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リリアーナの部屋:第二次文化革命とメイリンの話

レヘ「さー、メイリン。お前が知っている範囲で妹様の気がふれてる訳を説明してもらおーか。」
メイリンは、白い紙を皆が見える位置に置くと、その上に小さな棒人間を描いた。
棒人間の頭の上に、小さな吹き出しを描いて一言。
\妹様ktkr/
ミル「妹様って…何これ?」
レヘ「あー、メイリンも西方の言葉が得意ってわけじゃねーからな。
 わかりにきーところは俺が説明を入れてやんよ。
 要はこのちっこいのがメイリンの妹のメイファだ。」
ミル「あー、なるほど。そういう事ね」

そして、メイリンは棒メイファの周りにたくさんの棒人間を描いた。大きさはメイファと同じくらいである。
ただし、頭の上の吹き出しには>\⑧w/と描かれた。
レヘ「⑧ってのは、要は8まで数えられないくらいの馬鹿という意味だ。」
とレベッカが解説した。
ここまで描いた後、メイリンは紙にふっと息を吹きかけた。するとどうだろうか、
棒人間達は、まるで生きているようにちょこまかと動き始めた。

ミル「うわっ!動いた!?」
レヘ「別に驚くこたーねーよな?俺達だって魔法で似たような事ができんだからよ?」
レベッカは、これは人間の錯視を利用したトリックである事を手短に話した。
棒人間達は、動くだけでなく、吹き出しまで消えたり、現れたり、次々と変わったりした。
ミル「いや、そりゃそうだけど、息吹きかけるだけで動き出すってすごくない?」
妖術って魔法と違って準備が早いんだな。
いくら目の錯覚でも、思い通りに動かすにはかなり技術が必要そうなのに。

(ファ)\ねー、何して遊ぶの?/
棒メイファが他の棒人間達に尋ねた。
\革命ごっこしようぜ!/
棒人間の一人が答えた。どうやら、メイファと同じくらいの歳の子供達らしい。
子供達はその提案に賛成した。そして、棒子供達は棒メイファを取り囲んだ。
(ファ)\えっ!?何すんの?/
⑧\俺達が官軍役でお前が反乱分子役な!/
(ファ)\嫌だよ!勝手に決めないで!ちゃんとじゃんけんで決めようよ~!?/
⑧\だってさー!お前の姉ちゃん魔法使いじゃん!だったらメイファが反乱分子になるに決まってるじゃん!/
子供らしい勝手な理屈である。その後、棒メイファを取り囲んだ棒子供達は、彼女をぽこぽこ叩き出した。
⑧\おい!反乱分子を見つけたぞ!/\ああ!こいつの姉ちゃんは魔法使いだ!/\基地に連れて帰って自己批判させよう!/
⑧棒子供達は棒メイファをずるずると引きずって行った。
(ファ)\ちがうもん!私の姉ちゃんは、十字官をやっつけた天皇后なんだぞ!偉いんだぞ!/
⑧\嘘つけよー!/
(ファ)\嘘じゃないもん!今は魔法の勉強してるけど…/
(ファ)\それは魔法使いの悪巧みをまた懲らしめるためにあえて勉強してるんだもん!/
(ファ)\お姉ちゃんは英雄なんだもん!/
⑧\魔法使いは皆死すべし!魔法使いは皆死すべし!/
棒子供達は、棒メイファの言葉に耳をかそうとしなかった。
棒メイファが紙の外まで引っ張り出されそうになったとき、救いの主が現れた。
メイリンが、大きな棒人間を書き足したのだ。
(リン)\あたい!!/
レヘ「あー、これはメイリン本人だな。」
(リン)\メイファをいじめる奴は、このあたいがじきじきにブッ飛ばす!/
棒メイリンは、なにやらすごい事をして棒子供達を紙の外へ追いやってしまった。
残された棒メイファが棒メイリンに泣きついた。
(ファ)\リン姉ちゃん…どうしてテン姉ちゃんは魔法使いなの?どうして私だけ皆からいじめられるの?/
棒メイリンの吹き出しが新しく出た。
(リン)\あたい!!/
レヘ「いやいや、わかってるから(笑)」
(ファ)\うわーん!お母さ~ん!/
メイファは泣きながらどっかへ行ってしまった。
(リン)\泣いてる妹様、可愛すぎるだろjk/
レヘ「棒メイリン、自重しろ(笑)」
ミル「いやいやいや。そこは妹を心配するところだから」
メイリンの棒人間芝居(?)はこれで終わった。ここから先の事はメイリンも知らないらしい。
レベッカと一緒にメイリンにツッコミを入れてから、ミルクは新しい情報を紙に書いて整理する。

