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ギンガ その2」(2007/08/22 (水) 16:12:12) の最新版変更点

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[[前へ>ギンガ その1]] くそっ……やはり失敗だったか、こいつを連れて一緒に歩くのは…… この森は、やけに二人以上で固まって歩く奴が多い。 それ故、マルチバトルの形式で戦うことになるのだが、のびたは弱い、弱すぎる。 ポケモンの能力自体は悪くない、しかし、トレーナーに問題がある。 イシツブテに電気ショックで攻撃とかするな! せめて相性くらいは覚えろ! どうやってヒョウタに勝ったんだ!? しかも歩くスピードが遅い、おかげで迷った。 「ねぇここはどこなのナナシ君?」「知らん」 「お腹減ったよナナシ君」「知らん」 「僕、食料を持ってきて無いんだよ」『知らn…ハァァァァァァア!?』 こいつは、この深い森を食料無しで抜けれると思ってたのか!?ぬるい奴。 「アゲハントが君のリュックに反応したってことは、甘い蜜が入ってるんでしょ?分けてよ!」 こいつは……そういう無駄なところで頭が働く……だが断る。 しかし、既に俺のリュックは軽くなっていた 『な…俺の甘い蜜がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』 ………なんで誘われた側が損をせなならない……普通は逆だろ。 たくさん買った甘い蜜が、半分ほどになっていた。 わざわざポケモンにあげるな、図々しいってレベルじゃねーぞ! こいつのせいで、散々迷った。 気がついたら、一軒の洋館の前に俺たちは居た。 そのお屋敷は、玄関が壊れていて、家には大量の蔦が張り付いていた。 間違いなく無人だな…… 「ゆゆゆゆゆゆ幽霊でも出そうだよ……」 「今日はここに泊まるか……」 『なんだってぇ!!そそそそそそそそんなのやだよ!!』 「知るか…もうどうせお前は歩けないんだし暗いし今日はここに泊まる。  それともなんだ?この寒い森の中で一晩明かすか?寝道具は一式しか持ってない、どうせお前は持ってないんだろ?」 「うっ……分かったよ……」 のびたは、渋々とこの洋館に泊まることを賛成した。 はたして俺達は一晩無事にここから帰れるのだろうか? ---- 洋館の中は、廃屋だというのに意外にも整理されていた。壁や床にひびやカビなどはあったが…… 「本当にこんなところで寝るの?」「それしか無い」 まだこいつは未練があるのか、早くこいつと別れたい。 「奥にベットが二つある部屋があるだろ、そこで寝ることにしよう」 2階の中央にある一番大きな部屋……おそらく前に住んでいた人たちの寝室だろう。 そこで寝ることにした。 ………グォ~グォ~ジジジジジ……グググズッズーww なんだこの音は……うるさい……寝れないだろ……なんといういびきだ。 グォン!!……グーグーグー うるさい、うるさい、うるさい!こいつのせいで俺の計画は散々だ! 「ねぇナナシ君……なにこの音?」 お前のいびきだろ!!嫌味か!?………あれ? なぜ、いびきを掻いている人間が話しかけてくるんだ? 「お前のいびきじゃないのか?」 『ち、違うよ!だって僕たちが電気を消した直後から、ずっと鳴り響いてるじゃん!!』 た、たしかに……それよりそもそもなぜ廃屋なのに電気が使える……まさか!! 「隣の部屋から聞こえるな……正体を確認しに行こう、手持ちのポケモンを一体出せ」 俺はズバットを出す、のびたはアゲハントを出した。 寝室の隣の部屋にはテレビがあった…なぜか電源がついている。 『テテテテテテレビが勝手についてる!僕達が見たときはついてなかったのに……』 「なにか潜んでいるようだな……ズバット!テレビに翼で打つだ!!」 ズバットは動かない、命令が聞けないのか?…震えてる……チッ 「き、君のズバットだって動かないよ……これはポケモンの警告だよ」 ポケモンは怖がらせても、俺は怖がらせれない。俺が直に攻撃を当ててやる。 テレビに鋭いチョップを当てた。 すると、テレビの画面から何かが、俺にぶつかってきた。 『ギャアァ お化けぇぇぇぇぇぇぇえぇぇ』 こいつはお化けではない、こいつはプラズマポケモン……ロトムだ。 ---- 「なななんだ……ポケモンか……おい!よくも僕を脅かしたな!!」 脅かされたのは俺であって、のびたはとくに脅かされたことは無いのでは? 「こいつは珍しいポケモンだな。捕獲する…ズバット噛み付くだ!」 ズバットは旋廻しながら、ロトムに噛み付いた。お前も脅かされて怒ってるのか? ロトムに噛み付いたズバットだが、その瞬間に眩い光がズバットを包んだ。 「あれは怪しい光……混乱したか」 ズバットはフラフラしている、目が合ったら間違いなく回っているだろう。 そして、ロトムは隙だらけのズバットに、電気ショックを直撃させた。 そのままズバットは地に落ちた……やられたな。 「くそ…行けリオル!!」 気絶しているズバットをボールに戻し、代わりにリオルを繰り出す。 「リオル!!ロトムにこうg……しまった!!」 リオルの今の持ち技は電光石火、堪える、はっけい、起死回生…… ゴーストタイプのロトムには攻撃できない。 「もう攻撃できないみたいだね、あとは僕にまかせて!」 アゲハントでロトムに立ち向かうのびた、くやしいがこいつに任せるしかない。 「かぜおこしだ、アゲハント!!」 アゲハントは羽を羽ばたかせ、ロトムに攻撃する、効果はいまひとつだ。 「おいのびた!!かぜおこしでは電気タイプのロトムに効果いまひとつだ!!」 「そ、そうなの!?じゃ…じゃあすいとるだ!!」 アゲハントはロトムに接近し、緑の糸状の束をを発射した。 ロトムはそれに対抗し、電気ショックを繰り出す、 効果抜群で戦闘不能になってしまった。 「そそんな…戻れアゲハント!行けピカチュウ!!」 アゲハントと入れ違いにピカチュウが出てきた、貰ったピチューが進化したのか。 「電気ショックだ、ピカチュウ!!」 ロトムも電気ショックを出し相殺された。