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一夏「セシリア、付き合おう」 セシリア「ほ、本当ですの…!?」③
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meteor089
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一夏「セシリア、付き合おう」 セシリア「ほ、本当ですの…!?」 ① ② ③
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/04(土) 22:55:29.45 ID:BHmMnXrio
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ラウラ「ふむ」ジー
箒「そろそろ終わる頃か」ジー
鈴「しかしまー……セシリアの動き、目に見えて良くなってるわよね」
箒「……一夏の影響か」
鈴「愛の成せる技、ってやつ」
鈴「こんな覗きしてる場合じゃないわね。あたしも特訓しなきゃ」
ラウラ「鈴、私も付き合うぞ」
鈴「ありがと。ラウラなら心強いわ」
箒「ん? 二人はもう行くのか。私はもう少しここで見ているからな」
鈴「……アンタ、実は未練タラタラ?」
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/04(土) 23:18:27.88 ID:BHmMnXrio
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一夏「大分、ブルーティアーズの動きの精度が上がってきたじゃないか」
セシリア「ありがとうございます。こうして特訓に専念出来るお陰ですわよ」
セシリア(それに……一夏さんが見ていて下さるから)
一夏「楽しみにしてるぜ。セシリアが全員倒すトコロ」
セシリア「ええ。その時は一夏さんも纏めて」
一夏「と言っても、俺だって負けないからな」
セシリア「今回の特訓で、一夏さんの癖は見切りましたわ。きっと私の完全勝利ですわね」
一夏「い、いや、俺だって見切ったぞ」
セシリア「目が泳いでいますわよ」
一夏「う……」
165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/04(土) 23:19:29.13 ID:BHmMnXrio
セシリア「ふぅ……」ゴク
一夏「……シャルは、どうだ?」
セシリア「相変わらずですわ……顔を合わせようともして下さいません」
一夏「そうか……」
セシリア「この話は、止しません?」
セシリア「……どうしようもないことですわ」
一夏「悪い。でもセシリアとシャルには、また元通りになって欲しいからな」
セシリア「善処致します」
セシリア「……って、シャルロットさんの話ばかりと言うのも、複雑ですわよ!」ンギュー
一夏「いはいいはいほれ以上のびない」
セシリア「……もう」
166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/04(土) 23:20:23.33 ID:BHmMnXrio
箒「なっ……!」
鈴「どしたの箒?」
ラウラ「何があった」
箒「これはいかん……セシリアが、一夏の両頬に手を添えた……!」
鈴「ちょ、ちょっと、それってまさか……!」ガバッ
ラウラ「?」
「いはいいはいほれ以上のびない」
箒「……」
鈴「……」
ラウラ「なんだ?」
167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/04(土) 23:33:28.01 ID:BHmMnXrio
一夏(手が荒れてたのは、やっぱりあれが原因だよな)
一夏「……」ギュッ
セシリア「ふふっ、一夏さん。そんなに強く握らなくとも、私は逃げませんわよ」
一夏「あ、ああ……」
セシリア「私は、愛する一夏さんの傍を離れるつもりなど、ありませんわ……///」
一夏「セ、セシリアっ!」ガバッ
セシリア「……あっ……///」
一夏(……くそう、また勢いで抱き締めちまった! これで、いいのかムードって……!)
セシリア「いちか、さん……ん……///」
鈴(わ、わーっ! わーっ!! わーっ!!!)
