新ジャンル「存在自体が誤解フラグ」 ◆ElBBuB18Y2
さてこれからどうするかと思考しながら、一方通行は歩みを進めていた。
後方には、うつむき加減で歩くピンク髪の少女。
この『光』の最中にある少女は、絶対に守り抜くと決意した。
そしてもう一人、絶対に守り抜きたい存在―――打ち止め(ラストオーダー)。
一方通行からすれば、何をしてでも、自身の命すら投げ捨てでも救いたい存在である。
自分の命など、どうでも良い。
自分が死んで打ち止めや後方の少女が助かるというのなら、一方通行は喜んで命を差し出すだろう。
それ程までに一方通行は自己に対して価値を見出していなかったし、打ち止め達を大切に思っていた。
後方には、うつむき加減で歩くピンク髪の少女。
この『光』の最中にある少女は、絶対に守り抜くと決意した。
そしてもう一人、絶対に守り抜きたい存在―――打ち止め(ラストオーダー)。
一方通行からすれば、何をしてでも、自身の命すら投げ捨てでも救いたい存在である。
自分の命など、どうでも良い。
自分が死んで打ち止めや後方の少女が助かるというのなら、一方通行は喜んで命を差し出すだろう。
それ程までに一方通行は自己に対して価値を見出していなかったし、打ち止め達を大切に思っていた。
(まずは殺し合いに乗ってる奴の殲滅だなァ。適当にプチプチ潰してきゃァいいだろ)
軽い調子で思考しながら、一方通行は不格好な歩みを続ける。
第一位の能力がある以上、一方通行に敗北はない。
それは驕りではなく事実だと、一方通行は認識していた。
学園都市最強の超能力者という事は、つまりそうだ。
世界中の軍隊を相手取ろうと、例え核ミサイルを撃ち込まれようと死亡する事のない存在。
それが学園都市第一位、それが最強の超能力者・一方通行である。
唯一の弱点として時間制限はあるものの、参加者はたかが五十八人程度。
打ち止めやオリジナル、後方の少女のように殺し合いに乗らない参加者だっている筈だ。
バッテリーを上手く活用していけば余裕で間に合うだろう。
第一位の能力がある以上、一方通行に敗北はない。
それは驕りではなく事実だと、一方通行は認識していた。
学園都市最強の超能力者という事は、つまりそうだ。
世界中の軍隊を相手取ろうと、例え核ミサイルを撃ち込まれようと死亡する事のない存在。
それが学園都市第一位、それが最強の超能力者・一方通行である。
唯一の弱点として時間制限はあるものの、参加者はたかが五十八人程度。
打ち止めやオリジナル、後方の少女のように殺し合いに乗らない参加者だっている筈だ。
バッテリーを上手く活用していけば余裕で間に合うだろう。
懸念材料は二つ。
一つは、あの『ヒーロー』の右手のような正体不明・説明不可の『異能』の存在。
第一位の能力すらも問答無用で打ち消した拳。
あのような『異能』が他にも存在するのならば、目標の達成は途端に厳しいものとなる。
というか、この殺し合いの主催者たる平戸ロイヤルは、そのような『異能』を確実に有している。
先の教室で見せた、五十八人もの参加者の動きを止めた謎の『異能』。
あの時は能力使用モードではなかったにせよ、自分は行動の自由を奪われた。
平戸ロイヤルが強大な『異能』を有している事は確か。
少なくとも、一方通行であっても楽勝は有り得ないだろう。
一つは、あの『ヒーロー』の右手のような正体不明・説明不可の『異能』の存在。
第一位の能力すらも問答無用で打ち消した拳。
あのような『異能』が他にも存在するのならば、目標の達成は途端に厳しいものとなる。
というか、この殺し合いの主催者たる平戸ロイヤルは、そのような『異能』を確実に有している。
先の教室で見せた、五十八人もの参加者の動きを止めた謎の『異能』。
あの時は能力使用モードではなかったにせよ、自分は行動の自由を奪われた。
平戸ロイヤルが強大な『異能』を有している事は確か。
少なくとも、一方通行であっても楽勝は有り得ないだろう。
そしてもう一つの懸念材料は能力の制限について。
現在、最強の超能力『ベクトル操作』には制限が掛けられている。
