狂信者 ◆O7yc.7JC9
周辺には無数の工場が立ち並び、風に乗って油の臭いが漂ってくる。
深夜とはいえこれだけの規模の工場ならば何かしら動いていてもおかしくはないのだが全くの無音だ。
そんな立ち並ぶ工場の一つ、その入り口のフェンスで囲まれた開けた場所で御坂美琴は壁にもたれかかりボーっと先程の情景を思い出していた。
体育館に集められた大勢の人々、訳の分からないことを言っていた包帯女、その包帯女に立ち向かった凛とした少女。
深夜とはいえこれだけの規模の工場ならば何かしら動いていてもおかしくはないのだが全くの無音だ。
そんな立ち並ぶ工場の一つ、その入り口のフェンスで囲まれた開けた場所で御坂美琴は壁にもたれかかりボーっと先程の情景を思い出していた。
体育館に集められた大勢の人々、訳の分からないことを言っていた包帯女、その包帯女に立ち向かった凛とした少女。
そして
無残にも頭を爆破された一人の少女。
その光景は鮮明に覚えている。弾けた頭から溢れる血と弾け飛んだピンク色の内容物。
その光景は鮮明に覚えている。弾けた頭から溢れる血と弾け飛んだピンク色の内容物。
「うっ」
御坂は口に手を当て吐き出しそうになるのを必死にこらえる。
そして御坂はぎりっと歯噛みした
そして御坂はぎりっと歯噛みした
御坂はあの少女……インデックスとあいつがどういう関係かなのか知らない。
きっとあの時と同じように、こっちの都合も考えず馬鹿みたいに首を突っ込んできて、無理やり救われたに決まってる。
何よりもそのインデックスが殺された時のあいつの絶望のどん底にでも叩き付けられたかのようなあの表情。
きっとあの時と同じように、こっちの都合も考えず馬鹿みたいに首を突っ込んできて、無理やり救われたに決まってる。
何よりもそのインデックスが殺された時のあいつの絶望のどん底にでも叩き付けられたかのようなあの表情。
それだけで理解できた。
あの子があいつにとって何よりも大切な人なんだってことが
あの子があいつにとって何よりも大切な人なんだってことが
御坂の胸がグッと痛んだ。
それは知り合いが死んでしまったことによる悲しみによるものなのか、
それとも……
それとも……
パンッ
御坂は自分の両頬を叩いた。
「なにふぬけてんのよ」
御坂は自分を叱咤するように呟いた。
あいつならどうするだろうか?
決まってる。
あいつはこの殺し合いに乗ってる誰にでも手を差し伸べるだろう。
そして殺し合いをぶん殴ってでも止める筈だ。
あいつはそれだけの強さをもっている。
それはレベルなんかじゃ測ることが出来ない。
それこそあの学園都市最強のレベル5よりもなおも強い強さをだ。
あいつならどうするだろうか?
決まってる。
あいつはこの殺し合いに乗ってる誰にでも手を差し伸べるだろう。
そして殺し合いをぶん殴ってでも止める筈だ。
あいつはそれだけの強さをもっている。
それはレベルなんかじゃ測ることが出来ない。
それこそあの学園都市最強のレベル5よりもなおも強い強さをだ。
でもそれは普段のあいつならばだ。
今のあいつはどうだろうか? 目の前で大切なあんな殺され方をして、それでもなお立ち上がることができるだろうか?
そんなこと出来る筈がない。
もし傍からそう見えたとしてもそれはただやせ我慢をしてるだけだ。
心に出来た傷は、身に刻まれた傷よりもはるかに治し難い。
今のあいつはどうだろうか? 目の前で大切なあんな殺され方をして、それでもなお立ち上がることができるだろうか?
そんなこと出来る筈がない。
もし傍からそう見えたとしてもそれはただやせ我慢をしてるだけだ。
心に出来た傷は、身に刻まれた傷よりもはるかに治し難い。
だったら御坂美琴のやるべきことは決まってる。
「あたしが……支えてやんなきゃ」
あいつはあの時、無理駆けつけて、無理やり救ってくれた。
だったら私もあいつの都合なんて知ったことか、無理やり支えてやる。
だったら私もあいつの都合なんて知ったことか、無理やり支えてやる。
御坂は近くにあったディバックに手を伸ばした。
この殺し合いが始まってからずっと腑抜けたようになっていからまだ中身は確認していない。
何が入ってるのかは知らないが、中身を把握しておく必要があるだろう。
この殺し合いが始まってからずっと腑抜けたようになっていからまだ中身は確認していない。
何が入ってるのかは知らないが、中身を把握しておく必要があるだろう。
まず出てきたのはルールブック、御坂はさっと目を通した。
中に書かれていたのは平戸ロイヤルが説明したルールをより詳しくしたもの
その中で気になったものが二つ。
一つは能力に制限がかかっている場合があるということだ。
自分の場合はどうだろうか?
御坂は迷わずイエスと言える。
学園都市に七人しかいないレベル5の第三位。
その自分に制限かかっておらず、他の参加者に制限がかかっているなどという道理はないだろう。
どの程度自分の能力に制限がかかってあるか確かめておかなくてはいけない。戦闘になってからでは遅すぎるのだ。
そしてこの一文で分かったことがある。
能力という単語。それが意味することは一つ。
つまりこの殺し合いの参加者は全員が全員学園都市より集められたということになる。
ならば今回もあの時と同じ、学園都市そのものが敵という可能性がある。
中に書かれていたのは平戸ロイヤルが説明したルールをより詳しくしたもの
その中で気になったものが二つ。
一つは能力に制限がかかっている場合があるということだ。
自分の場合はどうだろうか?
