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  • 一夏「セシリア、付き合おう」 セシリア「ほ、本当ですの…!?」②

自分用SSまとめ

一夏「セシリア、付き合おう」 セシリア「ほ、本当ですの…!?」②

最終更新:2011年06月11日 15:02

meteor089

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管理者のみ編集可

一夏「セシリア、付き合おう」 セシリア「ほ、本当ですの…!?」  ① ② ③

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355 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 12:32:48.64 ID:N85UE9S/0

翌朝

一夏「セシリア、起きてるか?」

セシリア「い、今支度をしています! もう少しお待ちになって!」

一夏「あんまり慌てなくても大丈夫だぞー」

セシリア「一夏さんが良くても、私が良くないですわ!」

一夏「……んー……」

一夏(顔をよく見れば……どこか熱っぽいような)

一夏「セシリア」

セシリア「は、はい! せめて後1分……!」

一夏「もしかして風邪ひいてるんじゃないか?」

356 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 12:36:44.77 ID:N85UE9S/0

セシリア「だ、大丈夫ですわ!」

セシリア「ほら、私は元気ですわよ!」

一夏「わ、分かったから。もう少し静かにしようなセシリア」

セシリア「あ、あぅ……///」


一夏「結局今日も寝過ごしてたじゃないか」スタスタ

セシリア「面目ないですわ……」トコトコ

一夏「うーん……今日の特訓は止めにしよう」

セシリア「そ、そんな……!?」ガーン

一夏「見てて心配なんだよ。倒れてからじゃ遅いだろ」ガチャ

セシリア「うー……!」

357 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 12:40:22.88 ID:N85UE9S/0

一夏「箒、おはよう」

セシリア「おはようございます、箒さん」

箒「あ、ああ。おはよう」

箒「一夏……いきなりですまないが、何か困ってることでもあるのか?」

一夏「何かって……特に無いけど」

箒「そ、そうか?」

一夏「なんだ、早速心配か? ありがとな」

箒「何もないなら、いいんだが……」

セシリア「……」フゥ

箒「……?」

363 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 13:27:50.68 ID:N85UE9S/0

一夏「あるとすればセシリアの体調不良か?」

セシリア「い、一夏さん。ですから私は平気だと……」

一夏「心配なんだから、仕方ないだろ」

箒「け」

一夏「け?」

箒「結局惚気かぁっ!!!」

一夏「……っ」キーン

箒(これは、思った以上に辛い……!)

368 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 14:04:42.20 ID:N85UE9S/0

箒「席に、戻るから」フラッ

箒(早くも、決意が揺らぎそうだ……)

箒(……何だこの紙切れは?)

箒(……この内容……まさか、ISの教本……?)

シャル「うん、セシリアのだよ」

箒「!?」

シャル「そんなにビックリしなくても……まぁ後ろからいきなり声を掛けたのは悪かったけど」

370 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 14:08:19.67 ID:N85UE9S/0

箒「何故……」

シャル「理由は分かるよね?」

シャル「一夏、あんまり真面目に目を通してなかったみたいだし、気付いてないみたいだけど」

箒「こんな、下らないことを……!」

シャル「まぁ、相手は代表候補生だし、お金持ちだし、一夏の彼女だしね」

シャル「すこーしずつ破っていってるみたい」

箒「みたい……?」

シャル「僕は一夏もセシリアのことも好きだし、こんな酷い事は出来ないよ」

372 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 14:13:06.85 ID:N85UE9S/0

箒「止めないのは何故だ?」

シャル「止めたら怖いよ。僕だって受けたくはないから」

シャル「それに……セシリアが酷い目に遭って、ざまーみろ、とは少なからず思ってる」

シャル「僕は箒とは違って、まだ割り切れてないんだ」

箒「……ふざけるな。助けようともしないで、助けてあげてくれ、だと?」

シャル「……どっちについたらいいか分からないからだよ」

シャル「助けたいのもそうだし、でもセシリアが居なくなった後なら簡単に潜り込める気もするし」

シャル「頑張ってね箒。僕は見てるだけだから」

373 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 14:15:34.51 ID:N85UE9S/0

箒「……くっ」

シャル「いってらっしゃい」


箒「い、一夏! 少し話が」

千冬「ホームルームを始める! 全員席につけ!」

箒「……」

千冬「何をしている篠ノ之、早く戻れ」

箒「……はい」

374 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2011/05/29(日) 14:17:29.27 ID:jCNco+5C0
生々しい

375 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 14:20:24.22 ID:N85UE9S/0

箒「一夏、少しいいか」

一夏「悪い箒、次はISの授業だから後で良いか?」

箒「あ……あぁ」

――セシリアが酷い目に遭って、ざまーみろ、とは少なからず思ってる

箒(違う……!)

箒「後で、だからな! 必ずだぞ!」

一夏「分かった分かった」

376 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 14:24:15.79 ID:N85UE9S/0

鈴「ん? あーまーそうでしょうね」

箒「……」

鈴「アイツは自覚ないけどねー。学園のほぼ全数の生徒から好意持たれてるんじゃないの?」

鈴「あ、自覚無いからこそ、自分から告白するなんて暴挙に出られるわけね」

鈴「ま、そんなわけよ。あたしはそういうの嫌いだからやんないけど」

鈴「でもどうやって止めんの? 無理だと思うわよ」

箒「それは……分かるが」

鈴「収まるの、待つしかないわね。イジメを無くそうって考え自体がそもそも間違ってるわよ」

378 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 14:27:20.69 ID:N85UE9S/0

箒「お前も、何とも思わないのか」

鈴「言うけどね、アンタはどうなのよ」

箒「私は……一夏を応援したい。だから助ける」

鈴「そう。あたしはシャルルの言ってること分かるわー」

箒「私は分かりたくもない」

鈴「でしょうね。アンタはそっち派か。ラウラは?」

箒「知らん」

鈴「一夏もずっと傍についてるって訳じゃないし、少し話すくらいが精々ね」

鈴「ちょっと仲良くしただけでも、どうなるか分からないわよ」

380 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 14:40:31.06 ID:N85UE9S/0

箒「もう話は終わりだ」

鈴「……冷たいの。で、アンタ本当に割り切れてる?」

箒「……当然だ!」

鈴(あたしだって助けてはあげたいけどね、無理なものは無理なのよ)


箒(私だって分かってる。女特有の、醜さは)

千冬「よし、それでは篠ノ之、前へ出ろ」

箒(どうすれば、良い……)

千冬「篠ノ之!」

390 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 15:29:51.27 ID:N85UE9S/0

箒「は、はい!?」

千冬「何を呆けている。急速旋回と急停止だ。さっさと飛ぶ準備をしろ」

箒「分かりました……」

セシリア「さ、箒さん。行きますわよ!」


セシリア「ところで箒さん、どうかなさいましたの?」

箒「……何でもない」

セシリア「でしたら、もう少し上手く隠して頂けません?」

セシリア「一夏さんが、貴女を心配しておりましてよ?」

391 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 15:38:55.09 ID:N85UE9S/0

