さがしもの ◆vhDQItAZJY
「どういうことだ…?」
佐倉杏子は困惑していた。
死んだはずの自分が生き返っているからである。
死んだはずの自分が生き返っているからである。
佐倉杏子はただの少女ではない。
彼女は魔法の使者キュウべぇと契約した魔法少女である。
どんな願いでも叶えるという言葉に乗って彼女は魔法少女になった。
彼女は魔法の使者キュウべぇと契約した魔法少女である。
どんな願いでも叶えるという言葉に乗って彼女は魔法少女になった。
その願いによって彼女は幸福になった。が、時を経ずして不幸になった。
以来彼女は他人のために魔法は使わないことにした。
徹頭徹尾、自分だけのために魔法を使うようになった。
本体がソウルジェムという衝撃の事実が明らかになってもそれは変わらない。
徹頭徹尾、自分だけのために魔法を使うようになった。
本体がソウルジェムという衝撃の事実が明らかになってもそれは変わらない。
しかしそんな彼女が他人のために魔法を使っていた時期を思い出させる人物が現れた。
美樹さやか。
彼女は当初の杏子のように他人のために魔法を使う魔法少女だった。
杏子はそんな彼女を矯正しようと思った。殺し合いにも発展した。
だが時が経つにつれ、そんな彼女を見守るのも悪くないとも思っていた。
杏子はそんな彼女を矯正しようと思った。殺し合いにも発展した。
だが時が経つにつれ、そんな彼女を見守るのも悪くないとも思っていた。
だがそれが間違いだったのか。
さやかは絶望した。
絶望して魔女になった。
さやかは絶望した。
絶望して魔女になった。
杏子はどうしても彼女を諦めきれなかった。
救えるなら救いたいと思った。しかしがそんな奇跡が起こるはずもなく。
杏子は致命傷を負い、さやかだった魔女を道連れにして散った。
救えるなら救いたいと思った。しかしがそんな奇跡が起こるはずもなく。
杏子は致命傷を負い、さやかだった魔女を道連れにして散った。
それゆえの困惑。
杏子は自分が生きていることに驚いていた。
あの時自分は死んだはずだ。実際ソウルジェムも砕け散った。
なのに生きている。どういうことだろうか?
驚いたのはそれだけではない。名簿に載っている名前もおかしい。
杏子は自分が生きていることに驚いていた。
あの時自分は死んだはずだ。実際ソウルジェムも砕け散った。
なのに生きている。どういうことだろうか?
驚いたのはそれだけではない。名簿に載っている名前もおかしい。
巴マミ。
彼女は杏子よりも先に死んだはずであった。
あの頃はソウルジェムが本体だと解ってはいなかったが、彼女は頭にそれをつけていた。
そして彼女は魔女に喰い殺されたらしい。十中八九砕けたはずだ。
あの頃はソウルジェムが本体だと解ってはいなかったが、彼女は頭にそれをつけていた。
そして彼女は魔女に喰い殺されたらしい。十中八九砕けたはずだ。
そして美樹さやか。
彼女もまた死んでいる。
魔女になった時にその肉体はただの死体に成り果てた。
そして肉体を動かすソウルジェムはもうない。
魔女になった時にその肉体はただの死体に成り果てた。
そして肉体を動かすソウルジェムはもうない。
なのに彼女らはまるでそんなことなかったかのように名簿に名を連ねている。
まあそれは杏子も同じなのだが。
まあそれは杏子も同じなのだが。
なおかつ、いつの間にかまた別の場所に転移させられている。
わけがわからない。
そもそも杏子は自分があまり頭を使うようなタイプでないと思っている。
とりあえずこれらについては、体育館で名探偵と呼ばれていた少女に丸投げすることにした。
そもそも杏子は自分があまり頭を使うようなタイプでないと思っている。
とりあえずこれらについては、体育館で名探偵と呼ばれていた少女に丸投げすることにした。
しかし杏子はあまり心配してはいない。
あの暁美ほむらがいるからだ。
事情通でいけ好かない奴だが、彼女のまどかを守ろうという気持ちは本物だ。
自分の大切なものを最期まで守り抜こうとする彼女なら、案外もうまどかを見つけて保護しているかもしれない。
あの暁美ほむらがいるからだ。
事情通でいけ好かない奴だが、彼女のまどかを守ろうという気持ちは本物だ。
