661 ブレシェリ陵辱系? 2008/10/10(金) 00:06:36 ID:+QQ+TXpA
ブレシェリ投下します。ちょい長くなっちゃったんでキリいいところまでですが
数年ぶりにSS書いたのとエロ初書きなんで萌えがなかったらすんません。
ブレシェリ投下します。ちょい長くなっちゃったんでキリいいところまでですが
数年ぶりにSS書いたのとエロ初書きなんで萌えがなかったらすんません。
- ブレシェリ
- キャラ崩壊注意
- 陵辱系?
- 前置き長い
- シリーズ一度通して見ただけなので設定わかってないかも
- ぐるぐるは使えなかったw
- 投下主は17歳好きすぎ
というスルーポイントがあるので、こりゃあかんなと思ったひとは
「ブレシェリ陵辱系?」でNGお願いします。
導入部長いのでエロ突入レスからタイトルに「エロ」入れますので
エロのみでおkという方はそこまで飛ばしてくだしあ
「ブレシェリ陵辱系?」でNGお願いします。
導入部長いのでエロ突入レスからタイトルに「エロ」入れますので
エロのみでおkという方はそこまで飛ばしてくだしあ
夜の気配を乗せた風がブレラの頬をくすぐった。顔の周りで葉がさわさわと音を立てる。
ブレラは眼下に広がるフロンティア船団の浮かぶ海から空へと視線を移した。
わずかに夕闇を滲ませたうつくしい空。
豊かな自然に恵まれた惑星。
バジュラの巣。
すべて終わった、あるいはすべてがここから始まる。
そういう空気の中で、ブレラはなぜだかひとり取り残されているような気がしていた。
記憶を取り戻し妹を取り戻し自由を取り戻し……ブレラこそが誰よりも新たな旅立ちの扉を
開けようとしている身に違いないのに。
自分でもよくわからぬ焦燥から逃げるようにブレラは誰もいないこの丘へとやってきたのだ。
ひとりきりで枝の上でじっとしているとまるで時が止まっているかのように感じる。
そうしている間だけブレラは正体不明の感情に揺さぶられずに済んだ。
そんな凪いだ湖面のような空気が乱れた。
わずかに朱が混じり始めた西の空に向かってひとりの女がゆっくりと歩いてくる。
シェリルだった。
右手に花束を提げぴんと背筋を伸ばして優雅な足取りで丘をのぼってくる。
(いったい……?)
様子を見守っていると、シェリルは木上のブレラには気づかずに迷いのない足取りで
海に面した崖っぷちへ向かう。
シェリルはあと一歩踏み出せば落ちるという際でようやく立ち止まった。
そうして空を見上げた。
(なぜこんなところに?)
フロンティア船団が着水した海に面しているとは言え、一番近い岸からここは相当の距離がある。
もちろん徒歩で来られない距離ではないし現にブレラも徒歩でやってきたのだが、
病み上がりの女の足ではきついだろう。
陸伝いに歩けば緩やかな丘だが海側から見れば相当高さのある切り立った崖だ。
確かに見晴らしはよく絶景かもしれないがわざわざ来るほどのことでもない。
しかもシェリルは海ではなく天を仰いでいる。
そして手には花束。
理解できないでいるブレラの前で、シェリルは両手に抱えなおした花束を天高く放り投げた。
花束は緩い弧を描き、すぐにばらけてひらりひらりと海へを吸い込まれていく。
風に花びらが舞い散る。
夕暮れのグラデーションに白い花びらが踊って涙のように海へと降っていった。
シェリルは相変わらず空を見上げたままだ。
傾き始めた陽光にピンクゴールドの髪がきらきらと煌めいている。
金ともピンクともつかぬそのうつくしい髪は黄昏の色をまとって得も言われぬ輝きを孕み
風にやさしく揺れていた。
ブレラは眼下に広がるフロンティア船団の浮かぶ海から空へと視線を移した。
わずかに夕闇を滲ませたうつくしい空。
豊かな自然に恵まれた惑星。
バジュラの巣。
すべて終わった、あるいはすべてがここから始まる。
そういう空気の中で、ブレラはなぜだかひとり取り残されているような気がしていた。
記憶を取り戻し妹を取り戻し自由を取り戻し……ブレラこそが誰よりも新たな旅立ちの扉を
開けようとしている身に違いないのに。
自分でもよくわからぬ焦燥から逃げるようにブレラは誰もいないこの丘へとやってきたのだ。
ひとりきりで枝の上でじっとしているとまるで時が止まっているかのように感じる。
そうしている間だけブレラは正体不明の感情に揺さぶられずに済んだ。
そんな凪いだ湖面のような空気が乱れた。
わずかに朱が混じり始めた西の空に向かってひとりの女がゆっくりと歩いてくる。
シェリルだった。
右手に花束を提げぴんと背筋を伸ばして優雅な足取りで丘をのぼってくる。
(いったい……?)
