マドレーヌ (原題:Madleine) 全20話
第01話:マドレーヌと40人の盗賊
ある風の強い冬の日。お屋敷から次々とみんなの持ち物が消えてなくなっていくという怪事件が起こります。その日の夜、寝室で怪しい影が横切っていくのを目撃したマドレーヌたちは、持ち物を盗んだ犯人に違いないと考え、みんなで協力して捕まえようと意気込みます
翌朝。マドレーヌは自分の新品の手袋に関しては行方に心当たりがあると話し、お隣のぺピートを訪ねます。ぺピートが手袋をいたく気に入っていたことから、彼が盗んだのではないかと思ったのです。ところが、ぺピートもまた、大切な帽子と服を盗られたと言って怒っています。それどころか、同様の事件がパリの町中のあちこちで起きていたのです。ぺピートともに町中に聞き込みを続けた末、マドレーヌはモロー警部に、単独犯ではなく複数犯、それも40人近い数の窃盗犯がパリ市内に潜伏している可能性があると報告します。万が一の事態を考えて11人の仲間たちを家に帰し、ぺピートと警部の3人で事件の謎を追うことにします。
しかし、捜索を続ける彼らの眼前で怪しい影がなおも徘徊し続けます。影を追いかけていった先でマドレーヌたちが見たものとは……?
第02話:愛犬ジェネビーブのコンテスト
パリ市内で行われるドッグコンテストにジェネビーブを出場させようと、女の子たちはジェネビーブの芸の練習やしつけに熱心になります。ところが、血統書付きの小ぎれいな犬たちに対し、元野良犬で地味な外見のジェネビーブは他の犬の飼い主や犬たちに侮られてしまい、結局、受賞はなりませんでした。
しかし、会場に乱入した猫を見た犬たちが突然騒いで暴れ始め、その拍子に公園の池に落ちて溺れてしまいます。大騒ぎとなる中、ジェネビーブは……。
第03話:ボンボンのすてきなぼうし
イースターの季節を迎えたある春の日。毎日お屋敷に牛乳を届けてくれる牛乳屋のジャックおじさんの荷馬車を引くお馬さんは、いつもボロボロの麦わら帽をかぶっています。それを見たマドレーヌは、女の子たちと一緒に帽子を鮮やかに飾り付けてあげます。いたく気に入った様子を見せるお馬さんでしたが、突然の突風に帽子が吹き飛ばされてどこかへいってしまいました。ガッカリするあまり仕事に出る気力を無くしてしまったお馬さんのため、マドレーヌたちは無くなった帽子を探しにいきます。
第04話:あたらしいおうち
お屋敷が古くなって雨漏りが酷くなったため、女の子たちは住み慣れたお屋敷を離れ、クックフェイス卿の手引きで大都会の中心にあるマンションに引っ越すことになりました。
悲しみに沈む女の子たちに対し、ミス・クラベルは「どんなに狭い家でも、みんな仲良く暮らすことが大切」と諭します。
しかし、大量の車が行きかう大通りは忙しなく、公園も緑が少なくて殺風景です。マンションの部屋は仕切りがなくてとても狭く、窮屈なルールもたくさん。遊び場がないからとベランダでちょっと騒いだだけでお隣さんに怒鳴られてしまいます。部屋のお隣さんの態度はとてもよそよそしくて冷たく、交流を深めようとお茶でおもてなしをしてもつれない態度を取られるばかり。挙句の果てにペット禁止のルールを破っていると苦情を入れられ、出て行かされそうにまでなり……。そんな冷たい環境に女の子たちは次第に我慢ができなくなっていきます。
そんな時、ペピートから「お屋敷が取り壊される」との連絡が・・・・・・!