箒「上手く……というのは、今のセシリアのようにか?」

セシリア「……話が読めませんわ」

箒「何故隠そうとする?」

セシリア「隠し事なんてございませんわ」

箒「嘘をつくな!!!」



一夏「ん?」

シャル「どうしたの一夏?」

一夏「何か、アイツら話してないか?」

シャル「そうかな?」

一夏「気のせい、かな」

392 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 15:52:01.29 ID:N85UE9S/0

箒「一夏が、心配しているんだ」

セシリア「一夏さんなら尚更、何も言えませんわね」

箒「耐える事が美徳? ふざけているのか」

セシリア「そんな自惚れは、ありません」

セシリア「そうするべきと、思っているだけですわ」

箒「大馬鹿者、だ」

セシリア「そうですわね。今も意識を失いそうなくらい気分が悪いですし」

箒「な……!?」

395 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 16:02:37.94 ID:N85UE9S/0

セシリア「御心配無く。最悪、人を巻き込まないようにはしておりましてよ」

箒「そ、そういう問題じゃないだろう! 今すぐ機体を止めて休め!」

セシリア「それを行えば、思うツボですわね。一夏さんにも心配を掛けます」

箒「……無理矢理にでも、止めるぞ」


千冬「そこまで! 篠ノ之、オルコット、戻ってこい!」


セシリア「みたいですわよ?」

箒「セシリア……」

セシリア「御心配なく。私はこのくらいでは、挫けません」

セシリア「挫けさせるのが、あちらの思惑ですわ。ならそれには反抗しなければ」

398 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2011/05/29(日) 16:10:45.35 ID:VKzjcP2c0
強いな…強いが、弱いな…

404 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 16:34:14.42 ID:N85UE9S/0

セシリア「……心配、して頂いた事には、感謝致します」

セシリア「私が、卑劣な仕打ちを受けていることは……どうか一夏さんには内密に」

箒「……」


千冬「ご苦労だった。それでは、6班に分かれ、専用機持ちの指示にしたがって練習を開始しろ!」

「セシリアさん! 私に教えて!」
「私にもー!」

箒(……訳が分からない)

箒(何故あんな顔が出来るんだ)

箒(周りの者も、セシリアも……)

406 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 16:37:51.69 ID:N85UE9S/0

一夏「で、話ってなんだ……?」

箒「セシリアのことだ」

一夏「あ、ああ。それでどうしたんだ?」

箒「……っ」

一夏「箒?」

箒「……今日は、休ませてやってくれ」

一夏「やっぱり……箒にも分かったか。朝から具合悪そうにしてたんだよなぁ」

箒「それで……ちゃんとお前が付いていてやるんだ」

407 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 16:44:15.66 ID:N85UE9S/0

一夏「それは勿論そのつもりだ」

箒「……ちゃんと傍に居て、ご飯を食べさせてやって、話をしっかりと聞いてやってくれ」

一夏「お、おう」

箒「頼む……一夏……」

一夏「セシリアに、何かあったのか?」

箒「……何も、無い。ただ、色々環境が変わって疲れているんだろう」

箒「いいか? 絶対だぞ?」

一夏「……」

408 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 16:48:33.56 ID:N85UE9S/0

箒「さぁ、話は終わりだ。すぐに教室に戻るぞ」

一夏「お、おい箒!」

箒「いいから早く!」グイ

一夏「ひ、引き摺るなって」

「おーい篠ノ之さん! ちょっと待ってー!」
「織斑先生が話があるってさー!」

一夏「おい、何か千冬姉が呼んでるってさ」

箒「……そうか」

一夏「ほら、あんまり千冬姉怒らせると……」

箒「……行ってやる。一夏はすぐに教室へ行け」

410 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 17:12:24.53 ID:N85UE9S/0

一夏「……」


――休ませてやってくれ いいか 絶対だぞ?


一夏(心配してくれてたんだな、箒)

一夏(感謝しなきゃな)ガラッ


ザワ……


一夏(……なんでセシリアの席にあんなに人が……?)

「あ、織斑君!」
「ほら、あとはどうぞ!」
「二人のお話は邪魔しないから、ごゆっくりどうぞー」

一夏「……?」

443 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 20:45:16.63 ID:N85UE9S/0

セシリア「あら、一夏さん、もう箒さんとのお話はお終いですの?」

一夏「ああ。セシリアこそ、皆と何か話してたんじゃないのか?」

セシリア「それは……構いませんわ」

セシリア「皆があのように言ってくれているのだから、気にすることはありません」

一夏「そうか……」

セシリア「……一夏さん?」

一夏「セシリア、今日の練習は止めとこう」

セシリア「まぁ、何か用事でも?」

一夏「違う。セシリアだよ」

445 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 20:50:42.94 ID:N85UE9S/0

セシリア「一夏さん? ですから私はこの通り大丈夫だと……」

一夏(何で隠そうとするんだよ……)

一夏(それで、俺が喜ぶ訳ないだろ)

一夏「……悪い、セシリア!」バッ

セシリア「きゃっ……!」

一夏「あ、熱っ……これ、何度あるんだよ!?」

セシリア「あ……」

一夏「セシリア、すぐ保健室に行こう」

セシリア「い、いけませんわ」

一夏「……離さないからな。絶対に連れて行く」

448 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 20:55:47.64 ID:N85UE9S/0

一夏「……」スタスタ

セシリア「……」トコトコ

セシリア「あ、あの、一夏さん?」

セシリア「私、大丈夫ですのよ? 確かに熱は少しありますが……」

セシリア「ですが、活動に支障はない範囲で……」

一夏「駄目だ。一回、しっかり休むんだ」

セシリア「……はい……」


一夏(ちくしょう……何で気付いてやれなかったんだよ)

一夏(どうして、もっとちゃんとセシリアの事見てやれてなかった……!?)

451 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 21:02:48.57 ID:N85UE9S/0

一夏「……失礼します」ガラッ

一夏「あれ、箒……?」

箒「一夏……」

一夏「っと、すいません、ベッド借りても良いですか?」

「えぇ。構わないわよ」

一夏「セシリア。ほら、ベッドに」

セシリア「は、い……」フラッ

セシリア(一夏さんに、気付かれてから、一気に身体が重たくなった気がしますわ)

セシリア(隠し通すつもりで、いましたのに……)

452 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 21:03:06.74 ID:cOj1jcVjP
セシリアかわいいよ

454 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2011/05/29(日) 21:06:17.98 ID:NiWx1fXD0
セシリアかわいいなあ

457 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 21:11:08.49 ID:N85UE9S/0

一夏「しっかり休むんだ。セシリア。いいな?」

セシリア「はい……一夏、さん……」


箒「やはりそうだったか……」

一夏「どうも隠すつもりだったらしいけどな」

一夏「もう、その必要も無くなって良かった」

一夏「ところで、箒は何かあったのか?」

箒「少し転んだだけだ。ほら、早く教室に戻るぞ」

一夏「なんか、らしくないな。箒が転ぶなんて……」

箒「うるさい黙っていろ」

458 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 21:17:09.50 ID:Glw4T+PA0
箒いい奴だなぁ

459 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 21:18:36.48 ID:N85UE9S/0

休憩時


一夏「失礼します……」

一夏「その、セシリアの様子はどうですか?」

「薬を飲んで大分落ち着いたわ。でも、症状は重たいようだし、当分は休んだ方がいいわね」

一夏「そうですか……大事無いようで良かったです……」

「……それより、あの子何があったの?」

一夏「……?」

「体に疲労が溜まってるわ。あまりよく眠れてもいないようだし……何より、体中に傷作ってるじゃない」

一夏「き、傷ってなんですか!?」

「……色々よ。切り傷と打撲が中心みたい。狙ったように、服に隠れる場所ばっかり」

464 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 21:24:24.00 ID:N85UE9S/0

「ちょっと、洒落にならないから、私は他の先生方にも相談してみるつもりよ」

一夏「はい……俺の方でも、気を付けてみます……」

一夏(なんだよそれ……そんな素振り、少しも無かったじゃないか……!)

