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りんごのうた

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りんごのうた

めしませ つみのかじつ


   ◇   ◇   ◇


少女が歩いている。
彼女は元来、明るく溌剌とした少女であった。
だが、今の彼女の足取りは重く、活力も消え失せている。

休息を終えた亜美は武器を探すべく、歩を進めていた。
策も当てもありはしないが、前進しなければ狩られるのみ。
木々が生い茂る道の中、亜美は辺りを見回す。
都合よく武器が落ちていた、ということは当然なかった。

生きて帰るには……日常へと戻る為には殺すしかない。
希望なんて都合のいいものなどありはしない。

そうして、不安と不満に飲まれながら歩いていると……あった。武器が。
掘削作業などに広く用いられる道具、鶴嘴だ。
武器を奪われ、困り果てていた亜美にとっては、これ以上ない幸運と言えるだろう。


――その武器が別の誰かの物でなければの話だが。

「……ノリーじゃん。元気?」
「亜美……」

鶴嘴の持ち主は福田のり子だ。
この様子だと、彼女も殺し合いに乗っているのだろう。

「で、それで亜美をサクッとヤッちゃうわけ?」
「……ごめん」

――やっぱりそうか。
殺されそうだというのに、亜美は少しだけ嬉しかった。
自分と同じく現実を受け止めている仲間に初めて出会えたから。

「別に謝らなくていいよー。ここではそれが普通なんだしさ。でも――」

言うが早いか、亜美はすれ違い様に勢いよく駆け出す。

「ッ、しまった!」
「亜美もそう簡単には殺されてあげないけどね!」

頼みの綱の鋸がない以上、のり子を真っ向から倒すことは不可能だろう。
ならばせめて逃げるしかない。
うまいこと撒くことが出来れば御の字。
逃げている間に逆転出来るような転機が訪れれば尚良い。
とにかく無心で走るより他なかった。



結果はそこそこ順調だった。
のり子も負けじと追いかけて来てはいるものの、徐々に差を開き始めている。
このまま走り続ければ逃げ切れそうだ。

「っとと、うあうあ~!」

――そのはずだった。
後ろを気にしながら走るあまり、亜美は躓いてしまった。
勢いよく地面を滑る。

「はは……やっぱりね……」

自嘲気味に亜美は笑う。
とうとうのり子に追いつかれてしまった。
これから亜美がどうなるか、それは言うまでもない。

「……ごめんね」

のり子は転がっている亜美の元へゆっくりと近づく。
そして、鶴嘴を持った両腕を振り上げた。


「やっぱり、希望なんてなかったじゃんか……」






「――痛ッ!?」

亜美に鶴嘴が突き刺さることはなかった。
のり子は何かが原因で腕を痛め、鶴嘴を落としたのだ。
鶴嘴と共に何か別の物が亜美の近くへと落ちる。

「これって……」

落ちた物に目をやると、それは野球に使うボールだった。
誰かがのり子へと向けて投擲したのだろうか。

「……追いかけて来てたのか」

のり子が前方を睨みつける。
亜美もその方向へと視線を向けると、二人の少女が立ちはだかっているのが確認できた。

「のり子ッ!」
「亜美シショー、大丈夫かい?」

永吉昴木下ひなただった。
彼女たちが亜美を助けたようだ。
昴がボールを投げていなければ、亜美は今頃天へ昇っていただろう。

「亜美!逃げろ!」

条件反射的に体が動いていた。
声を聞き、一目散に駆け出す。

「あ、アタシの鶴嘴!」

のり子に武器を取らせまいとする防衛本能からか、あるいは武器が欲しいという強い思いからか。
亜美は落ちた鶴嘴を抜け目なく回収していた。
のり子が気付いた頃には時既に遅く。
亜美の姿はどんどん小さくなっていった。