辺りに火花と閃光が飛び散る。 「この隙を逃すなピカチュウ!電磁波だ」 ピカチュウから微弱な電撃が発射され、ロトムに命中した。 麻痺したロトムは空中から落ちた……今までのダメージも含めもう戦えないだろう。 ……のびたにおいしいところを持ってかれてしまったか。 ---- 「こいつ君が捕まえてよ」「……?」 「だって最初に噛み付くで、大ダメージを与えたのは君だよ…それに僕は別にロトムが欲しくて戦ったわけじゃない。  それにさっき君が倒したアゲハントを僕が捕まえちゃったでしょ、そのお礼がしたくて。」 「お前がそう言うなら、ありがたくゲットさせてもらうよ。」 バッグの中にあるモンスターボールをロトムに投げる、捕獲は成功した。 『マジカルリーフ!!』 突如、大量の葉が俺達の居た部屋を襲った。 『『誰だ!!』』 ピカチュウとリオルが戦闘態勢に入る。そしてこの部屋にロゼリアを連れた一人の女性が入ってきた。 『ああああなたたちが森の洋館のお化けね!!ジムリーダーのあたしが退治してあげる。』 「誰がお化けだ……」 「あれ?あなたたち人間?」「どう見てもそうだろ……」 「洋館のお化けは?」「こいつか?」 先ほど捕まえたロトムを出す 『お…お化け!!……は早く戻してよぉ」 ロトムをモンスターボールに戻す…なんなんだこいつは? 「さっきはごめんなさい、あたしの名前はナタネ、ハクタイのジムリーダー。」 俺とのびたも名を名乗りあいさつをする。 「あなたたちこの森の洋館の悪霊、稲妻の霊魂を退治してくれたのね……ありがとう。」 稲妻の霊魂……凄い名前だ…。 「と…とにかくこんなところに居たら、怖いから…あたしの家に案内するね。」 「そそそそうだね……ぼ僕だって怖いからさ…この森を抜けられないし。」 「そうだな……この洋館は居心地が悪い。」 俺達は、この奇妙な洋館を去ることにした。 いつかまた、ここに来ることになるかもしれない…… ---- 異常な暗さだというのに、森を一度も迷わずに抜けれた。 さすがは近隣に住んでいるだけはある。 「凄いですね、僕達は明るいときに森を回ったのに抜けれなかったから。」 お前のせいだろ……俺の予定では明るいうちに森を抜けれる計算だったんだよ。 「あなたたちってポケモントレーナーでしょ、 つまり、あたしと勝負をすることになるわけね。」 ナタネはジムリーダーだったな、さっきのマジカルリーフの威力は侮れない。 そう考えていると、一軒の家に辿り着いた。 「ここがあたしの家!悪いけど、今からジム戦はやりたくないから今は勘弁してね」 俺も今からジム戦をやりたくなど無い、洋館ではろくに寝れなかった。 「でも寝る前に洋館で起きたことは報告してね……ロトムは出さなくていいから」 ここで洋館で起きたことを話す…… のびたは、やたらと俺にロトムを譲ったことを強調していた。 「へぇ……あの噂についてはとくに関係無いみたいね」「あの噂?」 ナタネは部、屋の隅に積んであった雑誌を持ってきた。 「これ!【ハクタイの洋館の持ち主 謎の失踪】」 オカルト雑誌のようだ、幽霊嫌いの人はよくこういう雑誌を買うって聞いたことあったが、本当なんだな。 「あそこに昔住んでいた人は、娘と一緒に鬼に連れ去られたって噂があるの……」 鬼に連れ去られた……馬鹿げた話だが、実際にあそこに人は居ない。どうなっているんだ? 「こここここここ怖い……そそそそそそそそんな話やめて早く寝ようよ……」 「そんな怖い話でもないだろ……だが俺も眠い。必要なことは話したし、もう寝ていいよな?」 「そうね、あたしも町の人たちに、洋館から変な音がするって言われて無理矢理起こされて眠いから……」 そういうと照明を消し、眠りに就いた……あの噂の真相ははたして…… ---- 朝になり、俺とのびたはナタネに朝食をご馳走してもらった。 「食事まで用意してもらって……ありがとう」 「あ、いいのいいの!それよりも、あたしに挑戦するためにわざわざここまで来たんでしょ?」 「ああ、今からなら問題無いな?」 「大丈夫よ、それよりものびた君とどっちが先にバトルをするか決めておいてね」 ナタネは、ジムの中に戻っていった 「僕は、急いでいるから先にジムに行ってもいいかな?」 「俺もあまりのんびりとはしていられない、こちらが先にやらせてもらいたいのだが」 互いに自分の意見を主張し合う、決着はつきそうにない。 ここは一つ……古代から伝わる正統な決め方をしようじゃないか? 俺とのびたは拳を握り締め、前に突き出した。 そう……『じゃんけん』これなら公平な決め方が出来る。 最初はグーのお決まりのセリフを言い、次の一手に全てを注ぎ込んだ。 ここはパーで行くか?それともグー……いや裏を掻いてチョキか? 一瞬の間に、次々と俺の頭の中に考えが駆け巡る。 そして、のびたの右手をふと見ると、差し指と中指が立った形となっていた。 それを見た瞬間、俺は考えることをやめ、拳を握り締めた。 のびたは"チョキ"、対する俺は"グー" 俺が先にジムに挑戦することになった。 ---- ハクタイジムの中は、バトルフィールドの周囲を木々が覆っていた。 「じゃあバトルは2vs2でいいね……ロトムは使わないでね」 ついに、使用ポケモンを制限されてしまった、 ゴーストタイプを出されたら、どう対処する気なんだこの人は? 「じゃあ行くよ!ロゼリア」「行けリオル!!」 ナタネはロゼリアを出してきた、つまりこいつはまだ切り札では無いのだろう。 「電光石火で一気に接近しろ!!接近戦ならお前のほうが有利だ」 電光石火でロゼリアに接近し、衝突した。 「なかなか速いのね、なら動きを遅くしてあげる…痺れ粉!!」 ロゼリアはリオル向けて、痺れ粉を噴射してきた、麻痺してしまった。 「ならこちらも同じ手を使うまで、はっけいだ!」 ロゼリアに接近し手刀を繰り出そうとしたが、リオルは転倒してしまった。 「なにをやってるんだリオル……こ、これは!?」 「フフ、ロゼリアの草結びよ、これは足元に草の塊を作って相手を転倒させる技だから。」 「なるほど、悪かったリオル…反撃するぞ。」 リオルは立ち上がる…が、リオル目掛けて無数の毒針が飛んできた。 