ある一定以上の能力使用に対する制限。
具体的な程度は分からずとも、制限の存在は確実であった。
おそらくミサカネットワークは主催者側に掌握されている。
つまり、ミサカネットワークに依存して現状を維持している自分は、奴等の思うがままに無力化させられるという事だ。
夏休みの最終日。
とある出来事にて一方通行は頭蓋に弾丸を食らう事となった。
脳の損傷は甚大なもので自力歩行、思考能力、能力使用、その全てに障害を負った。
自力で歩く事も、相手の言葉を認識する事も、物事を思考する事も、能力を使用する事も、何もかもを行えない。
ミサカネットワークに思考能力を依存する事で、何とか現状に至っている状態だ。
ミサカネットワークを掌握されている今、自分はスイッチのオンオフを握られている玩具に過ぎない。
主催者側の気分次第で赤ん坊と同等の存在にまで成り下がる、そんな矮小な存在だ。
現在、最強の超能力『ベクトル操作』には制限が掛けられている。
ある一定以上の能力使用に対する制限。
具体的な程度は分からずとも、制限の存在は確実であった。
おそらくミサカネットワークは主催者側に掌握されている。
つまり、ミサカネットワークに依存して現状を維持している自分は、奴等の思うがままに無力化させられるという事だ。
夏休みの最終日。
とある出来事にて一方通行は頭蓋に弾丸を食らう事となった。
脳の損傷は甚大なもので自力歩行、思考能力、能力使用、その全てに障害を負った。
自力で歩く事も、相手の言葉を認識する事も、物事を思考する事も、能力を使用する事も、何もかもを行えない。
ミサカネットワークに思考能力を依存する事で、何とか現状に至っている状態だ。
ミサカネットワークを掌握されている今、自分はスイッチのオンオフを握られている玩具に過ぎない。
主催者側の気分次第で赤ん坊と同等の存在にまで成り下がる、そんな矮小な存在だ。
(……何かしらの対抗策が必要だなァ)
殺し合いを止める事は、恐らく可能だ。
たが、主催者陣営に対抗するとなると余りに拙い。何らかの策は必要になるだろう。
この殺し合いの会場で何処までできるかは分からないが、それでも対抗策を練らねばならない。
打ち止めを、『光』の中の住人を救う為に。
一流の『悪党』を貫き通す為に。
やらねばならない。否、絶対にやり通す。
たが、主催者陣営に対抗するとなると余りに拙い。何らかの策は必要になるだろう。
この殺し合いの会場で何処までできるかは分からないが、それでも対抗策を練らねばならない。
打ち止めを、『光』の中の住人を救う為に。
一流の『悪党』を貫き通す為に。
やらねばならない。否、絶対にやり通す。
(あとは、頭ン中の爆弾か……それと主催者連中の居場所も付け止めなくちゃなンねェ)
加えて、やらねばならぬ事はまだまだ山のようにある。
脳内に埋め込まれた爆弾と、主催者達の居場所。
会場内の施設や設備だけから爆弾を解除し、現状の情報だけで主催者の居場所を突き止める。
ハードなんてものではない。殆ど不可能と言っても良い位だ。
脳内に埋め込まれた爆弾と、主催者達の居場所。
会場内の施設や設備だけから爆弾を解除し、現状の情報だけで主催者の居場所を突き止める。
ハードなんてものではない。殆ど不可能と言っても良い位だ。
「ハッ、上等だよクソ野郎」
だがそれでも、現状に蔓延る閉塞感を理解して尚、一方通行の決意は揺らがない。
それが奴等を救う唯一の方法だというのなら、何が何でも成し遂げる。
どんな困難だろうとぶち破ってみせる。
怪物として忌み嫌われた力を使用してでも、如何な方法を使用しようとも、自分自身がどうなろうと―――やってやる。
それが、悪党。
それが、悪党たる自分の使命。
罪滅ぼしなどでは決してない。
ただ悪党としての道を極めるならば、闇の住人として生きていくならば、やらねばならない。
それが奴等を救う唯一の方法だというのなら、何が何でも成し遂げる。
どんな困難だろうとぶち破ってみせる。
怪物として忌み嫌われた力を使用してでも、如何な方法を使用しようとも、自分自身がどうなろうと―――やってやる。
それが、悪党。