自分の大切なものを最期まで守り抜こうとする彼女なら、案外もうまどかを見つけて保護しているかもしれない。
同時に杏子は彼女とはいずれにせよ、接触しなくてはならないと思っていた。
というのも平戸ロイヤルがこんなことを言っていたのを思い出したからである。
というのも平戸ロイヤルがこんなことを言っていたのを思い出したからである。
ラスボスに対抗できる力が欲しいと願ったら、こんなことになってしまったんだ、と。
彼女はその前に、優勝者が叶える願いにデメリットはないと言っていた。
杏子からすればその時点で眉唾物だ。キュウべぇとの契約だって、デメリットは魔女と戦うこと以外なかったはずなのだ。
ところが蓋を開けてみれば、ごらんの有様だ。信用できたものではない。
杏子からすればその時点で眉唾物だ。キュウべぇとの契約だって、デメリットは魔女と戦うこと以外なかったはずなのだ。
ところが蓋を開けてみれば、ごらんの有様だ。信用できたものではない。
それに本当にデメリットがないなら「こんなことになってしまった」という彼女の発言はなんなのか。
何かしらのデメリットがなければそんな言葉はでてこない。
何かしらのデメリットがなければそんな言葉はでてこない。
そして杏子が知る中で願いを叶えてこんな事態を招くような奴はあの小動物以外思いつかない。
暁美ほむらはあの契約の代償を自分たちの誰よりも詳しく知っていた。
もしこれにあの詐欺師が関わっているなら、その目的がなんなのか知ってる可能性が高い。
もしこれにあの詐欺師が関わっているなら、その目的がなんなのか知ってる可能性が高い。
逆に別の意味で危険なのは美樹さやか。
彼女が杏子の考えている通りの状態なら間違いなくこの催しに乗る。
いったん絶望しきった彼女なら、たとえまやかしだと知っていても優勝者の褒美に希望を見出すだろう。
それが自分が一番望んでないことだとしてもだ。
そしてその現状に絶望して再び魔女になる。
彼女が杏子の考えている通りの状態なら間違いなくこの催しに乗る。
いったん絶望しきった彼女なら、たとえまやかしだと知っていても優勝者の褒美に希望を見出すだろう。
それが自分が一番望んでないことだとしてもだ。
そしてその現状に絶望して再び魔女になる。
そんなの許せるわけがない。
せっかく生き返ったというのにそれではあんまりではないか。
そうなる前にさやかを探し出して止める。
助けてみせる。今度こそ必ず。
せっかく生き返ったというのにそれではあんまりではないか。
そうなる前にさやかを探し出して止める。
助けてみせる。今度こそ必ず。
そうと決まればここでじっとしているわけにはいかない。
行くとすれば、学校であろうか。
さやかは中学生で高校生ではないが、この場で唯一学校らしい建造物はこれくらいしかない。
それにひょっとしたら、ほむらやまどかもいるかもしれないし、さやかを見かけたやつがいるかもしれない。
行く価値はあるだろう。
行くとすれば、学校であろうか。
さやかは中学生で高校生ではないが、この場で唯一学校らしい建造物はこれくらいしかない。
それにひょっとしたら、ほむらやまどかもいるかもしれないし、さやかを見かけたやつがいるかもしれない。
行く価値はあるだろう。
杏子はデイバックを担いで、建物の外へ出た。
外へ出てみて気付いたが、ここは警察署だったらしい。
周りには誰もいない。だが用心するに越したことはない。
彼女は懐にしまったソウルジェムを握りながら前へ進んだ。
外へ出てみて気付いたが、ここは警察署だったらしい。
周りには誰もいない。だが用心するに越したことはない。
彼女は懐にしまったソウルジェムを握りながら前へ進んだ。
◆
「うーん、どうゆうことなんだろうってミサカはミサカは首をかしげてみたり」
打ち止め≪ラストオーダー≫は困惑していた。
自分の記憶が一週間分欠落しているのである。
自分の記憶が一週間分欠落しているのである。
打ち止めはただの幼女ではない。
彼女は学園都市に七人しかいないレベル5の第三位、御坂美琴のクローンの20001号であり、彼女ら妹達≪シスターズ≫の上位個体でもあった。
上位個体といえば聞こえはいいが、その姿かたちはどう見ても10才前後の少女だ。