   ◆   ◆   ◆


「昴……ッ!何度も何度も……!」
「ああ、何度だって止めてやる!お前を人殺しになんてさせるもんか!」

鋭くも悲哀を帯びた眼差しでのり子を見据えながら、昴は歩み寄る。

「のり子、お願いだ。オレと……オレたちと一緒に来てくれ」

三度差し伸べられた手。

掴みたかった。
けれど、眩しさのあまり掴むことが出来なかった救いの手。
それは真正面から受け止めることを恐れ、のり子が置き去りにした光。

のり子は一瞬躊躇った後、その手に応えるように、昴の元へと向かう。
そして光へと手を伸ばし……過ぎ去った。
彼女の手は空ではなく、昴の肩を掴む。

「アタシは……もう逃げない」

瞬間、昴の視界が歪んだ。
のり子が昴に向けて頭を叩きつけていた。

「これがアタシの答えだよ」

――皆を殺して生き残る。
躊躇いこそあれど、結果的にのり子の意志は揺るがなかった。

覚束ない足取りの昴に追い討ちをかけるべく、のり子は更に迫る。
けれど、近づけない。
いつの間にか体が重くなっていた。

「昴ちゃんに乱暴しないでぇ……!」

異変の正体はひなただった。
昴に近寄らせまいと必死にしがみついている。

それでも、のり子は止まらない。
絡み付く腕を払い除け、その勢いでひなたを突き飛ばす。

「――おい」

前方から声がかかる。
のり子が声の元へと向き直った刹那、彼女の頬に鋭い痛みが走った。

「言っただろ、何度でも止めるって。ぶん殴ってでも連れて帰ってやる!」
「ぐっ……このわからず屋ァ!」
「そっちこそ!」

言うが早いか、拳の応酬が始まった。
それは殺し合いと言うにはあまりにも不恰好な、二人の少女による喧嘩だった。


   ◆   ◆   ◆


「はぁっ……はぁっ……こ、ここまで来れば、大丈夫っしょ……」

全速力で走り続けた亜美は息を切らす。
辛くも難を逃れたことにより安心したのだろうか。疲れがどっと押し寄せてきた。
風花に鋸を没収された時の焦りも相当なものだったが、実際に殺されかけるのとでは比較にならない。
今自分が生きていることに改めて安堵する。


「――あの二人、どうなったのかな」


息を整えている最中、ふと自分を助けてくれた二人のことが頭に浮かんだ。


「これで……よかったんだよね……」


折角逃げ果せたのに、今更彼女たちの動向を気にする必要もない。
生還が目的なら、無理に手間を増やさずとも良いのだから。
幸い武器も手に入ったのだし、ここからはより慎重に行動するのも悪くないだろう。


「でも……」


絶体絶命の危機に陥ったものの、昴たちの介入により亜美は生き延びることが出来た。
だが彼女らはどうか。
亜美の代わりにのり子と交戦し、今にも命を落とす寸前なのではないか。


「――やっぱり、行くしかないよね」


ならば、ここで無視を決め込んでいる場合ではない。
機を逃しては手遅れになる。
亜美はゆっくりと、しかし確実に来た道を戻って行った。


   ◆   ◆   ◆


「ぁ……すばる……ちゃん……」

戦局は絶望的だった。

ひなたは散々に打ちのめされ、倒れ伏している。
彼女の絹のように滑らかな肌も、今や傷と痣で覆われてしまった。

「がっ……ぁ……はな、せ……」
「くぅっ……このっ、大人しくしろっ!」

昴も抵抗こそしているが、のり子の腕に首を締め上げられ、苦しみ悶えている。
どちらが有利かなど、火を見るより明らかだ。

初めはほぼ互角だった。
殴り殴られ、互いに激しい攻防を展開していた。

しかし、徐々に差が現れ始める。
昴は元より男勝りではあったものの、本質はあくまで15歳の少女に過ぎない。
喧嘩など無縁の世界で暮らしてきたひなたについては言うまでもないだろう。