ラウラ「……む」
箒「」パタリ
168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/04(土) 23:35:24.90 ID:BHmMnXrio
一夏「……///」
セシリア「……///」
一夏「も、戻ろうぜ。時間も遅いし」
セシリア「そ、そうですわね!///」
一夏(た、多分あれで良かったんだよな。セシリアも……顔を近付けてきてくれたし……)
セシリア(一夏さん……きゃああっ///)
ラウラ「……これで良かったはずなのだが……怒りが湧いてくる」
鈴「も、戻るわよ。これは……さすがに辛いわ」
箒「きゅ~……」
169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/04(土) 23:36:49.87 ID:BHmMnXrio
一夏「セシリア」コンコン
セシリア「あ、一夏さん、おはようございます」
一夏「準備は良いか?」
セシリア「ええ、もちろんですわ」
一夏「……今日は、負けないからな」
セシリア「それは私のセリフですわね」
セシリア「……全力を出さないと、失礼に当たりますものね」
一夏「だな」
一夏「……組合せってまだ発表されてないよな?」
セシリア「そういえば……織斑先生にしては珍しいこと」
一夏「つまり、最初っから俺とセシリアってことも、有り得るんだな」
セシリア「その時は、その時。誰が相手でも関係ありませんわよ」
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/04(土) 23:38:30.91 ID:BHmMnXrio
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鈴「やっほ、一夏」
一夏「鈴、どうしてここに?」
鈴「敵情視察、よ」
鈴「あたしは満場一致でクラス代表だけどさ」
鈴「しかしまぁ気になることがあったから来てみれば……」
一夏「……セシリア対、シャルだ」
鈴「初っ端から、まっずいことになってるわね」
鈴(シャルロットの奴……何もやらかさなければいいけど)
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/08(水) 22:20:40.57 ID:szAHTUIgo
鈴「シャルロット、防戦一方ね」
一夏「セシリアは一発も貰ってないしな」
鈴「は……?」
一夏「攻撃すら出来てない」
鈴「……あの、馬鹿……!」ダッ
一夏「あ、おい、鈴!?」
鈴(とんでもないことじゃない……! これなら開き直って暴れてくれてた方がまだマシ!)
ショウシャ、セシリア・オルコット
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/08(水) 22:23:18.96 ID:szAHTUIgo
セシリア「……」
シャル「……」
セシリア「何故?」
シャル「え……?」
セシリア「何故、手を抜きましたの!?」ガンッ
シャル「くっ……!」
セシリア「どこまで、私を侮辱する気ですの……! 貴女という人は……!」
シャル「手を、抜いてなんかいない……」
セシリア「嘘ですわ! 射線も出鱈目、固有である武器の切り替えもまともにしない! これの何処が手抜きでないと……!」
鈴「ちょ、ちょっとセシリア、落ち着きなさい!」
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/08(水) 22:26:07.93 ID:szAHTUIgo
セシリア「落ち着くなんて出来るはずがありませんわ!」
セシリア「わざと私に負けて……勝ちを譲った気でいますの!?」
シャル「……」
セシリア「何か仰ったらどうです!」
鈴「セ、セシ」
一夏「セシリア!!!」
セシリア「一夏、さん……」
一夏「セシリア、手を放すんだ。無防備な相手に、ISで掴みかかってどうするんだよ」
セシリア「……っ」パッ
一夏「シャル。誰の目から見ても、さっきのお前は万全じゃなかった。 何か理由でもあったのか?」
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/08(水) 22:28:52.15 ID:szAHTUIgo
シャル「何でも、ないから……」
一夏「……そうか、なら良いんだ。体調にも気を付けろよ」
シャル「……」コクッ
鈴「あっさり帰しちゃったじゃない」
一夏「本人が、何もないって言ってるからな」
鈴「それもそうね。締め上げて吐かせるわけにもいかないし」
セシリア「……」
鈴「で、セシリアさ。気持ちは分かるけど、もうちょっと落ち着きなさいよ」
セシリア「……そんなことを言われましても」
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/08(水) 22:32:41.15 ID:szAHTUIgo
鈴「だからって、掴みかかることはないわよ。あれやって、シャルロットが本気出してくれる?」
セシリア「……」
鈴「確かにシャルロットは悪い。でもセシリアも悪い。とりあえずは謝って、それから次の事よ」
セシリア「はい……」