それが、悪党たる自分の使命。
罪滅ぼしなどでは決してない。
ただ悪党としての道を極めるならば、闇の住人として生きていくならば、やらねばならない。
(精々ふんぞり返ってろよ、平戸ロイヤル。クソったれの悪党が、全部ぶち壊してやるからよォ)
無意識の内に、表情は獰猛な笑みとなっていた。
何故だが、愉悦を止められない。
心の底から愉快な気持ちがこみ上げてくる。
一方通行は、笑っていた。
絶望の状況にあって、命の危機にあると理解して、それでも笑う。
何故こんな愉快な気持ちになっているのか、一方通行自身ですら理解は出来なかった。
何故だが、愉悦を止められない。
心の底から愉快な気持ちがこみ上げてくる。
一方通行は、笑っていた。
絶望の状況にあって、命の危機にあると理解して、それでも笑う。
何故こんな愉快な気持ちになっているのか、一方通行自身ですら理解は出来なかった。
そんな一方通行の後方数歩ばかりの距離。
鹿目まどかは顔を俯かせながら一方通行の後を付いていた。
まどかの表情に張りつく感情は不安であった。
唐突に巻き込まれたバトルロワイアルという名のゲーム。
殺し合い、最後の一人となるまで帰還の許されない恐怖の殺し合い。
鹿目まどかはただの平凡な中学生である。
確かに最近は、魔法少女見習いとして魔女との戦いを見学しに行ったりはした。
でも、それだけだ。
戦いなんてした事ない、喧嘩だって口喧嘩が精々の普通の中学生だ。
目の前で少女が殺害された瞬間など、吐き気を通り越して意識すら飛びかけた。
友達や知り合いがこの殺し合いにいると知った時は愕然としたし、後ろから刀を突き付けられた時はただ怖かった。
変な人とはいえ、こんな殺し合いの場で仲間ができた事は単純に嬉しかった。
鹿目まどかはただの中学生である。
だから、こんな殺し合いの場で何をどうすれば良いのか何て分からない。
親友達は心配であれど、助ける手段が思い付かない。
恐怖感だってある。
今は一方通行という同行者が直ぐ側にいる事で落ち着いていられるものの、一人になればどうなるかは分からない。
だから、まどかは無言で一方通行の後を追う。
それしか出来ないし、それ以上の事など考えつかない。
今はただ、殺し合いという異常事態に必死に耐えるだけであった。
鹿目まどかは顔を俯かせながら一方通行の後を付いていた。
まどかの表情に張りつく感情は不安であった。
唐突に巻き込まれたバトルロワイアルという名のゲーム。
殺し合い、最後の一人となるまで帰還の許されない恐怖の殺し合い。
鹿目まどかはただの平凡な中学生である。
確かに最近は、魔法少女見習いとして魔女との戦いを見学しに行ったりはした。
でも、それだけだ。
戦いなんてした事ない、喧嘩だって口喧嘩が精々の普通の中学生だ。
目の前で少女が殺害された瞬間など、吐き気を通り越して意識すら飛びかけた。
友達や知り合いがこの殺し合いにいると知った時は愕然としたし、後ろから刀を突き付けられた時はただ怖かった。
変な人とはいえ、こんな殺し合いの場で仲間ができた事は単純に嬉しかった。
鹿目まどかはただの中学生である。
だから、こんな殺し合いの場で何をどうすれば良いのか何て分からない。
親友達は心配であれど、助ける手段が思い付かない。
恐怖感だってある。
今は一方通行という同行者が直ぐ側にいる事で落ち着いていられるものの、一人になればどうなるかは分からない。
だから、まどかは無言で一方通行の後を追う。
それしか出来ないし、それ以上の事など考えつかない。
今はただ、殺し合いという異常事態に必死に耐えるだけであった。
前と後ろ。
決して並んで歩く事のない二人組。
片や、殺し合いの打開を目指して。
片や、何をどうすれば良いのかが分からなくて。
それでも二人は共に行動を続けていた。
決して並んで歩く事のない二人組。
片や、殺し合いの打開を目指して。
片や、何をどうすれば良いのかが分からなくて。
それでも二人は共に行動を続けていた。
そして、二人が歩く暗闇の市街地。
其処には、もう一人の人物がいた。
もし会場全てを把握できる者がいたとすれば、その人物の存在に疑問を感じずにはいられないだろう。