一方、のり子は昴やひなたより体格で大きく勝り、更には格闘技にも通じている。
そんな彼女たちが真っ向から戦えばどうなるか。
結果は見ての通りである。

「すばる、ちゃんを……助けんと……」

やや離れたところで未だ交戦中の二人を見つけ、なんとかして体を起こそうとする。
ひなたからのり子をなるべく遠ざけようと昴が立ち回った為、少し距離がある。

今、のり子の眼中には昴しかいない。
助けるなら今が好機だ。

しかし、ひなたには力がない。
出せる力を全て振り絞ってものり子を止めるには及ばず、敗北してしまった。
何度も殴られ、満身創痍となった今、彼女に打つ手はない。
かといって、このまま黙って見ていても状況は悪化するばかりだ。

「したけど……どうすれば……」










「――ぁ」

あった。
昴を助ける力が。
のり子を打ち倒す力が。

ひなたは重い体を引き摺り、放り出された荷物へと手を伸ばす。
雑多な中身を掻き分け、目当ての物を探し出す。

「あった……」

そして、彼女は『力』を掴んだ。

鞄から姿を現したのは一柄の出刃包丁。
刃物で刺されて無事な人間などまず存在しない。
ひなたに注意が向いていない今ならば、力量差を覆し、容易く勝利を与えるだろう。

「……」

しかし、それはひなたにとっての禁じ手。
相手を必要以上に痛めつけ、下手をすれば死へと追いやる過ぎたる力。
絶対に使わないと固く心に決めた力。

「あたしが……やるしかないんだべ……」

だが、これがなければのり子には勝てない。
今こうしている間にも、昴の命は刻一刻と削られている。
彼女を助ける為には強大な力に頼るしかない。
罪悪感を押し潰すように、ひなたは包丁の柄を強く握り締める。

ひなたを心身共に助け出してくれた命の恩人、永吉昴。
昴は必ずや殺し合いを打破し、皆を日常へと帰してくれるだろう。
皆の希望足りうる人材。
そんな彼女をここで失うわけにはいかない。

「……ッ」

しかし、仲間を刺そうとするひなたの姿を見て、皆はなんと言うだろうか。
劇場の仲間は……故郷の家族は軽蔑するだろうか。


昴は悲しむだろうか。


昴には死んで欲しくない。
けれど、皆が悲しむ姿も見たくない。
善悪と倫理の壁を前に、ひなたはエゴを押し通せずにいた。

「昴ちゃん……あたし、どうしたら……」




「お困りのようだね、ひなぴー」

背後から声が聞こえた。

「あ、亜美シショー……」

声をかけてきたのは先程逃げたはずの亜美だった。
こんな危ない場所に何故戻ってきたのだろうか。

「もしかして……あたしたちを助けに来てくれたんだべか……?」




「助ける?冗談っしょ?」

そう言い放つと、亜美は持っていた鶴嘴を両手で持ち直した。

「こんなチャンスほっとけないから戻って来ただけだよ」

理解が追いつかなかった。
チャンスとは何のことを言っているのか。
自分たちを助けに来てくれたのではないのか。
その鶴嘴で何をするつもりなのか。

「やばそうな二人が取っ組み合ってて隙だらけなんだよ?逃げちゃったらもったいないじゃん」
「もったいないって……何が……」
「まだわかんないの?ニブイですなぁ、ひなぴーは」



「昴くんたちをブッ殺すチャンスってこと」



聞き間違いではなかった。
確かに言った。昴たちを殺す、と。

昴たちに恩義を感じ、助太刀に戻って来た、ということでは断じてなかった。
亜美はこの先の戦いで脅威になりそうな二人をまとめて始末しようと戻って来ただけに過ぎなかったのだ。

「そんな……殺すなんて……」
「何?止める気?ひなぴーだって殺す気だったくせに」

そう言われ、ひなたは思わず息を呑む。

「亜美にはわかるよ。その包丁でノリーをブスッとヤッちゃうつもりだったんでしょ?」
「ちがっ……あたしは……」
「何が違うのさ。殺し合いに乗ってるヤツなら刺していいとでも言うわけ?そんなわけないっしょ。ひなぴーも立派な人殺しだよ」