一夏(……違う。抱え込んでいることを、分からなくちゃいけなかったんだ)

「貴方、彼女と付き合ってるんだって?」

一夏「……はい」

「……大切にしなさい」

一夏「勿論、そのつもりです」


セシリア「……? いちか、さん……?」

469 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 21:31:03.16 ID:N85UE9S/0

一夏「セシリア……?」

セシリア「一夏さん……っ……!」

一夏「無理に起き上がろうとするな。そのままにしてくれ」

「……廊下に出ているわ。時間は短いけど、しっかりね」

一夏「す、すみません、ありがとうございます」


一夏「熱……何度あったんだ?」

セシリア「確か……39.5でしたわね」

一夏(なんでそんな無茶……!)

一夏(くそ……駄目だ。下手に刺激を与えたら)

一夏「何か、飲み物とか欲しいか?」

471 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 21:37:34.95 ID:N85UE9S/0

セシリア「……一夏さんの手が」

一夏「あ、あぁ。ほら」ギュッ

セシリア「おかしいですわね……前までは、緊張続きでしたのに」

セシリア「ふふっ、今ではこんなに」キュッ

一夏「……」

セシリア「ただの風邪ですのに……こんなに寂しくて、一夏さんの温もりが欲しいなんて……」

セシリア「死ぬわけじゃないのに……本当、馬鹿みたいですわ……」

一夏「セシリア……頼むから、訳を話してくれよ……!」

セシリア「……」

472 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 : [] 2011/05/29(日) 21:38:57.29 ID:SJRL29sX0
セシリア健気可愛い

474 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 21:45:55.25 ID:N85UE9S/0

一夏「……俺が、絶対に守ってやるから!」

セシリア「……お気持ちは、嬉しく思います」

セシリア「でもこれは……どうしようもないこと」

一夏「セシリア……!」

セシリア「私は、平気ですわ。一夏さんが傍に居てくださるだけで大丈夫です」

一夏「……っ」

セシリア「だから……ありがとう、ございます……」

セシリア「愛しています……ぐすっ、一夏、さん……」ギュッ

480 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 21:53:07.61 ID:N85UE9S/0

一夏「……俺は、こんな形でその言葉を聞きたくない」

千冬「織斑。病人への刺激は、そこまでにしろ」

一夏「千冬姉……」

千冬「始業まであと5分無い。さっさと教室に戻らんか」

一夏「そんな暇は……!」

千冬「なら、無理矢理にでもここからたたき出すぞ」

一夏「千冬姉が相手でも、納得出来ない」

千冬「だったらお前はどうする? 片っ端から尋問でもしていくつもりか?」

千冬「不確かな情報ばかりで行動しようとするな。冷静になれないお前など、軽く煙に巻かれるだけだ」

485 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 22:00:20.34 ID:N85UE9S/0

千冬「この際だから言ってやろう。今のお前には何も出来ない」

一夏「なっ……」

千冬「その上り切った血を何とかしてからにしろ。馬鹿者」

セシリア「お、織斑先生……もう……!」

千冬「分かっている、オルコット……お前は、自分の体の事だけを考えろ。ゆっくり休め」

セシリア「ありがとう、ございます……」

千冬「さぁ、分かったならさっさと教室に戻れ」

一夏「……」

セシリア「さぁ、一夏さん……」

一夏「くそ……!」

489 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 22:05:33.41 ID:N85UE9S/0

一夏(落ち着け……落ち着けよ一夏)

一夏(千冬姉の言っていることは正しい。確かに情報がまるで無いんだ)

一夏(どうやって調べる……)

一夏(やっぱり、誰かに頼るしかないのか……)

一夏(箒、シャル、ラウラ……鈴も、クラスが違うけど何か知っているかもしれない)

一夏(冷静になるんだ。この一件は絶対に見過ごせない)

497 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 22:11:55.87 ID:N85UE9S/0

一夏「箒」

箒「セシリアの様子はどうだった?」

一夏「薬飲んで、今は静かに眠ってる。今から、話、良いか?」

箒「ああ」


一夏「単刀直入に聞くぞ。セシリアを、あんな目に遭わせたのは誰か知ってるか?」

箒「……分からない」

一夏「……そう、か。ありがとな箒。色々とセシリアのこと、気にかけてくれたみたいで」

箒「言っただろう? 私はお前達を応援すると」

箒「ここまで止められなかったのは、私の責任でもある。私も調べてみよう」

518 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 22:58:33.86 ID:N85UE9S/0

一夏「頼む、箒。俺は他の奴も当たってみるから」

箒「……シャルロットと、鈴は無駄だぞ」

一夏「何でだ?」

箒「あの二人は無視を決め込んでいる」

一夏「……そんな」

箒「多分、この学園にお前達の味方などほとんど居ないだろう」

一夏「あんなに、仲が良かったんじゃないのかよ」

箒「女とは、そういうものだからな」

521 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 23:03:34.45 ID:N85UE9S/0

箒「とにかくだ、今は下手な行動を起こすなよ」

箒「保健室に居る以上は、セシリアも安全だろう」

一夏「……あぁ」

箒「焦っても……仕方ない。仕打ちが酷くなるだけだ」

一夏「なんで……なんでセシリアなんだろうな……」

箒「……理由なんて、無い」

一夏「俺は男だからさ。よく分からないところも色々あるだろ」

一夏「だから……頼りにしてるぜ。箒」

523 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 23:09:33.71 ID:N85UE9S/0

一夏(箒が居てくれて、良かった)

一夏(それにしても……シャルと鈴、無視だって……?)