その人物は、既に会場で行動を始めている人物の一人と瓜二つなのだ。
似ているとか、双子なのではないかとか、そんなレベルの話ではない。
鏡写し。
まるでそっくりそのままコピーしたかのように、その全てが同様でなのだ。
体格も、髪型も、手も、足も、瞳も、歩き方も、仕草も、臭いも―――何もかもが同じ。
其処には、もう一人の人物がいた。
もし会場全てを把握できる者がいたとすれば、その人物の存在に疑問を感じずにはいられないだろう。
その人物は、既に会場で行動を始めている人物の一人と瓜二つなのだ。
似ているとか、双子なのではないかとか、そんなレベルの話ではない。
鏡写し。
まるでそっくりそのままコピーしたかのように、その全てが同様でなのだ。
体格も、髪型も、手も、足も、瞳も、歩き方も、仕草も、臭いも―――何もかもが同じ。
そんな不可思議な人物と、一方通行達とが遭遇する。
「おい、少し下がってろ」
十数分と続いた無言の行進の中、唐突に口を開いたのは一方通行だった。
まどかを庇うように、剣を持っていない方の手を横に広げ、指示を飛ばす。
まどかを庇うように、剣を持っていない方の手を横に広げ、指示を飛ばす。
「ど、どうしたんですか?」
まどかは、一方通行のいきなりの発言が何を意味するのかを理解できない。
困惑の表情を浮かべながら、一方通行の表情を覗き見ようとするまどか。
だが、それは叶わない。
一方通行の視線は前方へと固定されており、寸分とまどかへと向ける事はなかったからだ。
明らかに先程までと様子が違う一方通行に、まどかは戸惑いを隠せない。
どうしたのだろうと、考える。
だが、平穏な日々を謳歌してきたまどかには、その先の答えに行き着く事ができない。
ただ漠然と疑問を感じ、考えてはいるものの分からない。
困惑の表情を浮かべながら、一方通行の表情を覗き見ようとするまどか。
だが、それは叶わない。
一方通行の視線は前方へと固定されており、寸分とまどかへと向ける事はなかったからだ。
明らかに先程までと様子が違う一方通行に、まどかは戸惑いを隠せない。
どうしたのだろうと、考える。
だが、平穏な日々を謳歌してきたまどかには、その先の答えに行き着く事ができない。
ただ漠然と疑問を感じ、考えてはいるものの分からない。
「一つ聞かせてくれ。アンタ等は、この殺し合いに乗ッているのか?」
まどかの理解が追い付いたのは、直後の事であった。
薄暗闇の中に、人が立っていたのだ。
手に拳銃をもって、その拳銃を油断なく構えて、人が立っている。
銃口は、コチラに向いていた。
薄暗闇の中に、人が立っていたのだ。
手に拳銃をもって、その拳銃を油断なく構えて、人が立っている。
銃口は、コチラに向いていた。
「ひっ!」
突き付けられる銃口に、まどかは思わず声を上げて腰を抜かしてしまった。
一瞬で恐怖が身体を支配していた。
銃口が、向けられている。
あの引き金が引かれれば、前方の男の子と自分は死ぬ。
そう考えただけで、誤魔化しようのない怖気が込み上げてくる。
身体は震え、力を込める事ができない。
呼吸は荒くなり、汗が噴き出す。
叫び声を上げてしまいそうであった。
一方通行がいなければ確実に我を見失っていただろう。
一瞬で恐怖が身体を支配していた。
銃口が、向けられている。
あの引き金が引かれれば、前方の男の子と自分は死ぬ。
そう考えただけで、誤魔化しようのない怖気が込み上げてくる。
身体は震え、力を込める事ができない。
呼吸は荒くなり、汗が噴き出す。
叫び声を上げてしまいそうであった。
一方通行がいなければ確実に我を見失っていただろう。
「あッ……わ、悪いッ。撃つ気はないんだ、ただ念の為で……」
まどかの様子を見て真っ先にうろたえたのは、意外にも銃を構える少年の方であった。
震えるまどかから銃口を逸らし、気まずそうに謝罪を零す。
この行動に拍子抜けしたのは一方通行である。
武器を向ける少年の表情は素人のそれではなかった。
熟練の、とまでは行かずとも、それなりの死線を越えてきた者の表情であった。