何も言い返せなかった。
のり子を止める為、昴を助ける為とはいっても、のり子を刺そうと考えたことに相違ない。
そして、その過程で彼女を殺してしまう可能性があったこともまた事実。
亜美が来るのが遅ければ、ひなたは人殺しになっていたかもしれない。
その耐え難い事実は、受け入れるより他なかった。

「……やっぱしすごいなぁ、亜美シショーは。あたしじゃ敵わないべ」

どんな理由であれ、自分に言い訳をし、暴力を正当化しようとしていた。
それを見抜き、気付かせてくれた亜美を、ひなたは素直に称賛する。

「だけどさ、みんなに酷いことするのは思いとどまってくんないかなぁ」

仲間に刃を向けようとしたことは反省している。
それでも、昴を救いたい気持ちに偽りはない。
彼女はひなたにとっての希望なのだから。

「あのね、昴ちゃんならきっと皆を仲直りさせてくれると思うんだわ。
 わがままぬかしてるのはわかってるけどさ、どうかあの二人を――」

そう言いかけた途端、亜美の表情が大きく歪んだ。
その表情は、怒っているようにも、泣いているようにも見えて――


   ◆   ◆   ◆


あがッ……くそっ、離せ、この怪力女!

……ダメだ、抜け出せねえ。

オレは……ここで死ぬのか……?

のり子も、プロデューサーも助けられないまま……?

冗談じゃないぞ……!

こんな馬鹿げたこと……さっさとぶっ壊して、みんなで帰るんだ!

こんなところで止まってる場合じゃない……!

かはッ!?……ダメだ、もう息が……!

死にたくねえ……死にたくねえよぉ……ッ!

……ああ、なんか、目もぼやけてきやがった。

せめて……せめて、ひなただけでも……!

ひなた……オレのことは置いて逃げてくれ……!ひなた……ッ!


   ◆   ◆   ◆


「はぁっ……はぁっ……ようやく大人しくなったね……」

昴の抵抗がだいぶ弱々しくなり、のり子は一息つく。
後はもう時間の問題だろう。

(そういえば、ひなたはどこ行った……?)

昴と格闘していて気に留める暇がなかったが、気付けばひなたの姿が見当たらない。
腕の力を弱めることなく、のり子は辺りを見回す。

「あんなところに……ん?あれは……」

ひなたを見つけることは出来たが、彼女は何者かと問答している。
話し相手は先程鶴嘴を奪って逃走した亜美だった。
何故帰ってきたのかはわからないが、どうもあまり穏やかな様子ではない。

(何を話してるんだろう?)

まさか逆襲の為に戻ってきたのだろうか。
だとすればまずい。
先刻とは打って変わって、今度は生身であるこちらが不利なのだ。
いつでも動けるよう、のり子は注意深くやり取りを見守る。

「――なッ!?」

だがその心配は稀有に終わった。
いや、想定していたよりも悪い事態かもしれない。


――亜美がひなた目掛けて鶴嘴を振り下ろしていた。


見てしまった。
亜美が人でない『者』に変わる瞬間を。
ひなたが人でない『物』に変わる瞬間を。

腕の力はとうに抜け落ちていた。


(殺される……!)


亜美の狙いは恐らく三人の殲滅。
ひなたに手をかけた以上、次の狙いはきっとこちらだ。


(逃げなきゃ……ッ!)


逃げなければ殺される。
わかっているのに体が言うことを聞かない。


(あ、足が震えて……)


まだ距離は離れている。
今ならまだ十分間に合う。

――逃げろ。

――早く逃げろ。




(動け……ッ!動け動け動け動け動けッッ!)