「ロゼリアがとくいなのは、遠距離戦だから近づかれると困るの……」 夜のときとは雰囲気がやはり違う、これがジムリーダーか。 「リオル、慎重に動け……下手に動けばまた罠にかかる。。」 麻痺状態のうえに、下手に動けば今度は瀕死になってしまう。 「とどめよ!マジカルリーフ」「堪えるだ!!」 マジカルリーフがリオルを切り刻むが、堪えていたおかげで瀕死にはならなかった。 『いまだ!電光石火から起死回生に繋いで一撃で仕留めろ』 リオルの周囲に刺さっていた毒針は、マジカルリーフによって切り刻まれていた。 「そう単純な手じゃロゼリアは倒せないよ、草結び!」 リオルの進む先に、再び草の塊が現れた。 ---- 「そう来ると思った、ジャンプして上から攻撃しろ!」 リオルもこう来ることが分かっていたのだろう、ジャンプしてロゼリアに攻撃した。 上からの重力と、電光石火によるスピード、起死回生の威力と重なり 抵抗のある格闘タイプの技でも、ロゼリアは瀕死になった。 「やるね、でもあたしの次のポケモンに勝てるかな?」 ナタネが、次に出したポケモンは木のようなポケm……こいつは草タイプじゃない!! 『ウソッキーだと!!草タイプじゃないだろ。』 「だって草っぽいでしょ?このくらい気にしない」 はめられた、次に出す予定のズバットじゃ、タイプ的に不利だ…… 『一撃で仕留めろリオル、起死回生!!』 リオルは痺れて動けない、その隙にウソッキーの攻撃を受け戦闘不能になった。 『絶対にロトムは出さないでね、出したら怒るよ!』 ………行けズバット。 「よかった、じゃあウソッキー岩落としよ!」 情け無用にズバット目掛けて岩が落ちてくる、それをズバットは回避した。 「噛み付けぇ!」 ウソッキーに接近し噛み付いた、これなら弱点である岩落としは使えないはずだ。 「岩落としを使えなくさせるつもりだったけどこれはミスね、ウッドハンマー!!」 ウソッキーは腕を振り下ろしズバットを地面に叩きつけた。 草タイプの技でウッドハンマー自体のダメージは少ないが、地面に叩きつけられたダメージは大きかった。 「これで岩落としが使える、岩落としよ!!」 地面に叩きつけられたズバットに大量の岩が落ちてきた、致命傷だ。 ……ズバットに動きが無い、俺の負けか……? そう思った瞬間に突然岩が吹き飛び、埋もれていたズバットが輝きだした。 ---- 「あれは……まさか!?」 そう、進化だ。ズバットはゴルバットに進化した。 「……まだやれるなズバ…いやゴルバット!!」 ゴルバットはこちらを見て頷いた。 「だ、だけどゴルバットは岩落としで致命傷を受けている、 進化したところでそう戦況は変わらない!」 確かにそうだ、進化したところでゴルバットは致命傷を負っている。 「ゴルバットの得意な戦法を忘れられては困るな……怪しい光だ」 ゴルバットの目の怪しげな光がウソッキーを射抜いた。 「ウ、ウソッキー!早くゴルバットにとどめを……」 ウソッキーはフラフラとしている、視神経をやられたからだろう。 『翼で打つでウソッキーを押し倒せ!!』 ゴルバットは、巨大な翼でウソッキーを押し倒した。 そして、ウソッキーはそのまま動かなくなった。 『そ、そんな!なんでウソッキーが転んだだけで瀕死に』 「ウソッキーの足元を見てみな」 ウソッキーの足元には草の塊が設置されていた。 「あれは…リオルを捕らえ損ねた草結び……あたしの負けね、これがフォレストバッジよ。」 ナタネからフォレストバッジを進呈してもらった。 「それでさ……もうひとつお願いがあるんだけどいいかな?」 …なんだろう?家に泊めてもらった恩もあるしな。 「最近この辺に不審者が出没してるんだけど……退治してもらえないかな?」 「……不審者?ああかまわんが」 「じゃあお願いね!私はジムリーダーとしてやらなきゃいけないことがあるから」 ナタネはジムの中に戻っていった。俺は……どうしよう? ---- 変質者と言っても、誰のことだか分からない。 ナタネも人影しか見てないというからな、とりあえずハクタイの町でも見物してるか。 そのうち出てくるかもしれないからな。 そう考えた俺は、この町にある有名な銅像を見ていた。 昔絵本で見たような怪獣の銅像だ、なぜだか、なつかしい気分になってくる。 ……ん?なんか臭いな……猛烈な異臭がする……息がで…き…な…い… 「あなたがナナシね、私はジュピター、ギンガ団の幹部よ。」 紫色の髪をした女性、ソノオで会ったマーズに服装が似ている。 ……なるほど、そういうことか…… 「お前が変質者か?行けロトム、騒ぐだ!」 異臭には騒音で対抗だ!引越しー引越しーさっさと引越s(ry 「うるさいわね…スカタンク大文字!」 突然、スカタンクの口から大の字の炎が発射され、ロトムに命中した。 「あら?あなたのポケモンは、随分レベルが低いみたいだけど、大技が命中しちゃって大丈夫?」 挑発のつもりか?ロトムは大技を食らったもののまだHPは半分残っていた、 言い方を変えれば半分しかないが。 「影分身から、怪しい光に繋げ!」 ロトムは分身した後に体を発光させ、その光を見たスカタンクは混乱した。 「なかなかやるわね、でもスカタンク特有の能力を甘く見たわね。」 再び周囲を猛烈な異臭が襲う、混乱したことで本能で毒ガスを発射しているのだろう。 この匂いには耐えられなくなったロトムの本体が出てきてしまった。 『そこよ!大文字』 本体を見抜いたスカタンクは混乱しながらも大文字を放ってきた。 ---- ロトムは自己防衛だろうか?分身を大量に集め盾にした。 しかし所詮は影分身、壁になどならない…大文字は無残にも命中してしまった。 「アハハハ!これで一体 次はどんなポケモンを出すのかしら?」 「ク…行け!ゴルb」 突然鋭い閃光がスカタンクを貫いた、すると焦げ臭い匂いが漂い始める。 「お、お前何をした!?」 スカタンクは気絶している……ロトムはいい状態とは言えないが、空中を浮遊していた。 おそらく、ロトムは頭上にあった電線に入り込み、電力を吸収し それをスカタンクに放ったのだろう……これなら多少のレベル差があっても一撃で倒せる。 