リリ「メイリンさんって、本当に妹のメイファさんが大好きなのね」
棒人形を眺めていたリリアーナは、しみじみとした様子でそう言った。
だが言葉とは裏腹に、彼女の顔はどことなく居心地悪そうで口元は強張っている。
ミル「ねえ。メイファの説明の所になんか変な所があったような気がするんだけど、気のせい?
 それとこのメモに、追加する事とか訂正する箇所とか誰か思いつかない?」
リリ「えーと、何かこんがらがってきたね。ここらでちょっと整理しておこうか」
リリアーナはものすごく不機嫌そうな顔でそう切り出した。
だが別にメイリン達の話に不満が合ったわけではない。
彼女が不機嫌なのは単に、今自分がスクナの膝の上にちょこんと乗っけられているからだ。
リリ「どちらが妻なのかはひとまず置いといて、牛魔王のスカーフェイスさんとメイレンさんは夫婦。
 牛魔王って愛称で、本名はファン・ジャンさん。
 メイレンさんも強力な妖怪で、第二次文化革命と呼ばれる事件の原因を作った人。
 で、そのご夫婦の娘さんは最低3人いて、上からテン姉さん、メイリンさん、メイファさん。
 テン姉さんって方は元天皇后さまだった方で、後の第一次文化革命と呼ばれる出来事を起こした英雄で・・・
 ええと、歴史上では既に亡くなった人物なのかな?」
リリアーナはメイリンとレベッカの方を見た。
リリ「で、天皇后ことテン姉さんは今、妖怪でありながら魔法使いの勉強をしていると。
 そして、メイファさんが住んでいる場所の子供達は皆その事実を知っている。ここまでは良いかな?」
リリアーナは皆に確認をした後、あれと首を傾げた。
リリ「ねえ、そういえば文化革命って百年以上昔に起こった事件だったわよね?」
それを聞いたルズが仰天した。
ルス「な、なんですって~!!ではメイリン様達はいったい今お幾つですの~?」
フリージアは途中からしか見ていなかったためよく判らなかった。
ただ一言だけ言えた事は
フリ「人間族の寿命と妖怪族の寿命が同じだとは到底思えませんわ」
ということだけであった。
ユリは、分からないところは後でミルクから聞くことにして、側にいたヴァンエレンに話しかける。
ユリ「ボクは話の内容わかった?小さいのに偉いね~!」
当然それがショタ化したヴァンエレンだとは気づいていない。

レベッカは、再びタバコを吸いだし、両腕を組んで考えにふけるような仕草をとった。
レヘ「なんでだろうな?なんだかすごく…ずきずきと痛むような気がする。…股間が。」
ミル「とりあえずタバコは煙いから、吸いたきゃ窓の側か換気魔法使ってる所で吸えよ。
 ……って、ピンが刺さってる刺さってる!! 」
リリ「えええっ?!早く抜いて抜いてぇぇ!!」
ミル「なんでそんな危ないところにリボンなんかつけてるんだ!?」
リリ「私も危ないからって止めたのよっ?!
 でもレベッカさん、宇宙のエネルギーが体内で一番凝縮されているのが股間だとか何とか・・・・・」
ミル「誰か!回復魔法が使えたらレベッカに掛けてあげて!!」
リリ「く、薬で良ければ、そこの引出しの二番目に入ってるわよ?!」
リリアーナは自分の机の引出しを指差し、上ずった声でそう叫んだ。
レヘ「そーなのかー。」
レベッカはリリアーナに言われた通り、机の引き出しから傷薬を取り出した。
しかし、それを使うでもなくポケットにしまってしまった。

スク「ミルク、リリアーナ、余の妃たる者がうろたえるでないわ!
 とはいえ、余も回復魔法は得意ではないのでのう・・・仕方がない。」
余裕の笑みを浮かべリリアーナを膝から下ろすと、左の二の腕に手を突っ込んだ。
そこから手を引き抜くと、刺青であった香炉が立体化して引き抜かれる。
ミル「妃じゃないって何回言ったら分かるんだあんたは!?
 って、その香炉はもしかして…」
ユリ「おおおっ!それは!あの時の香炉!
 これは王様とツイナさんの入れ替わりが見れちゃう!?」
スク「効果範囲を室内に設定して・・・」
香炉から溢れる煙があっという間に室内を夜の闇に塗りつぶしていく。
そしてスクナは闇に溶けるように姿を消していった。

それは不思議な光景だった。
窓からは明かりが差し込み室内を照らしているのだが、室内の夜の帳の暗さ。
結果的に薄暗くなった中、薄暗い闇からにじみ出るようにツイナが姿を現した。
ユリ「あぁぁ!変身シーンが見れなかったーっ!」
リリ「いや夢の中でも見えなかったし・・・・・・うわっ?!」

宙に浮いて現われたツイナは重力に引かれ落ちるにつれて身を屈め、土下座の姿勢で床に着地。

ビッターン**という衝撃音と共に**ゴッ**という鈍い音。

それは土下座姿勢の為、衝撃を逃せず床に落ちた音であり、そのまま頭を下げて床に叩きつける音だった。
床にこすり付けられた額からジワワワッと赤い領域が広がっていく。
ミル「な、な、な……」
ツイ「ごめんなさい、ごめんなさい!
スクナが迷惑かけてごめんなさい!
お祭りの日にこんな私が出てきてごめんなさい!
こんな犬の糞みたいな女は目障りですよね!直ぐに砂に埋もれるのでごめんなさい!」
リリ「いや、それより今すごい音がしたよ?もしかしてどこかぶつけたんじゃ・・・」
ユリ「これは!相手が許してくれるまで頭を床に叩きつけ続けるという究極の土下座!
 至高の土下座と呼ばれる焼き土下座と並ぶ伝説の謝罪法だよ!
 民明書房刊の【土下座百珍】に書いてあったから間違いなし!」
リリ「ええ?!そもそもツイナさん何をそんなに謝ってるの?
 確かに王様はわが道を行く人だけど、何でツイナさんがここまで・・・・・うわっ?!」
ユリが誰にともなく怪しげな解説をしているうちに、ツイナは砂に埋もれてしまう。

(こちら生徒会)
クロ(なんだよこのタイミングで。)
(博物館近くでリチャード・ロウと名乗る不審人物を確保
 本人はケオス、ミルク、ユリ、マオ、ヴァンエレンなら確認ができると言っています。
 近くにいたら至急博物館の方に向かうように言ってください。)
クロ(・・・あれ、みんなここにいるじゃねえかよ。 )
そう思っておれはマオの方を見てみた。

同じタイミングで、ユリの連絡用手帳が緊急新情報の到着を告げた。
博物館近くリチャードが不審人物として確保されたとの情報だ。
当然マオにも生徒会の方から通達がきていた。この場を離れる絶好の口実だ。
ユリ「あ!リチャードさんが博物館の近くで不審者扱いされてるみたい!
 身元確認の為に、知ってる人はすぐ博物館に来て欲しいんだって!
マオ「やれやれ……あの客分はしょうがないな。
 だがまあここは一つ生徒会役員として僕がきちんと行ってやるしか……」
ユリ「ちょっとリチャードさんを助けに行ってくる!
 お茶とお菓子をありがとうリリアーナ!またね!」
マオ「な…い……………」
ミル「あ!ちょっと!!ユリ!?」
リリ「あ、ううん。またね、ユリさん」
ユリは慌しく部屋を飛び出していった。まるで台風一過のようだ。

ユリ・・・博物館(4) 事務室へ

マオはすっかり席を外すタイミングを逸してしまった。
リリ「・・・・・・・ところでリチャードさんって誰なのかな?ミルクさんは何か聞いてる?」
ミル「いや、全然。
 不審者扱いされてるんだから、知り合った来賓かだれかだと思うんだけど…
 ユリももう少し詳しく説明していけばいいのに」

レベッカはその様子を観察し終わった後、自分でさっさと股間に刺さったピンを抜いた。
レヘ「おめーら、おおげさすぎんだろ。ピンが刺さったくらい自然に治るにまかせりゃいいんだよ。
 俺なんかより、こっちのが重症だぞ。」
ミル「そりゃまあ、怪我は重傷だけど……」
頭はあんたの方が重傷だろとは言えずに言葉を濁していると、レベッカはツイナを砂から掘り出し始める。
レベッカは、砂の小山を手で掻いてツイナの頭部を露出させた。
リリ「大変!ツイナさん、おでこから血が出てるわ!」
リリアーナは慌てて薬や薬草が収められている引出しに飛んでいった。

掘り起こされるだけでもツイナにとっては驚きだが、更に顔を近づけられては言葉も出ない。
額から滴り落ちる血が顔を染め上げていなければ顔が真っ赤になっているのがわかったであろう。
ツイ「ひぃ・・・そんなに見られるなんて・・・恥ずかしい・・・」
とはいえ、頭部以外は砂に埋もれているので逃げる事もできず。
リボンがするすると顔に巻きつき、何とか隠すことは成功した。
レヘ「たしかに犬の糞みてーだ。」
ミル「いや。そこはフォローしろよ。
 だいたいどの辺りが犬の糞だよ」
レベッカはそう言うと、ツイナの表情をじっくり観察しようと顔を近づけた。
ツイナの反応を一しきり堪能した後、さらに続けた。
レヘ「だが、人間なんざ所詮死んじまえば誰もが糞袋よ。
 それなのに自分一人を糞呼ばわりすんのは、何か理由でもあんのか?
 そもそも、お前は王様の何なんだよ?」

そんなツイナをひとしきり堪能したレベッカが言葉を続ける。
ツイ「あ・・あの・・・私は・・・ツイナ。スクナの対なる者。リョウメンが内の守亀の面・・・ですぅ・・・
 私はあの・・・夜しか出てコれないし・・・あwせdrftgyふj・・・」
消え入りそうな声でレベッカの問いに応えるのだが、やっぱり最後は消え入ってしまい、何を言っているかわからなくなってしまった。
リリ「そんなに慌てなくて良いから。待って、今薬を塗ってあげるからね」
引出しから応急手当セットを引っ張り出したところで、ツイナは砂から這い出してきた。

もそもそと砂から這い出ると、砂と顔に巻きついていたリボンが消えていく。
既に額の流血は止まっており、リボンにも治療効果があったようだ。
リリ「あ、そうか。そのリボンはスクナさんの包帯と同じ効果があるのね」