これは研究者たちが操りやすくするために、あえて未完成のままなのである。
精神が幼く設定されているため、どの個体よりも感情が豊かでもある。
彼女は学園都市に七人しかいないレベル5の第三位、御坂美琴のクローンの20001号であり、彼女ら妹達≪シスターズ≫の上位個体でもあった。
上位個体といえば聞こえはいいが、その姿かたちはどう見ても10才前後の少女だ。
これは研究者たちが操りやすくするために、あえて未完成のままなのである。
精神が幼く設定されているため、どの個体よりも感情が豊かでもある。
彼女たちを語る上で欠かせないのが、ミサカネットワークである。
彼女たちはこのネットワークに繋がれており、互いにテレパシーを送ることができる。
また記憶のバックアップを取るなどのことも可能である。
そして打ち止めは常に記憶のバックアップを取る習慣をつけていた。
そのため、すぐに記憶の修復が可能のはずであった。
彼女たちはこのネットワークに繋がれており、互いにテレパシーを送ることができる。
また記憶のバックアップを取るなどのことも可能である。
そして打ち止めは常に記憶のバックアップを取る習慣をつけていた。
そのため、すぐに記憶の修復が可能のはずであった。
ところがノイズだらけでバックアップが取ることすら出来なかった。
他の妹達と連絡を取ることも出来ない。
これは異常である。ミサカネットワークにノイズが起こることがないわけではない。
しかしそれは最終信号≪ラストオーダー≫が何者かに掌握され上位命令を下した時に起こる。
正確に言えばそれに抵抗する妹達≪シスターズ≫の思考回路が乱れるためだが。
しかし現在打ち止めは何者かの手に落ちたわけでもなく、こうして自分で考えて行動することができている。
他の妹達と連絡を取ることも出来ない。
これは異常である。ミサカネットワークにノイズが起こることがないわけではない。
しかしそれは最終信号≪ラストオーダー≫が何者かに掌握され上位命令を下した時に起こる。
正確に言えばそれに抵抗する妹達≪シスターズ≫の思考回路が乱れるためだが。
しかし現在打ち止めは何者かの手に落ちたわけでもなく、こうして自分で考えて行動することができている。
どういうことなのか、打ち止めにはわからなかった。
しかし悩んで状況が変わるわけではない。
記憶は現状あてにならないとするしかない。となると今度は知り合いの確認だ。
打ち止めも一応レベル3の欠陥電気≪レディオノイズ≫であるが、この身体は戦闘には向かない。
この場では自分の持つ学園都市のマップも使えない。一人で行動するのは危険である。
もしこの場に知り合いが一緒にいるのなら、共に行動するのが望ましい。
そう思いデイバッグを開いた打ち止めであったが、名簿に載っている名前を見て肩を落とした。
しかし悩んで状況が変わるわけではない。
記憶は現状あてにならないとするしかない。となると今度は知り合いの確認だ。
打ち止めも一応レベル3の欠陥電気≪レディオノイズ≫であるが、この身体は戦闘には向かない。
この場では自分の持つ学園都市のマップも使えない。一人で行動するのは危険である。
もしこの場に知り合いが一緒にいるのなら、共に行動するのが望ましい。
そう思いデイバッグを開いた打ち止めであったが、名簿に載っている名前を見て肩を落とした。
・・・・
そうこれらの名前は、自分が一方的に知っている名前ばかりなのである。
そうこれらの名前は、自分が一方的に知っている名前ばかりなのである。
オリジナルである御坂美琴や、事情を知っている上条当麻は自分を連れて行動してくれるかもしれない。
だが一方通行は?あの実験に参加していたレベル5の第一位はどうだろうか?
一万人以上の同胞を殺してきた彼がはたして自分を連れて行動してくれるだろうか?
いささか不安になる。だが彼に出会い頭に殺されることはないと確信している。
むしろ彼には会わなければならないとすら考えていた。
自分たちは彼に謝らなければならないことがあるのだから。
だが一方通行は?あの実験に参加していたレベル5の第一位はどうだろうか?
一万人以上の同胞を殺してきた彼がはたして自分を連れて行動してくれるだろうか?