鈴「やれやれ……っていうか一夏も何か言いなさいよ」
一夏「大体鈴が言ってくれた。サンキュ」ニコリ
鈴「……む」
一夏「ん?」
鈴「っさい。うっさいばーか///」
一夏「ま、またか!?」
鈴(コイツ、今までこんな顔を振り撒いてたのね……確かにこれは厄介……)
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/08(水) 22:35:08.97 ID:szAHTUIgo
鈴「誰がクラス代表になるのかは知らないけど、あたしがボコボコにするから!」
一夏「まぁ俺だろうからな。よろしく」
セシリア「一夏さん! 私を忘れてはいませんこと!?」
一夏「忘れてないって。でも俺が勝つんだよ」
セシリア「い……言いましたわね!? 覚悟なさい!」
一夏「おう。楽しみにしてるぜ」
セシリア「ふん! クラス代表になって鈴さんをボコボコにするのは、私、セシリア・オルコットですわよ!」
一夏「鈴をボコボコにするのはこの俺、織斑一夏だけどな」
鈴「アンタ達……今ここで決着つけてやっても良いわよ……!?」
セシリア「ふふっ、楽しみは後に取っておきましょう?」
鈴「ええ……楽しみにしといてあげるわ……!」
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/08(水) 22:37:02.76 ID:szAHTUIgo
セシリア「それでは、私は先に戻らせて頂きますわ」
セシリア「観覧席から、一夏さんを見ています」
一夏「おう」
セシリア「応援しておりますわ、一夏さん……」ヒラヒラ
鈴「……またしても私と一夏を二人で残したわけだけど」
鈴「良い度胸してるわセシリア」
箒「まったくだな」
一夏「お、来たか箒」
箒「次の相手は私だろう。呑気にセシリアとお喋りしている場合か?」
一夏「それでも負けないぜ。セシリアに言い切っちまったからな」
197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/08(水) 22:39:59.34 ID:szAHTUIgo
箒「」イラッ
箒「いいだろう。だが、クラス代表になって鈴を」
鈴「わーわー! 箒までそれを言わないでよ! アンタ話を最初から聞いてたでしょ!」
箒「ふふっ……あ、いや、すまない」
鈴「……いいわよ、謝らないでも。頑張りなさいよ、箒」
箒「ああ」
一夏「箒を贔屓するのかよ……」
鈴「諸事情により、ね」
鈴「それじゃね。あたしは戻ってるから」
一夏「またあとでな」
鈴「はいはい」
198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/08(水) 22:42:26.09 ID:szAHTUIgo
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鈴「……セシリア、ちょっとは落ち着いてもらえたかなー……」
鈴「第一、結構気遣ってやってんのに、報酬は一夏スマイル一回」
鈴「……はぁ」
鈴「なんだろ、辛いなぁ……」
鈴「あたしだって、それなりに頑張って……『それなり』だから駄目だったのよね」
ラウラ「なんだ、鈴も箒と同じで未練タラタラなのか?」
鈴「ラウラ……ええ、そうみたい。情けないったらありゃしないわよ」
鈴「あたしも、まだまだ子供ね」
ラウラ「そんなありもしない事で、自身を卑下することはないぞ」
鈴「あっはっはー……ラウラに励まされたか」
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/08(水) 22:46:27.40 ID:szAHTUIgo
鈴「そういうラウラはどうなの? 未練ある?」
ラウラ「……複雑だ。ただ、もうどうしようもない事を引き摺る必要性も無い」
ラウラ「少しでも前向きになろうと努力しているところだ」
鈴「……まいったなぁ、ラウラ……すごいよ……」
鈴「箒と、ラウラだったのよね……セシリアが苛められて、助けようって立ち上がったの」
鈴「……あたしは、ただの馬鹿よ……」
ラウラ「もう過ぎたことだ。セシリアも許してくれている」
ラウラ「それに、私の主観だが、鈴は十分に魅力的な女だと思うぞ」
鈴「……は?」
ラウラ「?」キョトン
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/08(水) 22:49:19.21 ID:szAHTUIgo
鈴「な、なによそれ///」
ラウラ「女の私から見ても、非常に好ましい。素直にそう思える」
鈴「あぁ、そういうことね……」
ラウラ「皆、個性があるんだ。ただ、誰を選ぶかは嫁次第なのだが」
鈴「結局は、一夏があたしの魅力に気付かなかっただけ、ってわけね」
ラウラ「そういうことになるな」
鈴「あの馬鹿、後で後悔するといいわよ」フンッ
ラウラ「そうしていろ。暗い顔は、鈴には似合わない」
鈴「……ありがとっ。ラウラも十分魅力的よ」
ラウラ「そうか? 鈴はともかく私は……」
鈴「だーっ! 卑下するなって、さっき自分で言ったばかりじゃない!」
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/08(水) 22:52:38.88 ID:szAHTUIgo