様子を見守っていると、シェリルは木上のブレラには気づかずに迷いのない足取りで
海に面した崖っぷちへ向かう。
シェリルはあと一歩踏み出せば落ちるという際でようやく立ち止まった。
そうして空を見上げた。
(なぜこんなところに?)
フロンティア船団が着水した海に面しているとは言え、一番近い岸からここは相当の距離がある。
もちろん徒歩で来られない距離ではないし現にブレラも徒歩でやってきたのだが、
病み上がりの女の足ではきついだろう。
陸伝いに歩けば緩やかな丘だが海側から見れば相当高さのある切り立った崖だ。
確かに見晴らしはよく絶景かもしれないがわざわざ来るほどのことでもない。
しかもシェリルは海ではなく天を仰いでいる。
そして手には花束。
理解できないでいるブレラの前で、シェリルは両手に抱えなおした花束を天高く放り投げた。
花束は緩い弧を描き、すぐにばらけてひらりひらりと海へを吸い込まれていく。
風に花びらが舞い散る。
夕暮れのグラデーションに白い花びらが踊って涙のように海へと降っていった。
シェリルは相変わらず空を見上げたままだ。
傾き始めた陽光にピンクゴールドの髪がきらきらと煌めいている。
金ともピンクともつかぬそのうつくしい髪は黄昏の色をまとって得も言われぬ輝きを孕み
風にやさしく揺れていた。
どこか危うげな後姿が気になって無意識にブレラが枝から腰を浮かせかけたときだった。
かみさまに 恋をしてた頃は
うつくしい歌声が流れてくる。
グレイスの支配下で幾度となく聞いたこの曲の名を、ブレラは知らなかった。
知る必要を感じていなかった。
何度も何度も聞いていたのにその旋律も歌詞もろくに覚えてはいなかった。
豊かな彩りにあふれたこの歌声はブレラの中でたちまち無味乾燥なデータに
変換されてしまっていた。
だからブレラは今初めてこの歌を聴いたような新鮮な感動を味わっていた。
切なくうつくしい歌声に、ブレラはそっと目を閉じた。
喪ったものに対する複雑な感情が伝わってくるかのような狂おしい歌声。
グレイスの支配下で幾度となく聞いたこの曲の名を、ブレラは知らなかった。
知る必要を感じていなかった。
何度も何度も聞いていたのにその旋律も歌詞もろくに覚えてはいなかった。
豊かな彩りにあふれたこの歌声はブレラの中でたちまち無味乾燥なデータに
変換されてしまっていた。
だからブレラは今初めてこの歌を聴いたような新鮮な感動を味わっていた。
切なくうつくしい歌声に、ブレラはそっと目を閉じた。
喪ったものに対する複雑な感情が伝わってくるかのような狂おしい歌声。
貴方が いたから 歩いてこれた
(銀河の妖精、か……)
正直言えば、妖精ならばランカ以外ありえないだろうと最近はずっと考えていた。
美人ではあるが露出過多のシェリルが妖精とはおかしい、銀河の妖精の名はランカに
譲るべきだと真剣に思っていた。決して兄バカではない。ないとも。
もともとフェアリーというコードネームからグレイスがつけた二つ名だ。皮肉たっぷりに。
だが夕闇迫る丘で儚げな後姿から流れてくるあまりにもうつくしい歌声には、
確かに銀河の妖精を冠するに相応しい輝きがあった。
あるいは女神のような……。
正直言えば、妖精ならばランカ以外ありえないだろうと最近はずっと考えていた。
美人ではあるが露出過多のシェリルが妖精とはおかしい、銀河の妖精の名はランカに
譲るべきだと真剣に思っていた。決して兄バカではない。ないとも。
もともとフェアリーというコードネームからグレイスがつけた二つ名だ。皮肉たっぷりに。
だが夕闇迫る丘で儚げな後姿から流れてくるあまりにもうつくしい歌声には、
確かに銀河の妖精を冠するに相応しい輝きがあった。
あるいは女神のような……。
もし生まれ変わって また巡り会えるなら
神々しくそれでいて蠱惑的で男も女も魅了してやまない。
(まったく俺らしくないことを考えている)
ブレラは自嘲して再びシェリルの姿を見つめた。
レクイエムのように切なく歌い上げたシェリルはその直後に大きく息を吸い込んだ。
「グレイスの、大バカやろおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
歌の余韻に浸りかけていたブレラはその大声と言葉に大きくバランスを崩し木から滑り落ちた。
「あら」
枝を震わせ地面に落ちた音に驚いたシェリルが弾かれたように振り返り、
ブレラの姿を見止めてぱちぱちと目を瞬かせた。
「やだ……」
ちいさく呟いて気まずげに視線を彷徨わせたシェリルだが、ふいに胸を反らし片手を腰に当てて
嫣然と微笑んだ。さらりと実にスマートに髪をはらう仕種まで追加する。
「こんなところで偶然ね」
別に見られて困ることなんてないんだからと言わんばかりのその態度にブレラは眉をひそめる。
「優秀な軍人さんでも木から落ちることなんてあるのね」
「……それはおまえが突然大声を」
憮然と反論しかけた言葉をブレラは途中で飲み込んだ。
笑顔を浮かべつつもシェリルの目が険しく細められたからだ。
女性がああいう表情をするときは黙るに限るとグレイスとの関係からブレラは学んでいた。