第05話:がんばれサッカー!”レ・ティグレ”
サッカーチーム「レ・ティグレ」のメンバーとなった女の子たちが試合にむけて特訓に精を出していたある日の事。
パリ郊外の農場に住むマドレーヌのいとこの男の子アンドレイが自宅の改装のため家を離れ、しばらくの間お屋敷に滞在することになりました。
11人の女の子たちはどんなハンサムな子なのかと想像して胸をときめかしますが、やってきたのはダボダボなズボンを履き、やせぽっちでそばかすだらけで背の小さい、冴えない見た目の男の子でした。アンドレイはとても恥ずかしがり屋で口数が少なく、食事の間中もずっと黙りこくっています。そんな彼を田舎者呼ばわりして笑い者にする女の子たちにマドレーヌは激怒してしまいます。
アンドレイはマドレーヌたちが練習に行った後、田舎者呼ばわりされたことに憤慨し、怒りに任せてカボチャを壁の上にまで蹴り飛ばします。彼を気にかけてお屋敷に戻ってきたマドレーヌはその様子を見て驚き、アンドレをサッカーチームの一員に誘おうとしますが、アンドレイはサッカーは苦手だからといってどうしても首を縦に振ろうとはしません。そんな彼をマドレーヌは強引にスタッフとして試合会場に連れて行きます。
第06話:おともだち
お人形を作っている工場を見学にきた女の子達でしたが、ひょんなことからマドレーヌがベルトコンベアの上に滑り落ちてしまい、そのまま箱詰めにされておもちゃ屋さんに出荷されてしまいました。
人形のフリをしたままある家の婦人に連れて行かれたマドレーヌは、そこでジゼルという女の子に出会います。
足に障害を持っていて松葉杖を手放せず、いつも独りぼっちのジゼルは、マドレーヌを本物の人形だと思い込んで大切に可愛がりますが、ミス・クラベルが迎えに来てマドレーヌとお別れしなくてはならなくなります。涙を流して悲しむジゼルを見たマドレーヌは……。
第07話:りょうりはおまかせ
ある日のこと。お屋敷に勤めるお手伝いのミセス・マーフィーが病気に倒れ、治るまで料理を禁止されてしまいました。
悪いことに、その日はクックフェイス卿がみんなと一緒にお昼を食べに、お屋敷へやってくる日。みんなは突貫工事でなんとか協力してサンドイッチを作り上げますが、あまりのまずさにみんなは卒倒してしまいます。
クックフェイス卿はカンカンに怒り、女の子たちに料理学校に通うよう命じます。みんなは初めての料理に悪戦苦闘しながらも真剣に取り組み、見違えるように料理の腕前を上げていきます。
そして迎えた卒業試験の日。豪華なチキン料理を作り上げたマドレーヌでしたが……
第08話:スターになったジェネビーブ
クックフェイス卿の招待でオペラを観劇することになった女の子たちは、劇場の管理人にお願いしてジェネビーブも入れてもらうことにしました。
ところが、オペラが始まると同時にジェネビーブが騒ぎ始めたため、出て行くように命じられてしまいます。 お行儀の悪さを反省させるため、ミス・クラベルはジェネビーブに一晩お屋敷の外で寝るよう言いつけます。
しかしその翌日。ジェネビーブはお屋敷から姿を消してしまいます。探し回っている道中、ジェネビーブがキャバレーの動物ショーの花形スターとしてデビューすることになったと知ってみんなはビックリ!
さっそく迎えに行きますが、ジェネビーブはすっかりスター気分に浮かれている様子。もうお家に帰るつもりはないんだと、みんなは悲しみに暮れます。
でも、マドレーヌはジェネビーブの本当の気持ちを知って……。
第09話:アルプスの雪男
冬休みを迎えた女の子たちは、ミス・クラベルの親戚が住むアルプスの山奥へと向かい、雪山の奥に立つ山小屋に迎えられます。
ミス・クラベルの叔母のヒルダは、暖炉を囲んでの子供達との雑談で過去に雪男に遭遇したことがあると話し、子供たちは戦々恐々とします。
そんな中、ラジオで猛吹雪が吹くとの予報が入り、予報通り大雪が降ってきます。待ちわびていた雪に大喜びする子供達でしたが、雪崩で道がふさがれ、ふもとの街との連絡も取れなくなって孤立してしまいます。みなが不安に心細くなる中、マドレーヌは知恵を働かせて連絡を取ろうと試みます。
第10話:あこがれのプリマドンナ
女の子たちは著名な男性バレエダンサー、ミッシェル・ド・バルモン先生にレッスンを受け、先生が作ったバレエ劇「幸せな白鳥」のオーディションに挑みます。マドレーヌは小柄な体で一生懸命踊りますが、みんなの動きにうまくついていけず、ただ独り合格できませんでした。バルマー先生から「君は踊るには背が小さすぎるんだ」ときつい一言を投げかけられて落ち込むものの、マドレーヌはチャンスをもらってもう1度オーディションに挑み、なんとか出演させてもらえることになりました。
しかし、リハーサルの日、サイズの合わないトゥーシューズを履いて無理して踊ろうとしたため、体勢を崩して他の女の子たちや共演者のプリマバレリーナ・タチアナさんの演技の邪魔をしてしまいます。バルモン先生がカンカンになっているのを見たマドレーヌは、「もう2度とバレエはやりません」と宣言し、泣きながら走り去ってしまいます。
第11話:海賊グレービヤード
あまりにも暑い夏の日にウンザリの女の子たちを見て、クックフェイス卿はクルージングで避暑に連れて行ってあげることにします。
涼しく心地よい潮風に身を委ねる内にのんびりと時間が過ぎて。ほんのちょっぴり退屈になってきたマドレーヌは、何か大きな事件が起きないものかと大あくび。
やがて帰る時間になりますが、船を桟橋にくくりつけていたロープが解け、船が沖へ向かって流されてしまいます。
こっそり船に残っていたマドレーヌとぺピートは協力して船を操縦し、とある島へとたどり着きます。そこにはなんと、中世時代そのままの服装をした海賊たちが!
