*概要 -84年より6年間かけて展開されたトランスフォーマーズの最初のコミックブック -元々は全4号のミニシリーズで終わる予定だったが予想外の人気により80号まで到達する人気シリーズとなった --80号で終わったのはハズブロ社によるトランスフォーマーズG1のシリーズ展開が終了し、その関係となる -マトリクス、プライマス、プライマスと対としてのユニクロンなど、同時期のアニメ版と並んで後々の物語設定やキャラクターにも多大な影響を与えており、コミック版のみに登場する人気キャラクターも多い -また、トランスフォーマーズの基礎設定はハズブロがマーベルに依頼して作られたものなので、独自のアレンジを施したアニメ版とは違い玩具に書かれているキャラクター説明に忠実な描写がなされている -刊行数:全80号+3 -ライター: -ボブ・ブディアンスキー(#1~55) -サイモン・ファーマン(#56~80) --ファーマンは元々マーベルUKでトランスフォーマーズを担当していた -アーティスト: -フランク・スプリンガー(#1~4) -ドン・パーリン(#13~35) -ジョー・デルボ(#36~#60) -アンドリュー・ワイルドマン(#69~80) --マーベル期TFは何故か頻繁にペンシラーが変わっており、この他にも多数担当者が存在する *キャラクター **オートボット -オプティマス・プライム -グリムロック -バンブルビー -ジャズ -ブラスター -フォートレスマキシマス **ディセプティコン -メガトロン -ショックウェーブ -スコルポノック・ロードザラク -スタースクリーム -サウンドウェーブ -サンダーウイング -ガルバトロン **地球人 -サーキットブレイカー --ブラックロックの精油場で働いていた女性 --ショックウェーブの攻撃により負傷し、TFに強い恨みを持つようになった --回路破壊能力を持ち、TFに対して抵抗活動を行う「人類ための」ヒーロー --しかしトラウマから暴走する事や、オートボットと共闘した事もある ---RAATと組んでTF狩りをしていた頃は、捕えたオートボットの顔を剥いで壁飾りにするという凶行に走っていたこともある -BGブラックロック --大富豪で、TFに強い関心を抱いている --RAATに協力していたこともあったが後に脱退 --#68にて対ディセプティコンのメタヒューマンチームであるネオナイツを結成した -III(トリプルアイ) -RAAT -ネオナイツ --回路破壊能力を持つサーキットブレイカー --驚異の身体能力を持つサンダーパンチ --地球に存在する様々なエネルギーを活用できるダイナモ --相手の精神を操れるラプチャー --この4人によって構成される対TFチーム *あらすじ **#1~4 パイロット版ミニシリーズ -TFが地球へ来た理由の説明、スパイダーマンのゲスト出演等 -ディプティコンの猛攻に苦戦するオートボットだが、スパークプラグの細工によりかろうじて勝利を収める。が、直後・・・ **#5~12 Warrior's Scholl、Prime Time! -ミニシリーズラストでオートボット達を全滅させたショックウェーブは、メガトロンさえも(エネルギー枯渇に追いやった状態で)倒し、新たな指導者の座に就く。 --捕虜となったオートボット達はエネルギーを抜かれた状態で逆さ吊りにされ、オプティマスもまた体内のマトリックスを利用するためバラバラに解体されてしまう。一方、ただ一人生き残ったラチェットは指導者の地位を追われたメガトロンと手を組んで反撃の機会を伺うが・・・。 -ダイノボット、ビルドロン、スカイファイヤー登場。 -復活したオプティマス、決闘の末ショックウェーブを倒す。 **#24 After Death -海水をエネルギーに変えるハイドロサーモクライン、それを狙うメガトロンは工場を襲う -しかし工場防衛に現れたオートボットとオプティマスに対し、メガトロンはサーモクラインを破壊してでも決着を望んだ -そこへ開発を担当していた青年イーザンが現れ、ゲーム内での決着を提案する -そしてゲーム内での対決が行われ、最終的にオプティマスはメガトロンを下すのだが -対決の最後でゲーム内のキャラクターを犠牲にしてしまったオプティマスは自殺させるようイーザンに命令するのだった… --オプティマスの決断はメガトロンとの対決で他人を犠牲にする戦法を取ってしまった --=もし現実で同じような状況になった場合、自分は同じような判断をして殺してしまうのではないか、と言う危惧によるものである **#25 Gone but not forgotten -宿敵オプティマスの死後、狂気にかられ暴走するメガトロンを危惧したショックウェーブがサウンドウェーブ等と共にメガトロン暗殺を決行する。 -アニマトロン登場。 **#26 -#24で死亡したオプティマスの葬儀が執り行われ、遺体の入ったカプセルが宇宙に飛ばされる。