子どもの頃はひどい目に遭ったものだ。
(まったく俺らしくないことを考えている)
ブレラは自嘲して再びシェリルの姿を見つめた。
レクイエムのように切なく歌い上げたシェリルはその直後に大きく息を吸い込んだ。
「グレイスの、大バカやろおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
歌の余韻に浸りかけていたブレラはその大声と言葉に大きくバランスを崩し木から滑り落ちた。
「あら」
枝を震わせ地面に落ちた音に驚いたシェリルが弾かれたように振り返り、
ブレラの姿を見止めてぱちぱちと目を瞬かせた。
「やだ……」
ちいさく呟いて気まずげに視線を彷徨わせたシェリルだが、ふいに胸を反らし片手を腰に当てて
嫣然と微笑んだ。さらりと実にスマートに髪をはらう仕種まで追加する。
「こんなところで偶然ね」
別に見られて困ることなんてないんだからと言わんばかりのその態度にブレラは眉をひそめる。
「優秀な軍人さんでも木から落ちることなんてあるのね」
「……それはおまえが突然大声を」
憮然と反論しかけた言葉をブレラは途中で飲み込んだ。
笑顔を浮かべつつもシェリルの目が険しく細められたからだ。
女性がああいう表情をするときは黙るに限るとグレイスとの関係からブレラは学んでいた。
子どもの頃はひどい目に遭ったものだ。
こんなふうに話すのは初めてね、ランカちゃんのおにいさん。ブレラって言ったかしら」
「……ああ」
ブレラはフェアリー9のことを初めから知っていたが、シェリルはランカが対バジュラの
秘密兵器となってから突然現れたギャラクシーの生き残り、そしてグレイスの部下という
認識しかないだろう。
ランカの兄であると知っているということはもう少し詳しいことを知ったのかもしれない。
「私たち、グレイスに因縁がある者同士ね」
シェリルは冗談めかして笑う。
「因縁、か……」
ブレラは上空へ視線を滑らせる。その先にはクイーンの頭部と共にグレイスが散った
宇宙が広がっている。
もうどこにもブレラを支配したグレイスはいない。
空を仰いだところでグレイスの亡骸が降ってくるわけでも、宇宙の塵となって漂っているのが
見えるわけでもない。
まるで意味のない行動だ。
けれどその無意味さがただの機械のようだった自分がグレイスの支配から解放され
人に近づいた証のように不意に思われた。
――シェリルは?
夜の迫る中ひっそりと訪れ空に向かって花と歌を捧げたその意味は?
(まさか、あの女の弔い……?)
疑問が顔に表れたのだろう、ブレラの表情を見たシェリルが苦笑する。
「馬鹿みたいって思ってるでしょ」
「や……」
なんと応えればいいものかブレラは戸惑いながら肯定とも否定ともつかぬ呟きを洩らす。
「ふふ……おかしい? 利用されただけだってはっきり突きつけられたのに、
私を絶望の底へ叩き落した張本人なのに……どうしてかしら。やっぱり憎みきれないのよね」
「……」
シェリルは風になびく髪をおさえ、遠い眼差しを海へと向ける。
「私にとってグレイスは有能なマネージャーであり、友人であり、姉であり……母でもあった」
シェリルはわずかに目を細める。
「ずっと一緒だった。ちっぽけで貧弱な幼い頃から銀河の妖精とか歌姫とか呼ばれるように
なってからもずっと。……時に癒し時に諭し時に励まし……ずっと傍で私を支え続けてくれた
あのすべてが偽りだったのだと知った今でも……私の中で彼女の存在は大きすぎるわ」
太陽は最後の光を山の端に残し空も空気も夜色に染まりつつあった。わずかな朱も藍に
塗りつぶされていく。残照を切り取るように立つシェリルは両腕を抱きしめるように
自身に回しまるで凍えているかのように心細げに瞳を揺らしながら、それでも微笑った。
「あなたも私も彼女にとって都合よく利用できる駒だっただけなのにね」
あまりにも儚い微笑みにブレラは思わず腕を伸ばしてシェリルの肩に触れていた。
「違う」
否定の言葉は自分で思ったよりも強く、大きく響いた。
驚いたように目を見開いたシェリルにブレラは重ねて言う。
「全然違う。俺とおまえは」
「え?」
「……ああ」
ブレラはフェアリー9のことを初めから知っていたが、シェリルはランカが対バジュラの
秘密兵器となってから突然現れたギャラクシーの生き残り、そしてグレイスの部下という
認識しかないだろう。
ランカの兄であると知っているということはもう少し詳しいことを知ったのかもしれない。
「私たち、グレイスに因縁がある者同士ね」
シェリルは冗談めかして笑う。
「因縁、か……」
ブレラは上空へ視線を滑らせる。その先にはクイーンの頭部と共にグレイスが散った
宇宙が広がっている。
もうどこにもブレラを支配したグレイスはいない。
空を仰いだところでグレイスの亡骸が降ってくるわけでも、宇宙の塵となって漂っているのが
見えるわけでもない。
まるで意味のない行動だ。
けれどその無意味さがただの機械のようだった自分がグレイスの支配から解放され
人に近づいた証のように不意に思われた。
――シェリルは?