恐らくは一方通行と同年代であろうが、それでも裏の世界で生きる者はいる。
コイツもその一端なのだろうと予想した一方通行であったが―――違う。
銃を収める少年の行動は素人そのものであった。
銃を向けた相手がビビったというだけで、殆ど思わずといった様子で銃を引く。
しかも謝罪というオマケ付きだ。
どう見ても裏の住人が行う行動ではない。
だが、その決意に染まった表情は一般人が出せるものではない。
表情と行動が相反している少年。
コイツは『光』の住人なのか、それとも『悪党』の一員なのか、さしもの一方通行でも見定める事ができなかった。
震えるまどかから銃口を逸らし、気まずそうに謝罪を零す。
この行動に拍子抜けしたのは一方通行である。
武器を向ける少年の表情は素人のそれではなかった。
熟練の、とまでは行かずとも、それなりの死線を越えてきた者の表情であった。
恐らくは一方通行と同年代であろうが、それでも裏の世界で生きる者はいる。
コイツもその一端なのだろうと予想した一方通行であったが―――違う。
銃を収める少年の行動は素人そのものであった。
銃を向けた相手がビビったというだけで、殆ど思わずといった様子で銃を引く。
しかも謝罪というオマケ付きだ。
どう見ても裏の住人が行う行動ではない。
だが、その決意に染まった表情は一般人が出せるものではない。
表情と行動が相反している少年。
コイツは『光』の住人なのか、それとも『悪党』の一員なのか、さしもの一方通行でも見定める事ができなかった。
「俺とコイツは殺し合いには乗ってねェ。テメェはどうなンだ?」
此方を油断させてズドンという事も充分に有り得る。
一先ずの質問を飛ばしながら、一方通行は首元のチョーカーへと手を伸ばした。
言葉には圧力があり、瞳には殺気すら伺える。
一方通行が見せた『悪党』の表情に、少年は正直に気圧された。
気圧され、だが一度唾を飲み込み、答えを紡ぐ。
一先ずの質問を飛ばしながら、一方通行は首元のチョーカーへと手を伸ばした。
言葉には圧力があり、瞳には殺気すら伺える。
一方通行が見せた『悪党』の表情に、少年は正直に気圧された。
気圧され、だが一度唾を飲み込み、答えを紡ぐ。
「俺は殺し合いには乗らない……闘ッて、出来るだけ多くの人を救ッて、それで俺達も生き残る」
その言葉には芯があり、瞳は力強く輝いていた。
学園都市の第一位に凄まれ、気圧されて尚、少年は怖じる事なく言葉を吐いた。
学園都市の第一位に凄まれ、気圧されて尚、少年は怖じる事なく言葉を吐いた。
(何なンだ、コイツはよォ)
少年の答えに、少年の瞳に、一方通行はやはり困惑を覚える。
その表情も、態度も、言葉も、平穏な『光』の世界に生きる者が醸し出せるものではない。
コイツは荒事に慣れている。
だが、その一方で先程の素人丸出しの対応もある。
演技という可能性も無きにしもあらずだが、人生の殆どを『闇』の世界で生きた自分を騙せるとも思えない。
不思議な男だ、と一方通行はバカ正直に感じた。
その表情も、態度も、言葉も、平穏な『光』の世界に生きる者が醸し出せるものではない。
コイツは荒事に慣れている。
だが、その一方で先程の素人丸出しの対応もある。
演技という可能性も無きにしもあらずだが、人生の殆どを『闇』の世界で生きた自分を騙せるとも思えない。
不思議な男だ、と一方通行はバカ正直に感じた。
「……テメェ、名前は?」
問いは自然と口から出ていた。
一方通行の問いに、少年は少しの間を置いて口を開く。
一方通行の問いに、少年は少しの間を置いて口を開く。
「俺は、玄野―――玄野計だ」
そして、その有り得る筈のない名前を、口にした。
もし、会場の全てを把握している者がいるとすれば、疑問を感じずにはいられないだろう。
『玄野計』は既に会場の別の場所にて、行動を始めている。
しかも、人々を救う為に主催者陣営と敵対する対主催としてではなく、人々を殺害し尽くすマーダーとして。
自身を捨ててでも恋人を救おうと、参加者の殺害を決意して行動を開始している。
そんな『玄野計』が、どうして数キロも距離の離れた市街地にいるのか?
