*概要 -ゴールデンエイジ、シルバーエイジ以来コミックブックに携わってきた名編集長 -コミックブックに携わってからは主にDCコミックスで仕事をしていた。 **プロフィール -本名:ジュリアス・シュワルツ Julius "Julie" Schwartz -1915年6月15日 ― 2004年2月8日(88歳) -出身地:ニューヨーク市ブロンクス -ユダヤ系 *来歴 **ファン時代 -1932年、当時17歳だったシュワルツはモート・ウェイジンガー、フォレスト・J・アッカーマンと共に -世界初のSFファン同人誌である「タイムトラベラー」を発行した。 -その後、シュワルツとウェイジンガーはソーラー・セールス・サービスを設立、様々な作家を集める。 -また、シュワルツは19年のウィアード・サイエンス・フィクション・コンベンション開催にも尽力した。 **ゴールデンエイジの活動 -1944年、ナショナルが設立したオールアメリカンコミックス社に編集として参加。 -この際、シュワルツはアルフレッド・ベスター(SF作家としては「虎よ!虎よ!」で有名)も連れてきていた。 --この時、アラン・スコット用に名高いグリーンランタンの宣誓文句が作られたもののお蔵入りになったと言われている。 **シルバーエイジの始まり -戦後冷え込みが始まったコミック市場を打開するため、 -50年代半ばにシュワルツはスーパーヒーローものにSF的なオリジンを付け直してリバイバルを行う。 -このとき選ばれたのが、フラッシュ、グリーンランタン、ホークマン、アトムであった。 -シュワルツの見込みは見事に的中し、コミック市場にスーパーヒーローものが大々的に復活。 -そしてDCの余波を受けて、マーベルやチャールトンの高名なヒーローものが続々と作り出されることとなった。 -そのため、実質的にコミックブックシルバーエイジの立役者と言っても過言では無い。 --無論スタン・リーを始めとする無数のクリエイターも立役者ではあるが、大元となった人物として。 --ちなみにゴルフ場でマーベル社長のマーティン・グッドマンが、DC社長のJL誌の売り上げ自慢を延々と聞かされた結果、 --その対抗馬としてチームヒーローものであるファンタスティックフォーが誕生した話は都市伝説である。 -また、60年代にはデニス・オニールやニール・アダムスのコミック業界での地位確保にも手を貸している。 **それ以後 -1971年より85年までシュワルツはスーパーマンの編集を担当していた。 *トリビア -ゴリラに人気が集まる事を看破したシュワルツは、カバーにゴリラを登場させることで売り上げの上昇を狙った。 --「キャプテンフューチャー」で有名なSF作家エドモンド・ハミルトン(当時コミックの原作も手がけていた)に --「ゴリラの出る話を書け!」と迫った事もあると言う。 --正しくは「人間の頭脳を持ったゴリラ」らしい。 -「売れない雑誌は変な表紙にして注目を集めろ」という方針を持っていた。 -SF雑誌の編集時代にH・P・ラブクラフトの担当者をしていた事がある。 --この時代の様子は創元推理文庫「ラブクラフト全集 1巻」で少しだけ知る事が出来る --簡単に言うと、ラブクラフトが「狂気の山脈にて」を書いたあと、いろいろとグダグダになってしまい、 --見かねた友人が当時エージェントをやっていたシュワルツに作品の売り込みを依頼、 --ラブクラフトの定番である「ウィアード・テールズ」でなく、「アスタウンディング・ストーリーズ」に掲載したということがあった。 -「スーパーマン最終回」の件でムーアに首を絞められた人物。