夜の迫る中ひっそりと訪れ空に向かって花と歌を捧げたその意味は?
(まさか、あの女の弔い……?)
疑問が顔に表れたのだろう、ブレラの表情を見たシェリルが苦笑する。
「馬鹿みたいって思ってるでしょ」
「や……」
なんと応えればいいものかブレラは戸惑いながら肯定とも否定ともつかぬ呟きを洩らす。
「ふふ……おかしい? 利用されただけだってはっきり突きつけられたのに、
私を絶望の底へ叩き落した張本人なのに……どうしてかしら。やっぱり憎みきれないのよね」
「……」
シェリルは風になびく髪をおさえ、遠い眼差しを海へと向ける。
「私にとってグレイスは有能なマネージャーであり、友人であり、姉であり……母でもあった」
シェリルはわずかに目を細める。
「ずっと一緒だった。ちっぽけで貧弱な幼い頃から銀河の妖精とか歌姫とか呼ばれるように
なってからもずっと。……時に癒し時に諭し時に励まし……ずっと傍で私を支え続けてくれた
あのすべてが偽りだったのだと知った今でも……私の中で彼女の存在は大きすぎるわ」
太陽は最後の光を山の端に残し空も空気も夜色に染まりつつあった。わずかな朱も藍に
塗りつぶされていく。残照を切り取るように立つシェリルは両腕を抱きしめるように
自身に回しまるで凍えているかのように心細げに瞳を揺らしながら、それでも微笑った。
「あなたも私も彼女にとって都合よく利用できる駒だっただけなのにね」
あまりにも儚い微笑みにブレラは思わず腕を伸ばしてシェリルの肩に触れていた。
「違う」
否定の言葉は自分で思ったよりも強く、大きく響いた。
驚いたように目を見開いたシェリルにブレラは重ねて言う。
「全然違う。俺とおまえは」
「え?」
「彼女にとって俺は端末のひとつに過ぎない。意のままに操ることのできるただのマシンだ。
だがおまえは違う。ただの駒などではない。俺はあの女の一部だったから……知っている」
グレイスは歪んでいた。おのれの望みに取り込まれて倫理も禁忌もすべて踏みにじってきた。
夢のためには手段を選ばなかった。
シェリルはフェアリー”9”。
多くの犠牲の中から現れた貴重な成功例。
しかもフォールド波とは無関係に人々を魅了する輝きを放つ最高の成功例。
だからこそグレイスは大切にシェリルを扱った。それは否定しない。
だが、グレイスの中にそれだけではない感情があったことをブレラは知っている。
いや、今だからこそ理解したというべきか。
グレイスは有能なマネージャーと良き理解者を演じながらシェリルを調教していたつもり
だったのだろうが、そこにはそれだけでは割り切れぬ感情があった。
少なくとも、リトルクイーンたるランカを確認してその箍が外れるまでは。
「同情はけっこうよ」
自嘲するように口の端をもちあげて諦めた目をするシェリルにブレラは奥歯を噛み締める。
胸中にどす黒い感情が渦巻いたのを感じる。
「おまえに同情をするような義理はない。事実を言っただけだ」
シェリルハ オレトハ チガウ
これは……この感情はなんだろう。頭が芯が熱く痺れてくらくらする。
うねるような感情の波に流されそうな気がする。
ずっとブレラに付き纏って離れない飢えたような感覚。堪えがたい魂の乾き。
わけもわからず叫びたくなるような衝動をブレラはこらえる。
オレトハ チガウ
(これは、嫉妬か? それとも羨望?)