ゆっくりと立ち上がり、ツイナはレベッカに手を差し出す。
手からは糸が紡がれ包帯となり、レベッカの周囲を十重二十重に囲む。
ツイ「治療領域結界・・・です。
 あの、直ぐに治るので・・・。」
渦巻く布の内側が暖かな光に包まれ、レベッカの傷が癒えていく。
包帯を媒体にした簡易結界を作り治療したのだが、その間ツイナの視線は泳ぎっぱなしで眼を合わせることはなかった。
リリ「すごいわツイナさん!これでレベッカさんも大丈夫ね!」
ミル「すぐ回復ってすごいじゃない。
 王様は回復苦手とか言ってたから、スクナとツイナは補い合ってるってわけね」

リリ「改めまして・・・リリアーナです。始めましてツイナさん。
 夜しか逢えないって聞いていたけど、今お目にかかれてとても嬉しいです。」
リリアーナは、ツイナのものすごい謝罪っぷり、スクナの傍若無人な態度を気にしているせいだと解釈したようだ。 ミル「始めましてツイナ。
 あたしはミルク。よろしくね」
リリ「えっと、スクナさんの対なる者で、リョウメンが内の守亀の面って・・・二重人格みたいなものなの?
 それとも昼と夜で男と女の外見が変わるだけで心は同じなのかな?
 ああごめん、今ツイナさんにもお茶をいれるね」
リリアーナはいそいそとお茶のおかわりを用意し始めた。
リリ「そういえば私の友達に魂を三つ持っていて、3人で仲良く1つの体を共有してる人がいるんだ。
 その友達は魂が入れ替わると、外見もがらっと印象が変わるんだよ。ツイナさんと同じかな?」
ツイ「あの・・・スクナはリョウメンが打ちの攻鶴の面。
 一つの存在を二人の人間が使っているんです。
 全く別人なんです。
 すいません、私もよくわかってなくて。
 あ・・・そんな、私なんかの為にお茶なんて。・・・優しい・・・。」
床に正座したままリリアーナの問いに応えるが、お茶を用意するといわれてまた平伏するツイナ。

その頃、メイリンはちょんとルズをつついて、先程棒人間を描いた紙を見せた。
紙にはまだ棒メイリンが残っており、新しい吹き出しが現れた。
(メイ)\あたいってば年齢不詳ね!/
ルス「\本当ね!/なのですわ~。
 まあ女性に年齢を聞くなど野暮の極みでしたわね~。失礼しましたわ~。
 ところでメイリン様ぁ、今の妹様のお話、つい最近のことですわよね~?」

ルス「ところで妹様、先ほどこっぴどく苛められていましたわよね~。
 メイリン様、妹様は親しいお友達はいらっしゃいましたの~?
 例えば、わたくしどもの魔法学園までついて来てくれるような~。
 だっていくら何でも、まさかお一人で中つ国からいらっしゃったりはしませんよね~?
 お姉さまとしては何か心当たりはございませんの~?」
\あたいだよっ!!/
ルズは棒メイリンをじいっと凝視していたが、その目からいきなり滝のような涙を流し始めた。
ルス「そうなのですわね~。なんて・・・なんて麗しい姉妹愛ですの~!!」

リリ「そうだった。そもそもメイリンさんとスカーフェイスさんは学園祭を見物に来たの?」
少なくとも紹介の時にメイファはいなかった気がするし、彼女はリボンもつけていなかったはずだ。
リリ「妖怪とはいえメイファさんみたいな子供が学園に侵入できたというのなら、ちゃんと原因を調べないとね。
 生徒会の皆も協力してくれるわよね?でないと、このままじゃ学園祭どころじゃなくなっちゃうわ」
リリアーナは副会長、クロウ、マオ(とヴァンエレン)の方を見た。
マオ「……え?あ……いや……」
クロ「ルートはだいたい絞れるかもしれないし、別にいいぞ。」
クロ(でもさすがにほかの妖怪が侵入しているとは思えないな。
 学園長が外に出るくらいだし… )

リリ「でも、今はこれといった手がかりも無いのよねえ・・・。
 私がメイファさんと会ったのは例の林の中なんだけど・・・うーん。手がかりになるかな?
 ねえメイリンさん、魔法使いは魔法使い同士大体お仲間を見抜けるものだけど、妖怪同士はどうかな?
 学園の中に妖怪が紛れていたら、見分けることって出来そう?」
妖怪というだけで敵意は持たないが、招かれざる客なら少し話し合う必要があるだろう。