そんな『玄野計』が、どうして出来る限りの参加者を救う事を決意して行動を取っているのか?
それら疑問に対する答えは単純にして明快だ。
『玄野計』は既に会場の別の場所にて、行動を始めている。
しかも、人々を救う為に主催者陣営と敵対する対主催としてではなく、人々を殺害し尽くすマーダーとして。
自身を捨ててでも恋人を救おうと、参加者の殺害を決意して行動を開始している。
そんな『玄野計』が、どうして数キロも距離の離れた市街地にいるのか?
そんな『玄野計』が、どうして出来る限りの参加者を救う事を決意して行動を取っているのか?
それら疑問に対する答えは単純にして明快だ。
彼は、『玄野計』は―――二人いる。
そもそもの始まりは、殺し合いが開催される前の事である。
『玄野計』を愛する女性がいた。
だが、その女性は知っていた。
『玄野計』は既に別の女性を愛してしまっている事を。
今更自分が何をしようが『玄野計』は決して振り向いてはくれないという事を。
だから、女性は『玄野計』をもう一人『再生』した。
『GANTZ』と称される謎の物体。
『GANTZ』により強制される星人との殺し合い。
星人を殺害する毎に点数が累積され、百点を越えるとある特典を得る事ができるのだ。
一つは、記憶を消されて解放される。
一つは、より強力な武器を与えられる。
一つは、メモリーの中から人間を再生できる。
そして、その女性は百点メニューを使用して『玄野計』を『再生』した。
既に『玄野計』はこの世界に存在するにも関わらず、だ。
ただ自分の想いを通したい一心で、自分の恋心を叶えたい一心で、女性は愚かな選択をしてしまったのだ。
『玄野計』を愛する女性がいた。
だが、その女性は知っていた。
『玄野計』は既に別の女性を愛してしまっている事を。
今更自分が何をしようが『玄野計』は決して振り向いてはくれないという事を。
だから、女性は『玄野計』をもう一人『再生』した。
『GANTZ』と称される謎の物体。
『GANTZ』により強制される星人との殺し合い。
星人を殺害する毎に点数が累積され、百点を越えるとある特典を得る事ができるのだ。
一つは、記憶を消されて解放される。
一つは、より強力な武器を与えられる。
一つは、メモリーの中から人間を再生できる。
そして、その女性は百点メニューを使用して『玄野計』を『再生』した。
既に『玄野計』はこの世界に存在するにも関わらず、だ。
ただ自分の想いを通したい一心で、自分の恋心を叶えたい一心で、女性は愚かな選択をしてしまったのだ。
その結果が、コレだ。
同一世界の同時間軸に存在する、二人の『玄野計』。
『玄野計』はそれまで通りに学校へ通い、安アパートで一人暮らしをし、恋人と幸せな時を過ごした。
だが、『再生』された『玄野計』には居場所がない。
『玄野計』がいる以上、学校へは通えない。
『玄野計』がいる以上、安アパートでは暮らせない。
『玄野計』がいる以上、恋人と幸せな時を過ごす事もできない。
居場所のない『玄野計』は、結局自分を『再生』した女性と同棲する事になった。
それまでの暮らしを全て忘れてその女性と同棲し、歪んだものかもしれないが恋人となった。
そして、時は流れ―――カタストロフィが発生する。
圧倒的軍事力を有した異星人からの、侵略行為。
凄惨なるカタストロフィの中、一人の『玄野計』は恋人を救う為だけに行動を取る。
凄惨なカタストロフィの中、『再生』された『玄野計』は出来る限りの人々を救う為に行動を取った。
恋人・小島多恵の存在が、『玄野計』の選択を変化させる。
それはこの殺し合いの中でも同様で、コチラの『玄野計』は人々の救済を選択した。
小島多恵の存在は確かに心を揺るがせたものの、既に別れを決意した女性だ。