「……あ、あれ?」

何故か亜美はいなくなっていた。
こちらに向かって来るものと思っていたのに、逆方向へと走り去ってしまった。

「た、助かっ、た……?」

何の因果か、のり子は命拾いしたらしい。
張り詰めた緊張の糸が切れ、深くため息をつく。

「昴……昴は……?」

亜美に気を取られ、昴への注意を怠っていた。
昴の行方を探してみるも、彼女は変わらず腕の中にいた。
意識を失ってはいるが、思わず力を緩めてしまったせいか殺すまでには至らなかったようだ。
偶然とはいえ、結果的に昴を殺さずに済んだのは幸運だったのかもしれない。

「はぁ……これからどうしよ……」

のり子はすっかり気が滅入っていた。
仲間の死を見てしまったことは勿論、自分のしようとしていたことが如何に残忍か見せ付けられてしまったから。
昴が止めていなければ、ひなたをあの姿にする役目はのり子のものだったのだ。

生きて帰りたい気持ちに嘘はない。
だが、このような行為を繰り返し、仲間を全て肉塊へと変貌させていける自信はなくなっていた。


【一日目/昼/C-2】

【福田のり子】
[状態]精神的疲労(極大)
[装備]なし
[所持品]支給品一式(水半分以上消費)、ランダム支給品(0~1)
[思考・行動]
基本:死にたくない、生き残る、そのためには……
1:覚悟を決める……はずだったんだけどなぁ……

【永吉昴】
[状態]気絶
[装備]野球ボール
[所持品]支給品一式、野球ボール×4、ランダム支給品(0~1)
[思考・行動]
基本:プロデューサーの真意を知った上で、彼の手を掴む。
1:……


   ◆   ◆   ◆


「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」

走り続けて息が苦しい。
心臓の鼓動は尚も強く鳴り響いている。

この短期間でどれだけ走っただろう。
それすらもわからないが、亜美はとうとう限界に達した。
地に手と膝をつけ、肩で息をする。

「なんで……なんで、こんな……なんで……」

亜美は想起する。ひなたを殺めた時のことを。
三人とも殺すつもりだったのに、彼女の無残な死体を見た途端、動転して逃げ出してしまった。
ゲームで敵を殺す時も、鋸で響と風花を斬りつけた時も何も感じなかったのに――

初めはこんなつもりではなかった。
ひなたなど大した脅威ではなく、昴とのり子の後にでも相手してやればいいと考えていた。


『だけどさ、みんなに酷いことするのは思いとどまってくんないかなぁ』


『あのね、昴ちゃんならきっと皆を仲直りさせてくれると思うんだわ』


なのに、我慢できなかった。
ひなたも所詮、希望なんて甘ったれたものを盲信する夢想家だったのだ。
そう思うと、腸が煮えくり返っていた。
頭に血が上り、気付けば鶴嘴を振り下ろしていた。

重く鋭い鶴嘴がひなたの頭に深く突き刺さり、砕く。
鶴嘴を抜くと同時に彼女の体は力を失い、崩れ落ちる。
陥没した黒い塊からは赤く濁った液体がどくどくと流れ出して――
それはさながら、潰れてぐちゃぐちゃになった林檎のようで――



そこまで思い出したところで、亜美は吐いた。
吐瀉物を。
怨嗟を。
謝罪を。
様々な感情が胃の中で混ざり合い、出口を求めて暴れだす。

かつての仲間を片っ端から殺害し、優勝するはずだった。
武器を取り戻し、ここから追い上げるつもりだった。
それなのに、たった一人殺しただけでこの様だ。
手の痺れは未だ残っている。
彼女の最期は今も網膜に焼き付いている。
吐き出す物がなくなっても、亜美の喉を焼く痛みと吐き気は治まらなかった。



【木下ひなた 死亡】



【一日目/昼/C-2】

双海亜美
[状態]体中に擦り傷、心身共に疲弊
[装備]鶴嘴
[所持品]支給品一式、ランダム支給品(0~1)
[思考・行動]
基本:死にたくないから、殺し合いに乗る
1:きもちわるい
2:真美には……会いたくないなぁ
3:希望って……なんだろうね?


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