レベッカは、リリアーナの話を聞いた後、ひときわ長くため息をついた。
おかげで、くわえていたタバコはほとんど燃えてなくなってしまう。
レヘ「俺はよ、お前らに同情してるんだ。」
ツイナの回復魔法を受けた後、ずっと黙っていたレベッカが口を開いた。
レヘ「楽しい学園祭の最中に乱入され、ダチを本殺しの目にあわされて…
 だからよ、おめーらは何故そうなったのかを知る権利があると俺は思った。
 だから俺もメイリンも、本来赤の他人に話すべきじゃーねーよーな事まで、
 包み隠さずにおめーらに教えた。」
レベッカはタバコを口から取り、握り消した。
レヘ「そいつぁーお前らに探偵ごっこさせるためでもなきゃー。
 メイリンを妖怪を嗅ぎわける犬ころ扱いさせるためでもねえんだよ(怒)」
リリ「そんな・・・・・・」
フリ「別にそう怒ることないじゃないの」
ミル「そういう言い方はないんじゃないか!?
 リリアーナは、他にケガ人を出さないようにと思って言ってるのに!」
しかし、怒ったレベッカは反論を意に介せずに続けた。
レヘ「魔法使いが一人で妖怪の山に行くことがどれだけ危険なのか、わかってねーのかよ?
 その危険をかえりみずに学園長が行ったのは、
 お前らに安心して学園祭を楽しんでほしいと願ったからじゃねえのか?」
ルス「んにゃ?では、妖怪が一人で魔法使いの学園に潜入するのは危険じゃありませんの~?」
クロ「…確かにさっきの内容を考えると魔法使いを嫌う妖怪がたくさんいそうだな。」

レベッカはメイリンを睨んだ。
レヘ「おめーもおめーだメイリン。学園長から直接警備役を預かったんだろーが。
 さっさと見回りにでも行って来い。」
クロ「待てよ。メイリンは関係ないだろ。」
レベッカに怒られてびっくりしたメイリンは、窓を開けてピューっと飛び出していった。
ルス「ちょ、メイリン様お待ちなさいませ!」
ルズが慌てて窓からメイリンの後を追う。
ルス「危険ですわ~!女子寮の周りは山のようなトラップが・・・・・・・フギャー!!」
ちゅどーん!と窓の外で何かが爆発するような音がして、それきりルズの言葉は途切れた。
どうやらルズはトラップに引っかかったようだ。
フリ「何やってるんだか・・・・」
それを見てやれやれだぜという感じのポーズを取るフリージアであった
ギ「飛べないって不便だね」
        • いやそういう問題ではないと思う

レヘ「おめーらの半端な義侠心が、魔法使いと妖怪の溝を深めるってことに、
 いい加減きづけよ、バーロー。」
レベッカは捨て台詞を吐き、リリアーナの部屋から出て行ってしまった。
リリ「待ってレベッカさん、話を聞いて・・・」
レヘ「ついてくんじゃねーよ。」
部屋の中に居た者は、そんなレベッカの声が廊下に響くのが聞こえたことだろう。

さて、それぞれの理由により部屋を後にしたレベッカとメイリンは、それぞれ部屋に物を残していた。
一つは先程までレベッカの股間に刺さっていたピンクのリボン【Rebecca・Wong(レベッカ・ウォン)】である。
そしてもう一つは、紙に描かれた棒メイリンだ。棒メイリンには新しい吹き出しが出ていた。
棒メイ\バーローww/
これを持っていれば、離れていてもメイリンの精神状態がわかるだろう。

ミル「なんだあいつ、いきなり怒り出してバカじゃないの?」
クロ(うーん、なんか引っかかるな。
 だいたい何でレベッカが文化革命の裏の真実を知っているのだろうか?
 わざわざ個人の部屋に行かなければ話せないような内容を一家で語り継いでいるとは言い難いし…
 それに妖怪にもかなり詳しかったな。 )

ミル「あんなやつ追いかけなくていいよ。
 ほっとけば頭も冷えて、自分の方が魔法使いと妖怪の溝を深めてるって気づくでしょ。
 それより、話せない上に学園に不慣れなメイリンをなんとかしないと」
マオ「そうだな、大体変態がエリート・オブ・エリートである僕に同情なんて感情を持つのが大間違いだ。」
クロ「マオ、さっきの話でそのくらいしか考え付かなかったのか?」
マオ「そ、そんなわけないだろ!僕はエリート・オブ・エリートなんだぞ。
 僕をそこら辺の口に出さなければ頭の中をまとめられない凡人と一緒にするな!
 ……よしいいだろう、考えを言ってやる。僕としてはレベッカがあやしいと思う、
 あいつの言葉には魔法使いを嫌悪するような言葉もある。
 もしかしたらあいつ自身がメイ一族かもしれないぞ?
 あたかも見てきたように本来知りえない裏の歴史を話すし……実は天皇后その人だったりしてな」
マオ「ふう、分かっただろう?これだけ僕が考えていても所詮あくまで推測。
 確証がなければ何の意味もない。だからさっきは思った事は言わなかったんだ。
 それにこの推測が外れて恥など書きたくないからな」

ヴ「よーかい?」
マオ「ん?どうしたヴァン、窓に何か居たのか?」
何やら窓に反応を示したヴァンエレンが気にかかり
窓の方に向かってみるが何も居ない……
ヴ「うー、いなくなった」
……よーかい、妖怪か、そういえばヴァンエレンも
吸血鬼で一応のこと人間側よりも妖怪側と言えるのかもしれないな。
となるとさっき言っていた妖怪が他にもいないかどうか、
探知するのにヴァンエレンも活用できるかもしれないってことか?