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/08(水) 22:52:38.88 ID:szAHTUIgo
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シャル(やっぱり、こんなのじゃ罪滅ぼしにもならないのかなぁ……)
シャル(僕がやったことを考えれば、そんな簡単に許されていい訳ないのに)
シャル「はぁ……」
千冬「盛大な溜め息だな」
シャル「織斑先生……」
千冬「景気が悪くて結構だが、辺りの者まで下げるような真似は止めろ」
シャル「そう、ですね」
千冬「……さて、何故手を抜いたかだが、償いのつもりか?」
シャル「手、抜いていませんから」
千冬「手を抜いた理由を聞いているのだが」
202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/08(水) 22:59:58.81 ID:szAHTUIgo
千冬「まぁいい。一夏を持っていかれて腐るかどうかは本人次第だ」
千冬「私としては、それでも尚、正攻法で奪い返そうとする者の方が好みだがな」
シャル「……駄目です。僕は」
千冬「やれやれ……私は小姑として、オルコットを徹底的にいびるつもりでいる。隙あらば入り込んで来い」
千冬「もっとも、一夏は大切な弟だ。そう簡単には渡さんが」
シャル「……ブラコン」
千冬「家族の……弟のことが大切で、何か悪いか?」
シャル「別に悪くないですよ。ぽろっと本音が出ただけです」
千冬「普段から、私はそのように思われていたのか?」
シャル「そこまでは。仲が良いなぁとは思ってましたけど」
千冬「言ってくれるな……」
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/08(水) 23:07:14.81 ID:szAHTUIgo
千冬「私からの話はそれくらいだ。後は、デュノア次第だぞ」
シャル「……もう手遅れですから」
千冬「手遅れではない。少なくとも、今日、もう一度チャンスが巡ってくるはずだ」
シャル「あはは……なんですかそれ」
千冬「先ほどの台詞、確かに聞いたぞ。手遅れでなければ、行動を起こすのだな?」
シャル「……」
千冬「……ふん」
シャル(チャンスって、何)
シャル(正攻法で奪い返す、って言われても分からないよ)
212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/10(金) 22:54:07.48 ID:DyykrnwXo
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千冬「勝者、セシリア・オルコット」
千冬「よって、お前がクラス代表だ」
シャル(……)
セシリア「織斑先生、その前に一つ宜しいでしょうか?」
千冬「言ってみろ」
セシリア「辛くも勝利を収めはしましたが、一つだけ納得の行かないことがありますわ」
セシリア「シャルロットさん。貴女に再戦を申し込みます」
シャル「……!?」
ザワッ……!
千冬「……だそうだが、デュノア」
213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/10(金) 23:05:23.20 ID:DyykrnwXo
シャル「ちょっと待って、セシリア」
シャル「話が全然読めないよ。何でそうなるの?」
セシリア「先程言った通りですわ。貴女との試合だけは納得が行きません」
セシリア「クラス代表と言われても、素直に受け取れませんわ」
千冬「デュノア」
シャル(織斑先生……こうなるの分かってたの?)
シャル「で、でも……」
セシリア「私は、貴女がこの申し入れを受けてくれない場合、クラス代表を辞退致しますわよ」
シャル「そんな……!」
セシリア「……」
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/10(金) 23:09:25.80 ID:DyykrnwXo
―――――
千冬『両者、準備の出来た方から出てこい』
セシリア「分かりましたわ」
シャル「……はい」
セシリア「さ、私は先に行きますわよ」
シャル「……セシリア」
セシリア「はい?」
シャル「セシリアは……僕のこと」
セシリア「友人として、大切に思っておりますわ」
シャル「……」
セシリア「全力の貴女に勝たないと……私は胸を張って、一夏さんとお付き合いが出来ません」
215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/10(金) 23:13:05.52 ID:DyykrnwXo
セシリア「納得しろとは言いませんわ。結局は、私自身の為」
シャル「ずるいよ……セシリア……」
セシリア「……そう、私は、卑怯な女ですわ」
セシリア「一夏さんとお付き合いさせて頂く前は、ただ醜く一夏さんを求めていました」
セシリア「そして今は、貴女の想いを台無しにしてまで、自分の優位性を誇示しようとして……」
セシリア「……私は、掴んだ一夏さんを手放すつもりなんて、ありませんわ」
