未来へのストローク
◆ ◆ ◆
人生は
むつかしく解釈するから
分からなくなる。
――――武者小路実篤
むつかしく解釈するから
分からなくなる。
――――武者小路実篤
◆ ◆ ◆
警察署に入った事なんて今まで一回もなかった。
交番に落し物がないか聞きに行ったり道に迷ったからお巡りさんに聞いたことはあるが、警察署に入った事なんてなかった。
犯罪を起こすことなんてなかったし、巻き込まれるような事も今までなかったから当然と言えば当然なんだけれども。
交番に落し物がないか聞きに行ったり道に迷ったからお巡りさんに聞いたことはあるが、警察署に入った事なんてなかった。
犯罪を起こすことなんてなかったし、巻き込まれるような事も今までなかったから当然と言えば当然なんだけれども。
まさか、こんな場面で人生初めての警察署に入るだなんて思ってもいなかった。
だが、そこには自分たちを守ってくれる警察官の人なんかいない。
受付の人だっていない、一般のお客さんだっていない。
そこにあるのは、ただ形だけ残っている警察署という建物だけだった。
自動ドアは普通に開くし、エスカレーターも動いている。
普通に、どこにでもありそうな警察署だという感じだ。
だが、そこには自分たちを守ってくれる警察官の人なんかいない。
受付の人だっていない、一般のお客さんだっていない。
そこにあるのは、ただ形だけ残っている警察署という建物だけだった。
自動ドアは普通に開くし、エスカレーターも動いている。
普通に、どこにでもありそうな警察署だという感じだ。
――――先ほども言った、誰もいないという点を除いてはだが。
「……保健室みたいなとこ、ないかな」
保健室、というよりは消毒液とかそういうものが置いてある場所だ。
警察署にだったらある、と思うのだ。
殴られた怪我はそう酷くはないが、とっておいて損はないと考える。
警察署にだったらある、と思うのだ。
殴られた怪我はそう酷くはないが、とっておいて損はないと考える。
そう思いながら警察署内のマップを見つけて観察する。
……だが、どこにもそれに値するような場所は見つからない。
……だが、どこにもそれに値するような場所は見つからない。
春日未来にとっては知らない事ではあるが、警察署には基本医務室のような場所はない。
医師がいる警察署もあるが、それは基本的に『監察医』がメインであり普通の医者が使うような場所はない。
色々な場所を探せばあるかもしれないが、基本的に見つける方が苦労すると言っても過言ではないのだ。
医師がいる警察署もあるが、それは基本的に『監察医』がメインであり普通の医者が使うような場所はない。
色々な場所を探せばあるかもしれないが、基本的に見つける方が苦労すると言っても過言ではないのだ。
「……ない、のかな」
マップから目を離して、近くに置いてあったソファに飛び込む。
柔らかい感触ではあったが、飛び込んだ際に殴られた場所が痛んだ。
その痛みも徐々に消えてまた無くなってくるが、完全には消えない。
最初よりはだいぶ良くなったが、完全に痛みは消えてくれない。
柔らかい感触ではあったが、飛び込んだ際に殴られた場所が痛んだ。
その痛みも徐々に消えてまた無くなってくるが、完全には消えない。
最初よりはだいぶ良くなったが、完全に痛みは消えてくれない。
「……痛いなぁ」
少し前の事である。
仲間に、傷をつけられた。
それはいつか消えていく痛みだとしても、今この時はとてつもない痛みなのである。
心のどこかで信じていた、皆で協力してこの殺し合いを止めて脱出するという夢は消えたのだ。
仲間に、傷をつけられた。
それはいつか消えていく痛みだとしても、今この時はとてつもない痛みなのである。
心のどこかで信じていた、皆で協力してこの殺し合いを止めて脱出するという夢は消えたのだ。
夢を見る少女に叩きつけられた現実は、あまりにも重かった。
ずっと一緒にアイドルをやってきた仲間が死んでいる。
それはとても悲しく、悔しい事だった。
それはとても悲しく、悔しい事だった。
「どうしたら、良かったのかなぁ」
どうすればいいかなんて、わからない。
あの時紗代子さんを止める事は、間違いなく出来なかっただろう。
自分ひとりの力じゃ、何一つできなかった。
そう思うと、涙が零れてくる。
あの時紗代子さんを止める事は、間違いなく出来なかっただろう。
自分ひとりの力じゃ、何一つできなかった。
そう思うと、涙が零れてくる。
「……春香さん」
彼女なら、どうしただろう。
間違いなく紗代子さんを助けようとしたはずだ。
だが自分にはそんな力はない。
間違いなく紗代子さんを助けようとしたはずだ。
だが自分にはそんな力はない。
助けたくないわけがない。
あんな事をしたとしても紗代子さんは仲間なのだ。
同じ765プロの仲間なのだ。
なんとかして、助けたい。
あんな事をしたとしても紗代子さんは仲間なのだ。
同じ765プロの仲間なのだ。
なんとかして、助けたい。
だが、どうすればいいかなんてわからない。
彼女を止める方法など今の自分には持ち合わせていないから。
彼女を止める方法など今の自分には持ち合わせていないから。
「……」
真っ直ぐな彼女ですら、どうしたらいいかわからなくなる。
それほど、この殺し合いと言う場は恐ろしい。
優しく時に熱かった少女を変貌させて。
どんな時でも前向きに真っ直ぐでいた少女を折れそうにさせる。
それほど、この殺し合いと言う場は恐ろしい。
優しく時に熱かった少女を変貌させて。
どんな時でも前向きに真っ直ぐでいた少女を折れそうにさせる。
それが『バトルロワイアル』である。
その事を今まさに痛感させられていた。
ふと時計を見る。
時刻は既に12時を指そうとしていた。
時刻は既に12時を指そうとしていた。
「……あ」
もうこの殺し合いが開始してから6時間が経つ。
あっという間の様な気はするが、考えてみれば色々あった。
コンサートホールでこの殺し合いに立ち向かう決意をして。
紗代子さんに会って現実を知って。
今私はここでただ座っている。
あっという間の様な気はするが、考えてみれば色々あった。
コンサートホールでこの殺し合いに立ち向かう決意をして。
紗代子さんに会って現実を知って。
今私はここでただ座っている。
「……みんな、大丈夫かな」
春香さんは死んだ、そう思っても間違いはない。
でも、他の人が少しでも生きていてほしいと願う。
ただ、今はそれだけしか出来なかった。
でも、他の人が少しでも生きていてほしいと願う。
ただ、今はそれだけしか出来なかった。
――――そして3つの時計の針が、重なった
【一日目/昼/F-3警察署】
【春日未来】
[状態]健康、深い悲しみ
[装備]なし
[所持品]支給品一式、ランダム支給品(0~1)
[思考・行動]
1:皆でまた、楽しくアイドルがしたい
2:皆を探してプロデューサーさんを止める
3:紗代子さんを、助ける?
[状態]健康、深い悲しみ
[装備]なし
[所持品]支給品一式、ランダム支給品(0~1)
[思考・行動]
1:皆でまた、楽しくアイドルがしたい
2:皆を探してプロデューサーさんを止める
3:紗代子さんを、助ける?
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