しかし第33回大会の充電期間終了後最初の試合。
記念すべき
ARMS始動試合に置いて、以前よりはキレのある動きをみせたものの
内容的には圧倒された形となり、鈴仙の修行方法への疑問を払拭することは出来なかった。
続く第34回、第35回の両大会ともに帯同し、試合にも出場し続けるものの、ぱっとしない
試合内容は変わらない状態が続いており、
萃香が調子を上げ始めていることもあって、
このままでは
ARMSが白星を挙げられない戦犯扱いまでされかねない。
根強いファンが多い鈴仙なだけに、実のある試合を魅せられなければ
期待しているファンを裏切ることとなってしまう立場まで追いやられてしまっており
依然厳しい状況が続いてしまっている。
これまでの戦績を考えると「LU3Wを争うクラスのU3級には負けてしまうのではないか?」と言われても仕方がないと言える
(事実互いの調整を含めてのアリスとの試合で敗れている)。
元々、立場としては下からも上からも圧迫されがちな
5ボス(それに準ずるクラス)レスラーの中で、
特に鈴仙はさらに一歩不遇な存在として見られ、悩ましい立場におかれている。
と言うのも、当人の実力が一歩及ばない事に加え、永琳の教育方針が千尋の谷に突き落とすような内容
(もし永琳のヒールターンを東方不敗の裏切りになぞらえるなら、の話だが)で鈴仙に理解できなかった事、
永琳離脱後の輝夜に鈴仙を成長させるだけの発言力とやる気がなかった事、
同僚のてゐとファイトスタイルもマイクもまるで噛み合わなかった事、
軍団全体の方向性とそりが合わずどんどん孤立していった事
などがあいまって、永遠亭内部では伸びる事が出来なかったためと思われる。
(参考までの話だが、
紅魔館の
咲夜も自信喪失のどん底であった時期があり、この時
レミリアがヘッポコで
美鈴が自己中だったら、今の鈴仙と似た状況にならないとも限らなかった)
せめて輝夜がもう少し頼れるリーダーで、てゐがもう少し同僚に優しかったらまだ違う位置に収まれたのかも知れないが、
今となってはどうしようもない話である。
またメンタル部分の他に、皮肉にも彼女の持っている技自体が彼女の活躍を阻んでいる節がある。
同じ5ボスである
咲夜や
妖夢は打撃が得意という特徴がはっきりしているためそれを軸に投げ・関節技を
組み立てることができたが、鈴仙の場合師匠譲りの関節技、兎の瞬発力から生み出される蹴り(打撃)、特徴的な投げと
それぞれに光るものがある(が軸になるほどでもない)という状況なため結局中途半端な試合運びをしてしまう
試合が目立った。彼女もそれを意識してか一時期は関節技主体を宣言していたがうまくいかなかったようである。
もっとも、
ARMS結成後は人間関係がかつてより改善されたせいか、少しずつ試合の組み立てもできるようになってきており
かつてに比べれば光は見えてきていると言えるだろう。
ただし、試合の組み立て方は相手を絞殺しかねない間接特化型になっている
アリスや
メディスンに比べ蹴り等も織り交ぜており
むしろU3の
ルナサのようなバランス型に近くなってきている。