目の前のうつくしい女が妬ましく羨ましく自分に屈服させてめちゃくちゃに
してしまいたい衝動に駆られる。
「ブレラ?」
いぶかしむようなシェリルの声にブレラは我に返る。
ちいさく頭を振って暴力的な感情を押さえつける。
「おまえは、シェリルだ。同情など不要だろう」
ブレラの言葉にシェリルは目を瞠る。そしてようやく彼女らしい力強い笑みを浮かべた。
「そうよ、私はシェリルだもの。当然よ」
眩い、光――。
ブレラは知らず目を細めた。
シェリルの内から立ち上るシェリルをシェリルたらしめているその尊い誇り。自信。
輝くような、魂。
オレトハ チガウ
「あの……もうそろそろ手を離してくれないかしら」
少し遠慮がちなシェリルの言にブレラは彼女の腕をつかんだままだったことを思い出した。
すぐに離そうとして、しかしなぜかそれができなかった。
だがおまえは違う。ただの駒などではない。俺はあの女の一部だったから……知っている」
グレイスは歪んでいた。おのれの望みに取り込まれて倫理も禁忌もすべて踏みにじってきた。
夢のためには手段を選ばなかった。
シェリルはフェアリー”9”。
多くの犠牲の中から現れた貴重な成功例。
しかもフォールド波とは無関係に人々を魅了する輝きを放つ最高の成功例。
だからこそグレイスは大切にシェリルを扱った。それは否定しない。
だが、グレイスの中にそれだけではない感情があったことをブレラは知っている。
いや、今だからこそ理解したというべきか。
グレイスは有能なマネージャーと良き理解者を演じながらシェリルを調教していたつもり
だったのだろうが、そこにはそれだけでは割り切れぬ感情があった。
少なくとも、リトルクイーンたるランカを確認してその箍が外れるまでは。
「同情はけっこうよ」
自嘲するように口の端をもちあげて諦めた目をするシェリルにブレラは奥歯を噛み締める。
胸中にどす黒い感情が渦巻いたのを感じる。
「おまえに同情をするような義理はない。事実を言っただけだ」
シェリルハ オレトハ チガウ
これは……この感情はなんだろう。頭が芯が熱く痺れてくらくらする。
うねるような感情の波に流されそうな気がする。
ずっとブレラに付き纏って離れない飢えたような感覚。堪えがたい魂の乾き。
わけもわからず叫びたくなるような衝動をブレラはこらえる。
オレトハ チガウ
(これは、嫉妬か? それとも羨望?)
目の前のうつくしい女が妬ましく羨ましく自分に屈服させてめちゃくちゃに
してしまいたい衝動に駆られる。
「ブレラ?」
いぶかしむようなシェリルの声にブレラは我に返る。
ちいさく頭を振って暴力的な感情を押さえつける。
「おまえは、シェリルだ。同情など不要だろう」
ブレラの言葉にシェリルは目を瞠る。そしてようやく彼女らしい力強い笑みを浮かべた。
「そうよ、私はシェリルだもの。当然よ」
眩い、光――。
ブレラは知らず目を細めた。
シェリルの内から立ち上るシェリルをシェリルたらしめているその尊い誇り。自信。
輝くような、魂。
オレトハ チガウ
「あの……もうそろそろ手を離してくれないかしら」
少し遠慮がちなシェリルの言にブレラは彼女の腕をつかんだままだったことを思い出した。
すぐに離そうとして、しかしなぜかそれができなかった。
手のひらからつたわるシェリルの体温、その温もりとやわらかさに先ほど無理に押さえつけた
感情と、それとは違うしかし同じくらい熱く激しい想いが湧き上がってくる。
「あの、ブレラ? 聞いてる?」
「……ああ」
感情と、それとは違うしかし同じくらい熱く激しい想いが湧き上がってくる。
「あの、ブレラ? 聞いてる?」
「……ああ」
そうか。
これは、欲望。
彼女が羨ましい。
妬ましい。
成り代わりたい。
奪いつくしたい。
自分の中に取り込みたい。
ひとつになりたい。
自分のものにしたい。
これは、欲望。
彼女が羨ましい。
妬ましい。
成り代わりたい。
奪いつくしたい。
自分の中に取り込みたい。
ひとつになりたい。
自分のものにしたい。
自分だけのものにしたい。
ブレラはシェリルを引き寄せた。やわらかい身体を力いっぱい抱き締める。
「え、ちょっ……ブレラ? 何なのいきなり!?」
