アットウィキロゴ
ミリオンライブバトルロワイアル @ ウィキ
掲示板 掲示板 ページ検索 ページ検索 メニュー メニュー

ミリオンライブバトルロワイアル @ ウィキ

ポジティブ!?

最終更新:

Bot(ページ名リンク)

- view
だれでも歓迎! 編集

ポジティブ!?



―――私、水瀬伊織がここで目が覚めて、最初に抱いた感情は『怒り』だった。
なんで、こんな事に巻き込まれないといけないのか。
人より、ちょっとだけ……ほんのちょっとだけ我が儘であるかもしれない私だけど、この感情だけは我が儘で片づけられたくない。
こんなのは理不尽だ。信じられない。考えても考えても、怒りは収まりそうになかった。

それに、宣言したのがよりにもよってあの馬鹿だった事が、よりこの感情を増幅させていた。
気が利かなくて頼りなかったけど、それでも空回り気味のやる気はしっかりあったはず。
何より、私達アイドルに対する想いは人一倍にあった。それは、確かに感じられたのに。
それなのに、今あいつはこんな最低な事を強要している。しかも、同じ事務所の仲間に対して。
もう、悪趣味なんてものじゃない。訳が分からない。何も信じられなくて、ただ悔しさ混じりの怒りだけが渦巻く。

そうやって、「なんで」「どうして」を繰り返して。
一通りの激情が過ぎた後、次に感じた感情は、『恐怖』。
私は今までに、ここまでの命の危機に見舞われた事はない。…当然でしょ? 私はアイドル、とはいえ普通の女の子なんだから。
だから……正直、さっきまでは怯えてた。あまり堂々とは言えないけど、ちょっと泣いてたり、震えたりもした。
誰にも見せられないようなみっともない姿で、座り込んでいたの。

そんな中で聞こえた、足音。

「―――ッ!」

びくりと震えて、引きつった声が漏れる。
私はその時、自分のしていた事を後悔した。
こんなところで動かずにいたら、恰好の的になってしまう。そんな当たり前の事に、今更気づいて。
とにかく一度、身を隠さないと。そう思って、あわてて顔を上げて。




ばーんっ。




「ひっ……!」

同じタイミングで届いた音に、思わず悲鳴を上げる。
撃たれた――瞬間的に、そう思った。
ああ、輝かしい道を歩んでいく筈の水瀬伊織の人生はこんなところで幕を閉じるのか。
そう思うと、涙が滲む。痛みは感じなかったけど、きっとここで、終わってしまうのだろう。
こんな事なら、もっと後悔しないように生きれば良かった……。

と、そこまで思考がまわってから異常に気付く。
いや、異常とは言っても問題があるわけじゃなくて。むしろ、ない事が問題。
痛みを感じないっていうか、全くない。いつまでたっても、終わりなんて訪れるはずもなく。
冷静になれば、さっきのは「銃声」なんかじゃなく、なんだか「人の声」に聞こえたのだが。
反射的に閉じていた目を、恐る恐る開けると。

「ふふっ♪ 伊織ちゃん、ナイスリアクション!」
「イオリはビビりさんだネー。もう大丈夫だヨ!」

そこに、よく知った二人の仲間がいた。
子供のような笑顔を見せる女性、北上麗花と、無垢な表情で声を掛ける、島原エレナ
そのうちの片方、北上麗花の手は、親指と人差し指を立てて銃に見立てた、子供がよくやってるような形をしてた。

「………な、ななな……ッ!」

彼女の姿とさっきの声で、なんとなく現状が分かり始め、汗がどっとあふれる。
つまり、何か。さっきの声は彼女のもので、私がビビったのは、ただのお遊戯みたいな事で。
はめられたというか、おちょくられたというか、馬鹿にされたというか―――。


「おー、みるみるうちに顔が赤く……照れてるのかな?」
「…いや、あれ絶対怒ってると思うナ」


冷静に解説してる二人を前に、私は。



「―――なにやってんのよアンタ達はぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」



感情が爆発した。



    *    *    *



それから具体的に何をしてたかは、いまいち覚えてない。
次に我に返った時には、肩で息をしていた私自身と、目の前で正座していた二人がいた。

「伊織ちゃん、ごめんね~」
「悪気はなかったんだヨー……」

えへへと笑いながら謝る麗花と、肩をすくませるエレナ。
どちらも、あまり反省の色が見られない。それがまた頭にくる。
こっちはもう、たった1人で相当追い込まれていたのに。こいつらと来たら随分と能天気な事で。
しかも、あんな醜態まで晒してしまった。ああ、思い出すだけでも恥ずかしい……。