ミル「あたしは一回部屋に戻ってからメイリンを探しに行くよ。
 他にメイリンを探しに行く人が居たら、先に行ってあげて。
 後ですぐ追いつくから。
 ミルクとお菓子に場所提供までありがとね、リリアーナ」
そう言って、ミルクは自分の部屋に向かった。

クロ「そうだ、リリアーナ。
 メイリンの説明を考えると他に侵入してきた妖怪はたぶんいないと思うぞ。
 あんな状態ではついてくる友達がいなさそうだからな。」
大方いじめていた奴らに、官軍役になりたかったら魔法使いを退治してみろ。とか言われたのだろう。
フリ「それもそれでかわいそうですわねえ・・・」
感慨深げにつぶやくフリージア
友情こそ第一の宝と考えるフリージアにとって友達がいないことは何よりもかわいそうなことだからである
クロ「そうだな。妖怪も魔法使いが悪人だけでないと分かってくれればこうならないと思うが…」
リリアーナは目にいっぱい涙を浮かべてクロウの方を見、次にフリージアを見た。
リリ「そうかな・・・・・・?うん。そうだといいな」
クロ「いいかは分からないが、こっちと中つ国の両方が互いの文化を理解する必要があると思う。」
ギ「人間だとかそうじゃないとか僕はくだらないと思うけどな」
と人間じゃないのに人間の女の子にもてようとたくらむグレムリンは小さくつぶやいた。
リリアーナは無言のまま、ギズモの頭を撫でなでした。
リリ「レベッカさんとっても怒ってたね。私、無神経なこと言っちゃったのかな・・・・・・」
もしかしたら中つ国の人は皆、妖怪に限らず魔法使いを快く思っていないのかもしれない。
そんな相手から知り合いらしいメイリンのことを(こちらにその気は無くても)悪く言われたら腹も立つだろう。
リリ「何でかな。私はただ皆に笑って学園祭を楽しんで欲しいだけなのに、何でこうなっちゃうのかな・・・・・・」
クロ「…………」
こりゃ相当こたえたみたいだな。

際限なく落ち込んで行きそうだったリリアーナの目に、ふとレベッカとメイリンが残した『忘れ物』が目に止まった。
リリ「あ―――― っ!!大変!!」
リリアーナは慌ててレベッカの名前が書かれたリボンを拾い上げた。
リリ「レベッカさんリボン忘れてる!届けなきゃ!!」
一応夢の中でレベッカの紹介は受けてはいるが、なにぶん今は喫茶店爆破や中庭襲撃事件が起こった直後だ。
リボン無しで歩いていてはあらぬ疑いを掛けられる事になるかもしれない。
それこそレベッカの言っていた「魔法使いと妖怪(中つ国の人)との溝を深めることになりかねない。
リリ「そうだフリージア、この棒メイリンさんの絵、ひとまず預かってもらっても良いかな?」
フリ「仕方がないですわねえ・・・・」
と絵を預かるフリージア
いそいそと自分の胸の谷間に絵を仕舞い込むのであった
フリ「いったいお母さんの胸はどうなってるんだろう?」
不思議そうにそれを見るギズモ。別にいやらしい意味ではない

クロ(…そういえばメイリンもリボンを持っていなかったな。
ってこのままじゃまずい!! )
クロ「副会長!!早急にメイリンさんのリボンを作れますか!?」
リリ「じゃあ、私はちょっとレベッカさんのリボンを届けてきます!」
クロ「って、え?」
副会長にリボンを作れるか聞いていたらリリアーナが先に飛び出して行ってしまった。

慌ててあとを追おうと廊下に出てみたが、すでに言ってしまったようだ。
クロ「さっきのこともあるのに、大丈夫なのか?」
かといって、女子寮のトラップや部屋を把握していない俺には後を追うことはできない。

ルス「み・・・皆様・・・・・・吉報なのですわ~」
ギ「わぁ!?」
窓の外でなんか煙を上げてるルズにびっくりするギズモ 。
ルス「女子寮周辺のトラップは一時的に解除しましたわ・・・。
 ですから今から10分後までの間は、トラップは作動しない・・・のですわ~」
クロ(それは、吉報というのか?
 まあ、俺にとっては動きやすくなるからいいんだけど・・・ )
ギ「ルズお姉ちゃぁぁぁぁぁん!?」
ぐふっという感じで倒れこむルズに思わず悲鳴を上げるギズモ
フリ「そのうち復活しますわよ♪」
何時もの事といわんばかりに気楽な表情を見せるフリージア

話はわからないが、その雰囲気に「ひぃ」と小さく声を上げますます小さくなるツイナ。
事態がわからぬまま初めての部屋で見知らぬ人間と同一空間にいる。
そのこと事態に耐え切れぬように、キョロキョロと辺りを見回し、目に付いたのがヴァンエレンだった。
ツイ「あ、あの、こちらの方は見たところ消耗によって小さくなっているようですけど、よろしければ元に戻しましょうか?」
マオ「え!できるのかそんなこと!!」
ヴ「うー?」
願ってもいない申し出に反対することもなくその言葉を信じて早速治療にうつる。