第12話:マドレーヌとハリウッド
映画の都ハリウッドに旅行に出かけたマドレーヌたちは、有名な子役女優シュガー・ディンプルの最新作の撮影現場を見学させてもらいます。
特別にマドレーヌが映画に出演させてもらえることになったのですが、ミスで小道具を壊したシュガーがマドレーヌに責任を擦りつけて騒ぎだしたため、出演の約束は止む無くなかったことにされてしまいました。
マドレーヌはせっかくの機会をシュガーのわがままで潰されたことに憤り、女の子たちも映画ではいつもニコニコ笑顔のシュガーの本性を知って幻滅してしまいます。女の子たちは気落ちするマドレーヌにピエロの扮装をさせて元気付け、そんな仲間たちの心遣いで、マドレーヌはいつもの元気を取り戻すのでした。
やがてパリへ帰る時間が近づき、着替えのために化粧室を探してスタジオの中を歩いていたマドレーヌは、シュガーが独りぼっちで泣いているのを偶然見てしまいます。道化に扮して話を聞く内、心を許せる友達がいない独りぼっちの彼女の孤独な心を知り……。
第13話:おたんじょう日は もうビックリ
今日はマドレーヌの誕生日。女の子たちはマドレーヌに内緒でとっても素敵なパーティにしようと張り切り、準備のために彼女を外出させたいと考えています。
そんな時、スペイン大使がやってきてマドレーヌを動物園に連れて行ってくれると申し出てきました。喜んだマドレーヌはぺピートと共に出かけて行き、ミス・クラベルは3時から5時までの間には戻る様にと言いつけます。そして女の子たちは予定通り、マドレーヌの誕生日パーティの準備を始めます。
ぶじ動物園に到着したマドレーヌたちでしたが、ひょんなことから檻から逃げ出した一匹の子ザルが、ぺピートからのプレゼントである黄色の日傘をマドレーヌから取りあげて逃げてしまいます。
第14話:ルーブルのすてきな絵
マドレーヌはルーブル美術館で様々な絵を見た感動から、自分も絵を描こうと思い立ちます。
ミス・クラベルの知人である著名な画家、ムッシュ・ルードヴィクに、『自分だけの個性や感性を大事にして、自分にしか描けない絵を描くことが大切だ』と教わったマドレーヌは、張り切って、住んでいるお屋敷の絵を書き上げます。
ところが、額縁を買った帰り道にルーブル美術館に立ち寄った時、うっかり絵を置いてきてしまいました。すぐ取りに戻ったものの、既に絵はなくなっていました。でも次の日の朝の新聞で、自分の絵がルーブルに飾られていることを知ってビックリ!返してくれるようお願いしますが、館長さんは有名な画家の作品に違いないと言って聞いてくれません。
そこでマドレーヌは、大勢の客が見守る中、美術館の建物を絵に書き上げて、自分の絵と見比べてもらうことで証明しようとします。
第15話:きえたピエロ
マドレーヌたちはパリにやってきているサーカスを見に行きます。愉快で楽しいパフォーマンスが繰り広げられ、次はいよいよ人気者のピエロの出番。
ところが、いつになってもピエロは姿を現しません。モロー警部と共に捜索を始めたマドレーヌは、街の片隅にピエロの衣装が脱ぎ捨てられているのを見つけます。
帰宅後、ミスクラベルは煙突掃除のため掃除夫を呼び寄せ、小柄で背丈の小さな掃除夫さんがやってきます。小柄な体で巧みに煙突の中に潜り込みてきぱきと掃除をこなす様子を見ていた女の子たちは、背の低い彼のことをまるでマドレーヌみたいだと言って笑います。その言葉にカチンときたマドレーヌはみんなをキッとにらみつけます。その直後、ひょんなことからマドレーヌは彼が行方不明となった花形ピエロのファニ・ボーンであることに気づきます。サーカス仲間たちに自分の背の低さを執拗にバカにされて深く傷ついていた彼は、もう二度とサーカスに戻る気はないと言い張ります。そして一報を聞いて駆けつけてきた仲間たちの勝手な言い分に腹を立て、お屋敷の暖炉の煙突の中に逃げ込んでしまいます。
夜になって、ファニ・ボーンさんは様子を見にやってきたマドレーヌに胸の内を明かします。背が小さいことをバカにされる内、みんなの笑い者にされるピエロを演じることすら嫌になってしまったのだと。それを聞いたマドレーヌは……。
第16話:仮装パーティ