いささか不安になる。だが彼に出会い頭に殺されることはないと確信している。
むしろ彼には会わなければならないとすら考えていた。
自分たちは彼に謝らなければならないことがあるのだから。
彼がこの実験に乗り気ではなかったということに、彼女らは気付いた。
そう思えば今まで不可解だと思えた彼の行動にも納得がいった。
しかし彼女らはそのサインに気付くことはなかった。
あの頃は自分に価値を見出せなかったのだから。
そして自分に価値を見出せ、彼の意図に気付いたころにはもう実験は中断されていた。
そう思えば今まで不可解だと思えた彼の行動にも納得がいった。
しかし彼女らはそのサインに気付くことはなかった。
あの頃は自分に価値を見出せなかったのだから。
そして自分に価値を見出せ、彼の意図に気付いたころにはもう実験は中断されていた。
気付くには遅すぎた。
今更そんなこと言ったところでどうにもならないかもしれない。
けど、それでも謝りたい。
それで彼が少しでも救われるのなら。
今更そんなこと言ったところでどうにもならないかもしれない。
けど、それでも謝りたい。
それで彼が少しでも救われるのなら。
とりあえずデイバックを漁ることにした。
その三人に合流するまでは自分で身を守らなくてはならない。
だが中に入っているのは、自分では扱えそうにないものや役に立たないものばかり。
結局、自分でも使える道具は一つしかなかった。
その三人に合流するまでは自分で身を守らなくてはならない。
だが中に入っているのは、自分では扱えそうにないものや役に立たないものばかり。
結局、自分でも使える道具は一つしかなかった。
石ころぼうし。
この帽子を被ると周りからは強く認識されなくなるらしい。
どの程度認識されなくなるかというと名のとおり路傍にある石ころ程度だそうだ。
隣でじっとしていたとしてもその認識は変わらない。
ただ制限がかけられているようで、三十分しか効果が持続せず、再び使うには一時間待たねば使用できないなど制限も大きい。
また常識外の五感を持つ参加者などには、被っていても居場所がばれる可能性もあるらしい。
だが知り合いと合流するまで逃げ隠れしようとしている打ち止めにはちょうどいい道具だ。
どの程度認識されなくなるかというと名のとおり路傍にある石ころ程度だそうだ。
隣でじっとしていたとしてもその認識は変わらない。
ただ制限がかけられているようで、三十分しか効果が持続せず、再び使うには一時間待たねば使用できないなど制限も大きい。
また常識外の五感を持つ参加者などには、被っていても居場所がばれる可能性もあるらしい。
だが知り合いと合流するまで逃げ隠れしようとしている打ち止めにはちょうどいい道具だ。
早速被ってみる。
何か身体に変化はあるだろうかと思ったが、とくに変化はない。
しかし周りからは自分はただの石ころにしか見えていないはずだ。
説明書を信じるならばだが。
何か身体に変化はあるだろうかと思ったが、とくに変化はない。
しかし周りからは自分はただの石ころにしか見えていないはずだ。
説明書を信じるならばだが。
打ち止めはそのまま研究施設を目指すことにした。
実験が中止された今となっては、彼が寄ることはないかもしれない。
しかし、自分がネットワークに上手くつながらない理由がわかるかもしれない。
どちらにせよ、行ってみる価値はあるだろう。
実験が中止された今となっては、彼が寄ることはないかもしれない。
しかし、自分がネットワークに上手くつながらない理由がわかるかもしれない。
どちらにせよ、行ってみる価値はあるだろう。
しばらくすると大きな建物が見えてきた。
自分の記憶によれば、あれは警察署である。
確か学園都市での警備員≪アンチスキル≫にあたる職員が働いている場所だ。
自分の記憶によれば、あれは警察署である。
確か学園都市での警備員≪アンチスキル≫にあたる職員が働いている場所だ。
ぼうっと見ていると中から女性が出てきた。
視界には自分が映っているはずであるが、彼女の視線は自分にあっていない。
歩み寄ってみたが、反応はない。
ここまではどうやら説明書通りの効果を発揮している。
声もかけてみたいが、それでばれてしまっては元も子もない。
視界には自分が映っているはずであるが、彼女の視線は自分にあっていない。
歩み寄ってみたが、反応はない。
ここまではどうやら説明書通りの効果を発揮している。
声もかけてみたいが、それでばれてしまっては元も子もない。
打ち止めは彼女から離れて、研究施設へと急ぐことにした。
◆
この場にいるのは自分だけじゃない。
そう杏子が思ったのは、より警戒を高めようとソウルジェムで少し五感を上げたからだ。
そう杏子が思ったのは、より警戒を高めようとソウルジェムで少し五感を上げたからだ。
ソウルジェムで感覚をなくすことができるのを杏子は知っていた。
ならばその逆もできるのではないのかと思い立ってみたのだ。
結果、先ほどよりも視界が広がり、耳も誰かの足音を捉えている。
ならばその逆もできるのではないのかと思い立ってみたのだ。
結果、先ほどよりも視界が広がり、耳も誰かの足音を捉えている。
その分ソウルジェムも穢れるわけだが。
戦っているわけでもないのに、消耗が激しい。
これが制限ってやつか。これではまともに戦ったらすぐで魔女化してしまう。
あるいはだからさやかは魔女になってしまったのか。
ともかく扱いには細心の注意を払わなければ。
グリーフシードがそこらへんに転がってるといいんだが。
これが制限ってやつか。これではまともに戦ったらすぐで魔女化してしまう。
あるいはだからさやかは魔女になってしまったのか。
ともかく扱いには細心の注意を払わなければ。
グリーフシードがそこらへんに転がってるといいんだが。
閑話休題。
現在、杏子には誰かの足音が聞こえている。
どうやら自分の先を歩いているようだ。
急いでいるようですぐに遠のいてしまった。
どうやら自分の先を歩いているようだ。
急いでいるようですぐに遠のいてしまった。
偶然にも行き先は同じようなので、その後をついていく。
ついでに声もかけてみた。
ついでに声もかけてみた。
「おい」
すると足音が止んだ。
そしてこちらに近づいてくる。
そしてこちらに近づいてくる。
「見えてるの?ってミサカはミサカはさっきは見えてなかったのにって呟きながら聞いてみたり」
真下から声が聞こえてきた。幼い女の子の声。
同時に姿も見え始めた。10才くらいだろうか。
頭から毛布を被っているという奇妙な出で立ちであるが。
それ以上にこんな子供を参加させていることに驚いた。
こんなのでラスボスを倒せるのだろうか。
同時に姿も見え始めた。10才くらいだろうか。
頭から毛布を被っているという奇妙な出で立ちであるが。
それ以上にこんな子供を参加させていることに驚いた。
こんなのでラスボスを倒せるのだろうか。
「ちょっと裏技使ったからな。聞きたいことがあるんだがいいか?」
だが子供とはいえ、参加者であることに変わりはない。
杏子は少女と情報交換することにした。
杏子は少女と情報交換することにした。
◆
打ち止めは佐倉杏子と情報交換した。
といっても互いに知りたいことは得られなかったが。
二人ともこの場で誰かに会うのは初めてだったのである。
二人ともこの場で誰かに会うのは初めてだったのである。
腑に落ちないことならあったが。
というのも杏子は学園都市を知らなかったのである。
というのも杏子は学園都市を知らなかったのである。
杏子は自分の口調から自分が御坂美琴なのか、という質問してきた。
自分とレベル5の第三位を間違えるとは彼女は学園都市の外の人物なのかと思ったが、彼女はそのどちらも聞いたことがないらしい。
自分とレベル5の第三位を間違えるとは彼女は学園都市の外の人物なのかと思ったが、彼女はそのどちらも聞いたことがないらしい。
なにしろ学園都市は科学技術だけなら世界の数十年先を行っている。
日本とは別の政治系統を持っているくらいだ。
それすらも知らないというのは少しおかしいと感じた。
日本とは別の政治系統を持っているくらいだ。
それすらも知らないというのは少しおかしいと感じた。
まあ、それも彼女が家なし子ということを知って多少腑に落ちたのだが。
現在、打ち止めは毛布ではなく、子供が着るようなワンピースを着ている。
杏子に支給されていた着せ替えカメラのおかげだ。
情報交換の際に打ち止めが毛布しか着用してないことを知った杏子が、さすがにそれはとカメラを使って服を再構成したのだ。
ただ半日しか持続しないらしく、その時間を経過するとまた毛布に戻るらしい。
しかもカメラが壊れると、今着ている服はなくなってしまうらしい。
カメラは大切に扱わなくては。そう考えつつ彼女は自分のデイバックにカメラをしまった。
そう、カメラは打ち止めの所有物になっていた。
杏子に支給されていた着せ替えカメラのおかげだ。
情報交換の際に打ち止めが毛布しか着用してないことを知った杏子が、さすがにそれはとカメラを使って服を再構成したのだ。
ただ半日しか持続しないらしく、その時間を経過するとまた毛布に戻るらしい。
しかもカメラが壊れると、今着ている服はなくなってしまうらしい。
カメラは大切に扱わなくては。そう考えつつ彼女は自分のデイバックにカメラをしまった。
そう、カメラは打ち止めの所有物になっていた。
「ホントにカメラをもらってもいいのってミサカはミサカはバッグに入れながら聞いてみる」
「返す気ねえじゃねえか。いいんだよ、ただでやるわけじゃないんだし」
「でもそれただの卵だよってミサカはミサカは釈然としないながらもバッグのチャックを閉じたり」
あんたは気にしなくていいんだよ、と杏子は卵をポケットのしまった。
あんな黒い卵になんの価値があるんだろう。説明書には魔女の卵と書かれていたが。
あんな黒い卵になんの価値があるんだろう。説明書には魔女の卵と書かれていたが。
考え込んでいたら、杏子がそろそろ行くぞと言ってきた。
彼女らは互いに人を探している。
杏子は美樹さやかを、打ち止めは一方通行を。
そして杏子はとりあえず高等学校に行く気だというのは聞いていた。
自分は研究施設。
杏子は美樹さやかを、打ち止めは一方通行を。
そして杏子はとりあえず高等学校に行く気だというのは聞いていた。
自分は研究施設。
そう杏子とは途中まで行き先が同じなのである。
なので彼女とはそこまで同行することにしていた。
彼女は自分の返事を待たずに、歩き始めた。
打ち止めは彼女において行かれないようについて行く。
当然だが毛布よりかは歩きやすかった。
◆
当初、杏子はおいて行こうと思っていた。
この場で子供引き連れて歩くことは足手まといを連れて戦場を歩くのと変わらない。
一刻も早くさやかを探し出したい杏子からすれば、置いていくのが正解だ。
一刻も早くさやかを探し出したい杏子からすれば、置いていくのが正解だ。
それでも連れて行くことにしたのはそれなりに恩があるからである。
それは打ち止めからカメラと引き換えにもらったグリーフシードである。
打ち止めからみたら役に立たない代物であるが、杏子ら魔法少女にとっては生命線とも呼べるものである。
それに先ほども考えていたが、ここではいつもより消耗が激しい。
普段通りの戦い方なんてグリーフシードなしではできそうにない。
それは打ち止めからカメラと引き換えにもらったグリーフシードである。
打ち止めからみたら役に立たない代物であるが、杏子ら魔法少女にとっては生命線とも呼べるものである。
それに先ほども考えていたが、ここではいつもより消耗が激しい。
普段通りの戦い方なんてグリーフシードなしではできそうにない。
よって彼女はいざという時に本気で戦えない状態だったことになる。
打ち止めはそんな状態の彼女にグリーフシードを渡した。
対してこちらが渡したのは、戦闘の役に立たないカメラのみ。
打ち止めはそんな状態の彼女にグリーフシードを渡した。
対してこちらが渡したのは、戦闘の役に立たないカメラのみ。
いくらなんでも割に合わない。
だからせめて途中までの道のりは一緒にいてやろうと思ったのである。
本来なら研究施設までついてやりたいくらいだが、そこまで構ってしまうと探し出せるものも探し出せなくなる。
だからせめて途中までの道のりは一緒にいてやろうと思ったのである。
本来なら研究施設までついてやりたいくらいだが、そこまで構ってしまうと探し出せるものも探し出せなくなる。
それに途中で預けても問題なさそうな人物に会ったら預けようとも考えている。
そのほうが、都合がいい。できれば一方通行には会わせてやりたいと思っている。
そのほうが、都合がいい。できれば一方通行には会わせてやりたいと思っている。
そんなに都合良く会えるはずないんだけど。
そう思いながら杏子は歩く。
年が下の子と一緒に歩くのは久しぶりだった。
◆
こうして彼女らは歩みだした。
はたして彼女らの望みは叶うのか。
それは誰にもわからない。
【状態票】
【F-2 警察署前 /1日目・深夜】
【佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ】
【状態】健康
【装備】普段着
【持ち物】ソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ、支給品一式、グリーフシード×2@魔法少女まどか☆マギカ、ランダム支給品0~2
【思考】
基本:このゲームから脱出する。
1:高等学校までこのガキと行動する。預けてもよさそうな人物と会ったら預ける。
2:今度こそさやかを助けてみせる。
3:暁美ほむらと合流できたら合流する。
4:なんであたしら生きてるんだろう?