「私のスカタンクを一撃で倒すなんて……覚えておきなさい!」 ジュピターは、気絶しているスカタンクをボールに戻し、去っていった。 ---- ナタネから依頼された不審者、ギンガ団幹部を撃退したので、ハクタイジムに再び訪れた。 「ありがとう!ジムリーダーってジム以外にも色々と仕事があって大変なのよね」 確かに、森の洋館のロトムのこともジムリーダーが対処せねばならないようだった。 「稲妻の霊魂に、不審者のことまであなたに解決してもらっちゃった。本当にありがとう!」 「別に……経験値も稼げたし新戦力も手に入れたから」 「よかった、これ私からのお礼ね」 こ…これは!?もりのヨウカン12個セット(3600円) 「ありがとう、早く次の町に行きたいしそろそろ出発するよ。 それにそろそろのびたが来る頃だと思う。」 修行を終えたのびたが俺の言葉と同時に来た……タイミングが良すぎる。 『また来れたら来てね!リベンジしたいから!!』「じゃあまたいつか……」 次の目的地はヨスガシティ、そこに行くにはまずクロガネに戻るのか ハクタイシティを出た。 ---- ―――――某所某時刻 高層ビルの窓から見える光景はいつも絶景であった…。 そしてその部屋のデスクには……が座っている。 その部屋にはさらに紫色の髪をした女性が居た。 「……そうか……お前も失敗か」 「………」 紫色の髪をした女性は口を開かない。 「まぁまだチャンスが無いわけではない……お前が納得できるまで好きにしろ。」 「わ、分かりました……様」 紫色の髪の女性は部屋を出て行った。 ナナシ リオルLv23 ゴルバットLv22 ロトムLv17 のびた ピカチュウLv?? アゲハントLv?? 残りの手持ち不明 ---- サイクリングロード建設予定、206番道路には今度サイクリングロードが建てられるようだ。 柱のようなものがいくつか立っている。早くここを抜けて次の町に行くか……あれは? 『どうしてフカマルは出てこないんだよ!?』 「し、知らないよジャイアン!!迷いの洞窟にフカマルは出てくるのは本当だよ」 あれはジャイアンとスネオだ……どうやらフカマルが出現せずイライラしているようである。 『うるせーよ、俺様のポケモンになれるのがどれだけ幸せかわかんねーのか!?』 トレーナーに捕まるよりかは野生のほうがいいだろ……常識的に考えて…… 「あ!あいつはナナシだよ、ジャイアン!最初のバトルの怨みを晴らしてきなよ!!」 スネオの余計な一言で、ジャイアンがこちらに向かって来た、凄い形相だ。 「よぉ!ナ ナ シ く ん 早速だがポケモンバトル や ら な い か 」 勝負を受けた、俺はゴルバットを出しジャイアンはハヤシガメを繰り出してきた。 数分後、ジャイアンのハヤシガメは気絶になっていた。 『また俺様が負けた……今日はついてねー…のびたでもぶっ飛ばしてやる」 顔が真っ赤になり湯気が出てきた、ゴルバットが怯えてる…ハヤシガメより強そうだ。 ゴルバットが茂みの奥のほうに逃げ去っていった、おや洞窟がある。 「ジャ、ジャイアン!ゴルバットのほうを見てみてよ!!」 そう、迷いの洞窟のもう一つの入り口、茂みによって隠れていたのだった。 「そういえば、フカマルは暗いところに生息してるって聞いたよ」 それをさっさと言えばいいだろ……まぁいいか…これで俺は。 「せっかくだしお前も一緒にフカマルを探してくれないか」 ハァ……やっぱりか。どうせ断れないんだろ? 『じゃあ行くぞ!今からジャイアン探検隊 出発!!』 ジャイアン、スネオ、ナナシの三人のジャイアン探検隊が出発した。 ---- 『ジャイアン…暗いよ、怖いよ、何も見えないよ!!』 「う、うろたえるなスネオ!!俺だって前が見えないんだ。」 茂みに隠れていただけはあり、光がいっさい入ってこなかった。 「こういうときになんとかするのが部下の仕事だろ!スネオかナナシがなんとかしろっ!」 隊長なんだから懐中電灯持参しろよ、ロトムを出し周囲に少し明かりが入った。 「よ、よくやったぞナナシ!お前をジャイアン探検隊の副隊長にしてやる」 よしっ!ジャイアン探検隊の副隊長に……なれたからなんなんだろう? 「スネオもこいつを見習え!お前は下っ端だ。」 スネオが俺のほうを睨みつけてきた……そんなにジャイアンに気に入られたいのか? バチンッ……また野生のズバットが、俺の顔に体当たりしてくる。いじめか?いじめは社会問題なんだぞ? 「それにしてもフカマルは出てこねーな……おいスネオ?本当にここに居るのか?」 『そ、そんなの知らないよ!?僕は暗いところに居ると言っただけであの洞窟に居るとは言ってない!』 「な、なんだとスネオ!!よくも俺様を騙したな!」 スネオが逃げ出しジャイアンがそれを追い掛け回した 、ロトムの明かりはそんなに遠くまでは届かない。 "ドンッ"何かにぶつかったようだ……こいつは… ガバイト!?俺はどうやらガバイトにぶつかったようだ。 『おい!フカマルの進化系のガバイt』 ガバイトが俺に向かった突進してきた。 ロトムで対抗するも、すり抜けて結局俺にぶつかってきた。 まずい、早くリオルかゴルバットを……しまった…さっきの突進でリュックを落としてしまった。 ガバイトが再び突進の準備をする、残酷にもロトムの明かりでその光景はよく見えた。 ---- 『ワンリキー!受け止めろ。』 俺の前にワンリキーが現れ、ガバイトの突進を受け止めた。 「部下の安全を守るのは隊長の務めだ!こいつの相手は俺がするぜ」 ジャイアンだ、絶体絶命のときに駆けつけてくれたのだ。 「こいつはフカマルの進化系のガバイト…絶対にこいつは強いぜ」 こいつを捕獲するつもりなのだろう…はたしてジャイアンにできるのだろうか? 「ワンリキー 空手チョップだぁ!!」 ワンリキーはガバイト目掛けて突進する、ガバイトも三度目の突進をしてきた。 空手チョップは命中したものの、ガバイトの突進をモロに受けてしまい、お互いに吹っ飛んだ。 「くそ…なかなかやるな……これでこそ俺様のポケモンに相応しいぜ…ワンリキー気合溜めだ」 ワンリキーはこの戦闘に完全に集中したようだ、もう主人の声しか聞こえないだろう。 