スペイン大使館で行われる仮装パーティに招待されたマドレーヌたちでしたが、折り悪く水ぼうそうを患って外出できなくなってしまいました。全身赤いボツボツだらけのその姿を見たぺピートは爆笑しまくりで、そんな失礼な態度に女の子たちはカンカン!ようやくマドレーヌたちの水ぼうそうが治ってパーティに出席できるようになっても、体中に残るボツボツの後を見てなおもぺピートはみんなを笑いものにし、「そんなかっこでパーティに来たらみんな絶対笑っちゃうよ」とバカにするのでした。
仮装パーティの当日。女の子たちはボツボツの跡を隠せるように工夫した衣装で会場に姿を現し、スペイン大使夫妻とお客さんをわっと湧かせます。そんな中、マドレーヌはふと会場にぺピートの姿が見えない事に気づきます。大使夫妻にぺピートの居場所を尋ねると、彼の部屋の窓から弱弱しい声が聞こえてきます。実は、ぺピートも水ぼうそうにかかってしまっていたのです。
彼の部屋を訪ねると、ぺピートは「どうせ仕返しにぼくのことを笑いに来たんだろう?」と皮肉ります。そんなぺピートの言葉を聞いた女の子たちは……。
第17話:コンサートはパリ祭で
クックフェイス卿の提案で、7月に開催されるパリ祭で室内楽のコンサートを開くことになったマドレーヌたち。
でもみんな楽器の演奏は全くの素人。有名な指揮者ストロガノフ先生もあまりの酷さに落胆。その上、パリ祭の開催日までには時間があまりなく練習の厳しさのにみんなめげてしまいます。
ただ1人、成り行きから一番簡単なトライアングル担当になってしまったクロエはちょっぴり不満。ダニエルからヴァイオリンの担当を譲ってもらって熱心に練習に取り組み、先生に褒められるまでに上達します。その姿に触発され、女の子たちも一生懸命練習してめきめきと腕前をあげていきます。先生もその姿に感激してみんなの努力を褒めるのでした。
ところが褒められて気が緩んだのか、みんなはまた練習を放り出して枕投げ合戦に夢中になる始末。そのあげく、大騒ぎの拍子にクロエが腕をケガしてしまい、楽器を持てなくなってしまいました。クロエが入院してしまった寂しさ、一緒に演奏できない悲しみに、女の子たちのやる気はしぼんでしまいます。
第18話:ソンブレロの三きょうだい
ぺピートの招待でスペイン旅行に行くことになったマドレーヌたちは、ぺピートの叔父、叔母が運営する農場に招かれます。
しかし、ぺピートのいとこの三兄弟、パンキート、パンチート、パブリートの3人は、いたずらっ子だった頃のぺピートをはるかに上回るほどの粗暴なガキ大将たちでした。夜になり、農場で開かれたお祭りを楽しむ女の子たちでしたが、パンキート達はいたずらを繰り返して騒ぎを起こし続け、執拗に標的にされた女の子たちはうんざりします。
その翌日。闘牛に興味のあるパンチードたちは、牧場にいる子牛を相手に闘牛ごっこをしようと目論みます。それを知ったマドレーヌは怯える子牛を守るためこっそりと別の場所へ連れていきます。そのことを知らない3人が牧場の柵を開けた時、入ってきたのは興奮する雄牛!怖気づいて逃げ出す三人でしたが……
第19話:まいごになったオウム
朝の散歩で公園に出かけたマドレーヌは、飼い主とはぐれた迷子のオウムに出会います。
お屋敷で飼う事にしたものの、悲しげに鳴いてばかりのオウムを見て、マドレーヌたちはなんとか飼い主を見つけようとみんなでパリ中を歩き回りますが、なかなか手がかりは見つかりません。
悲しみのあまり、オウムは日に日に弱っていきます……。
最終話:ニューヨークのアイドル
マドレーヌの最近の興味関心はアメリカで大人気のスポーツである野球。ぺピートといっしょにキャッチボールに興じる一方、ミス・クラベルは人にやたらめたらな投げ方でボールを人にぶつけやしないかとミハラハラし通し。そんな中、春休みを迎えたマドレーヌたちは船に乗ってアメリカのニューヨークへと旅立ちます。
買い物にミュージカルの観劇、ショッピング……。女の子たちが思い思いの楽しみを思い浮かべる中、マドレーヌは野球の試合観戦がお望みです。ひと通り各地の名所を巡った後、マドレーヌの希望通り野球の試合観戦に向かった一行でしたが、ひょんなことから思いも寄らないハプニングに巻き込まれてしまいます。
最終更新:2022年12月18日 17:55