃんの事を託して、廃病院を後にしました。
アリサちゃんと向き合えない私にはそうするしかありませんでした。
そうして私は、隠れ家を探してその場を後にしました。
休息が必要でした。
力を、魔力を回復させる必要が有りました。
力のせいではやてちゃんを殺してしまったのに、私は尚も力を求めていました。

心では間違っていると思っていました。
でもこの世界では、否応無く力が必要になります。
間違った世界の間違ったルールです。
一人でも多くを生かしたいと思えば誰かを殺す事になる。
だから私の理性は、力と前進を選び続けました。

結局行き着いた先は、フェイトちゃんが殺されていたあの工場でした。
島の端の方だから、人が来る可能性は低いと思ったんです。
ううん、もしかするとフェイトちゃんの近くに居たかっただけかもしれません。
とにかく私はそこで。
一通の電話を受けました。

トマくんからの、電話を。

ニケくんが言っていた仲間の一人です。
急いでニケくんの事を教えてあげなきゃいけないと思い、だけどすぐに考えました。
トマくんがニケくんと再会した時、私の事が話されてしまうと。
私は、ニケくん達ともう一度会う勇気が有りませんでした。
そう、学校のみんなと別れたのとは違って私の臆病さが理由です。
私は、私がこうである前から私を知っていた人に会うのが怖かったんです。
だから名前を隠して、話を誘導してから、ニケくんの事を教えました。
本当に逃げてばかりです。
私は仲間よりも敵を求めていました。
そしてトマくんとの情報交換は進んで。
トマくんが、はやてちゃんの事を話し出して。

なんていう偶然なんだろう。
私は。
私が言葉を交わしている電話の向こうのトマくんは、はやてちゃんの仲間でもあって。
本当に、希望を信じていて。
楽しそうに、私が殺して、しまった、はやてちゃん、の話、を、し、て。

「…………大した事じゃないよ」

そう。大した事じゃ、ない。
私の心がどれだけ切り刻まれたって、それは大した事じゃないんです。
ただこの時、再認識しました。
私はもう立ち止まれないんだろうって。

「フェイトちゃんは殺されて、ここに眠り目覚めない」
どうしようもない現実。
フェイトちゃんはブルーとイヴに殺された。

「はやてちゃんはわたしが殺してしまったし」
どうしようもない現実。
はやてちゃんは私が殺した。

「ヴィータちゃんは、はやてちゃんの死によって消えていく」
どの位のタイムラグが有るかは判らないけれど、何時か。
肉体も精神も、はやてちゃんが死んで生き続けられる事はない。

「アリサちゃんは生きているけど、心はわたしが壊してしまった」
生きている。それだけが救い。
だけどもう、アリサちゃんの明るい笑顔を見れる事は無いんだろう。

「わたしの指は、可笑しなくらいに血に濡れて」
私には帰る場所なんて無くって。

「輝く未来は…………何処に……有る…………?」
何処にも、無くって。

私が行き着くべき場所も。
私が抗うべき理由も。
私が足掻く意味も。
私が殺す価値も。
無くって。
この時の私は、既に死んでいました。

それでも私の体は動き続けました。
心は砕け散ってしまったのに歩き続けました。

昼間の学校で私が殺した、灰原哀ちゃんは言いました。
「ギルバート曰く。
 『狂人とは理性を失った人のことではない。狂人とは理性以外のあらゆる物を失った人である』、よ」

きっと私は、その通りでした。
理性の狂人。
それこそが私の心が砕けた後に残ったものだったんです。

そうして私は休憩を取ろうと歩き出して。
Q-Beeに出会いました。

  『ダッテオマエハ、"6ニン"モコロシテイルジャナイカ』

6ニン。
6人。
学校の少年と、江戸川コナンくんと、灰原哀ちゃんと、はやてちゃんと、他に二人。
意味が分からなくて、最初は手違いかと思って。
だけど恐らくは、はやてちゃんの時に広域を薙ぎ払う砲撃で巻き込んでしまった誰かだと気づきました。
誰か、二人もの人間を。
気付きもせず、知りもせず、虫のように踏み躙ってしまった。

そして七人目を。
首輪を付けた白い猫を、殺しました。

もう少し確かめたかった。そう思います。
話せるのかも判らないけれど、お話をして、分かり合うことを試みたかった。
だけど同時に考えました。
今の私に誰かと分かり合えるとは思えなくて、なによりも余裕が無い。
相手から襲われればひとたまりも無い状態でした。
ある程度は確かめて、相手が危険人物であるという予測は立ったのだから、殺すべきだ。
いや、殺さなくてはならない。
私は確信を持ってあの猫を殺しました。
何を忘れているのかにも気付かないまま過ちを冒してしまった。
そんな気がします。

気付けば私の手は七人もの血に濡れていました。
どうしてなんでしょう。
一人でも助けたかった、生きて欲しいと思っていたはずなのに。
私はもう、疲れてしまって。
Q-Beeが持ってきた追加支給品の睡眠薬で、眠りに就きました。

だから、あの夢はきっと必然だったのでしょう。
まだ生きている者だけでも一人残らず護ることができて、私だけが死んでいく。

「ねえ、これがいい夢なの?」
  (あなたは、どっちだと思う?)
      「質問を質問で返すのはずるいよ」
        (そう? あなたが悪い夢だと思っているなら、はっきりとそう言えばいいだけだよ)

私があの夢を見た事は。
わたしがあの夢に居た事は。

「分かったよ。…………これは多分……いい夢、なんだよね……」
  (どうして?)
      「ジェダを倒して、生き残った子が元の世界に帰れたから。
       最初の放送のあと、一人の犠牲も出さないで」
        (正解。そして、この夢はあなたが望んだものだっていうことも――)

あの、いい夢を見た事は。
私は自らの罪に打ちひしがれていて、それでも進もうとしていたから。

(さすがに物分りがいいね。そうだよ、あなたは夢の世界にいても、
 現実の世界、現状の中で最もいい結果を無意識のうちに求めていたの。
 ありもしない幻想にも、掴みとれない願いにも決して縋ろうとはしなかった。
 夢の中でなら、みんなが生きている世界、海鳴市で見てきた日常と同じものを見ることだってできたのに、
 あなたはそうしなかった。
 ただひたすら、今この島にいる自分が掴める、現実的な未来の中で、
 最もいいものを選んでシミュレートしていたんだよ。
 友達が死んだという現状を覆すことなく、そこから更に突き進んで、
 努力に努力を重ねて、全てがうまくいった結果が今の夢なの)

あの夢のように終わる事が出来るなら、それはきっと幸せな終わり。
夢を見なかったわけじゃない。
冷たくて、寂しくて。
それでも私があの終わりを望んでいたから、私はあんな夢を見た。
だからあの夢は、いい夢でした。

「全部うまくいったとしても、私は最後にこうなるの?」
  (答えが欲しい?)
    「…………いいよ。試しに訊いてみただけだから」
      (そう。……ねえ、もういい? 早くこの夢の幕引きに戻ろうよ)
         「うん……そう、だね……」

だけど何時しかユメは醒めて。
眠りは終わって。
わたしは、目を覚ましました。


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