「もう一回空手チョップ!きつい一撃を当ててやれぇ!!」 ガバイトの元へ再び攻撃に向かうワンリキー、しかしここでガバイトは龍の怒りを使った。 「ワ、ワンリキー!?」 洞窟の壁に激突してしまった、まだ立ち上がってきた。 「それでこそ俺のポケモンだ もう一度攻撃しろぉ!!」 ジャイアンの指示通り三度突っ込むワンリキー、無謀すぎる。 『おい!ガバイトの方が力が強い 作戦を立てて攻撃するんだ』 「うるせー 俺様のポケモンなら作戦なんか立てずとも強い敵くらい倒せなきゃダメなんだ」 「そうやって簡単に突っ込んだとしてもガバイトは倒せない、それくらい分かってるんだろ?」 ジャイアンは黙ってしまった、ワンリキーも突進で吹き飛ばされてしまっている。 ---- 「なぁ……どうすれば、あのガバイトを捕まえられる?」 「……あいつの動きを止められればワンリキーは空手チョップを命中させられる  今は気合溜めで急所に命中しやすい、今なら一撃で瀕死にさせられるかもしれない」 「分かった、あいつの動きを止めればいいんだな、ワンリキー俺の次の作戦、やってくれるか?」 ワンリキーは強く頷いた……さすがはジャイアンのなポケモンだ 『よし!ワンリキ、岩石封じ』 周りの壁に攻撃し岩をガバイトの周りに命中させた、ガバイトは身動きが取れない。 『ワンリキー!あいつに渾身の力で空手チョップだ』 ワンリキーは身動きの取れないガバイトに空手チョップを命中させた。 その力は凄まじくガバイトはガバイトは大きく仰け反り周囲にあった岩は一瞬にして破壊された。 「よっしゃ!止めだワンリキー 地球投げ」 ワンリキーは動かなかった……ワンリキーは既に気絶していたのだ。 ---- 『ど、どうしたワンリキー!俺の命令が聞けないのか!?』 聞きたくても聞けないのだ、先ほどの空手チョップで破壊された岩が周囲に飛び散り 傷を負っているワンリキーに命中、ワンリキーはそれに耐えれなかった。 さらに不幸なことにまだガバイトは気絶していなかった。 「お、俺の手持ちはもう全滅してるんだよ!も…もうダメだぁ」 先ほどのガバイトとの戦闘でワンリキーが、俺との戦闘でハヤシガメは戦闘不能になっている。 ここは俺が立ち回らないと命の危険すら出る。 そう思いボールを構えると、ガバイトは自らジャイアンのボールの中に入っていった。 ガバイトは先ほどの戦闘によって、ジャイアンを自分の主人として認めたのであった。 「こ、これは……ガバイトゲットでいいんだよな?」 「ああ、何も戦って捕まえるだけがゲットじゃないからな」 『……よっしゃ!ガバイトゲットだぜ』 ガバイトのボールを右手に掲げて大声を張り上げた。 大声に反応した野生のズバットたちが俺の顔に体当たりをしてきた。 そしてその声に引かれてもう一人こっちにやってきた。 ---- 「やぁジャイアン、フカマルは捕まえられたみたいだね」 スネオがこちらにやってきた…足元にはカラナクシが居る。 「なんとフカマルじゃなくて進化系のガバイトを捕まえちまったよ!」 「へぇ!すごいね さすがジャイアンだよ!」 「ところでスネオ お前は何をやってたんだ?」 「え?ぼ、僕は発電所の近くで捕まえたカラナクシのレベル上げをしてたよ」 「なんだ、お前も新しい仲間くらい加えておけよ」 ちょっと前まで追いかけられていたのが今は普通に会話をしている ガキ大将とは機嫌が変わりやすいものだ 「俺も欲しいポケモンを捕まえたことだしさっさとこんな洞窟出ようぜ」 洞窟を出た…異常に暗い洞窟から外に出たことで目が潰れかけた。 『これにてジャイアン探検隊解散!皆ごくろうだった。』 ジャイアン探検隊は解散した、これでやっと先に進める。 ヨスガシティを目指し俺は歩き出した。 ナナシ  リオルLv24 ゴルバットLv23 ロトムLv18 ジャイアン  ハヤシガメLv25 ワンリキーLv20 ガバイトLv24 スネオ  カラナクシLv?? 残りの手持ち不明 [[次へ>ギンガ その3]] ----
[[前へ>ギンガ その1]] くそっ……やはり失敗だったか、こいつを連れて一緒に歩くのは…… この森は、やけに二人以上で固まって歩く奴が多い。 それ故、マルチバトルの形式で戦うことになるのだが、のびたは弱い、弱すぎる。 ポケモンの能力自体は悪くない、しかし、トレーナーに問題がある。 イシツブテに電気ショックで攻撃とかするな! せめて相性くらいは覚えろ! どうやってヒョウタに勝ったんだ!? しかも歩くスピードが遅い、おかげで迷った。 「ねぇここはどこなのナナシ君?」「知らん」 「お腹減ったよナナシ君」「知らん」 「僕、食料を持ってきて無いんだよ」『知らn…ハァァァァァァア!?』 こいつは、この深い森を食料無しで抜けれると思ってたのか!?ぬるい奴。 「アゲハントが君のリュックに反応したってことは、甘い蜜が入ってるんでしょ?分けてよ!」 こいつは……そういう無駄なところで頭が働く……だが断る。 しかし、既に俺のリュックは軽くなっていた 『な…俺の甘い蜜があぁああぁぁああぁああ!!』 ………なんで誘われた側が損をせなならない……普通は逆だろ。 たくさん買った甘い蜜が、半分ほどになっていた。 わざわざポケモンにあげるな、図々しいってレベルじゃねーぞ! こいつのせいで、散々迷った。 気がついたら、一軒の洋館の前に俺たちは居た。 そのお屋敷は、玄関が壊れていて、家には大量の蔦が張り付いていた。 間違いなく無人だな…… 「ゆゆゆゆゆゆ幽霊でも出そうだよ……」 「今日はここに泊まるか……」 『なんだってぇ!!そそそそそそそそんなのやだよ!!』 「知るか…もうどうせお前は歩けないんだし暗いし今日はここに泊まる。  それともなんだ?この寒い森の中で一晩明かすか?寝道具は一式しか持ってない、どうせお前は持ってないんだろ?」 「うっ……分かったよ……」 のびたは、渋々とこの洋館に泊まることを賛成した。 はたして俺達は一晩無事にここから帰れるのだろうか? ---- 洋館の中は、廃屋だというのに意外にも整理されていた。壁や床にひびやカビなどはあったが…… 「本当にこんなところで寝るの?」