一夏(信じたくはないけど)

一夏(ラウラを、当たってみるか)


箒(一夏が頼ってくれている)

箒(大丈夫だ。私が必ず、二人を幸せにしてみせるよ)

箒「シャルロット、少しいいか」

シャル「ん? 箒、何か用?」

524 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 23:16:49.54 ID:N85UE9S/0

箒「用件は、言うまでもないだろう」

シャル「それもそうだね。良いよ。場所移そうか?」

シャル「そうそう箒、階段から落とされたんだって? 大丈夫なの?」

箒「なっ……!?」

シャル「危ないよね。頭でも打ったらどうなっちゃうか、考えなかったのかなぁ」

シャル「……怖いなぁ箒。そんなに睨まないでよ」

箒「今の所、もっとも性質が悪いな。シャルロットは」

シャル「何言ってるの。直接手を出している方が、酷いに決まっているじゃないか」

527 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 23:22:39.44 ID:N85UE9S/0

シャル「それで、話って何?」

箒「……主犯は誰か」

シャル「主犯……僕には分からないよ」

シャル「しいて言うなら、全員かな。誰が言い出した訳でもなく、全員が前に出て、全員が後ろから付いていくんだ」

シャル「おかしな言い回しだけど、これで大体は合ってるよ、箒」

シャル「いざ目の前にしてみると、一夏って本当に人気者だね」

箒「……一夏は、お前に助けを求めようとしていた」

シャル「本当? 嬉しいな」

531 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 23:26:27.28 ID:N85UE9S/0

箒「だが、その態度は、気に入らん。私は反対だ」

シャル「おかしなこと言わないでよ箒。それを決めるのは箒じゃないのに」

箒「少なくとも、今迷っている時点で許せない」

シャル「だよね……こんなの、一夏が知ったら幻滅される」

箒「……知らないのなら、話は終わりだな」


シャル「……」

533 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 : [] 2011/05/29(日) 23:27:42.24 ID:p49HUyKD0
ワンサマーも原作で一番怖いのはシャルって言ってたもんなー

536 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 23:33:27.63 ID:N85UE9S/0

一夏「ラウラ、少しいいか?」

ラウラ「……ああ」


一夏「俺は変に探り入れたりするのは苦手だから、ストレートに聞く」

一夏「セシリアに怪我負わせたのは誰か、知らないか?」

ラウラ「……私は知らん」

一夏「そうか……」

ラウラ「なぁ、嫁よ」

一夏「なんだ?」

ラウラ「私は、どうすれば良いのだ?」

544 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 23:38:31.17 ID:N85UE9S/0

一夏「ラウラ……?」

ラウラ「お前は私の嫁だ。だが……今、お前の隣にはセシリアが居る」

ラウラ「居場所を奪われた、取り返したい」

ラウラ「だが、今、クラスメイト達がやっていることは……」

ラウラ「また、私が、おかしいのか?」

ラウラ「鈴も、シャルロットも、私と違う考えでいるようなんだ」

一夏「おかしくなんか、ねえよ。ラウラ」

551 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 23:45:10.18 ID:N85UE9S/0

一夏「お前が嫁だの夫婦だのって、好意を持ってくれてるのは嬉しく思う」

一夏「それを、もう受け取れない俺が言うのもなんだけどな」

一夏「ありがとな。ラウラが、そういう疑問を持ってくれて嬉しい」

ラウラ「……?」

一夏「間違ってるのは、その奴らだけだ」

ラウラ「そ、そうか。これで良いのだな」

一夏「……よかったら、『これはおかしい』って思ったその気持ち、鈴とシャルにも伝えてみてくれないか」

ラウラ「分かった、任せてくれ」

一夏(ラウラには……難しい問題なのかもな。でももしかしたらラウラにしか出来ないこともあるのかもしれない)

561 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 23:53:21.75 ID:N85UE9S/0

セシリア(情けない所を、見せてしまいましたわ)

セシリア(こうなることくらい、覚悟はしていましたのに)

セシリア「……先生」

「んー? なに?」

セシリア「今は、薬が効いて大分楽になっています」

セシリア「あとは、自室で休みますわ」

「そう、じゃ送っていくわね」

セシリア「わざわざありがとうございます」

569 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/29(日) 23:57:32.55 ID:N85UE9S/0

セシリア「ここまでで、結構ですわ」

「そう? じゃ、お大事に」

セシリア「はい。ありがとうございます」



セシリア「……」トタトタ

セシリア(クラス代表決定まで、時間がありませんわ)

セシリア(このタイミングで風邪なんて、ついていません)

「あ、セシリアさん。もう風邪はだいじょーぶなの?」

セシリア(……毎日水を被っていれば、それも当然のことですわね)

575 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 00:02:41.09 ID:pa98jmCy0

セシリア「一日休んだお陰で、少しはマシになりましたわ」

「そうなんだ。すっごい熱あるって聞いたよ?」
「そーそー。織斑君、『あつっ!』って驚いてたよねー」

セシリア「……」

「熱冷ますの、手伝ってあげよーか?」
「っていうか手伝わせてよ。いつもお世話になってるお礼で、さ!」バシャァ

セシリア「……」ポタポタ

「何? その目は?」

セシリア「……私は、部屋に戻りますので、失礼致しますわ」ペコリ

585 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 00:10:48.22 ID:pa98jmCy0

「……最近、大したリアクションも無くてつまんないわね」
「そろそろ心が壊れかかってるってことじゃないのー?」

一夏「……なんで水浸しになってるんだ?」

「あ、織斑君!」
「ごめんね、実は廊下の掃除しようとしたら、バケツひっくり返しちゃって」

一夏「……まずは水を取ろう。俺も手伝うよ」

「ありがとう織斑君! 優しいね!」
「さっすが織斑君だよー」

一夏(早くセシリアの所に行かないと……)

一夏(こんなこと、してる場合じゃないけど……ほっとけないしな……)

586 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2011/05/30(月) 00:12:34.07 ID:x4onjxQ/i
仕方が無いとは言え察しの悪さに苛ついてくる

589 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2011/05/30(月) 00:15:43.14 ID:1Q/yYHB+0
これがバレたら万に一つも自分達の勝ち目が無くなるって事に
何で気が回らないんだ女って奴ぁ

594 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 00:19:11.67 ID:pa98jmCy0

セシリア「……冷たっ」ブルッ

セシリア「わざわざ冷水を用意するなんて、暇人ですわね……」

セシリア「……くしゅんっ」


一夏「……これで、オッケーだな」

「ありがとう織斑君。セシリアさんの部屋に行くの?」
「あっついねー織斑君♪」

一夏「……まぁ、そんなところだよ」

600 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 00:23:17.58 ID:pa98jmCy0

一夏「セシリア、居るか?」

一夏「入るぞー……ん?」

セシリア「……」サァァァ

一夏『セシリア?』

セシリア「は、はいっ!?」

一夏『その、大丈夫なのか?』

セシリア「寝たお陰で、幾分か楽にはなりましたわ。それでとりあえずシャワーを」

一夏「そ、そうか。しっかり温まるんだぞ?」

セシリア「はいっ」

604 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 00:31:40.29 ID:pa98jmCy0

一夏(さすがに部屋の中で待つのは、失礼だしな……)

一夏(廊下に出ておくか)

箒「一夏、やっぱり来ていたか」

一夏「箒か、どうしてここに?」

箒「見舞いに行ったら、部屋に戻ったという話を聞いたからな」

一夏「そうか……わざわざありがとな」

一夏「それで、何か分かったか?」

箒「詳しいことは何も……すまない」

一夏「いや、謝らなくてもいい。協力してくれてるだけでも十分なんだからな」

619 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 01:16:30.05 ID:pa98jmCy0