セシリア「さあ、私の踏み台になってくださいな」
シャル「……踏み台にはならない。セシリアがなってよ」
セシリア「……」
216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/10(金) 23:17:23.13 ID:DyykrnwXo
シャル「いいよ。相手になる」
シャル「セシリアが、全力の僕と戦いたいならそうする」
シャル「僕だって……セシリアに負けっ放しは嫌だよ。セシリアを完膚なきまでに負かして、一夏に失望してもらおう」
セシリア「やっとその気になって頂けましたか」
シャル「……セシリア、一言だけ、許してね」
シャル「ごめん」
セシリア「シャルロットさん……」
シャル「さ、僕から先に出るね。危ないから下がってて」
シャル「セシリア。負けないよ」
セシリア「……ええ。私も負けませんわよ」
217 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/10(金) 23:20:14.33 ID:DyykrnwXo
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―――――
一夏「……」ソワソワ
箒「す、少しは落ち着かないか」
ラウラ「箒こそ落ち着け。今更私達が何かを変えられるわけではないだろう」
一夏「そ、そうだな。そうだよな」
箒「い、いや、私は元から落ち着いているぞ?」
ラウラ「……ん、二人が出てきたようだ」
一夏「……あ……」
箒「どうした?」
一夏「二人共……なんて言うのかな、良い顔をしてる気がするんだ」
箒「言われてみれば……」
ラウラ(シャルロット……)
218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/10(金) 23:22:30.75 ID:DyykrnwXo
千冬「試合、開始!」
セシリア「先手必勝! 頂きますわよ!」ドンドンッ
シャル「そんなもの!」グンッ
セシリア(距離を詰めてきた……? 近接戦闘に持ち込むつもり?)
セシリア「そうはさせません! 撃ち落とさせて頂きますわ!」
シャル「たあああっ!!!」
シャル(少しは貰っても構わない! まずはセシリアに張り付く!)
セシリア「くっ……! 最初からシールドは放棄するつもりですわね!?」
セシリア(防御と回避を捨てられた以上、止められませんわ……寄られる前に削り切るしか!)
シャル「……捕まえたっ!!!」
セシリア「く……!?」
219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/10(金) 23:23:40.37 ID:DyykrnwXo
シャル「この距離、どうする? ミサイルは自分を巻き込むし、ブルーティアーズもしっかり狙いを定めないと、自分に当ててしまう」
シャル「レーザーライフルは小回りが利かないし、そもそもセシリアは遠距離の方が得意だよね?」
セシリア「丁寧なご説明、感謝致しますわ」フッ
シャル(ライフルを戻した!? 何を!?)
セシリア「おおよそは、当たりですわよ!」ブォンッ
シャル「なっ……近接ブレード……!?」ギィン
シャル(確かにブルーティアーズの装備にはあったけど……何故自分から格闘戦を……)
シャル「……!?」
鈴「ちょ、ちょっと一夏! あれって……!」
箒「間違いない……雪片弐型だ……」
一夏「……」
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/10(金) 23:27:31.43 ID:DyykrnwXo
シャル「な、何でセシリアが雪片弐型を……」
セシリア「理由は話さなくてもお分かりですわよね?」
シャル「いつの間に一夏から……いや、そもそも零落白夜は白式のワンオフ・アビリティーで……!」
セシリア「考えてる時間なんて、ありませんわよ!」
シャル(……落ちつくんだ。いくら雪片弐型でも、使い手がセシリアなら宝の持ち腐れ……! ブレードの扱いなら僕の方が上……)
シャル「くっ……!」ガキンッ
シャル(何で……? 動きは速いし、振りも真っ直ぐで迷いが無い……!)
セシリア「一夏さん直伝! 特訓の成果、見せますわ!」
シャル(……こっちのシールドはある程度削られているから、防御は駄目。絶対回避が要求される)
シャル(距離を取る? そうすればさっきの捨て身は完全に無駄になる! しかもセシリアの得意な遠距離戦!)
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/10(金) 23:29:39.67 ID:DyykrnwXo
セシリア「……ねえ、シャルロットさん?」ブォンッ
シャル「……喋ってる暇、あるの?」
セシリア「やはり手に馴染みますわ。一夏さんと同じ武器というのは、嬉しいものですわね」
シャル「……」
セシリア「それも一夏さんの指導の賜物ですわ。私も、ここまで出来るとは思っていませんでした」
シャル「一夏一夏一夏……うるさい……」
セシリア「なら、無理矢理にでも口を塞がせれば良いでしょう?」
シャル「……」
セシリア「はぁっ!!」ブンッ
シャル(今だ!)