「それしか無い」 まだこいつは未練があるのか、早くこいつと別れたい。 「奥にベットが二つある部屋があるだろ、そこで寝ることにしよう」 2階の中央にある一番大きな部屋……おそらく前に住んでいた人たちの寝室だろう。 そこで寝ることにした。 ………グォ~グォ~ジジジジジ……グググズッズーww なんだこの音は……うるさい……寝れないだろ……なんといういびきだ。 グォン!!……グーグーグー うるさい、うるさい、うるさい!こいつのせいで俺の計画は散々だ! 「ねぇナナシ君……なにこの音?」 お前のいびきだろ!!嫌味か!?………あれ? なぜ、いびきを掻いている人間が話しかけてくるんだ? 「お前のいびきじゃないのか?」 『ち、違うよ!だって僕たちが電気を消した直後から、ずっと鳴り響いてるじゃん!!』 た、たしかに……それよりそもそもなぜ廃屋なのに電気が使える……まさか!! 「隣の部屋から聞こえるな……正体を確認しに行こう、手持ちのポケモンを一体出せ」 俺はズバットを出す、のびたはアゲハントを出した。 寝室の隣の部屋にはテレビがあった…なぜか電源がついている。 『テテテテテテレビが勝手についてる!僕達が見たときはついてなかったのに……』 「なにか潜んでいるようだな……ズバット!テレビに翼で打つだ!!」 ズバットは動かない、命令が聞けないのか?…震えてる……チッ 「き、君のズバットだって動かないよ……これはポケモンの警告だよ」 ポケモンは怖がらせても、俺は怖がらせれない。俺が直に攻撃を当ててやる。 テレビに鋭いチョップを当てた。 すると、テレビの画面から何かが、俺にぶつかってきた。 『ギャアァ お化けぇぇぇぇぇぇぇえぇぇ』 こいつはお化けではない、こいつはプラズマポケモン……ロトムだ。 ---- 「なななんだ……ポケモンか……おい!よくも僕を脅かしたな!!」 脅かされたのは俺であって、のびたはとくに脅かされたことは無いのでは? 「こいつは珍しいポケモンだな。捕獲する…ズバット噛み付くだ!」 ズバットは旋廻しながら、ロトムに噛み付いた。お前も脅かされて怒ってるのか? ロトムに噛み付いたズバットだが、その瞬間に眩い光がズバットを包んだ。 「あれは怪しい光……混乱したか」 ズバットはフラフラしている、目が合ったら間違いなく回っているだろう。 そして、ロトムは隙だらけのズバットに、電気ショックを直撃させた。 そのままズバットは地に落ちた……やられたな。 「くそ…行けリオル!!」 気絶しているズバットをボールに戻し、代わりにリオルを繰り出す。 「リオル!!ロトムにこうg……しまった!!」 リオルの今の持ち技は電光石火、堪える、はっけい、起死回生…… ゴーストタイプのロトムには攻撃できない。 「もう攻撃できないみたいだね、あとは僕にまかせて!」 アゲハントでロトムに立ち向かうのびた、くやしいがこいつに任せるしかない。 「かぜおこしだ、アゲハント!!」 アゲハントは羽を羽ばたかせ、ロトムに攻撃する、効果はいまひとつだ。 「おいのびた!!かぜおこしでは電気タイプのロトムに効果いまひとつだ!!」 「そ、そうなの!?じゃ…じゃあすいとるだ!!」 アゲハントはロトムに接近し、緑の糸状の束をを発射した。 ロトムはそれに対抗し、電気ショックを繰り出す、 効果抜群で戦闘不能になってしまった。 「そそんな…戻れアゲハント!行けピカチュウ!!」 アゲハントと入れ違いにピカチュウが出てきた、貰ったピチューが進化したのか。 「電気ショックだ、ピカチュウ!!」 ロトムも電気ショックを出し相殺された。辺りに火花と閃光が飛び散る。 「この隙を逃すなピカチュウ!電磁波だ」 ピカチュウから微弱な電撃が発射され、ロトムに命中した。 麻痺したロトムは空中から落ちた……今までのダメージも含めもう戦えないだろう。 ……のびたにおいしいところを持ってかれてしまったか。 ---- 「こいつ君が捕まえてよ」「……?」 「だって最初に噛み付くで、大ダメージを与えたのは君だよ…それに僕は別にロトムが欲しくて戦ったわけじゃない。  それにさっき君が倒したアゲハントを僕が捕まえちゃったでしょ、そのお礼がしたくて。」 「お前がそう言うなら、ありがたくゲットさせてもらうよ。」 バッグの中にあるモンスターボールをロトムに投げる、捕獲は成功した。 『マジカルリーフ!!』 突如、大量の葉が俺達の居た部屋を襲った。 『『誰だ!!』』 ピカチュウとリオルが戦闘態勢に入る。そしてこの部屋にロゼリアを連れた一人の女性が入ってきた。 『ああああなたたちが森の洋館のお化けね!!ジムリーダーのあたしが退治してあげる。』 「誰がお化けだ……」 「あれ?あなたたち人間?」「どう見てもそうだろ……」 「洋館のお化けは?」「こいつか?」 先ほど捕まえたロトムを出す 『お…お化け!!……は早く戻してよぉ」 ロトムをモンスターボールに戻す…なんなんだこいつは? 「さっきはごめんなさい、あたしの名前はナタネ、ハクタイのジムリーダー。」 俺とのびたも名を名乗りあいさつをする。 「あなたたちこの森の洋館の悪霊、稲妻の霊魂を退治してくれたのね……ありがとう。」 稲妻の霊魂……凄い名前だ…。 「と…とにかくこんなところに居たら、怖いから…あたしの家に案内するね。」 「そそそそうだね……ぼ僕だって怖いからさ…この森を抜けられないし。」 「そうだな……この洋館は居心地が悪い。」 俺達は、この奇妙な洋館を去ることにした。 いつかまた、ここに来ることになるかもしれない…… ---- 異常な暗さだというのに、森を一度も迷わずに抜けれた。 さすがは近隣に住んでいるだけはある。 「凄いですね、僕達は明るいときに森を回ったのに抜けれなかったから。」 お前のせいだろ……俺の予定では明るいうちに森を抜けれる計算だったんだよ。 「あなたたちってポケモントレーナーでしょ、 つまり、あたしと勝負をすることになるわけね。」 ナタネはジムリーダーだったな、さっきのマジカルリーフの威力は侮れない。 そう考えていると、一軒の家に辿り着いた。 「ここがあたしの家!