&color(white){体内にマトリックスを入れたままで・・・} --同じ頃、安定と信頼の&color(white){ザル}警備体制に守られた基地内に人間の泥棒が侵入し防衛システムを操作、オートボット達を攻撃してくるもラチェットの奮闘で難を逃れる。 **G.I.Joe and The Transformers -時期的にはオプティマス死亡直前~メガトロン暗殺後に当たる。 --利害一致のため、コブラとディセプティコンが手を組む。 --しかしディセプティコンに裏切られてしまい、コブラはオートボット、G.I.ジョーと一時的に同盟、ディセプティコンとの全面対決に挑む。 ----【ネタバレ】&color(white){バンブルビーがG.I.ジョーに惨殺されるも、後にゴールドバグとして復活。} ---ダージが爆殺される、当時死亡?扱いだったラウェッジが普通に登場している等、所々矛盾している箇所があるがTFというかアメコミではよくある事なので気にしないように。 **ミニシリーズ:ヘッドマスターズ -惑星ネビュラを舞台に両軍のヘッドマスター・ターゲットマスター達が激突する。 -この後、ヘッドマスター達は本編#38で合流する。 **#27~41 King of the Hill~Totaled -メガトロン亡き後の新たなディセプティコンリーダーとしてラットバットが登場。バスターを誘拐する。 -オートボット達と袂を分かっていたダイノボット達が帰還。グリムロックが新たなリーダーとして名乗りを上げる。当初は幹部全員に反対されるもトリプティコンとの戦いが認められ、リーダーに就任。 --しかしグリムロックの専制的なやり方に反発したブラスター、ゴールドバグが離脱。遂にはブラスターをおびき寄せるため人間の子供達を処刑しようとしたことでダイノボット以外のオートボット達からの信頼まで失ってしまう。 --最終的に両者の争いは#41における決闘まで続く。 **#42 People Power -#24に登場した青年イーザンやゴールドバグの尽力、惑星ネビュラの科学者ハイQ達の協力により、オプティマスがパワーマスターとして復活。 **#47~50 アンダーベースサーガ編 -途方も無い知識が詰まったアンダーベース -伝説上かと思われたその存在が確認され、両軍は作戦を立てる。 --その最中スコルポノックがヘッドマスターやプリテンダーを引き連れてディセプティコンに合流するも、人間であるロードザラクの存在を嫌悪するラットバットと対立。ディセプティコンは両者の派閥に分かれての内紛状態に陥る。 --この状況を好機と見たスタースクリームは内紛の誘発やバスターを使ったオートボットおびき出し等の策略で各勢力を出し抜き力を手に入れることに成功。オートボットや一時停戦したディセプティコンを相手に地球・宇宙で大暴れするが、あまりに膨大な力に自滅する。 ---【ネタバレ】&color(white){この戦いの結果、ミニシリーズ以来登場していた両陣営のTF多数が死亡。またスコルポノックがラットバットを暗殺しリーダーの座を奪う。} ---【ネタバレ】&color(white){大勢のTFが退場した理由は、ハズブロの意向で新たなキャラ達を主軸に据えるためと退場したTFのおもちゃの生産が終了したためである} **56~59 メガトロンの帰還 -#49でスタースクリームに殺されたオートボット達を復活させようとするがうまくいかず、苦悩するラチェット。 -地球でドレッドノート達ディセプティコンが暴れているとの知らせを受けたオプティマスはラチェットを残し地球に降り立つが、その隙を狙い侵入した工作員達に囚われてしまったラチェットは思わぬ人物・・・死んだはずのメガトロンと再会する。 --メガトロンはラチェットに、自身に忠実な新たなディセプティコンプリテンダー達の創造、そしてアンダーベースサーガで滅んだスタースクリームの復活を迫る・・・。 ---【ネタバレ】&color(white){バンブルビー、グリムロック、マイスター、スタースクリームがプリテンダーとして復活。ついでにサウンドウェーブも説明なしに復活} ---【ネタバレ】&color(white){スタースクリームの口からメガトロン復活を知ったオプティマスはディセプティコンを食い止めるために自身(と自発的に残ったロディマス)を残し残り全員をアークに戻すも、ラチェットはメガトロンを道連れに死亡する。} ---【ネタバレ】&color(white){復活したスタースクリームは地球に送り込まれ両軍の争いに介入するも劣勢になるや即座に降伏。スコルポノックは嘗ての所業から処刑を望む部下達の声を抑え軍団に迎え入れるが・・・} **#60、61 -マトリクスクエストの序章。首長ザロン、創造神プライマス、破壊神ユニクロン等が登場。マトリクスの秘密が判明する。 **#62~66 マトリクスクエスト編 -#61でジェネティックマトリクス(=クリエーションマトリクス)がユニクロンに対する唯一の武器と判明したが、マトリクスはオプティマスの遺体と共に宇宙葬にされていた。 --オートボットは様々な惑星を巡りマトリクスを捜索するも、ロードサンダーウイング率いるディセプティコンの一派もマトリクスを狙っており、各地で激しい争奪戦が展開される。 --【ネタバレ】&color(white){争奪戦の末サンダーウイングがマトリクスを得るも自らを操ろうとするマトリクスの意思に抵抗し暴走。ナイトビートの機転によりかろうじて宇宙に放逐する事に成功するも、マトリクスもまた共に失われてしまう。} --【ネタバレ】&color(white){この戦いで邪悪な意思に目覚めたマトリクスが瀕死の重傷を負ったサンダーウイングを乗っ取り、トランスフォーマーたちへの復讐を誓う。} **#67 -ガルバトロンの支配する2009年を描いた異色作。 -オートボットを壊滅させ地球を制圧した狂気のガルバトロン率いるディセプティコンに対し、スパイク達は最後の反抗計画を企てる。 --スパイク達は計画は成功させるも絶体絶命の窮地に追い込まれてしまうが、ガルバトロンは謎の3人によって連れ去られてしまったのだった。 --【ネタバレ】&color(white){ガルバトロンを拉致したのはマーベル世界におけるユニクロンの部下ユニクロンスポーン達であり、ガルバトロンは強制的に配下に加えさせられる。造反の意思を胸に秘めながら・・・} **#70、71 -自らを犠牲にしたラチェットの遺体を捜索するオートボット。 -ついに遺体は発見されるのだが、見つかったそれは爆発の衝撃でメガトロンと融合してしまったラチェットだった。 -暴走するラチェットを殺す事をためらうオプティマスに対し、カップは急いで殺しなおすように焚き付ける。 -同じ頃、グリムロックはダイノボットの仲間達を蘇らせるため、とある惑星を訪れていた。 **#71~75 ユニクロンとの決着 -刻々と迫るユニクロン到来。 -だがマトリクスが破壊された今、形勢逆転の手段はないと判断したオプティマスは勝利のためにディセプティコンに投降し休戦と協力を呼びかける。 -一方、#39で死亡したと思われていたショックウェーブが復活。スタースクリームやスコルポノックから離反した一部ディセプティコンを取り込み、反乱を起こす。 --ショックウェーブ謀反やセイバートロンに潜むユニクロンスポーン戦での共闘、オプティマスの自己犠牲的な戦いに感化されたスコルポノックは共闘を決意、サイバートロンでの決戦が始まる。 -【ネタバレ】&color(white){グリムロックがアンダーシード編で死亡したオートボット達を復活させる。} -【ネタバレ】&color(white){マトリクスに乗っ取られたサンダーウイングも参戦しユニクロンを追いつめるも敗北。マトリクスを浄化し再び取り戻すことに成功したオプティマスがユニクロンに特攻、相打ちとなる。} **#76~80 End of the Road -第1期シリーズ最終ストーリーライン。 -オプティマス、スコルポノック等両軍指導者をはじめとする多大な犠牲の末、ユニクロンとの戦いに決着をつけたTF達。 -だが、セイバートロン全土は荒廃し共通の敵という目標を失った同盟もまた瓦解していく。そしてオートボット内部でも不協和音が。 --オプティマスの遺言により新たなリーダーとなったグリムロックはオプティマスによって脱出させられていたハイQを保護するが、ダイノボット復活頃から続いていた不調が悪化し動けなくなる。それと同時に未知の怪物に襲われ・・・。 ---惑星クロを侵略したディセプティコンと戦うべくオートボット達は惑星クロに向かうが、ディセプティコンの待ち伏せにより次々と倒れていく。その頃、ハイQとネオナイツ達は最後の守護者ラストオートボットを発見する。 --一方、ユニクロン戦にも参加せず宇宙船を修理していたスタースクリームとショックウェーブは密航者の存在に気付かぬままセイバートロンを脱出する。だがその宇宙船内には・・・。 --【ネタバレ】&color(white){宇宙船内で目覚めたラチェットの犠牲により宇宙船は地球に墜落。かろうじて生き延びたガルバトロンはフォートレスマキシマスとの決戦の末、氷の海へ消える。} --【ネタバレ】&color(white){ラストオートボットの力により、ハイQを核にオプティマスが復活。倒されたオートボット達も復活し、ディセプティコンは完全敗北する。} *単行本 **タイタンブックス版 **クラシックトランスフォーマーズ *トリビア -#3でスパイダーマンがゲスト出演した事は有名だが、実はこの時期はブラックコスチュームだったので見慣れた赤コスではない -80号で終わったのはハズブロによるG1展開が終了したからであり、終盤の物語ではアクションマスターへの伏線が貼られていた -ボブ・ブディアンスキーが#55で脚本を降りたのはキャラクター整理のために話の中で殺戮させる事にうんざりしたからである