リリアーナの部屋の中では一体のミイラが出来上がっていた。
ミイラの中身は子供ヴァンエレン。
ツイナはヴァンエレンが消耗して子供体型になっている事に気付き、回復させようというのだ。
布呪術は魔力の篭った意図を織り成し布とする。
布目の織り成す模様はいわば魔法陣。
糸の無限配列で様々な効果を生み出すのだ。
術が進むにつれ布の重なり合う隙間から光が漏れていく。
そして役目を果たしたかのように一枚、また一枚と包帯は朽ちて剥がれ落ちていく。

術式も半ばまで差し掛かった時、部屋が急速に明るさを取り戻していく。
いや、今まで部屋を薄暗くしていた【夜】の領域がツイナに流れ込んでいくように集まっていっているのだ。
ツイ「ああ、そんな・・・時間が・・・ごめんなさ・・・」
夜陰香炉の硬化時間が終わったことに気付き、慌てるツイナだが、台詞を言い終わる前に夜闇に塗りつぶされてしまう。
直後、闇は一転旭の光と変り、光でホワイトアウトした【そこ】からスクナが現われた。
スク「ぬああああ!ツイナめ!余計な事までしおって!」
クロ「いったい何をしていたんだ?」
術式の途中で人物交代。
つまり術の途中で強制終了してしまったのだが、被験者たるヴァンエレンの姿は包帯の山に埋もれてまだ見えない。
それを見てスクナはしばしの沈黙の後・・・
一体どうなったのかは・・・流石のスクナも包帯をめくって確かめるのはちょっと怖かった。
スク「・・・うん!暴走せずに強制終了したのでよしとしよう!
それより・・・おのれレベッカ!余の妃を泣かせてただで済むと思うなよ!」
さわやかな笑みを包帯の山の中のヴァンエレンの向けると出口に向かって歩き出す。
クロ「ちょっと待てよ!今外に出ていくと…」
スクナは怒りの形相でドアを蹴破ると廊下をずんずんと進む。

ヴ「やれやれ」
にょっきと包帯の中から飛び出てくる黒い魔法帽子。
マオ「ヴァ……ヴァンエレン?」
うんざりした表情で出てきた人物はまごうことなき吸血鬼ヴァンエレン…のはずなのだが少し外見が異なっている。
本来に比べて背が少し縮んで体つきが妙に女性っぽい。
そして口から発せられる声だが…。
ヴ「って、なんじゃこりゃああぁぁぁ!?」
マオ「お、思ったとおりかー!!こんな予感がしていたんだよ!」
まごうことなき女性化したヴァンエレンであった。
お嬢様光臨。
フリ「まあヴァンエレンさんですし
 世の中には性転換の魔法薬もあるしこんなこともありますわよね」

いまの姿は裸…ではなくさきほどの子供服をそのままいまのサイズにピッタリにした服装である。
ヴ「あー、なんとなくだが記憶に残っている。
 えーと、その…迷惑をかけた」
甘えまくっている恥ずかしい記憶を思い出しながらぎこちない視線でマオを見る。
マオ「ん…まあ子供のお前もそれなりに可愛かったからいいとして、
 だがその性別は何とかならないのか?」
しかしなんで元は男のお前がそれなりのプロポーションなんだ、気に食わないッ!
ヴ「どうやら中途半端な儀式がこのような結果を招いたらしい。
 まぁ今日中にはどうにか元の性別に復元できる…と思う」
マオ「そうか…安心した。と、とにかく早く元に戻るように全力を尽くすんだぞ!
 ……そ、それとありがとう。形はどうであれ、あの時爆発から守ってくれて…」
実際リチャードが勝手に投げ込んだことだが、
助けられたのは一応事実だから僕はヴァンエレンに礼を言っておくことにした。

さて、この間ケオス……もといケイトは何をしていたかと言うと
マン「ほんと、ケオスと、どういうかんけ?」
ケイ「で、ですから、ケオスさんとはさっき会っただけで……」
マン「嘘だっ!!!!!
ケオスの、においする。
い、ぱい、い、ぱいする。」
ケイトの正体を疑っているマンダとこのようなやり取りを続けていたのである

クロ「俺は着替えてからメイリンさんを探しに行こうと思うが、皆はどうする?」
ケイ「あ、ぼk……私もついて行きますよ。」
ヴ「私もクロウに同行しようか。
 いろんなことが起こっている中で私だけ暢気に焼きそばを売るというのも気が引けるからな」
マオ「うーん、そうだな。僕も一応生徒会の一員だし。
 探さないわけにもいかない。でも勘違いするなよ?
 別に僕はお前が探しに行くからついていくわけじゃないぞ!」
ケイトはなんとかマンダをなだめすかしクロウへ近付く。
ケイ「何かと不便でね、この格好。フォローしてくれるとありがたいな。」
小さく耳打ちすると目配せでマンダをチラリと見る。
マンダはまだケイトを睨んでいた。
マン「わた、し、もいく。」
どうやら、相当ケイトに対して不信感を抱いているようだ。ケイトから当分離れそうにない
クロ「・・・善処はする。」