【備考】
※第9話終了直後からの参戦です。
【F-2 警察署前 /1日目・深夜】
【佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ】
【状態】健康
【装備】普段着
【持ち物】ソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ、支給品一式、グリーフシード×2@魔法少女まどか☆マギカ、ランダム支給品0~2
【思考】
基本:このゲームから脱出する。
1:高等学校までこのガキと行動する。預けてもよさそうな人物と会ったら預ける。
2:今度こそさやかを助けてみせる。
3:暁美ほむらと合流できたら合流する。
4:なんであたしら生きてるんだろう?
【備考】
※第9話終了直後からの参戦です。
【F-2 警察署前 /1日目・深夜】
【打ち止め@とある魔術の禁書目録】
【状態】健康
【装備】着せ替えカメラで変化した毛布
【持ち物】支給品一式、着せ替えカメラ@ドラえもん、石ころぼうし@ドラえもん、ランダム支給品0~1
【思考】
基本:
1:とりあえず研究施設に行ってみるってミサカはミサカは(ry
2:彼に謝るために、合流したいってミサカは(ry
3:知り合いに合流できたら合流するってミサ(ry
4:なんで記憶が欠落してるんだろうはなんだったんだろうって(ry
【備考】
※5巻終了直後からの参戦です。
※一方通行と出会った時の記憶が消えています。
ただ、ネットには不完全ながらつながっているのでひょっとしたら思い出すかもしれません。
※石ころぼうしの再使用まであと一時間です。
※着せ替えカメラの効果が切れるまであと12時間です。
【打ち止め@とある魔術の禁書目録】
【状態】健康
【装備】着せ替えカメラで変化した毛布
【持ち物】支給品一式、着せ替えカメラ@ドラえもん、石ころぼうし@ドラえもん、ランダム支給品0~1
【思考】
基本:
1:とりあえず研究施設に行ってみるってミサカはミサカは(ry
2:彼に謝るために、合流したいってミサカは(ry
3:知り合いに合流できたら合流するってミサ(ry
4:なんで記憶が欠落してるんだろうはなんだったんだろうって(ry
【備考】
※5巻終了直後からの参戦です。
※一方通行と出会った時の記憶が消えています。
ただ、ネットには不完全ながらつながっているのでひょっとしたら思い出すかもしれません。
※石ころぼうしの再使用まであと一時間です。
※着せ替えカメラの効果が切れるまであと12時間です。
【石ころぼうし@ドラえもん】
ドラえもんの秘密道具の一つ。
被ると存在感がなくなる。
常識外の五感を持つ参加者には気付かれる可能性がある。
見つからないで被り続けた場合、有効時間は三十分。
それを過ぎた場合、再使用できるのは一時間後。
ドラえもんの秘密道具の一つ。
被ると存在感がなくなる。
常識外の五感を持つ参加者には気付かれる可能性がある。
見つからないで被り続けた場合、有効時間は三十分。
それを過ぎた場合、再使用できるのは一時間後。
【着せ替えカメラ@ドラえもん】
ドラえもんの秘密道具の一つ。
正方形の形のカメラ。
着せ替えたい服装のデザインをセットして対象の人を撮ると着ている服を分解してデザインの服に再構成する。
カメラが壊れると着せ替えた服も消失する。
有効時間は十二時間。
ドラえもんの秘密道具の一つ。
正方形の形のカメラ。
着せ替えたい服装のデザインをセットして対象の人を撮ると着ている服を分解してデザインの服に再構成する。
カメラが壊れると着せ替えた服も消失する。
有効時間は十二時間。
時系列順で読む
投下順で読む
キャラを追って読む
行動開始 | 佐倉杏子 | 意地 |
行動開始 | 打ち止め |