(投稿者:エアロ)
(画像作成:ふみ様 ありがとうございます)
概要
エントリヒ帝国空軍が1940年に制式採用した全翼爆撃機。開発は
シルガイリス社。
当初は、その余裕のあるペイロードにより輸送機として設計されていたが、
Gの脅威が拡大するにつれて同社製
Si43のほうが輸送機としての需要があったこともあり、
この機体はペイロードを活かした爆撃機へと改装された。
全翼機ということもあり、デビュー当時その特異な形状は各国空軍の注目を集めた。
大型機ならではのペイロードと、全翼機ならではの軽量化、翼抵抗の低さによる高い巡航速度は高速爆撃を可能にした。
しかし、全翼機という特異な機体構造は生産を容易ならざるものとし、
1940年正式採用にもかかわらず、
後発である
Si387と比べても配備が遅々として進んでいない。
戦場では
Fw209や
Me110に混じり支援爆撃を行う。
愛称は「シュトゥルムヴォーゲル(ミズナキドリ)」。
なお、本機体の全翼構造は優れた高速性と隠密性を発揮しうる下地として、後に設計者の
フォルトナー兄弟自身が
ノインの飛行翼設計に活用している。
主要諸元:
制式名称 |
Silgailis Si229 |
機体種別 |
戦術爆撃機 |
機体形式 |
全翼・引込脚 |
機体構造 |
全金属製応力外皮構造 |
乗員 |
4名 |
全長 |
18m |
全幅 |
48.96m |
全高 |
6.34m |
主翼面積 |
178.2㎡ |
発動機 |
シルガイリス Sil221G 液冷倒立V型12気筒1810馬力×2 |
プロペラ |
可変ピッチ定速3翅 |
全備重量 |
22700kg |
最高速度 |
620km/h |
航続距離 |
7800km |
実用上昇限度 |
7800m |
武装 |
胴体部15mm二連機銃×2 胴体底部20mm二連動力機関砲×2、本体後部13mm二連旋回機銃×1 |
爆装 |
胴体内4000kgまでの各種爆弾 |
生産機数 |
約3500機 |
製作会社 |
Silgailis AG |
設計者 |
ヴェルナー・フォルトナー ライナー・フォルトナー |
派生型
Si229V |
1938年初飛行の原型機 |
Si229A |
Sil218C(1795馬力)を搭載した初期生産型。高速性と安定性不足のため改修された |
Si229B1 |
爆装を取り付けた標準生産型 |
Si229B2 |
B1型の各部銃座に電影式自動補正照準器を備えた機体。生産済みの機体も改修中 |
Si229JG |
Sil357Aジェット・エンジン(10.3 kN (1070 kgf))×2を搭載した機体。動力及び揚力制御がうまくいかず計画中断 |
こぼれ話
+
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... |
229はその特異なデザインで設計者のフォルトナー兄弟の名を世界に広めた機体だが、
当機のテストフライトの際彼らは思わず「まさか飛ぶとは思っていなかった・・・」
と言ったことはあまり知られていない。
なぜならフォルトナー兄弟は本機の設計は、趣味の一環として書き溜めていたデザインをそれらしくまとめて次期正式爆撃機開発コンペに郵送したと言われ、
まさか帝国設計局とシルガイリス社が本気で開発に取り組むとは考えもしていなかったのである。
(元ネタ:9様 ありがとうございます。)
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関連項目
登場作品
最終更新:2009年12月07日 15:03