シャル「言われなくても、塞ぐよ!!!」ジャキ
セシリア(く……パイルバンカー!?)
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/10(金) 23:32:26.00 ID:DyykrnwXo
シャル「油断し過ぎ!」ドズン
セシリア「ぐっ……?」
シャル「このまま、一気に撃ち抜く!」
セシリア「……ええ……受けて立ちますわ」
セシリア「全砲門、開きますわよ!」
シャル(この距離で!? でも、関係無い!)
シャル「ああああああっ!!!」
千冬(まずい……!)
千冬「両者、今すぐ攻撃を止めろ!!!」
山田「二人とも、試合を中止してください!」
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/10(金) 23:45:55.08 ID:DyykrnwXo
・
・・・
・・・・・
・・・・・・・
セシリア「ん……」
シャル「おはよう、セシリア」
セシリア「シャルロットさん……?」
シャル「ごめんね、一夏じゃなくて」
セシリア「それは構いませんわ……私、気を失っていましたのね」
シャル「うん」
セシリア「クラス代表は……どうなりましたの?」
シャル「セシリアの勝ち。シールドは僕の方が先に切れたみたいだから」
シャル「織斑先生、カンカンだった。『馬鹿みたいなチャンバラをしてどうする。他の生徒の参考にならないだろう』だって」
シャル「……僕も正直、セシリアらしくないなとは思ったよ」
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/10(金) 23:48:06.24 ID:DyykrnwXo
シャル「最後だってそうだよ。確かにシールドを先に削れば勝ちだから、自分を巻き込んでもやれば勝てるけど」
セシリア「あれで構いませんわ。プライドを捨ててでも、一夏さんを渡したくないというアピールですわよ」
シャル「……」
セシリア「一夏さんは……渡しません」
シャル「うん……僕は本気だったよ。本気を出してセシリアに負けたんだ」
セシリア「……シャルロットさん。先ほどは、貴女に酷い事を……」
セシリア「試合中もそうですわね。言葉での攻撃も、行いました。申し訳ありませんでしたわ」
シャル「ううん。僕の方こそごめん」
セシリア「ならこれでもう。お相子ですわね」
シャル「そうだね」
セシリア「これからはまた……今までのように」
シャル「……うん、ありがとう。セシリア……」
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/10(金) 23:52:17.90 ID:DyykrnwXo
シャル「……一つだけ、聞いてもいいかな?」
セシリア「どうぞ?」
シャル「雪片弐型、なんだけど」
セシリア「ああ、あれはよく出来たレプリカですわ」
シャル「え……?」
セシリア「形だけでなく、能力発動時のエフェクトまで完璧に再現致しましたわ」
シャル「そんなの、よく作ってくれたね……」
セシリア「そこはまぁ、人脈ですわよ」
シャル「びっくりさせないでよ……何て演出仕掛けてくるんだ、って思った」
セシリア「申し訳ありませんでしたわ。でも、効果は抜群でしたでしょう?」
シャル「うん……ね、セシリア」
セシリア「はい?」
シャル「一回貸してほしい、って言ったら……怒る?」
セシリア「ええ。勿論、怒りますわよ♪」
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/10(金) 23:54:22.22 ID:DyykrnwXo
シャル「だよね……」
セシリア「まぁ、私もほとんど使う機会は無さそうですわ」
セシリア「でも、そこは特権として、黙認して頂きたいですわね」
シャル「……セシリアには敵わないよ」
セシリア「他の女性には、負けたくありません」
シャル「そっか……」
シャル「じゃあ、僕は戻るよ。一夏を呼んでくるね」
シャル「一夏、僕とセシリアに仲直りしてもらいたくて、二人にしてくれていたんだ」
セシリア「そうでしたの……」
シャル「セシリア、おめでとう。クラス代表の事も、一夏の事も」
セシリア「はい。ありがとうございます」
シャル(心からそう思えるよ。ありがとう、セシリア)
227 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/10(金) 23:57:01.24 ID:DyykrnwXo
一夏「セシリア、お疲れ」
セシリア「ありがとうございます、一夏さん」
一夏「でも、あの時は正直焦ったぜ。無茶し過ぎだろ」
セシリア「負けたくなかったのですわ。一夏さんとの約束でしたもの」