箒「それで、一夏。何故廊下に?」

一夏「セシリアが、シャワー浴びててさ。さすがに失礼だろうから出てきた」

箒「なんだ……それぐらいには気は付くようになってきたか」

一夏「あ、当たり前だろ」

箒「そうだな。一夏があまりに無神経なままだと、セシリアが不憫だ」

セシリア「一夏さん、もう宜しくてよ」

一夏「分かっ……!?」

セシリア「?」

箒「せ、セシリア、髪をちゃんと乾かせ!」

622 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 01:21:51.66 ID:pa98jmCy0

セシリア「とは言われましても……一夏さんをあまり待たせる訳にはいきませんわ」

箒「わ、私が乾かすから、そこに座れ!」グイッ

セシリア「もう、強引ですわね」

セシリア「……一夏さん? 後ろを向いて、どうされましたの?」

一夏「い、いや、なんでも……!」

セシリア「……?」

セシリア「……はっ!」ピコーン

セシリア「一夏さん、今の私を見て、どう思います?」

625 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 01:26:15.28 ID:pa98jmCy0

セシリア(そう、これはまさにお風呂上りの色気というヤツですわね)

セシリア(この、熱っぽい表情も相まって……完璧ですわ)

箒「セシリア。少しは大人しくしろ! 上手く乾かせない」ブォー

箒「……心配したのが馬鹿らしい。ピンピンしているじゃないか」ブォー

セシリア「申し訳ありません箒さん。今は下手に元気な分、楽しいのですわ」

セシリア「すぐに、布団に入りますので……どうかそれまでは」

箒「……やれやれだな」ブォー

626 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 01:30:17.27 ID:pa98jmCy0

箒「よし、これで終わりだ」ポンポン

セシリア「ありがとうございます。箒さん」

箒「私はもう帰るからな。一夏、あまりセシリアに無理をさせるなよ」

一夏「もう戻るのか?」

箒「……二人きりの時間を作ってやるだけだ」

一夏「あ……サンキュ、箒」

箒「元気になるのを、待ってるからな」

セシリア「ありがとうございます、箒さん」




678 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 06:40:49.84 ID:3ycQ0LGF0

セシリアはさ、
誰かと一夏が付き合うってなったら「納得がいきませんわー!」「私を差し置いてー!」
とか盛大に騒ぐだろうけれど、最後は裏表なく笑顔でおめでとうって言いそう。

メシは不味い、家事は推して知るべし、生活力皆無、幼馴染でもない、姉の教え子でもない、同室もしたこと無い。
でも、メインヒロインの一人になれてるのは、一番損得勘定も計算も無い真っ直ぐな目で「一夏さん大好き」って笑ってるからだよな。




796 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 21:48:13.29 ID:pa98jmCy0

一夏「さ、セシリアももう寝ろ」

セシリア「……一夏さん」

一夏「分かってるよ、手だろ?」キュッ

セシリア「……はい///」

一夏(セシリア、手冷たいな……それに随分荒れてる)

一夏「……っ」

セシリア(一夏さんの手……あたたかいですわ……)

セシリア(大きくて、優しく包み込んでくれます)

一夏「セシリア」

セシリア「な、何でしょう?」

一夏「ベッドに、入ってくれ。このままで居たら体が冷えるだろ」

799 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 21:52:34.07 ID:pa98jmCy0

一夏「あとは……セシリアが眠るまで、手を繋いでいてやるから」

一夏「病は気から、っていうだろ。安心して眠れるように」

セシリア「一夏さん……」

一夏「……それぐらい、させてくれよ。俺はセシリアの彼氏なんだろ?」

一夏「セシリアも『その時は看病してくれますか』って言ってたじゃないか」

セシリア「……ええ」

セシリア「そうですわね。では、しばらくこのままでも構いません?」

一夏「勿論だ」

セシリア「ありがとうございます、一夏さん……」

802 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 21:57:34.03 ID:pa98jmCy0

セシリア「ふふっ、一夏さんは本当に優しいままですわ……」

セシリア「風邪の時は、どうしても心が脆くなりますものね?」

セシリア「ですから、このようにして頂けるだけでも、十分に心が安らぎますわ」

セシリア「ちょっと鈍感で、ムッとすることも多いですけど……」

セシリア「私は、そんな一夏さんがだぁいすき、ですのよ……?」

セシリア「……くす、今なら、風邪の勢いでどんなことでも出来そ……!?」


一夏「……」

セシリア「あ……い、ちかさん……?///」

一夏(……歯止めが……)

806 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 22:05:56.76 ID:pa98jmCy0

セシリア(え、何、何なのですか今のは?)

セシリア(嘘、私、一夏さんと、キスを……!?)

セシリア(なにか、頭がぼーっとして……よくわかりませんわ……)

一夏「……」

セシリア「……あら……?」

セシリア「こんな、つもりじゃ……っ、……!」ポロポロ

一夏「セシリア……」

セシリア「ごめ、なさい……嬉しいのに、こんなの……!」

一夏「急に、ごめん。びっくりさせたな」

一夏「け、けどな、したいからした。それは間違いじゃない」

810 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 22:12:22.00 ID:pa98jmCy0

一夏「……もうちょっと雰囲気とか考えた方が良かったか……」

セシリア「……すけて……」

一夏「ん?」

セシリア「……ぐすっ」

セシリア「や、やり直しを要求致します」

一夏「ほ、本気かよ!?」

セシリア「一夏さんが自覚なさっているように、ムードに少し不満がありますわ」

セシリア「私の初めてが……こんな形というのは……」

一夏(……ど、どうすりゃいいんだ!? ムード作りとか分からないぞ!?)

セシリア「……むー」

818 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 22:19:38.24 ID:pa98jmCy0

セシリア「一夏さん、顔を、こちらに」

一夏「……え」

セシリア「さあ」ガシッ

一夏「マジかよ……!」グググッ


ラウラ「入るぞ、セシリア」

ラウラ「起きていたか。消化の良い食事を持ってきたぞ」

ラウラ「……どうした、呆けて」

セシリア「……ええまぁ、感謝致します……!」

一夏(セシリア、怖い……)

820 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 22:27:05.65 ID:pa98jmCy0

セシリア「すぅ……すぅ……」

一夏「やっと眠ってくれたか……悪いなラウラ、付き合わせちまって」

ラウラ「気にするな。私が好きで居ただけだからな」

一夏「さぁ、部屋を出るか。静かにな」

ラウラ「分かっている」


一夏「……シャルと鈴には、話したか?」

ラウラ「すまない、まだだ。都合が合わないようだが……どうにも避けられている節があるな」

825 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 22:33:58.36 ID:pa98jmCy0

ラウラ「そもそも周りの者達がほぼ全員そうだ。此方側は……私達に、セシリア、箒だけのようだな」

ラウラ「そうだ、セシリアは何も言っていなかったのか? 二人で話していたんだろう?」

一夏「いや……今のセシリアは、ギリギリの所に立っているみたいだからな」

一夏「その事に関しては、何も口に出さなかった。いつも通りに、話してたよ」

ラウラ「そうか。いや、それが良いのだろうな」

一夏「にしても……鈴とシャルが、な」

ラウラ「鈴とシャルロットは……何か違うな」

ラウラ「……それも、調べてみよう」

一夏「サンキュ、ラウラ」

827 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 22:37:32.96 ID:pa98jmCy0

ラウラ「夫は……嫁の力になるものだからな」

ラウラ「今となっては、セシリアの嫁になってしまったが」

一夏「……」

ラウラ「だからといって、私の想いは変わらん」

ラウラ「役割を十分に果たせるかどうかは分からないが……何かあれば言ってくれ」

ラウラ「私と箒が、お前達を守ろう」

838 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 22:45:40.03 ID:pa98jmCy0

一夏「それじゃあな。また明日」

ラウラ「ああ」

ラウラ「……」

ラウラ「何か可笑しいか? シャルロット」

シャル「何で分かるかな。育ちの違いって凄いね」

ラウラ「お前なのか? セシリアへの仕打ちは」

シャル「……違うよ。少なくとも僕は何もやってないって事だけは信じて」

843 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 22:57:40.28 ID:pa98jmCy0

ラウラ「そうだな、私だって信じたくもない」

シャル「そう、良かったよ」

ラウラ「……セシリアのことだが……誰が主犯か心当たりは無いのか?」

シャル「聞いてどうするの?」

ラウラ「……話し合う」

シャル「そんなことで本当に無くなると思うのかな?」

ラウラ「思っているわけじゃない。そうしなければならないと分かっているだけだ」

シャル「放っておけば、多分その内収まるよ。ラウラ」

シャル「しつこいだろうけど、我慢すればいつかは」

849 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 23:05:18.48 ID:pa98jmCy0

ラウラ「知っているのなら、教えてくれ。頼む」

シャル「……僕は知らない」

ラウラ「知っているようにしか聞こえないな」

シャル「関わりたくないから、ね」

ラウラ「シャルロット……セシリアの事は、好きではなかったのか」

ラウラ「セシリアも、お前の事がきっと好きだった。見てれば分かる」

ラウラ「そのセシリアが・……卑劣な手段で、追い詰められているのに、何故協力してくれない?」

シャル「……箒と、同じこと言うんだね」

854 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 23:11:02.95 ID:pa98jmCy0

シャル「……怖いからだよ。僕は苛められたくないから」

ラウラ「怖いのは分かる。だが……私はセシリアを助けたいんだ」

シャル「ラウラの方が正しいことぐらい、分かるよ」

シャル「でもね、ラウラ。誰もがそうやって向き合えると思ったら大間違いだよ……」

シャル「セシリアが酷い目に遭わされていること、クラスの皆が知ってる」

シャル「僕だって知ってたから、セシリアには近付かなかった」

シャル「セシリアからの誘いだって、断ったよ」

シャル「周りの皆から外される事、怖いと思うのはおかしいかな?」

シャル「……僕だけじゃなくて、クラスの半分くらいは同じ気持ちのはずだよ」

860 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 23:19:25.27 ID:pa98jmCy0

ラウラ「シャルロット……そこまで気付いていても……駄目なのか」

シャル「……ごめん。ラウラ」

シャル「ラウラも箒も……立派だよ。凄く格好良い」

シャル「でもね、僕はイジメが無くなるなんて、到底思えない」

シャル「むしろ、引っ掻き回すだけ引っ掻き回して……余計にイジメを引き延ばすようにさえ思えるんだ」

シャル「特に……今回のは事情が事情だけに……」

ラウラ(……相手が複数だと、話し合いじゃすまない可能性の方が高い)

ラウラ(なら、力ずくか? 私にはその力がある)

ラウラ(だが……逆に相手の神経を逆撫でするだけかもしれない)

ラウラ(何か、大きな事態を引き起こしてからでは遅い)

865 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 23:24:24.98 ID:pa98jmCy0

ラウラ「それなら……このまま自然に消滅するのを待つのが、良いのか……?」

シャル「……そう、思うよ」

ラウラ「……それでも、私は、解決すると信じて行動を起こす」

シャル「僕の話を聞いてたの? ラウラ、今度は自分が酷い目に遭うかもしれないよ」

ラウラ「むしろその方が気が楽でいい」

シャル「どうして、そこまで出来るのかな」

シャル「セシリアに、一夏を奪われたんだよ?」

ラウラ「……その理屈とあまり変わらない」

ラウラ「一夏と、セシリアに笑っていてもらいたいだけだ」

869 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 23:29:28.04 ID:pa98jmCy0

ラウラ「嫁に頼まれた。もう見て見ぬ振りは出来ないな」

ラウラ「正直者が馬鹿を見る世界でも、構わない。それなら私は、馬鹿でいい」

ラウラ「ここまで話し合って、意見が合わないのなら……どちらかが折れない限りは終わらない」

ラウラ「それではな、シャルロット。先に部屋に戻っている」


シャル(見て見ぬ振りが出来ない人だって、いるんだよ)

シャル(他の、喋った事が無いような人だったらそこまで頑張らないよね)

シャル(人って、そういうものだよ……ラウラ)

874 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 23:41:02.38 ID:pa98jmCy0

ラウラ(少し、感情的になり過ぎたか)

ラウラ(……いや、感情で行動することはおかしくない)

ラウラ(鈴とも、話が出来ればいいのだが)

鈴「……ラウラ」

ラウラ「鈴……聞いていたのか?」

鈴「他にも何人か、居ると思うわよ」

ラウラ「それで、何だ?」

鈴「……いいえ、呼んだだけ」

鈴「よく考えたら……今更どんな顔して会えば良いのか、分からないわよね」

877 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 23:46:57.03 ID:pa98jmCy0

ラウラ「ということは、協力してくれるのか?」

鈴「……ノーコメントよ」

ラウラ「そ、そうか」

鈴「それじゃあね、あたし部屋に戻るから」

ラウラ「感謝する」

鈴「……ふん」ダッ


ラウラ(そうだ、嫁に報告しよう)

880 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/30(月) 23:57:36.68 ID:pa98jmCy0

ラウラ「……どうだ?」

箒「十分だな。よくやった」

一夏「これは、鈴も協力してくれるんだよな」

箒「報告を聞く限りは、な。あれはそういう性質だろう」

ラウラ「次は、私は何をすればいい?」

箒「味方が増えただけで十分だな。あとは犯人とやらを捜して……今度は話を通さないといけないわけか」

箒「ここからが大変なところだな」

886 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/31(火) 00:06:41.21 ID:EiU7ZyZD0

一夏「……俺、情けないな」

一夏「ラウラも箒も頑張ってるのに、何も出来てないじゃないか」

箒「何を言っている、一夏には、一夏にしか出来ないことがあるだろう?」

一夏「……なんだよそれ」

ラウラ「セシリアの傍にいること、だな」

箒「一夏には一生分からないだろうが……ここから先は、知らない方がいいのかもしれないな」

箒「……私が、見られたくないと思っているからか」

892 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/31(火) 00:16:28.40 ID:EiU7ZyZD0