御坂は迷わずイエスと言える。
学園都市に七人しかいないレベル5の第三位。
その自分に制限かかっておらず、他の参加者に制限がかかっているなどという道理はないだろう。
どの程度自分の能力に制限がかかってあるか確かめておかなくてはいけない。戦闘になってからでは遅すぎるのだ。
そしてこの一文で分かったことがある。
能力という単語。それが意味することは一つ。
つまりこの殺し合いの参加者は全員が全員学園都市より集められたということになる。
ならば今回もあの時と同じ、学園都市そのものが敵という可能性がある。
もう一つ気になったのは参加者の一覧が乗っているという名簿。
あいつが参加してるということは他にも知り合いがいるかもしれない。
あいつが参加してるということは他にも知り合いがいるかもしれない。
そして名簿を取出し目を通すと御坂の目は一覧の中にある一つの名にくぎ付けとなった。
一方通行。
ただ自分のためだけに妹達を殺し続けてきたその少年。
御坂にとってはこの世の悪という悪が人の形を成したとしか思えないようなその少年。
そしてアイツと正反対の位置にいるその少年。
御坂にとってはこの世の悪という悪が人の形を成したとしか思えないようなその少年。
そしてアイツと正反対の位置にいるその少年。
愕然とした。
「終わって……なかったんだ」
一方通行はまごうことなき最強だ。
あらゆるベクトルを操作し、全ての攻撃を弾き、いかなる敵であろうと一撃のもとに屠る。
一方通行の前ではあらゆる行動が無意味位になる。それこそ核兵器の一撃であってもだ。
あらゆるベクトルを操作し、全ての攻撃を弾き、いかなる敵であろうと一撃のもとに屠る。
一方通行の前ではあらゆる行動が無意味位になる。それこそ核兵器の一撃であってもだ。
そんな奴にこんな殺し合いを強制させる術などあるはずながない。
ならば答えは一つだ。一方通行は自分の意志でこの殺し合いに参加したのだ。
ならば答えは一つだ。一方通行は自分の意志でこの殺し合いに参加したのだ。
なんのために?
決まってる。
決まってる。
この殺し合いは形を変えた絶対進化計画。
殺し合いとは名ばかりでその実は一方通行の一方的な虐殺。
殺し合いとは名ばかりでその実は一方通行の一方的な虐殺。
御坂は悔しさでその身が震え、ぎゅっと握りこぶしを作る。
止めてやる。
あいつが命がけで止めたはずのあの悲劇。それをまた引き起こしていいはずがない。
あの一方通行相手にどうすればいいかなんて分からない。
だが理屈ではないのだ。
上条当麻が御坂美琴を救ったのは自分に特別な力が宿っていたからか?
違う。そうじゃない。
特別な力なんて持ってなくてもあいつは迷わず一歩通行に向かっていったはずだ。
ただあいつは助けたいと思ったから助けたのだ。
だったら同じだ。
止めてやる
例え相手があの最強であろうと。
御坂の体の底から、悔しさよりもなおも強い熱い何かが湧き上がってきた。
あいつが命がけで止めたはずのあの悲劇。それをまた引き起こしていいはずがない。
あの一方通行相手にどうすればいいかなんて分からない。
だが理屈ではないのだ。
上条当麻が御坂美琴を救ったのは自分に特別な力が宿っていたからか?
違う。そうじゃない。
特別な力なんて持ってなくてもあいつは迷わず一歩通行に向かっていったはずだ。
ただあいつは助けたいと思ったから助けたのだ。
だったら同じだ。
止めてやる
例え相手があの最強であろうと。
御坂の体の底から、悔しさよりもなおも強い熱い何かが湧き上がってきた。
御坂は知らない。誰がそんなことを想像できるというのだろうか。
自分を絶望のどん底にまで叩き付け、命を捨てせるまでの覚悟を強いた少年が、今は御坂が命を捨ててまで守ろうとした物を守り抜くために命を賭けているということを。
そして彼が守ろうとしている物の中に自分が含まれているということを。
分かる訳はないのだそんなこと。
もし仮にそのことが分かったとしても御坂はそれを納得することができるだろうか?一方通行を許すことが出来るのだろうか?
それは二人が出会ってみないと分からない。
自分を絶望のどん底にまで叩き付け、命を捨てせるまでの覚悟を強いた少年が、今は御坂が命を捨ててまで守ろうとした物を守り抜くために命を賭けているということを。
そして彼が守ろうとしている物の中に自分が含まれているということを。
分かる訳はないのだそんなこと。
もし仮にそのことが分かったとしても御坂はそれを納得することができるだろうか?一方通行を許すことが出来るのだろうか?
それは二人が出会ってみないと分からない。
御坂は湧き上がってきた熱い何かを胸に秘め再びディバックの中へと手を伸ばす。
「なにこれ?」
出てきたのは一枚の写真だ。
基本支給品の一覧になかったということはこれが各自に割り振られたランダム支給品の一つということなのだろうが、なんで写真?意味が分からない。
写真に写っていたのは上半身裸の一人の男だった。
恐ろしくきれいな、それこそ純金すら霞むような金髪。まるで彫刻のように引き締まった体。写真越しにも関わらず全身からは溢れんばかりの品格のようなものが感じられる。
美しい。御坂はこの男にはその言葉がぴたりと当てはまるように思えた。御坂は男にたいしてそんな感想を思ったのは初めてであった。
ただ残念なのはまるで首をつなぎとめたかのような首回りに走る痛々しい傷跡が少しだけその美しさを損なわせている。
さらに一つ目に付いたのは首の後ろある星形の痣だ。最初はあまりにも整った星形だったので、タトゥーか何かだと思っていたが、よくみるとそれが自然な物であることが分かる。
一緒に出てきた紙切れには『ジョセフジョースターが念写したDIOの写真』とあった。
基本支給品の一覧になかったということはこれが各自に割り振られたランダム支給品の一つということなのだろうが、なんで写真?意味が分からない。
写真に写っていたのは上半身裸の一人の男だった。
恐ろしくきれいな、それこそ純金すら霞むような金髪。まるで彫刻のように引き締まった体。写真越しにも関わらず全身からは溢れんばかりの品格のようなものが感じられる。
美しい。御坂はこの男にはその言葉がぴたりと当てはまるように思えた。御坂は男にたいしてそんな感想を思ったのは初めてであった。
ただ残念なのはまるで首をつなぎとめたかのような首回りに走る痛々しい傷跡が少しだけその美しさを損なわせている。
さらに一つ目に付いたのは首の後ろある星形の痣だ。最初はあまりにも整った星形だったので、タトゥーか何かだと思っていたが、よくみるとそれが自然な物であることが分かる。
一緒に出てきた紙切れには『ジョセフジョースターが念写したDIOの写真』とあった。
しばらくの間、御坂はその写真に見惚れていた。
だがヒューっと吹いた一陣の風が御坂の手にあった写真吹き飛ばした。
「あっ」と思ったが所詮はハズレの部類に入る支給品。飛ばされても御坂は拾いに行こうとはしなかった。
ルールブックには支給品はランダムに1~3個支給されるとあった。ならばまだ何か入っている可能性がる。
再び御坂がディバックに手を伸ばそうとしたその時だ。
だがヒューっと吹いた一陣の風が御坂の手にあった写真吹き飛ばした。
「あっ」と思ったが所詮はハズレの部類に入る支給品。飛ばされても御坂は拾いに行こうとはしなかった。
ルールブックには支給品はランダムに1~3個支給されるとあった。ならばまだ何か入っている可能性がる。
再び御坂がディバックに手を伸ばそうとしたその時だ。
「少女よ」
背後から声が聞こえた。
御坂は急いで立ち上がり振り返る。
そこに居たいのは長髪の男だった。
御坂はいつでも電撃を繰リ出せるように構え油断なく相手を見据える。
御坂は急いで立ち上がり振り返る。
そこに居たいのは長髪の男だった。
御坂はいつでも電撃を繰リ出せるように構え油断なく相手を見据える。
(先に制限を確認しときゃよかったわね)
まさかこんなに早く他の参加者と出くわすとは思いもしなかったのだ。
「怯えることはない。ただ私はこのゲームに参加しているあるお方を探しているのだ」
男は御坂の怯えを感じ取ったのかそう言った。
「その方は純金の輝きすら霞むような金髪も持ち、ギリシャ彫刻のような優美の佇まい。そして何よりもあの方を一目見たら『この方こそが頂点なのだ』と感じられずにはいられない格を備えている」
男はまるで酔いしれるかのように語る。
どうやらその探し人の事を随分と心酔しているようだ。
御坂にはそれが危険に思えた。
どうやらその探し人の事を随分と心酔しているようだ。
御坂にはそれが危険に思えた。
「まだあんた以外誰にも会ってないわよ」
警戒を解かずに御坂は答えた。
「そうか邪魔をした」
あっさりと男はくるりと踵を返し来た道を戻ろうとした。
何だか御坂は少し拍子抜けした。
何だか御坂は少し拍子抜けした。
「あんたこの殺し合いには乗ってないのよね」
去ろうとした男を御坂が呼び止める。
殺し合いに乗っていないと言うのならば一方通行のことを警告しておかなくてはいけない。
殺し合いに乗っていないと言うのならば一方通行のことを警告しておかなくてはいけない。
「それは私が決めることではない。全てはDIOの様の意のままにある。最もDIO様がこの場でどう動くか分からぬうちは私もうかつな行動をするつもりもない。
もし私の行動がDIO様の意に反するようなことがあればこの命を持って償わなくてはならないからな。」
もし私の行動がDIO様の意に反するようなことがあればこの命を持って償わなくてはならないからな。」
キッパリと言い切る男の言葉に御坂は言い知れぬ恐怖を覚えた。
この男はそのDIOとかいう奴が殺せと言ったならばたとえ誰であろうとためらうことをしないであろう。
この男ではDIO以外の全ての事はとるに足らぬものなのだ。そうそれが自分の命でさえ。
この男はそのDIOとかいう奴が殺せと言ったならばたとえ誰であろうとためらうことをしないであろう。
この男ではDIO以外の全ての事はとるに足らぬものなのだ。そうそれが自分の命でさえ。
ふと御坂は気付く。DIOという名をどこかで見たことがあるような……
そうだ。あの写真だ。支給品として出てきた写真の説明に確かにDIOの写真という一文があった。
そうだ。あの写真だ。支給品として出てきた写真の説明に確かにDIOの写真という一文があった。
「あのさ……もしかしてそいつ首の後ろに星形の痣が在ったりしない?」
「なぜそれを知っている?あの方にお会いしたのか」
男は目を見開き御坂を問い詰める。
「じゃなくて、それ」
御坂は男の足元を指さした。
男は御坂が指さす自分の足元に視線を向け、足を上げた。
そこにあったのは一枚の写真。御坂に支給されたDIOの写真であった。
男は気付かぬうちに風で飛ばされたその写真を踏みつけてしまっていたのだ。
踏み荒らされたその写真は泥で汚れ、ぐしゃぐしゃに皺が入ってしまっている。
男は御坂が指さす自分の足元に視線を向け、足を上げた。
そこにあったのは一枚の写真。御坂に支給されたDIOの写真であった。
男は気付かぬうちに風で飛ばされたその写真を踏みつけてしまっていたのだ。
踏み荒らされたその写真は泥で汚れ、ぐしゃぐしゃに皺が入ってしまっている。
「それ、あたしのハズレの支給品だったんだけど。あんたが探してるのってもしかしてその人?」
御坂は尋ねる。しかし男は動かない。
写真をじっと見据え硬直してしまっている。
どうも様子がおかしい。御坂は動きださない男の様子を怪訝に思い声をかけようとしたその時だ。
写真をじっと見据え硬直してしまっている。
どうも様子がおかしい。御坂は動きださない男の様子を怪訝に思い声をかけようとしたその時だ。
男が突然地面を蹴り空中でくるりと回転した。
回転する男の背面より何かが現れた。その何かは口の中に男を飲み込んでいったのだ。
背面から現れた何かは男だけではなく自身さへも飲み込み尽くしこの世界から全くその姿を消失させた。
回転する男の背面より何かが現れた。その何かは口の中に男を飲み込んでいったのだ。
背面から現れた何かは男だけではなく自身さへも飲み込み尽くしこの世界から全くその姿を消失させた。
やばい。
直感が語った。
御坂は真横に飛び退る。
御坂は真横に飛び退る。
(何よこれ!?)
驚愕。
一瞬前に御坂が立っていた背面の壁が音もなく円形にくりぬかれたかのように完璧に消失したのだ。
もしかも咄嗟に避けずにそこに立っていたらおそらくは御坂の右足はきれいに消え去っていただろう。
これが男の能力だというのだろうか、壁を消失することだけなら空間移動能力をもってすれば不可能ではない。
だがその直前に現れたあの人型の何か。あれがなんなのかが説明できない。
考えられる可能性としたら光学操作能力による幻、もしくは精神系能力で幻覚を見せられているかだ。
後者ならば相当にまずい、今自分が見ている物すら信用できなくなるのだ。
一瞬前に御坂が立っていた背面の壁が音もなく円形にくりぬかれたかのように完璧に消失したのだ。
もしかも咄嗟に避けずにそこに立っていたらおそらくは御坂の右足はきれいに消え去っていただろう。
これが男の能力だというのだろうか、壁を消失することだけなら空間移動能力をもってすれば不可能ではない。
だがその直前に現れたあの人型の何か。あれがなんなのかが説明できない。
考えられる可能性としたら光学操作能力による幻、もしくは精神系能力で幻覚を見せられているかだ。
後者ならば相当にまずい、今自分が見ている物すら信用できなくなるのだ。
空間より突如、あの人型の何かが現れた。下半身を自ら飲み込み、空中に浮いている。
口の中には男の顔があった。
口の中には男の顔があった。
「いきなり何よ、あんた!」
目の前の不可思議すぎる現象をとりあえず頭の隅に追いやり御坂は激怒する。
今までの流れでなぜいきなり攻撃されたのかがさっぱり理解できない。
今までの流れでなぜいきなり攻撃されたのかがさっぱり理解できない。
「このクソアマがッ! よくもこの私にDIO様のお姿を踏みつけさせくれたなァああッーーッ。しかも言うに事欠いてハズレだぁぁ?
許さん。絶対に許さんぞぉぉぉッ! クリームの暗黒空間をもってすればお前をこの世から消し去ることなど造作もないッ!
だがそれでは私の気が収まらん、四股の一本一本を暗黒空間で消し去りじわじわとなぶり殺しにしてくれるッ!」
許さん。絶対に許さんぞぉぉぉッ! クリームの暗黒空間をもってすればお前をこの世から消し去ることなど造作もないッ!
だがそれでは私の気が収まらん、四股の一本一本を暗黒空間で消し去りじわじわとなぶり殺しにしてくれるッ!」
異常だ。異常すぎる。
こいつは自分がDIOという男の写真を踏んでしまったという、たったそれだけの理由で御坂を殺そうとしているのだ。
一体この男をここまで心酔させたDIOという男はどのような魔力を秘めているというのか。
というかそもそも写真を踏んだのはこの男の不注意であり御坂に非など全くない。
やつあたりもいいとこだ。
だがそのようなこと男は気にも留めていない。再び人型の何かがその姿を全く消し去った。
こいつは自分がDIOという男の写真を踏んでしまったという、たったそれだけの理由で御坂を殺そうとしているのだ。
一体この男をここまで心酔させたDIOという男はどのような魔力を秘めているというのか。
というかそもそも写真を踏んだのはこの男の不注意であり御坂に非など全くない。
やつあたりもいいとこだ。
だがそのようなこと男は気にも留めていない。再び人型の何かがその姿を全く消し去った。
それと同時に御坂は走り出す。
とにかくこいつ相手に止まっていてはいけない。
駆け出しながら御坂は違和感に気が付いた。御坂はその能力の性質上常に辺りに電磁波を放っている。
さらにその反射を利用してレーダーのように周囲の感知することが出来る。
その反射し帰ってくるはずの反射波がある部分だけ球体上に消失していたのだ。
しかもその球体上の消失は一定の場所にとどまっておらず常に移動し続けている。
とにかくこいつ相手に止まっていてはいけない。
駆け出しながら御坂は違和感に気が付いた。御坂はその能力の性質上常に辺りに電磁波を放っている。
さらにその反射を利用してレーダーのように周囲の感知することが出来る。
その反射し帰ってくるはずの反射波がある部分だけ球体上に消失していたのだ。
しかもその球体上の消失は一定の場所にとどまっておらず常に移動し続けている。
(こいつ……まさか)
御坂は磁力操作で地中より砂鉄を集め、反射波が帰ってこない空間へと放つ。
津波のように襲い掛かる砂鉄その空間に到達するとその部分だけが円状に消失した。
津波のように襲い掛かる砂鉄その空間に到達するとその部分だけが円状に消失した。
やっぱりそうだ。
目には見えないが何かが空間上を移動しているのだ。
そしてその何かは触れた物を電磁波だろうが砂鉄だろうが全て消し去ってしまう。
電磁波がダメだということは御坂の得意とする電撃の槍も当然効果がないだろう。
全く持って理解できない能力だ。少なくとも御坂が学園都市で培ってきた知識の中にはこんなふざけた能力は存在しない。
しかし今重要なのは能力のロジックなどではなく、その能力が御坂に向けられているということだ。
そしてその何かは触れた物を電磁波だろうが砂鉄だろうが全て消し去ってしまう。
電磁波がダメだということは御坂の得意とする電撃の槍も当然効果がないだろう。
全く持って理解できない能力だ。少なくとも御坂が学園都市で培ってきた知識の中にはこんなふざけた能力は存在しない。
しかし今重要なのは能力のロジックなどではなく、その能力が御坂に向けられているということだ。
攻撃が聞かないとうのならば逃げるしかない。
御坂は向かってくる脅威に対してひたすらに距離をとる。
だが向かってくる何かは予想に反し御坂を追尾せず直線状にすすみその進路上にある全ての物を消し去っていく。
また何もない空間より人型の何かに食われた男が突如として現れ、御坂の姿を認めると真っ直ぐに突っ込んでくる。
だが向かってくる何かは予想に反し御坂を追尾せず直線状にすすみその進路上にある全ての物を消し去っていく。
また何もない空間より人型の何かに食われた男が突如として現れ、御坂の姿を認めると真っ直ぐに突っ込んでくる。
そういうことか。
外部からの影響を全く受けないとうことは同時に消えている間は外部からの情報も全く入ってこないということだ。
つまりこいつは目標を確認するためには必ず姿を現さなくてはいけない。そしてその間はおそらく攻撃も有効となる。
つまりこいつは目標を確認するためには必ず姿を現さなくてはいけない。そしてその間はおそらく攻撃も有効となる。
それでも姿が全く見えないのであれば大変な脅威であろうが、反射波の空白で男の居場所を正確に追尾できる御坂からしてみれば対処はたやすい。
幸いにもこの相手は恐ろしく攻撃力はあっても速度はそれほどない。適当に相手の動きを躱しながら相手が姿を現した瞬間に、
幸いにもこの相手は恐ろしく攻撃力はあっても速度はそれほどない。適当に相手の動きを躱しながら相手が姿を現した瞬間に、
「そこだぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!」
電撃の槍が人型の何かを正確に捉えた。
「ぐがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ」
雷速で迫るその一撃を躱せるはずもなく、雷の槍が男の身を焦がす。
絶叫を上げながら男は人型の何かの口から飛び出し、数歩よろめきそして御坂の前でバタリ横たわった
殺してはいない。幾らいきなり襲ってきた相手であろうと今の御坂に躊躇なく人を殺せるほどの覚悟はない。
威力を弱め気絶程度にとどめた。
絶叫を上げながら男は人型の何かの口から飛び出し、数歩よろめきそして御坂の前でバタリ横たわった
殺してはいない。幾らいきなり襲ってきた相手であろうと今の御坂に躊躇なく人を殺せるほどの覚悟はない。
威力を弱め気絶程度にとどめた。
「一体なんだったのよ……こいつ」
そう呟く御は息切れをしていた。
普段ならばこの程度の能力の行使、なんの問題もないはずだ。しかし御坂は多少の疲労を覚えている。
これが制限というやつなのだろうか?
御坂が自身の能力の制限について考察していると。
普段ならばこの程度の能力の行使、なんの問題もないはずだ。しかし御坂は多少の疲労を覚えている。
これが制限というやつなのだろうか?
御坂が自身の能力の制限について考察していると。
「ぐがぁッ!?」
気絶させたはずの男がいきなり動きだし御坂の首を掴む。
馬鹿な。動ける訳がない。
だが現に服装こそ焦げているもののその身は無傷。冷徹な瞳はじっと御坂を見据えている。
ギリギリと御坂の首が締め付けられていく。必死で男の手をひっかき逃れようとする。
御坂の首を掴む男の力は一向に衰えない。それどころかさらに強く締め付けられ口元から泡が吹き出し意識が飛びそうになる。
信じがたい力だ。このまま御坂のか細い首などポキリと折られてしまいそうだ。
馬鹿な。動ける訳がない。
だが現に服装こそ焦げているもののその身は無傷。冷徹な瞳はじっと御坂を見据えている。
ギリギリと御坂の首が締め付けられていく。必死で男の手をひっかき逃れようとする。
御坂の首を掴む男の力は一向に衰えない。それどころかさらに強く締め付けられ口元から泡が吹き出し意識が飛びそうになる。
信じがたい力だ。このまま御坂のか細い首などポキリと折られてしまいそうだ。
「終わりだ」
男の背面より現れた人型の何かが大きく口を広げ御坂に迫る。
ぐちゃぐちゃにかき乱された思考ではまともに演算など出る訳がない。
ぐちゃぐちゃにかき乱された思考ではまともに演算など出る訳がない。
(こんなところで……)
まさにその何かが御坂を飲み込もうとした刹那。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
やる夫は混乱していた。
突然巻き込まれた意味不明の殺し合い。
そして目の前で繰り広げられる漫画のような戦闘。
突然現れて男を飲み込んだ化け物。
地面から湧き上がった黒い津波。
それをものともせず突き進んでいる見えない何か。
冗談じゃない、こん化け物同士の戦いに巻き込まれてたまるか。
早くここから離れるんだ、じゃないと気付かれてしまう。
頭ではそう思っていてもやる夫の足は石のように動かない。
化け物と対峙していた一人の少女、やる夫よりも年下に見える少女。
逃げていいのか?見捨てていいのか?
立ち並ぶ建築物の陰から戦いの様子を眺めていたやる夫手を強く握りしめ葛藤する。
故に少女が電撃で男を仕留めた思われた時、やる夫はホッと息を吐いた。
自分が巻き込まれずに済んだことに対して、そして少女が無事であったことに対してだ。
だが男は倒れてなどいなかったのだ。
突然起き上がった男が首を絞める。少女は苦しそうにもがいてるが男はそんな抵抗など意にも介していない。
このままでは少女の死は確実だろう。その時、月明かりに反射して少女の目元が光った。
涙が零れ落ちていたのだ。
やる夫の胸に何かが突き刺さったような気がした。
そして同時に理解した。
あの少女は決して化け物なんかであるものか。
今度は葛藤などしなかった。
いや、する暇がなかったのだ。
やる夫の足は考えるよりも早く走り出し、やる夫の手はディバックの中に支給された拳銃を掴んでいた。
そしてやっと行動に思考が追い付いた時、浮かんだ思いはたった一つ。
突然巻き込まれた意味不明の殺し合い。
そして目の前で繰り広げられる漫画のような戦闘。
突然現れて男を飲み込んだ化け物。
地面から湧き上がった黒い津波。
それをものともせず突き進んでいる見えない何か。
冗談じゃない、こん化け物同士の戦いに巻き込まれてたまるか。
早くここから離れるんだ、じゃないと気付かれてしまう。
頭ではそう思っていてもやる夫の足は石のように動かない。
化け物と対峙していた一人の少女、やる夫よりも年下に見える少女。
逃げていいのか?見捨てていいのか?
立ち並ぶ建築物の陰から戦いの様子を眺めていたやる夫手を強く握りしめ葛藤する。
故に少女が電撃で男を仕留めた思われた時、やる夫はホッと息を吐いた。
自分が巻き込まれずに済んだことに対して、そして少女が無事であったことに対してだ。
だが男は倒れてなどいなかったのだ。
突然起き上がった男が首を絞める。少女は苦しそうにもがいてるが男はそんな抵抗など意にも介していない。
このままでは少女の死は確実だろう。その時、月明かりに反射して少女の目元が光った。
涙が零れ落ちていたのだ。
やる夫の胸に何かが突き刺さったような気がした。
そして同時に理解した。
あの少女は決して化け物なんかであるものか。
今度は葛藤などしなかった。
いや、する暇がなかったのだ。
やる夫の足は考えるよりも早く走り出し、やる夫の手はディバックの中に支給された拳銃を掴んでいた。
そしてやっと行動に思考が追い付いた時、浮かんだ思いはたった一つ。
もしここであの子を見捨てたら、翠星石ややらない夫にどんな顔をして合えばいいんだ。
二人がこの殺し合いの場にいることは知っている。
あの二人ならどうする?
あの二人ならどうする?
たまにそっけない時もあるがどんことでも知っていて本当に困った時には何も言わず手を差し伸べてくれるやらない夫。
いつもツンツンしているが本当は誰よりも心優しい翠星石。
いつもツンツンしているが本当は誰よりも心優しい翠星石。
助ける筈だ。あの二人なら見捨てたりなどするものか。
もしここで自分があの少女を見捨てたらあの二人と同じ場所に二度立つことはできない。
もしここで自分があの少女を見捨てたらあの二人と同じ場所に二度立つことはできない。
やる夫は拳銃を握った手を真っすぐに男へ伸ばし、震える手で引き金を引いた。
乾いた音があたりに響き、発砲の衝撃で体がよろめく。
打ち出された弾丸は一直線に男の脇腹を貫いた。思わずといった様子でその手が少女の首から離れた。
乾いた音があたりに響き、発砲の衝撃で体がよろめく。
打ち出された弾丸は一直線に男の脇腹を貫いた。思わずといった様子でその手が少女の首から離れた。
「やめるんだお!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
声の先に居たのは拳銃を構えた小太りの少年。
血が噴き出している脇腹を抑え男は後づ去る。
血が噴き出している脇腹を抑え男は後づ去る。
「貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁッ!」
不意の一撃を喰らった男が激高し声を上げる。
「余所見してんじゃないわよ!」
ハッっと男が振り返った。
だが
もう遅い。御坂の手には砂鉄を固めたパチンコ玉ぐらいの大きさの小さな玉が握られていた。
そしてそれを弾きだす。音速の三倍にまで加速された砂鉄の玉は空間を引き裂くような閃光を描きながら直進する。
進路上に存在していた男の右腕はかけらも残らぬほどにまで粉々になり、同時に生まれた余波は男の体をゴミ屑のように吹き飛ばす。
十メートル以上空高く舞い上げられた男は宙で二、三度となく回転しそして骨が折れる嫌な音と共に地面に叩き付けられた。
御坂はグラリとふらつき地面に崩れ落ちた。
その首には男に締め付けられた痣がくっきりと残っている。
ただでさえもうろうとした意識の中であれだけの能力の使用。
御坂の意識は途切れかけていた。
だが
もう遅い。御坂の手には砂鉄を固めたパチンコ玉ぐらいの大きさの小さな玉が握られていた。
そしてそれを弾きだす。音速の三倍にまで加速された砂鉄の玉は空間を引き裂くような閃光を描きながら直進する。
進路上に存在していた男の右腕はかけらも残らぬほどにまで粉々になり、同時に生まれた余波は男の体をゴミ屑のように吹き飛ばす。
十メートル以上空高く舞い上げられた男は宙で二、三度となく回転しそして骨が折れる嫌な音と共に地面に叩き付けられた。
御坂はグラリとふらつき地面に崩れ落ちた。
その首には男に締め付けられた痣がくっきりと残っている。
ただでさえもうろうとした意識の中であれだけの能力の使用。
御坂の意識は途切れかけていた。
目の前の光景に度肝を抜かれていた小太りの少年が御坂が崩れ落ちるのを見て走り出す。
(嘘でしょ……)
反射波で感知していた男の存在、それが忽然と姿を消した。
そして同時に現れた反射波の空白、男はまだ倒れなどいなかったのだ。
左腕を消し飛ばされ、十メートル以上の高さから地面に叩き付けられてもなお戦えるというのか。
それはもう精神力でどうこう出来るような問題じゃない。
御坂は男が人間じゃないとしか思えなかった。
それでも御坂は途切れかけた意識の中で懸命に立ち上がろうとした。
この場に居るのは自分だけじゃない。ここで倒れる訳にはいかない。
そして同時に現れた反射波の空白、男はまだ倒れなどいなかったのだ。
左腕を消し飛ばされ、十メートル以上の高さから地面に叩き付けられてもなお戦えるというのか。
それはもう精神力でどうこう出来るような問題じゃない。
御坂は男が人間じゃないとしか思えなかった。
それでも御坂は途切れかけた意識の中で懸命に立ち上がろうとした。
この場に居るのは自分だけじゃない。ここで倒れる訳にはいかない。
「逃げて! まだ終わってない」
小太りの少年は一瞬びくりと体をひるませたが、自らを鼓舞するように首を振ると御坂の掛け声を無視して駆け寄りその体を支える。
「大丈夫かお!」
「馬鹿! あいつはまだこの辺に……」
ふと気づくと空間の空白は御坂達に向かってきたなどいなかった。
逆に御坂から遠ざかっていく。
逆に御坂から遠ざかっていく。
(逃げたってこと?)
そう思うと無理やり気力を振り絞っていた分、ガクリと全身の力が抜けた。
小太りの少年は慌てて御坂を支え直す。
小太りの少年は慌てて御坂を支え直す。
「もしかしてどこか怪我をしてるのかお?」
心配げに御坂を小太りの少年が覗き込む。
御坂はおかしくてクスリと笑った。
外見は似ても似つかないはずなのにこの少年は少しだけあいつに似てる気がしたのだ。
御坂はおかしくてクスリと笑った。
外見は似ても似つかないはずなのにこの少年は少しだけあいつに似てる気がしたのだ。
「大丈夫……でもちょっとだけ寝かせて」
御坂の意識はそこで途切れた。
【A-2 工場地帯/1日目・深夜】
【御坂美琴@とある魔術の禁書目録】
【状態】気絶、首に絞めつけられた痕
【装備】制服。
【持ち物】基本支給品一式。未確認支給品0~2
【思考】
【御坂美琴@とある魔術の禁書目録】
【状態】気絶、首に絞めつけられた痕
【装備】制服。
【持ち物】基本支給品一式。未確認支給品0~2
【思考】
【備考】:参戦時期は原作六巻以降。
:この殺し合いが形を変えた絶対進化計画だと思っています。
:一方通行の改心については知りません
:DIOの名前と外見を知りました。
:制限、多少疲労を覚える程度。
:この殺し合いが形を変えた絶対進化計画だと思っています。
:一方通行の改心については知りません
:DIOの名前と外見を知りました。
:制限、多少疲労を覚える程度。
【入速でやる夫@2ch】
【状態】健康
【装備】ミスタの拳銃(4/5)予備弾三〇発分@ジョジョの奇妙な冒険
【持ち物】基本支給品一式 不明支給品0~2
【思考】
基本:殺しいには乗らない。
1:倒れた少女を介抱する
2:翠星石とやらない夫を探す
【状態】健康
【装備】ミスタの拳銃(4/5)予備弾三〇発分@ジョジョの奇妙な冒険
【持ち物】基本支給品一式 不明支給品0~2
【思考】
基本:殺しいには乗らない。
1:倒れた少女を介抱する
2:翠星石とやらない夫を探す
【備考】:外見は小太りな少年
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
工場労働者たちのアパートが立ち並ぶ一角で突如としてヴァニラ・アイスは現れた。
自分の下半身を口の中に飲み込んだまるで骸骨のような化け物。
それはヴァニラ・アイスが持つこの世から全く姿を消すことが出来るスタンド、クリームだ。
クリームは口からヴァニラ・アニスを吐き出すと、その背中に吸い込まれるように姿を消した。
ヴァニラ・アイスの左腕はひじから先が綺麗さっぱり消え失せており、骨と肉がのぞける先から血がしたたり落ちている。
自分の下半身を口の中に飲み込んだまるで骸骨のような化け物。
それはヴァニラ・アイスが持つこの世から全く姿を消すことが出来るスタンド、クリームだ。
クリームは口からヴァニラ・アニスを吐き出すと、その背中に吸い込まれるように姿を消した。
ヴァニラ・アイスの左腕はひじから先が綺麗さっぱり消え失せており、骨と肉がのぞける先から血がしたたり落ちている。
「ちくしょうがぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
ヴァニラ・アイスは憤りのあまり吠え、地面を踏み鳴らした。
その憤りは先程まで戦っていた少女に向けられたものでも邪魔に入った少年に向けられたものでもない。
主のためにならぬ行動をとってしまった自身に向けられたものだ。
その憤りは先程まで戦っていた少女に向けられたものでも邪魔に入った少年に向けられたものでもない。
主のためにならぬ行動をとってしまった自身に向けられたものだ。
ディバックの中にあるビンの中に入った錠剤。
ヴァニラ・アイスはなんとしてもそれを主たるDIOの元に届けなければならない
ディバックの中よりそれを見つけた時よりそれはヴァニラ・アイス自身の命よりもはるかに重い物となった。
ヴァニラ・アイスはなんとしてもそれを主たるDIOの元に届けなければならない
ディバックの中よりそれを見つけた時よりそれはヴァニラ・アイス自身の命よりもはるかに重い物となった。
錠剤と共に出てきた紙切れにはこう書かれていたのだ。
『ただの人間が飲んでも効果はないが吸血鬼が飲めば皮膚が強化され日中での行動が可能になる。一粒で三時間有効。ただし波紋を無効とすることはできない』
もしこの説明が真実だとすればDIOの唯一の欠点が克服され、DIOは夜の世界と昼の世界、二つの世界を総べる真の帝王となる。
ならばヴァニラ・アイスのこの殺し合いの第一に取るべき行動はこの錠剤を守り抜き、いち早く主であるDIOを探し出すことだ。
ならばヴァニラ・アイスのこの殺し合いの第一に取るべき行動はこの錠剤を守り抜き、いち早く主であるDIOを探し出すことだ。
それなのにヴァニラ・アイスは湧き上がる怒りを抑えきれず無駄な戦闘してしまった。
もしも自分が敗北してしまったら?この錠剤を戦闘のさなか紛失してしまったら?
その罪はDIOを神のようにいや、それ以上に信仰するヴァニラ・アイスにとって無限の地獄に落とされても足りぬほどのものなのだ。
あの場では怒りをこらえやり過ごし、DIO様が完成された後になぶり殺しにすればよかったではないか。
それが出来ず、感情のままに戦ってしまった自分に対してひたすらにヴァニラ・アイスは憤る。
もしも自分が敗北してしまったら?この錠剤を戦闘のさなか紛失してしまったら?
その罪はDIOを神のようにいや、それ以上に信仰するヴァニラ・アイスにとって無限の地獄に落とされても足りぬほどのものなのだ。
あの場では怒りをこらえやり過ごし、DIO様が完成された後になぶり殺しにすればよかったではないか。
それが出来ず、感情のままに戦ってしまった自分に対してひたすらにヴァニラ・アイスは憤る。
だがそれも一時のこと。
もうこれ以上一秒たりとも自分のために時間を使ってならないと頭を冷やす。
腕の先のから滴り落ちる血は既に止まり、その傷口は完璧に塞がっていた。
通常ならば在り得ぬ回復速度だがヴァニラ・アイスはそれを不自然と感じはしない。
その身には崇拝するDIOと同じ神聖なる力が宿っているのだ。
もうこれ以上一秒たりとも自分のために時間を使ってならないと頭を冷やす。
腕の先のから滴り落ちる血は既に止まり、その傷口は完璧に塞がっていた。
通常ならば在り得ぬ回復速度だがヴァニラ・アイスはそれを不自然と感じはしない。
その身には崇拝するDIOと同じ神聖なる力が宿っているのだ。
しかしその力の唯一の欠点のためにヴァニラ・アイスは一度敗れ灰となった。
その自分がなぜ生きてるのか理解はできないがそんなことどうでもよかった。
ヴァニラ・アイスにっと世界とはつまりDIOのことなのだ。あとはとるに足らぬな有象無象。
重要なのはこの場にDIOが存在し、DIOために自分が存在しているということだけだ。
その一挙手一投足まで全てDIOのためでなくてはならない。
重要なのはこの場にDIOが存在し、DIOために自分が存在しているということだけだ。
その一挙手一投足まで全てDIOのためでなくてはならない。
ヴァニラ・アイスはただDIOのためだけに早足で歩きだす。
【A-3 住宅街/1日目・深夜】
【ヴァニラ・アイス@ジョジョの奇妙な冒険】
【状態】右腕消失、肋骨骨折(徐々に治癒)
【装備】なし
【持ち物】基本支給品一式 不明支給品0~2
皮膚を強くする薬@GANTZ ジョセフが念写したDIOの写真(皺だらけ)
【ヴァニラ・アイス@ジョジョの奇妙な冒険】
【状態】右腕消失、肋骨骨折(徐々に治癒)
【装備】なし
【持ち物】基本支給品一式 不明支給品0~2
皮膚を強くする薬@GANTZ ジョセフが念写したDIOの写真(皺だらけ)
【思考】
基本:DIOのために存在する。
1:DIOを探し錠剤を届ける。
2:戦闘を避けるように行動する。
基本:DIOのために存在する。
1:DIOを探し錠剤を届ける。
2:戦闘を避けるように行動する。
【備考】:参戦時期はポルナレフ戦敗北後。
:吸血鬼化しておりそのことに気付いています。
:吸血鬼化しておりそのことに気付いています。
【皮膚を強くする薬@GANTZ】
服用すれば三時間の間日光に対する耐性を持つことが出来ます。
ただし波紋を防ぐことはできません
服用すれば三時間の間日光に対する耐性を持つことが出来ます。
ただし波紋を防ぐことはできません
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行動開始 | ヴァニラ・アイス | |
行動開始 | 御坂美琴 | |
行動開始 | 入速でやる夫 |