悪いけど、今からジム戦はやりたくないから今は勘弁してね」 俺も今からジム戦をやりたくなど無い、洋館ではろくに寝れなかった。 「でも寝る前に洋館で起きたことは報告してね……ロトムは出さなくていいから」 ここで洋館で起きたことを話す…… のびたは、やたらと俺にロトムを譲ったことを強調していた。 「へぇ……あの噂についてはとくに関係無いみたいね」「あの噂?」 ナタネは部、屋の隅に積んであった雑誌を持ってきた。 「これ!【ハクタイの洋館の持ち主 謎の失踪】」 オカルト雑誌のようだ、幽霊嫌いの人はよくこういう雑誌を買うって聞いたことあったが、本当なんだな。 「あそこに昔住んでいた人は、娘と一緒に鬼に連れ去られたって噂があるの……」 鬼に連れ去られた……馬鹿げた話だが、実際にあそこに人は居ない。どうなっているんだ? 「こここここここ怖い……そそそそそそそそんな話やめて早く寝ようよ……」 「そんな怖い話でもないだろ……だが俺も眠い。必要なことは話したし、もう寝ていいよな?」 「そうね、あたしも町の人たちに、洋館から変な音がするって言われて無理矢理起こされて眠いから……」 そういうと照明を消し、眠りに就いた……あの噂の真相ははたして…… ---- 朝になり、俺とのびたはナタネに朝食をご馳走してもらった。 「食事まで用意してもらって……ありがとう」 「あ、いいのいいの!それよりも、あたしに挑戦するためにわざわざここまで来たんでしょ?」 「ああ、今からなら問題無いな?」 「大丈夫よ、それよりものびた君とどっちが先にバトルをするか決めておいてね」 ナタネは、ジムの中に戻っていった 「僕は、急いでいるから先にジムに行ってもいいかな?」 「俺もあまりのんびりとはしていられない、こちらが先にやらせてもらいたいのだが」 互いに自分の意見を主張し合う、決着はつきそうにない。 ここは一つ……古代から伝わる正統な決め方をしようじゃないか? 俺とのびたは拳を握り締め、前に突き出した。 そう……『じゃんけん』これなら公平な決め方が出来る。 最初はグーのお決まりのセリフを言い、次の一手に全てを注ぎ込んだ。 ここはパーで行くか?それともグー……いや裏を掻いてチョキか? 一瞬の間に、次々と俺の頭の中に考えが駆け巡る。 そして、のびたの右手をふと見ると、差し指と中指が立った形となっていた。 それを見た瞬間、俺は考えることをやめ、拳を握り締めた。 のびたは"チョキ"、対する俺は"グー" 俺が先にジムに挑戦することになった。 ---- ハクタイジムの中は、バトルフィールドの周囲を木々が覆っていた。 「じゃあバトルは2vs2でいいね……ロトムは使わないでね」 ついに、使用ポケモンを制限されてしまった、 ゴーストタイプを出されたら、どう対処する気なんだこの人は? 「じゃあ行くよ!ロゼリア」「行けリオル!!」 ナタネはロゼリアを出してきた、つまりこいつはまだ切り札では無いのだろう。 「電光石火で一気に接近しろ!!接近戦ならお前のほうが有利だ」 電光石火でロゼリアに接近し、衝突した。 「なかなか速いのね、なら動きを遅くしてあげる…痺れ粉!!」 ロゼリアはリオル向けて、痺れ粉を噴射してきた、麻痺してしまった。 「ならこちらも同じ手を使うまで、はっけいだ!」 ロゼリアに接近し手刀を繰り出そうとしたが、リオルは転倒してしまった。 「なにをやってるんだリオル……こ、これは!?」 「フフ、ロゼリアの草結びよ、これは足元に草の塊を作って相手を転倒させる技だから。」 「なるほど、悪かったリオル…反撃するぞ。」 リオルは立ち上がる…が、リオル目掛けて無数の毒針が飛んできた。 「ロゼリアがとくいなのは、遠距離戦だから近づかれると困るの……」 夜のときとは雰囲気がやはり違う、これがジムリーダーか。 「リオル、慎重に動け……下手に動けばまた罠にかかる。。」 麻痺状態のうえに、下手に動けば今度は瀕死になってしまう。 「とどめよ!マジカルリーフ」「堪えるだ!!」 マジカルリーフがリオルを切り刻むが、堪えていたおかげで瀕死にはならなかった。 『いまだ!電光石火から起死回生に繋いで一撃で仕留めろ』 リオルの周囲に刺さっていた毒針は、マジカルリーフによって切り刻まれていた。 「そう単純な手じゃロゼリアは倒せないよ、草結び!」 リオルの進む先に、再び草の塊が現れた。 ---- 「そう来ると思った、ジャンプして上から攻撃しろ!」 リオルもこう来ることが分かっていたのだろう、ジャンプしてロゼリアに攻撃した。 上からの重力と、電光石火によるスピード、起死回生の威力と重なり 抵抗のある格闘タイプの技でも、ロゼリアは瀕死になった。 「やるね、でもあたしの次のポケモンに勝てるかな?」 ナタネが、次に出したポケモンは木のようなポケm……こいつは草タイプじゃない!! 『ウソッキーだと!!草タイプじゃないだろ。』 「だって草っぽいでしょ?このくらい気にしない」 はめられた、次に出す予定のズバットじゃ、タイプ的に不利だ…… 『一撃で仕留めろリオル、起死回生!!』 リオルは痺れて動けない、その隙にウソッキーの攻撃を受け戦闘不能になった。 『絶対にロトムは出さないでね、出したら怒るよ!』 ………行けズバット。 「よかった、じゃあウソッキー岩落としよ!」 情け無用にズバット目掛けて岩が落ちてくる、それをズバットは回避した。 「噛み付けぇ!」 ウソッキーに接近し噛み付いた、これなら弱点である岩落としは使えないはずだ。 「岩落としを使えなくさせるつもりだったけどこれはミスね、ウッドハンマー!!」 ウソッキーは腕を振り下ろしズバットを地面に叩きつけた。 草タイプの技でウッドハンマー自体のダメージは少ないが、地面に叩きつけられたダメージは大きかった。 「これで岩落としが使える、岩落としよ!!」 地面に叩きつけられたズバットに大量の岩が落ちてきた、致命傷だ。 ……ズバットに動きが無い、俺の負けか……? そう思った瞬間に突然岩が吹き飛び、埋もれていたズバットが輝きだした。 ---- 「あれは……まさか!?」 そう、進化だ。ズバットはゴルバットに進化した。 「……まだやれるなズバ…いやゴルバット!!」 ゴルバットはこちらを見て頷いた。 