もがくシェリルを易々と腕の中に閉じ込めたまま、ブレラはシェリルの耳元で囁く。
「俺は……誰も聴いたことのないおまえの歌を聴きたい」
びくりとシェリルが腕の中でちいさく震える。
ブレラはほんの少し腕を緩めシェリルの顔を覗き込む。
困惑と怯えと怒りをないまぜにしたようなシェリルの表情に浅く笑い、彼女の
すべらかな頬をそっと撫でた。
「この先も決して誰も聴くことない歌声を」
「な、何を言って……んっ!」
ブレラは噛み付くようにシェリルに口づけた。やわらかな唇を貪るように吸い、
甘噛みしてシェリルの吐息をすべて呑み込む。
抗議の声なのか悲鳴なのか何事か発しようと開かれたシェリルの唇に舌を差し込む。
逃げ惑うシェリルの甘い舌を追いかけ絡め取りブレラはシェリルを容赦なく
追い立てていく。
乱暴なキスをしながらブレラはその激しさとは対照的に壊れ物を扱うように優しく
強張ったシェリルの背を撫でた。
シェリルの身体が大きく震える。そんなシェリルをからかうようにあるいは宥めるように
ブレラは何度も何度もやさしく背を撫で――次第に背から腰へとその手を移動させていく。
「やっ……!」
息継ぎの間にシェリルの悲痛な声が漏れる。
だがその声もブレラを煽る効果しかもたなかった。
「え、ちょっ……ブレラ? 何なのいきなり!?」
もがくシェリルを易々と腕の中に閉じ込めたまま、ブレラはシェリルの耳元で囁く。
「俺は……誰も聴いたことのないおまえの歌を聴きたい」
びくりとシェリルが腕の中でちいさく震える。
ブレラはほんの少し腕を緩めシェリルの顔を覗き込む。
困惑と怯えと怒りをないまぜにしたようなシェリルの表情に浅く笑い、彼女の
すべらかな頬をそっと撫でた。
「この先も決して誰も聴くことない歌声を」
「な、何を言って……んっ!」
ブレラは噛み付くようにシェリルに口づけた。やわらかな唇を貪るように吸い、
甘噛みしてシェリルの吐息をすべて呑み込む。
抗議の声なのか悲鳴なのか何事か発しようと開かれたシェリルの唇に舌を差し込む。
逃げ惑うシェリルの甘い舌を追いかけ絡め取りブレラはシェリルを容赦なく
追い立てていく。
乱暴なキスをしながらブレラはその激しさとは対照的に壊れ物を扱うように優しく
強張ったシェリルの背を撫でた。
シェリルの身体が大きく震える。そんなシェリルをからかうようにあるいは宥めるように
ブレラは何度も何度もやさしく背を撫で――次第に背から腰へとその手を移動させていく。
「やっ……!」
息継ぎの間にシェリルの悲痛な声が漏れる。
だがその声もブレラを煽る効果しかもたなかった。
ブレラはシェリルの両腕を後ろ手に回し片腕だけでしっかりと動きを封じた。
頬に添えていた手はゆっくりとほそい首筋を辿り、鎖骨を撫でて、まろやかな双丘に伸びる。
キスを続けながらブレラは心地よい弾力をもつ豊かなふくらみをやわやわと揉みしだいた。
シェリルがいっそう激しく身をよじる。
ブレラはシェリルが逃れようと暴れるのが次第に煩わしくなってきた。
「何考えてるのよ! 離して!」
ようやく唇が解放されたシェリルが恥辱に涙を浮かべた目でブレラを睨みつけてくる。
だがブレラは一切取り合わず、未だ片手でシェリルの動きを封じたまま器用にシェリルの
ベルトを外した。
「やっ……! 何するのよ、このヘンタイ! や、いやっ!」
ブレラは軽く足払いをかけて容易くシェリルを草むらに押し倒し、シェリルの両腕を頭の後ろで
交差させると、手早く外したベルトで拘束した。
「やめてっ……どうしてこんなことをするの? お願い……!」
シェリルの目尻から涙が零れる。いつのまにか昇った月明りをわずかに弾いてダイアモンド
のようにちかりと輝いた。
周囲はすっかり暗くなっていた。だがブレラには真昼と変わらずシェリルの姿がよく見えた。
羞恥と怒りに朱をのぼらせた頬と涙を滲ませた目元はなんとも言えぬ艶を放っていた。
散々ブレラに貪られた唇は唾液でてらてらと光っている。
ほっそりとした首から鎖骨そして谷間を覗かせる胸元が夜陰に仄白く浮かび上がっていた。
荒い息で上下するふたつの丘に引き寄せられ、ブレラはシャツの裾から手を差し入れた。
「いや!」
シェリルは必死に逃れようとするが両手は己のベルトで固定され、身体は馬乗りになったブレラに