救出を願うものの、小島多恵の為だけに罪なき参加者を殺害して回ろうとは思わない。
出来る限り多くの人々が助かる道を、『玄野計』は選択する。
同一世界の同時間軸に存在する、二人の『玄野計』。
『玄野計』はそれまで通りに学校へ通い、安アパートで一人暮らしをし、恋人と幸せな時を過ごした。
だが、『再生』された『玄野計』には居場所がない。
『玄野計』がいる以上、学校へは通えない。
『玄野計』がいる以上、安アパートでは暮らせない。
『玄野計』がいる以上、恋人と幸せな時を過ごす事もできない。
居場所のない『玄野計』は、結局自分を『再生』した女性と同棲する事になった。
それまでの暮らしを全て忘れてその女性と同棲し、歪んだものかもしれないが恋人となった。
そして、時は流れ―――カタストロフィが発生する。
圧倒的軍事力を有した異星人からの、侵略行為。
凄惨なるカタストロフィの中、一人の『玄野計』は恋人を救う為だけに行動を取る。
凄惨なカタストロフィの中、『再生』された『玄野計』は出来る限りの人々を救う為に行動を取った。
恋人・小島多恵の存在が、『玄野計』の選択を変化させる。
それはこの殺し合いの中でも同様で、コチラの『玄野計』は人々の救済を選択した。
小島多恵の存在は確かに心を揺るがせたものの、既に別れを決意した女性だ。
救出を願うものの、小島多恵の為だけに罪なき参加者を殺害して回ろうとは思わない。
出来る限り多くの人々が助かる道を、『玄野計』は選択する。
参加者名簿に記された『玄野計』。
だが『玄野計』は二人いて、そのどちらもが正真正銘の『玄野計』である。
平戸ロイヤルは言った。
五十七人分のエネルギーを集める為に、殺し合いを開催したと。
ならば、この五十九人目の参加者たる『玄野計』とは如何なる存在なのか。
これも平戸ロイヤルの思索の一つなのだろうか。
それとも平戸ロイヤルすら予想だにいていなかったイレギュラーなのだろうか。
それはまだ誰にも分からぬ答え。
だが一つ、『玄野計』が会場内に二人いるという事だけは、紛れもない事実である。
殺し合いに乗った『玄野計』と殺し合いの打開を目指す『玄野計』。
二人の『玄野計』は、何もかもが同様の人物でありながら、正反対の道を進んでいく。
その結果として訪れる展開は、どのようなものか。
やはりながら、それもまた誰にも分からぬ事である。
だが『玄野計』は二人いて、そのどちらもが正真正銘の『玄野計』である。
平戸ロイヤルは言った。
五十七人分のエネルギーを集める為に、殺し合いを開催したと。
ならば、この五十九人目の参加者たる『玄野計』とは如何なる存在なのか。
これも平戸ロイヤルの思索の一つなのだろうか。
それとも平戸ロイヤルすら予想だにいていなかったイレギュラーなのだろうか。
それはまだ誰にも分からぬ答え。
だが一つ、『玄野計』が会場内に二人いるという事だけは、紛れもない事実である。
殺し合いに乗った『玄野計』と殺し合いの打開を目指す『玄野計』。
二人の『玄野計』は、何もかもが同様の人物でありながら、正反対の道を進んでいく。
その結果として訪れる展開は、どのようなものか。
やはりながら、それもまた誰にも分からぬ事である。
「アンタ達の名前は……?」
「……一方通行(アクセラレータ)」
「え、えっと鹿目まどか、です」
「そうか、よろしく頼む。一方通行、まどか」
「……一方通行(アクセラレータ)」
「え、えっと鹿目まどか、です」
「そうか、よろしく頼む。一方通行、まどか」
学園都市が誇る最強の化け物と、魔法少女としての最強の資質を有した少女。
そして、二人目の存在たる『玄野計』。
二人組は三人組となり、殺し合いの場を進んでいく。
何もかもをも知らずに、今はただ希望の未来を目指す三人が前へと進んでいく―――。
そして、二人目の存在たる『玄野計』。
二人組は三人組となり、殺し合いの場を進んでいく。
何もかもをも知らずに、今はただ希望の未来を目指す三人が前へと進んでいく―――。
【H-2・住宅街/1日目・深夜】
【一方通行@とある魔術の禁書目録】
【状態】健康(バッテリー残り27分)
【装備】ガンツソード
【持ち物】支給品一式、不明支給品1~2
【思考】
基本:打ち止めを守り抜く。殺し合いに乗ったやつを殺す。
1:打ち止めを探す。
2;付いてくる少女を守る。
3:出来れば暁美ほむら、美樹さやか、巴マミを探す。
4:玄野に対して困惑。コイツは『悪党』のようだが…
4:オリジナルにあった時は……
【備考】
※参戦時期はグループに初任務後のサービス残業時
※この殺し合いは絶対能力者進化計画に類した何かの実験で学園都市の暗部が絡んでいると考えています。
※木原に関しては本人だと思っていません
※バッテリーは替えのバッテリーの使用、充電等で回復可能です。
【一方通行@とある魔術の禁書目録】
【状態】健康(バッテリー残り27分)
【装備】ガンツソード
【持ち物】支給品一式、不明支給品1~2
【思考】
基本:打ち止めを守り抜く。殺し合いに乗ったやつを殺す。
1:打ち止めを探す。
2;付いてくる少女を守る。
3:出来れば暁美ほむら、美樹さやか、巴マミを探す。
4:玄野に対して困惑。コイツは『悪党』のようだが…
4:オリジナルにあった時は……
【備考】
※参戦時期はグループに初任務後のサービス残業時
※この殺し合いは絶対能力者進化計画に類した何かの実験で学園都市の暗部が絡んでいると考えています。
※木原に関しては本人だと思っていません
※バッテリーは替えのバッテリーの使用、充電等で回復可能です。
【鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ】
【状態】健康
【装備】普段着
【持ち物】支給品一式、ランダム支給品1~3
【思考】
基本:殺し合いには絶対乗らない。
1:暁美ほむら、美樹さやか、巴マミと合流
2:ちょっと変な男の子と玄野に付いていく。
【備考】
※参戦時期はマミさん死亡以前。
【状態】健康
【装備】普段着
【持ち物】支給品一式、ランダム支給品1~3
【思考】
基本:殺し合いには絶対乗らない。
1:暁美ほむら、美樹さやか、巴マミと合流
2:ちょっと変な男の子と玄野に付いていく。
【備考】
※参戦時期はマミさん死亡以前。
【玄野計(レイカ再生)@GANTZ】
【状態】健康
【装備】ダッチのリボルバー(6/6)@ブラック・ラグーン
【持ち物】 支給品一式、不明支給品0~2
【思考】
基本:出来るだけ多くの人々を救い、自分も生き残る
1:一方通行、鹿目まどかと行動する。
2:タエちゃんと合流したい。
3:ガンツスーツを入手したい
4:加藤、坂田と合流。
【備考】
※27巻にてレイカにより『再生』されたもう一人の『玄野計』です。
※カタストロフィ・人々を救う為にを追って敵母船へ転送された直後(原作31巻)から参戦しています
【状態】健康
【装備】ダッチのリボルバー(6/6)@ブラック・ラグーン
【持ち物】 支給品一式、不明支給品0~2
【思考】
基本:出来るだけ多くの人々を救い、自分も生き残る
1:一方通行、鹿目まどかと行動する。
2:タエちゃんと合流したい。
3:ガンツスーツを入手したい
4:加藤、坂田と合流。
【備考】
※27巻にてレイカにより『再生』されたもう一人の『玄野計』です。
※カタストロフィ・人々を救う為にを追って敵母船へ転送された直後(原作31巻)から参戦しています
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