616 600ノ続キ sage 2008/05/28(水) 01:19:15 ID:8G0bwy/D
#08
.5 ヴァージン・クイーン
にぎやかなゼントラモールの中で、軽やかに鼻歌を歌いながらアルトの前を歩いてゆくシェリル。
今日の彼女は、周りに気付かれないように、前回来たときより念入りに変装している。
今日は絶対、だれにも邪魔はされたくない。
「・・あのなあ」
あきれ果てた口調で、アルトがシェリルの背後から言った。
「なぁに?アルト」あちこちのセレクトショップで買い込んだ服が入った袋を、
両手に持ち、肩から首からぶら下げているアルトに笑顔を向けるシェリル。
「いったいどれだけ買えば気が済むんだよ!何軒回ったと思ってんだ!」
「アルト。女の子の買い物はとびきり重大なの。そんなこともわかんないようじゃ、モテないわよ」
あたし以外の女の子にはね。
最後の言葉は言わずに置いて、シェリルはまた歩き出す。
「くっ・・まったくお前って・・」かわいいんだか、かわいくないんだか。
「まったく、何よ」
「何でもねえ!俺はちょっとここで休む!」アルトはそばにあったベンチにドサッと座り込んだ。
買い物袋が重すぎて、動力を切ったEXギアと同じぐらいの重さを感じる。
「しょうがないわね。そしたら・・あっ!」周りの店をチェックしていたシェリルが、声を上げた。
「?」顔を上げたアルトの目の前に"ランジェリー・ザ・ファッシネイト"の看板があった。
今日の彼女は、周りに気付かれないように、前回来たときより念入りに変装している。
今日は絶対、だれにも邪魔はされたくない。
「・・あのなあ」
あきれ果てた口調で、アルトがシェリルの背後から言った。
「なぁに?アルト」あちこちのセレクトショップで買い込んだ服が入った袋を、
両手に持ち、肩から首からぶら下げているアルトに笑顔を向けるシェリル。
「いったいどれだけ買えば気が済むんだよ!何軒回ったと思ってんだ!」
「アルト。女の子の買い物はとびきり重大なの。そんなこともわかんないようじゃ、モテないわよ」
あたし以外の女の子にはね。
最後の言葉は言わずに置いて、シェリルはまた歩き出す。
「くっ・・まったくお前って・・」かわいいんだか、かわいくないんだか。
「まったく、何よ」
「何でもねえ!俺はちょっとここで休む!」アルトはそばにあったベンチにドサッと座り込んだ。
買い物袋が重すぎて、動力を切ったEXギアと同じぐらいの重さを感じる。
「しょうがないわね。そしたら・・あっ!」周りの店をチェックしていたシェリルが、声を上げた。
「?」顔を上げたアルトの目の前に"ランジェリー・ザ・ファッシネイト"の看板があった。
「ここで待ってて。そのあと、ゴハン食べに行きましょ。それとも、一緒に来たい?アルト」
「いっ?バカお前、ここは・・」
「フフッ、冗談よ。楽しいなあー、アルトは」
店の中に入っていったシェリルを見送って、アルトはベンチにもたれて雲の浮いた空を見上げた。
なぜだろう・・・いつもは、高度2000しかないとわかっている空が、妙に高く見える。
「いっ?バカお前、ここは・・」
「フフッ、冗談よ。楽しいなあー、アルトは」
店の中に入っていったシェリルを見送って、アルトはベンチにもたれて雲の浮いた空を見上げた。
なぜだろう・・・いつもは、高度2000しかないとわかっている空が、妙に高く見える。
彼のすぐ目の前を通り過ぎようとしたドリンクの自動販売ロボットに声をかけ、コーラを飲んでいると、
なぜか買い物袋を下げていないシェリルが店から出てきた。
「なんだ、買い物、もう終わったのか?」
「ねえアルト」これからあなたをビックリさせます。とでも言いたそうな、いたずら心タップリの笑みだ。
「何だよ・・」
「こっちとこっち、どっちが好み?」シェリルはアルトの目の前に、ブラジャーを2つ出して見せた。
1つはゴージャスな深紅のシルク。もう1つは黒の、レースが大胆なデザイン。
ブホォッ!一瞬で耳まで赤くなったアルトの口からコーラが噴き出した。
なぜか買い物袋を下げていないシェリルが店から出てきた。
「なんだ、買い物、もう終わったのか?」
「ねえアルト」これからあなたをビックリさせます。とでも言いたそうな、いたずら心タップリの笑みだ。
「何だよ・・」
「こっちとこっち、どっちが好み?」シェリルはアルトの目の前に、ブラジャーを2つ出して見せた。
1つはゴージャスな深紅のシルク。もう1つは黒の、レースが大胆なデザイン。
ブホォッ!一瞬で耳まで赤くなったアルトの口からコーラが噴き出した。
シェリルの笑い声と、いい加減にしろぉーーーッというアルトの叫びが、
昼時のゼントラモールに響き渡る。
昼時のゼントラモールに響き渡る。
※これは続きません。ここで終わりです。2011/2/10 原作者による修正