がっちりと押さえつけられていた。
「いや! いやよ! 誰か……アルト! アルトぉぉっ!!」
助けを求めてシェリルが愛しい男の名を呼ぶ。ブレラが他の誰よりも気に入らない男の名を。
かっとしてブレラはシェリルのシャツを思い切り引きちぎった。
「きゃあっ!」
「……邪魔だ」
ブレラは呟いてブラジャーをナイフで切り裂いた。
ぷるんと震えて白い胸が露わになる。艶かしい弧を描き頂にはうつくしい花の蕾のように色づいた突起。
寒さのためか嫌悪のためかはたまた官能のためか。蕾は既に固く屹立していた。
ブレラはその手に余るほどのやわらかなふくらみを掬い上げるように包み、指で蕾をきゅっと摘んだ。
「……っあぁあんっ!」
頬に添えていた手はゆっくりとほそい首筋を辿り、鎖骨を撫でて、まろやかな双丘に伸びる。
キスを続けながらブレラは心地よい弾力をもつ豊かなふくらみをやわやわと揉みしだいた。
シェリルがいっそう激しく身をよじる。
ブレラはシェリルが逃れようと暴れるのが次第に煩わしくなってきた。
「何考えてるのよ! 離して!」
ようやく唇が解放されたシェリルが恥辱に涙を浮かべた目でブレラを睨みつけてくる。
だがブレラは一切取り合わず、未だ片手でシェリルの動きを封じたまま器用にシェリルの
ベルトを外した。
「やっ……! 何するのよ、このヘンタイ! や、いやっ!」
ブレラは軽く足払いをかけて容易くシェリルを草むらに押し倒し、シェリルの両腕を頭の後ろで
交差させると、手早く外したベルトで拘束した。
「やめてっ……どうしてこんなことをするの? お願い……!」
シェリルの目尻から涙が零れる。いつのまにか昇った月明りをわずかに弾いてダイアモンド
のようにちかりと輝いた。
周囲はすっかり暗くなっていた。だがブレラには真昼と変わらずシェリルの姿がよく見えた。
羞恥と怒りに朱をのぼらせた頬と涙を滲ませた目元はなんとも言えぬ艶を放っていた。
散々ブレラに貪られた唇は唾液でてらてらと光っている。
ほっそりとした首から鎖骨そして谷間を覗かせる胸元が夜陰に仄白く浮かび上がっていた。
荒い息で上下するふたつの丘に引き寄せられ、ブレラはシャツの裾から手を差し入れた。
「いや!」
シェリルは必死に逃れようとするが両手は己のベルトで固定され、身体は馬乗りになったブレラに
がっちりと押さえつけられていた。
「いや! いやよ! 誰か……アルト! アルトぉぉっ!!」
助けを求めてシェリルが愛しい男の名を呼ぶ。ブレラが他の誰よりも気に入らない男の名を。
かっとしてブレラはシェリルのシャツを思い切り引きちぎった。
「きゃあっ!」
「……邪魔だ」
ブレラは呟いてブラジャーをナイフで切り裂いた。
ぷるんと震えて白い胸が露わになる。艶かしい弧を描き頂にはうつくしい花の蕾のように色づいた突起。
寒さのためか嫌悪のためかはたまた官能のためか。蕾は既に固く屹立していた。
ブレラはその手に余るほどのやわらかなふくらみを掬い上げるように包み、指で蕾をきゅっと摘んだ。
「……っあぁあんっ!」
シェリルが悲鳴とも嬌声ともつかぬ声をあげる。
「やめっ……はっ……んんんっ」
ブレラは口許に薄い笑みを刷く。
シェリルの耳元に口を近づけそっと囁いた。
「どうやら、胸が相当弱いらしいな」
「ちがっ……ああっ」
蕾をこりこりと弄びながら耳を舐めるとシェリルは一際高い声で啼いた。
抗議の声をあげたいのだろうが口を開けば喘ぎが漏れてしまうのだろう。
シェリルはぎゅっと固く目と口を閉じて必死に快楽の波をやりすごそうとしているようだった。
だが、そんなことを許すつもりはブレラにはなかった。
ブレラは聴きたくてたまらないのだ。
喘ぎとも悲鳴とも怨嗟とも嬌声とも怒声とも判別つかぬほどのシェリルの魂からの声を。
大きな感情のうねりに翻弄される歌姫の誰にも聴かせることのない歌声を。
ブレラはシェリル首筋に息を吹きかけ、よい香りのする白い肌に舌を這わせた。
時折音を立てて吸い付く。
シェリルはこらえきれないように引き結んでいた口を開いて声をあげてしまう。
「ん……ふっ……や、いや! ああぁん!」
ブレラの唇は喉を辿り鎖骨を軽く噛みゆっくりとすべらかな丘を登っていく。