「伊織ちゃんが落ち込んでたから、よかれと思って、ね?」

彼女の弁解も、おそよ弁解になってるのか怪しい。
そもそも北上麗花というのは前々からこんな感じの奴だった。
かなり自由で、思い立ったらガンガン行動していく。
一応私より年上……というか、20歳超えてるハズなんだけど、そんな雰囲気は全くない。
そんな彼女と同行していた島原エレナもどちらかといえばボケだし、結局彼女達はどこまでもいつも通りな雰囲気だった。

「……ま、ちょっとは効果あったかもね」

とはいえ、確かにここまで立ち直れたのはそんな『いつも通りな二人』のおかげというのも否定できない。
それに、こんな場所で最初に出会えたのが彼女達だったというのも幸運といえば幸運だった。
もしこれが彼女達でなく、もっと躊躇なく殺し合いに乗る子達だったなら、今頃私の命はないわけだろうし。
あまり素直には感謝できないけど、私は二人に助けられて、救われたとも思う。
勿論そんな事、二人の前で言うわけないけど。

「伊織ちゃん、何か言った?」
「何も言ってないわよ。ほら、さっさと立ちなさい!
 とにかく、まずは場所を移動しないと。こんなところじゃいつ襲われるか分からないじゃないの」
「あ、足が痺れて動けないヨ……」

正座から四苦八苦しているエレナを無理矢理立たせて、腕を引っ張る。
冷静に考えたら、こんな場所で大声を出したという事実は割とまずい。
この場所に私達がいます、なんて言ってるようなものじゃないか。
まだ何も準備が整ってない現状で襲われるのは危険だ。だから、まずは一旦ここを離れないと。

――誰も乗らないから、大丈夫。
そう言えるなら、どれだけいいだろう。しかし、現実はきっとそう簡単にはいかない。
あいつに対して、プロデューサーという関係以上の想いを秘めている子がたくさんいる事を知っている。
だからこそ、その支えがなくなって暴走する子がいるのも容易に想像できてしまう。

そういう事情がある以上は、身の安全はしっかり確保しておく必要があった。
どうしたって、まずは自分の命。もちろん仲間だって大事だし、見捨てたくないけど……。

「ねえねえ伊織ちゃん、これからどこいく?
 ここの研究施設とか、なんだかワクワクするよね! 研究って、何してるのかな~?」

そこまでの考えを伝えようとして、でもこの二人に事細かに言っても意味がなさそうな事に気づいた。
こいつら、本当に現状を理解してるのだろうか。その姿に、もはや感心すら覚えてしまったり。

――悩んでも、仕方ない。迷わず進めよ、行けばわかるのさ、なんて。
ポジティブすぎるのもどうかと思うけど、最初から絶望に染まるのも考え物か。

「まぁ、地図に書いてあるところに寄るのは悪くないかもね。話のわかる子がいるかもしれないし」

元々殺し合いなんてできるわけがないし、こんな納得のいかない事に言いなりになるのも癪だ。
どうせ目の前の二人だって、殺し合いの「こ」の字もないほど能天気なんだから。
だったら、抗ってみようじゃないの。
伊織ちゃんがこんなところで終わるわけにはいかないし、道も踏み外すつもりもない。
これからやるのはずっと、我を貫き通すだけ。

「――覚悟しなさいよ、プロデューサー」


私を――いや、『私達』を怒らせた罪はとっっっても重たいんだから。




【一日目/朝/G-7】

【水瀬伊織】
[状態]健康
[装備]なし
[所持品]支給品一式、ランダム支給品(1~2)
[思考・行動]
基本:こんなふざけたイベントになんか乗らない、抵抗する。
1:とりあえず、この場所を離れる。向かうは研究施設……?

【北上麗花】
[状態]健康
[装備]なし
[所持品]支給品一式、ランダム支給品(1~2)
[思考・行動]
基本:殺し合いには乗らない。
1:とりあえず伊織についていく。
2:研究施設が気になる。

【島原エレナ】
[状態]健康、足のしびれ
[装備]なし
[所持品]支給品一式、ランダム支給品(1~2)
[思考・行動]
基本:殺し合いには乗らない。
1:とりあえず伊織についていく。
2:足が痛いヨ~…。

 ♪遠い日の幻影   時系列順に読む   ハミングロード 
 ♪遠い日の幻影   投下順に読む   ハミングロード 
 GAME START!   水瀬伊織   工場見学に行こう 
 GAME START!   北上麗花 
 GAME START!   島原エレナ 


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー