アットウィキロゴ
  三百年の時を経て 黄金城をめぐる争いは再び…

 人の業とは深く、醜いものなのだろうか。この、我々の生きる日本によく似た島国 ”時叛宮”(じぱんぐ)の歴史は、ある伝統の城の存在によってその内容が大きく異なっている。

 その伝統の城とは、「黄金城」…。戦乱が激しい時に、天空高く蜃気楼のようにその姿を表わす。戦乱が黄金城を呼ぶのか、黄金城の伝説が戦乱を招くのか…。この世の森羅万象を操るといわれるその力を手に入れるために数多くの権力者が争い、また消えていった。
 一説には乱世の覇者にその力を与えるためとも、愚かな戦いをあざ笑っているとも言われているが、真実は定かではない。何故ならば、いまだ黄金城の力を手にした者も、黄金城の秘密を知って生きて還った者もいないからだ。

 戦国の覇者・滅界覇王信長もまた、黄金城を手に入れるためにこの国を荒らしまわった。そして彼は、黄金城を護る ”己”(こ)と呼ばれる一族に目をつける。己の一族は歴史の表舞台に上がることなく、闇の世界で黄金城を手に入れようとする者を葬り続けていた。
 信長は己の一族が忍びの世界と深い関わりがあることに気づき、伊我(伊賀)の里を焼き払うなど、暴虐の限りを尽くした末、一族の一人をいぶり出すことに成功した。信長はその家族を人質に、黄金城開封の鍵となる神剣 ”封の剣”(ほうのけん)を手に入れる。 だが、いかなる手段によって黄金城の封印が開かれるのかは不明のままであった。
 一方、己の一族もこの事態を静観しているはずもなく、すぐさま ”天嶺十人衆”と呼ばれる精鋭たちを送り込む。光秀の軍勢に紛れた十人衆とその部下は、内部から混乱を起こし覇王に迫る。暗土(安土)城を舞台に、覇王と己の一族との凄惨な戦いが繰り広げられる。
 激戦のさなか、蘭丸の犠牲によって黄金城の道が開かれる。だが、まさに黄金城へと導かれる寸前、最後の最後まで信長を守り続けていた光秀の刃が信長の体を貫いた。
 …彼もまた、普通の人々に紛れて生きてきた己の一族の血を持つ者だったのだ。傷つき倒れた覇王の体のみが黄金城へと運ばれていった。後に残った光秀は自らの命と引き換えに新たな封印を施す。そして、天嶺十人衆たち己の追手は、封印の力が弱まった時に備えて、各地に散っていった。

 そして、三百年が過ぎた…。封印の力は徐々に薄れ、蘭丸が復活を遂げる。彼は時の権力者たちを影で操り、戦乱を起こして黄金城を呼び出し、己の一族の血によって封印を解くことを目論む。
 だが、それに備えた己の末裔たちもまた、覇王復活の気配を感じて行動に移る。ある者は親から子へ受け継がれた使命を知り、またある者は理由も知らず、ただその体に流れる血の導きによって、覇王の待つ黄金城に向かう。封印を開く「最も強き血」を持つ者を選ぶために、時に蘭丸の策略によって、時に血の力をぶつけあうかのように、末裔たちは戦い続ける。
 同じ血を持つ者同士の戦いの中で、ついに蘭丸のもとにたどり着いたその末裔の一人は自らの使命を悟り、覇王との決着をつけるためにあえて封印を解くのであった…。
最終更新:2025年02月10日 17:04