一夏「そうだな。俺が知らないセシリアを知ることが出来たし、結果オーライだ」
一夏「教えてる時はそうも感じなかったけど、遠くから見るとすげえ新鮮だった」ギュッ
セシリア「あら……?」
一夏「っと、嫌か?」
セシリア「まさか。ただ、随分と自然に手を握れるようになりましたわね……」
一夏「まあな」
セシリア「最初の頃からは、想像も出来ません」
一夏「あぁ、あの時は汗が、汗が、って二人で慌ててたっけな」
セシリア「ふふっ……あの気持ち、忘れたくは無いですわ」
228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/11(土) 00:04:23.93 ID:zdeQAJ8Ro
セシリア「さ、一夏さん。私が勝ちましたので、何かご褒美を頂けません?」
一夏「お、良いぜ。何が欲しい?」
セシリア「……手を繋いだら、次は……」
一夏「あ、ああ……」ギシッ
セシリア「……///」
一夏「……///」
セシリア「その、そんなに近くで見つめられると……///」
一夏「……悪い……えーと、いいか……?」
セシリア「は……はい///」
229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/11(土) 00:07:23.87 ID:zdeQAJ8Ro
一夏「……///」
セシリア「……///」
一夏「も、もう一回寝た方がいいんじゃないか? 気を失っていたんだし///」
セシリア「そ、そうですわね!それでは///」ガバッ
一夏「お、おやすみ、セシリア!」
セシリア「……」
一夏「……」
セシリア「……やっぱり、嫌」
一夏「……え?」
セシリア「帰って、欲しくないですわ。私は、一夏さんともっと話の続きがしたくて……」
一夏「……分かったよ、セシリア。もっと傍に居るから、な」
セシリア「はい……一夏さん……」
230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/11(土) 00:09:48.66 ID:zdeQAJ8Ro
―――――
セシリア「一夏さん♪ あ~ん♪」
一夏「あーん……んぐんぐ……うん、大分マシになってきたな」
セシリア「本当ですの? うふふっ、良かったですわ♪」
鈴「『大分マシ』って言ってたじゃない。一夏。口直しに酢豚食べる?」
セシリア「駄目ですわ。私も、また別のメニューを用意していましてよ?」
ラウラ「同じ物ばかりでは飽きるのではないか?」
セシリア「失礼ですわね! ちゃんと中身を変えてますわよ!」
箒「ほら一夏。飲み物だ」
セシリア「箒さん!? 一夏さんのお飲物は私が注ぎますわ! 下がってください!」
シャル「まぁまぁ。落ち着いて食事を楽しもうよ」
セシリア「実の所、貴女が一番油断なりませんわよ!」
シャル「これは厳しいなぁ」
231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/11(土) 00:13:40.31 ID:zdeQAJ8Ro
セシリア「それよりも……一夏さん!? そこはしっかりと断ってください!」
セシリア「あまりの態度に、私も自信を無くしますわよ!」
一夏「少しは落ち着けって。慌てなくても、俺はセシリアが好きだからな」
セシリア「なっ……!?///」
鈴「はぁー……」
ラウラ「」イライラ
箒「」フラリ
シャル「さすが一夏。そのサラッとした感じが良いよね」
セシリア「そ、そんな言葉で簡単に手懐けられる私ではありませんわよ」
一夏「ならどうりゃいいんだ?」
セシリア「え、え~と……それは~……そう! 今ここで私とキスを……はっ!?///」
232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/11(土) 00:16:54.80 ID:zdeQAJ8Ro
一夏「……マジかよ」
シャル「マジらしいよ一夏。大丈夫、僕はしっかり見てるからね」
一夏「いや、それはさすがに……」
セシリア「こうなったら、もうヤケクソですわ」ガシッ
一夏「え……いやちょっと待てセシリア! 落ち着いて……!」
セシリア「落ち着ける訳がありませんわー!!!」
一夏「おああああっ!」
シャル「あーあ……本当、やれやれだよ」
シャル「二人共、お幸せにね」
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/11(土) 00:18:26.00 ID:zdeQAJ8Ro
おしまい
キリのいいとこだし
一夏とセシリアを全然いちゃいちゃさせられてないのは反省点
キリのいいとこだし
一夏とセシリアを全然いちゃいちゃさせられてないのは反省点
SS速報にスレを立ててログ置いてくれた人、本当に感謝してる