ルス「マーンーダー」
じっとケイティを睨みつけていたマンダの耳に、どこからとも無く地の這うような声が聞こえてくる。
ルス「まさか、傷ついたわたくしを放置していくつもりじゃーあ~りませんわよね~?」
ここで見捨てたら化けてでそうな勢いである。

フリ「この絵をリリアーナさんに託された以上私が行かないわけにもいきませんわ」
と胸の谷間に腕を突っ込んで絵を取り出しつつ言うフリージア
ギス「僕は空を飛べるから上から探すよ」
と空からの捜索を提案するギズモ
クロ「お、じゃあ見つけたら誰かに連絡してくれ。」
ギス「アイキャンフラ~~~~イ!!」
と一言言うとそのまま空に飛び出していった

フリ「さあ私たちも・・・・っと言いたいところだけれどやっぱり男性陣が着替え終わるまで待とうかしら?」
クロ「別に待たなくてもいいぞ。
 着替えるのは俺くらいなんだから。
 それよりもメイリンさんを探した方が効率がいい。」
フリ「・・・・・・・は!?」
何かを感じ取ったのか急に頭を上げるフリージア
フリ「気のせいかしら?・・・・じゃあお言葉に甘えてお先に行かせていただきますわ」
苦労の言葉を聞いたフリージアは扉を開けて外に飛び出していく
フリ「ギズモちゃんはどこに行ったのかしら?」
とりあえず自分も空飛ぶ雪の結晶で空から探してみようと考えるフリージア
フリ「案ずるがより生むが易し、考える暇があったら行動ですわ!!」
ちなみにフリージアのスカートはディード○ットのスカートという
マジックアイテムでどんなに風が吹こうが空を飛ぼうが絶対にパンツが見えない優れものである

フリ「ギズモちゃんの魔力を辿れば簡単に合流できるはずですわ」

その頃のスクナ。
リリアーナの指に付けた糸のお陰でスクナが後を辿るのは簡単なのだが、その無遠慮な行進は寮内の注目を集めるのには十分すぎた

学園祭で人が少ないといっても誰もいないわけではない。
特に白百合騎士団は必ず一部隊は常駐しているのだ。
結果として当然・・・
騎A「男が侵入しているわ!」
騎B「さっきの爆発はこいつね!」
騎C「まって、リボンをしている。どうします?間違って迷い込んだという可能性も・・・。」
騎D「誰よエスコート担当は!責任問題よ!」
隊長「むー・・ここは電撃で麻痺、拘束結界、昏倒魔法の生け捕りで!」
あっという間に白百合騎士団に囲まれてしまうのであった。
スク「ぬははは!やっぱ黄色い歓声はいいのう!後宮ぢゃ!大奥ぢゃ!」
能天気に喜んでいるのは各種魔法を前段クリティカルヒットする5秒前。
そして簀巻きにされて女子寮から叩き出される3分前の出来事であった。
結果的に白百合騎士団の注目を集める囮となってしまったスクナ。
その隙に他のメンバーは比較的自由に女子寮を行動できるだろう。

スクナが白百合騎士団に捕獲されふるぼっこにされているようだ
フリ「乱暴ですわねえ・・・」
ギ「・・・・これはひどい」
思わず目を瞑るギズモ
別に攻撃呪文ではないから大丈夫・・・・のはずである。
皆はあっさりと女子寮を脱出する事が出来た。

クロ「じゃあ、俺は着替えてくるんで見つかったら連絡してください。」
そう副会長に伝えてクロウは着替えにいった。
マオ「またあとでなクロウ」

不本意ながら女装しているとはいえ、女子寮に長々と居座るのもマズいだろう。
ケイトは早足で出口へと向かっていく。
マンダもそれを追うが
「マーンーダー」
ビクリッとして止まる。
「まさか、傷ついたわたくしを放置していくつもりじゃーあ~りませんわよね~?」
「ルズ、さん!けが、だいじょ、ぶ?」
そう、ケイトの顔を睨んでいる事に集中していたマンダはすっかりルズの事を忘れていたのである。
ルズを抱き上げるとマンダの手の中で治療が開始される。
「しばらく、このまま。…ルズ、さん、ごめん、な、さい。」
今はケオスと暮らしているとは言え元はルズの下に居た身……それを怪我をしている事に気付かず去ってしまおうしていた。
その事に気付きなんだか悲しくなってしまったマンダ。
「おん、をあだでかえすようなこと、して…ごめんなさい。」
そのままギュッとルズを抱き締める
「泣くことは無いのですわ~。別にわたくしとあなたは契約してるわけでもあーりませんもの~」
ルズはちらりと片目を開け、マンダのしょげきった顔を見た。
そしていじるのはここまでだなと思う。
「わたくしとあなたは主従ではなく友達じゃありませんの~。
 友達が許しているのだから、これ以上マンダが気にすることは無いのですわ~。
 ・・・・・・・わたくし少し疲れましたわ~。ちょっと休みますから後よろしくですわ~」
そういってルズは寝息を立て始めた。


(177で〆)
(レベッカの部屋)リリアーナ、レベッカ、メイファ

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最終更新:2009年01月15日 10:31
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