一夏「いや、そういうわけにはいかないだろ」

ラウラ「?」

箒「私の勘だが……お前の介入が一番危険な気がするんだ」

箒「それに……あのような真似をした奴らを許す気にはなれない」

一夏「箒、暴力は駄目だぞ」

箒「……それも辞さないつもりでいるのだが」

ラウラ「心配するな。いざとなれば私が止める」

一夏「その時は頼むぞラウラ」

895 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/31(火) 00:32:58.26 ID:EiU7ZyZD0

一夏「そうか……ま、仕方ないよな」

セシリア「しっかり休めと言ったのは、一夏さんですわよ?」

一夏「ああ、セシリアの体調が第一だからな」

セシリア「嬉しいですわね。そう言って下さるなら、すぐに治りそうですわ」

一夏「それじゃ行ってくる。遅刻したらシャレにならないからな。放課後また来る」

セシリア「ええ。また後ほど」


「はーいおはようセシリアさん。体の調子はどー?」
「もしよかったら、ちょっと私達とお話しない?」

セシリア「後にしてくださる? まだ気分が優れませんわ」

「あーごめんごめん、そっちの都合は関係ないの。言い忘れたよ」

セシリア「……」

906 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/31(火) 00:47:40.69 ID:EiU7ZyZD0

「おはよう織斑君」
「おはよー」

一夏「……おはよう」

一夏(素直に挨拶する気になれないな……誰が犯人か分からないし)

一夏「あ、シャル……」

シャル「……ラウラから話を聞いたんだよね」

一夏「ああ」

シャル「軽蔑したでしょ? もう僕に、関わらない方がいいよ」

一夏「……誰がするかよ」

914 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/31(火) 00:53:15.99 ID:EiU7ZyZD0

一夏「ラウラが、ちゃんとシャルの気持ちを引き出してくれたみたいだしな」

シャル「何、それ」

一夏「シャルは、今回の件に心の底から納得してないってことだよ」

一夏「俺、席に戻るな」

シャル(……なんで、僕は……)

ラウラ(シャルロット……)


千冬「全員、席につけ。ホームルームを始める」

921 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/31(火) 00:58:23.95 ID:EiU7ZyZD0

千冬「……今日は欠席が多いな」

千冬「まったく、たるんでいる」

一夏(本当だ、セシリアを入れて、6人か)

ラウラ(……このメンバー……)

箒(……まさか!?)ガタッ

千冬「……なんだ篠ノ之?」

箒「体調が優れないので……保健室に」

千冬「貴様もか、いいだろう。行け」


シャル「……」

935 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/31(火) 01:08:04.44 ID:EiU7ZyZD0

セシリア「……かはっ……!」

「最近さー、いろいろ嗅ぎまわってる人が居てねー?」ガスッ
「よくこの部屋に来てるみたいなんだ。セシリアさん、知らない?」ドコッ

セシリア「……さぁ、私は何も、くっ……!?」

「ま、アンタなんかの部屋を訪ねる人なんてそんなにいないだろうし? 片っ端からいけばいつか当たるでしょ」

セシリア「嗅ぎまわられると、困ることでもお有りですのね……」

「……は?」
「変なこと言わないでよねー?」

セシリア「……眉間に皺を寄せ過ぎていますわよ」

947 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/31(火) 01:13:59.22 ID:EiU7ZyZD0

「……ねーどうする?」
「そろそろ顔いっとく?」
「そうだね、あたしら、散々侮辱されたんだから、やっちゃおう」

箒「……そこまでにしろ、お前達」

「出たよ暴力女が」
「つか、バレちゃってんじゃん」

箒「黙ってセシリアから離れろ。二度とセシリアに近付くな」

「命令形うざっ」
「つかなんなのコイツ」

箒「……叩き潰すぞ」

976 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/31(火) 01:24:29.47 ID:EiU7ZyZD0

「良いよね専用機持ちは。いつでも武器を取り出して、脅しを掛けられて」

箒「……一夏の望みでもあったから、話し合いをしたかったな」

箒「だが……この状況を見て、どうでもよくなった」

「つか、アンタは何でこれに参加しないの?」
「篠ノ之さんだって、織斑君が好きだったんでしょ?」
「好かれなかっただけなのに、『応援する』だってさ。あーあー可哀想よね」

箒「お前等……!」チャキ


シャル「やめなよ箒。それじゃ解決にならないでしょ」

992 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2011/05/31(火) 01:30:23.05 ID:EiU7ZyZD0

箒「シャルロット……!」

シャル「皆、もう止めない?」

「……何言ってんの、元はと言えば、アンタが言い出したことじゃない」
「ノリ悪いなと思ったら……あっさり寝返っちゃってさ」

シャル「好きに言っててよ。僕は心変わりは早い方なんだ」

セシリア「シャルロット、さん……?」

シャル「ごめんねセシリア。僕のせいだよ」

シャル「今更謝るのもどうかと思うけど……」

994 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2011/05/31(火) 01:31:55.57 ID:QOKEC3ukO
やっぱりシャルが黒幕か
さすがシャル汚い

132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/03(金) 22:17:23.91 ID:NU5ngfuvo

シャル「最初に僕が言い出したんだ。『許せないよね』って。『苛つくよね』って」

シャル「セシリアの悪い噂が流れ始めて、皆がそれを嘘だって分かっていながら、広める事に躍起になった」

シャル「発端は僕の、小さな一言。でもそれは確かに元凶だよ」

シャル「ごめんセシリア。償えって言うなら、何でもする。消えろって言うなら、すぐに学園を出ていく」

「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」
「あんた何な訳!? 一人で良い子振ってんじゃないわよ!」

シャル「……そうだよ。あんな黒い言葉が吐けるような心を持っていて、謝ろうとするのはおかしいよね」

シャル「でも、謝りたいから、した。どう受け取るかはセシリアの好きにしていい」

「な、何よ……! そんなのって……」

シャル「僕達が、セシリアに抱いていいのは羨望の感情だけだよ……二人を祝ってあげることしか、駄目なんだ」

133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/03(金) 22:17:53.34 ID:NU5ngfuvo

シャル「セシリアは……一夏を好きになって、ずっと頑張ってアピールしてた」

シャル「本当に一生懸命なセシリアに、こんな事するのは良くない」

「何で、しちゃ駄目なのよ。私達だって、織斑君のこと……!」

シャル「少なくとも、今まで何もしなかった僕達にそんな権利、無いよ」

「仕方無いじゃない……私達は専用機持ちでもないんだから! アンタ達には最初っから敵わないのに!」

シャル「一夏は専用機持ちかどうかで相手を選ぶ人なの?」

シャル「一夏が好きなのは別に構わないよ。ただ、その割に色々信じられていないよね」

「……ねぇ、もうやめようよ……」
「私、もう抜けるね、ごめん……」
「ちょ、ちょっと何言って……!」

134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/03(金) 22:18:34.09 ID:NU5ngfuvo