そうしてその頂を含んで強く吸い上げた。
「……っぁああぁあぁぁんっ!」
シェリルの上体が大きく仰け反った。
ブレラはねっとりと蕾に舌を絡ませ唇で転がす。
「はぁ……んっ、やめっ……あっ! いやよ、こん……なっ、ふっ……ああっ!」
歯を立てた瞬間、シェリルは弓反りにしなって声にならない悲鳴をあげた。
ブレラはシェリルの甘い胸に顔を埋め、心地よい感触を楽しみながらキスを降らせる。
「もっとだ」
「やだ……んふぅ……やめて、っよ!」
「もっと啼け。もっと歌え。もっと聴かせるんだ」
「ヘ……ンタイ! ああっ!」
「ふ……くくく……」
小さく笑いながらブレラはゆっくりと舌を移動させる。
かわいらしい臍をとおって、徐々に下腹部へと。
固く閉じようとする膝を難なく開いてその間に身体をすべり込ませる。
スカートをたくし上げ、なめらかなふとももの感触を楽しむ。
「は、離しなさいよ! ヘンタイ! 鬼畜! こんな……絶対許さないわ!」
憎悪に燃える目でシェリルはブレラをきつく睨んだ。
快感と恥辱の間で揺れて潤む瞳に強い悲しみが宿っていた。
叩きつけてくる強烈な感情にブレラの背筋がぞくぞくと震えた。
オレダケヲ ミロ
睨むシェリルと視線を合わせたまま、ブレラは秘所へと指をすべらせた。
「はあんっ!」
シェリルの白い喉が仰け反る。
下着越しにもたっぷりと潤うそこをブレラは執拗に責めた。
「あっ! や、いやっ! ああぁっ……いや! アルトぉっ!」
「やめっ……はっ……んんんっ」
ブレラは口許に薄い笑みを刷く。
シェリルの耳元に口を近づけそっと囁いた。
「どうやら、胸が相当弱いらしいな」
「ちがっ……ああっ」
蕾をこりこりと弄びながら耳を舐めるとシェリルは一際高い声で啼いた。
抗議の声をあげたいのだろうが口を開けば喘ぎが漏れてしまうのだろう。
シェリルはぎゅっと固く目と口を閉じて必死に快楽の波をやりすごそうとしているようだった。
だが、そんなことを許すつもりはブレラにはなかった。
ブレラは聴きたくてたまらないのだ。
喘ぎとも悲鳴とも怨嗟とも嬌声とも怒声とも判別つかぬほどのシェリルの魂からの声を。
大きな感情のうねりに翻弄される歌姫の誰にも聴かせることのない歌声を。
ブレラはシェリル首筋に息を吹きかけ、よい香りのする白い肌に舌を這わせた。
時折音を立てて吸い付く。
シェリルはこらえきれないように引き結んでいた口を開いて声をあげてしまう。
「ん……ふっ……や、いや! ああぁん!」
ブレラの唇は喉を辿り鎖骨を軽く噛みゆっくりとすべらかな丘を登っていく。
そうしてその頂を含んで強く吸い上げた。
「……っぁああぁあぁぁんっ!」
シェリルの上体が大きく仰け反った。
ブレラはねっとりと蕾に舌を絡ませ唇で転がす。
「はぁ……んっ、やめっ……あっ! いやよ、こん……なっ、ふっ……ああっ!」
歯を立てた瞬間、シェリルは弓反りにしなって声にならない悲鳴をあげた。
ブレラはシェリルの甘い胸に顔を埋め、心地よい感触を楽しみながらキスを降らせる。
「もっとだ」
「やだ……んふぅ……やめて、っよ!」
「もっと啼け。もっと歌え。もっと聴かせるんだ」
「ヘ……ンタイ! ああっ!」
「ふ……くくく……」
小さく笑いながらブレラはゆっくりと舌を移動させる。
かわいらしい臍をとおって、徐々に下腹部へと。
固く閉じようとする膝を難なく開いてその間に身体をすべり込ませる。
スカートをたくし上げ、なめらかなふとももの感触を楽しむ。
「は、離しなさいよ! ヘンタイ! 鬼畜! こんな……絶対許さないわ!」
憎悪に燃える目でシェリルはブレラをきつく睨んだ。
快感と恥辱の間で揺れて潤む瞳に強い悲しみが宿っていた。
叩きつけてくる強烈な感情にブレラの背筋がぞくぞくと震えた。
オレダケヲ ミロ
睨むシェリルと視線を合わせたまま、ブレラは秘所へと指をすべらせた。
「はあんっ!」
シェリルの白い喉が仰け反る。
下着越しにもたっぷりと潤うそこをブレラは執拗に責めた。
「あっ! や、いやっ! ああぁっ……いや! アルトぉっ!」
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