シャル「もう、終わりにしようよ」

「くっ……」

セシリア「そこまでで、結構ですわ……」

シャル「セシリア……」

セシリア「手段はともかく、貴女の想いは私も理解は出来ます」

セシリア「私も、一夏さんが誰かと結ばれようものなら、『納得出来ない』と駄々をこねることでしょう」

セシリア「ですが……一夏さんをお渡しする気は、私にはありません」

ラウラ「織斑一夏が欲しいのなら、もっと別の勝負の方法があるだろう」

セシリア「ラウラさん……」

鈴「その点は、あたしも人の事言えたもんじゃないけどね。第一、一夏から告白したんだから、その相手を責める時点でおかしいわよ」

セシリア「鈴さんも……」

135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/03(金) 22:24:48.65 ID:NU5ngfuvo

鈴「ごめんね、セシリア。何も、助けてあげようとしなくて」

ラウラ「私もだ。本当にすまなかった」

「……なによ、アンタ達まで! 全然諦めてないくせに!」

鈴「そりゃね。でも、間違ってることくらいは分かるわよ」

「私は、認めない……アンタなんか、絶対に認めない!!!」ブンッ

シャル「あぶな……!」


パシンッ


「お、織斑、くん……?」

一夏「……」

セシリア「一夏さん……」

「……っ!」ダッ

ラウラ「お、おい!」

箒「ラウラ、追いかけなくて大丈夫だ」

136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/03(金) 22:25:36.36 ID:NU5ngfuvo

一夏「ごめん、セシリア」

セシリア「一夏さん……」

一夏「そこまで自惚れるのもどうかと思うけど……俺が注意しておかないといけなかったな」

鈴「別に自惚れじゃないから、ちゃんと自覚しなさいよ。もー……」

一夏「セシリア、まず保健室に行こう。ほら、掴まれよ」

セシリア「は、はい……」


ラウラ「これで、もういいのか?」

箒「さっきの者は、もう何もしてはこないだろうな」

シャル「……」

137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/03(金) 22:27:38.09 ID:NU5ngfuvo

放課後

シャル「セシリア、起きてる?」

セシリア「ええ、どうぞ」

シャル「……具合はどう?」

セシリア「少し休めば、治りますわ。対抗戦には間に合いますわね」

シャル「そう……」

セシリア「シャルロットさん。貴女を許します」

シャル「え……?」

セシリア「ですから、今朝方の一件。貴女は自分の責任だと仰っていましたが」

シャル「そ、そうだよ。僕の責任なんだから……!」

138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/03(金) 22:30:53.33 ID:NU5ngfuvo

セシリア「ええ。ですから、私からは特に何もありませんわ」

シャル「……そんなの、僕が惨め過ぎるだけじゃない……」

シャル「許してもらえるなんて、自分が許される人間だなんて思ってないのに……」

セシリア「『償えと言うのなら、何でもする』……でしたわよね」

セシリア「それが貴女に望む償いですわ。惨めな思いをなさい」

セシリア「良いですわね。シャルロットさん」

シャル「……セシリアが、そう言うなら」

セシリア「はい♪」

139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/03(金) 22:33:01.04 ID:NU5ngfuvo

セシリア「ところで、一夏さんは?」

シャル「織斑先生に絞られているよ。あんなに集団で、授業を抜け出したんだから」

セシリア「あら、それではシャルロットさんは……?」

シャル「……僕には、後で特別に話がある、って」

シャル「……大体察しは付くよ。セシリアは、代表候補生だからね」

シャル「IS学園の教師としては、ちゃんとした処罰を下さないといけないはずだし」

セシリア「なら私が、話を付けてきますわ」

シャル「いいよ、セシリア。これは僕のケジメなんだ」

シャル「セシリアが僕のこと、そんな風に思っていてくれるのは嬉しいよ」

シャル「……ありがとう。もう行くね」

140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/03(金) 22:43:10.11 ID:NU5ngfuvo

千冬「来たか、デュノア」

シャル「はい」

千冬「今回の件に関してだが、よくやってくれた」

シャル「……え?」

千冬「暴行を受けていたオルコットを救出、連中を『言葉』で黙らせた……と聞いている」

千冬「礼を言うぞ」

シャル「ちょ……ちょっと、待ってください。僕は、イジメに加担していて……」

千冬「生徒達から多数の証言を得ている。残念だが、主張は通らないものと思え」

シャル「そんな……」

千冬「文句は聞かん」

141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/03(金) 22:46:09.53 ID:NU5ngfuvo

千冬「よくやったな。学園側としても、何とかしなければならない問題であるが故に、お前の功績は大きい」

千冬「因って今回の、無断で授業を抜け出した事は不問とする。分かったか?」

シャル「……」

千冬「……誰も責めたりはせん。恐れを断ったんだぞ」

千冬「私はむしろ感謝している。あの不甲斐無い愚弟を助けてくれたことに、な」

シャル「……はい」

千冬「オルコットとは話せたのだろう? 当の本人が責めないのなら、誰がお前を責める」

千冬「話は以上だ。何か質問はあるか?」

シャル「ありません……」

千冬「よし、行っていいぞ」


シャル「……」

144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/03(金) 23:08:15.86 ID:NU5ngfuvo

シャル(……情けないな)

シャル(なんだろう、これ。本当に情けない)

シャル(これじゃあ、ここを追い出された方が良かったよ)

一夏「よう、シャル」

シャル「み……皆……」

一夏「千冬姉に何か言われたか?」

シャル「特に何も……授業抜けて、怒られたぐらいだよ」

一夏「そうか、千冬姉怒ると怖いよな。尋常じゃないくらい」

鈴「そーそ。あたし泣きそうだったわよ」

シャル「……皆も、訳が分からないよ」

145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/03(金) 23:10:58.71 ID:NU5ngfuvo

一夏「何がだ?」

シャル「一夏も、聞いたんでしょ? セシリアが苛められたのって、僕が原因だったんだよ?」

シャル「なのに、普通に話しかけてくるなんて……」

鈴「簡単よ。シャルロットがイジメの原因でなくて、シャルロットがセシリアを助けてくれたから」

鈴「今回の件で、一夏に避けられるような事、何もしてないじゃない」

ラウラ「『自分が苛めに遭うのが怖い』と言っていたことを、私は覚えているぞ」

ラウラ「よく勇気を出してくれたな」

シャル「僕には……分からない。皆の言ってる事なんて」

一夏「……シャル」

シャル「僕は自分の汚さを自覚してる。今更何を言われても、そんなの理解出来ないよ」

シャル「部屋に戻るね。セシリアに……いや、やっぱりいい。何でもないよ」

146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/03(金) 23:19:12.61 ID:NU5ngfuvo

一夏「シャル……」

箒「しばらくは、そっとしておいてやろう。本人の言っている通り、戸惑いが大きい」

鈴「で、どうする? セシリアも寝ちゃったし、解散?」

一夏「ああ」

鈴「んじゃーね。あたしは特訓でもしよっかな。クラス代表の座はどうせ揺るぎないだろうけど」

一夏「鈴」

鈴「んー?」

一夏「今日は、ありがとな。セシリアを助けてくれて」

鈴「何言ってんの。あたしは騒ぎに乱入しただけだってば……別に卑屈になってるわけじゃなくて、本当にそうなの」

一夏「……でも言う。ありがとう」

鈴「……うん」




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「一夏「セシリア、付き合おう」 セシリア「ほ、本当ですの…!?」②」をウィキ内検索
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