「だ、だけどゴルバットは岩落としで致命傷を受けている、 進化したところでそう戦況は変わらない!」 確かにそうだ、進化したところでゴルバットは致命傷を負っている。 「ゴルバットの得意な戦法を忘れられては困るな……怪しい光だ」 ゴルバットの目の怪しげな光がウソッキーを射抜いた。 「ウ、ウソッキー!早くゴルバットにとどめを……」 ウソッキーはフラフラとしている、視神経をやられたからだろう。 『翼で打つでウソッキーを押し倒せ!!』 ゴルバットは、巨大な翼でウソッキーを押し倒した。 そして、ウソッキーはそのまま動かなくなった。 『そ、そんな!なんでウソッキーが転んだだけで瀕死に』 「ウソッキーの足元を見てみな」 ウソッキーの足元には草の塊が設置されていた。 「あれは…リオルを捕らえ損ねた草結び……あたしの負けね、これがフォレストバッジよ。」 ナタネからフォレストバッジを進呈してもらった。 「それでさ……もうひとつお願いがあるんだけどいいかな?」 …なんだろう?家に泊めてもらった恩もあるしな。 「最近この辺に不審者が出没してるんだけど……退治してもらえないかな?」 「……不審者?ああかまわんが」 「じゃあお願いね!私はジムリーダーとしてやらなきゃいけないことがあるから」 ナタネはジムの中に戻っていった。俺は……どうしよう? ---- 変質者と言っても、誰のことだか分からない。 ナタネも人影しか見てないというからな、とりあえずハクタイの町でも見物してるか。 そのうち出てくるかもしれないからな。 そう考えた俺は、この町にある有名な銅像を見ていた。 昔絵本で見たような怪獣の銅像だ、なぜだか、なつかしい気分になってくる。 ……ん?なんか臭いな……猛烈な異臭がする……息がで…き…な…い… 「あなたがナナシね、私はジュピター、ギンガ団の幹部よ。」 紫色の髪をした女性、ソノオで会ったマーズに服装が似ている。 ……なるほど、そういうことか…… 「お前が変質者か?行けロトム、騒ぐだ!」 異臭には騒音で対抗だ!引越しー引越しーさっさと引越s(ry 「うるさいわね…スカタンク大文字!」 突然、スカタンクの口から大の字の炎が発射され、ロトムに命中した。 「あら?あなたのポケモンは、随分レベルが低いみたいだけど、大技が命中しちゃって大丈夫?」 挑発のつもりか?ロトムは大技を食らったもののまだHPは半分残っていた、 言い方を変えれば半分しかないが。 「影分身から、怪しい光に繋げ!」 ロトムは分身した後に体を発光させ、その光を見たスカタンクは混乱した。 「なかなかやるわね、でもスカタンク特有の能力を甘く見たわね。」 再び周囲を猛烈な異臭が襲う、混乱したことで本能で毒ガスを発射しているのだろう。 この匂いには耐えられなくなったロトムの本体が出てきてしまった。 『そこよ!大文字』 本体を見抜いたスカタンクは混乱しながらも大文字を放ってきた。 ---- ロトムは自己防衛だろうか?分身を大量に集め盾にした。 しかし所詮は影分身、壁になどならない…大文字は無残にも命中してしまった。 「アハハハ!これで一体 次はどんなポケモンを出すのかしら?」 「ク…行け!ゴルb」 突然鋭い閃光がスカタンクを貫いた、すると焦げ臭い匂いが漂い始める。 「お、お前何をした!?」 スカタンクは気絶している……ロトムはいい状態とは言えないが、空中を浮遊していた。 おそらく、ロトムは頭上にあった電線に入り込み、電力を吸収し それをスカタンクに放ったのだろう……これなら多少のレベル差があっても一撃で倒せる。 「私のスカタンクを一撃で倒すなんて……覚えておきなさい!」 ジュピターは、気絶しているスカタンクをボールに戻し、去っていった。 ---- ナタネから依頼された不審者、ギンガ団幹部を撃退したので、ハクタイジムに再び訪れた。 「ありがとう!ジムリーダーってジム以外にも色々と仕事があって大変なのよね」 確かに、森の洋館のロトムのこともジムリーダーが対処せねばならないようだった。 「稲妻の霊魂に、不審者のことまであなたに解決してもらっちゃった。本当にありがとう!」 「別に……経験値も稼げたし新戦力も手に入れたから」 「よかった、これ私からのお礼ね」 こ…これは!?もりのヨウカン12個セット(3600円) 「ありがとう、早く次の町に行きたいしそろそろ出発するよ。 それにそろそろのびたが来る頃だと思う。」 修行を終えたのびたが俺の言葉と同時に来た……タイミングが良すぎる。 『また来れたら来てね!リベンジしたいから!!』「じゃあまたいつか……」 次の目的地はヨスガシティ、そこに行くにはまずクロガネに戻るのか ハクタイシティを出た。 ---- ―――――某所某時刻 高層ビルの窓から見える光景はいつも絶景であった…。 そしてその部屋のデスクには……が座っている。 その部屋にはさらに紫色の髪をした女性が居た。 「……そうか……お前も失敗か」 「………」 紫色の髪をした女性は口を開かない。 「まぁまだチャンスが無いわけではない……お前が納得できるまで好きにしろ。」 「わ、分かりました……様」 紫色の髪の女性は部屋を出て行った。 ナナシ リオルLv23 ゴルバットLv22 ロトムLv17 のびた ピカチュウLv?? アゲハントLv?? 残りの手持ち不明 ---- サイクリングロード建設予定、206番道路には今度サイクリングロードが建てられるようだ。 柱のようなものがいくつか立っている。早くここを抜けて次の町に行くか……あれは? 『どうしてフカマルは出てこないんだよ!?』 「し、知らないよジャイアン!!迷いの洞窟にフカマルは出てくるのは本当だよ」 あれはジャイアンとスネオだ……どうやらフカマルが出現せずイライラしているようである。 『うるせーよ、俺様のポケモンになれるのがどれだけ幸せかわかんねーのか!?』 トレーナーに捕まるよりかは野生のほうがいいだろ……常識的に考えて…… 「あ!あいつはナナシだよ、ジャイアン!最初のバトルの怨みを晴らしてきなよ!!」 スネオの余計な一言で、ジャイアンがこちらに向かって来た、凄い形相だ。 「よぉ!ナ ナ シ く ん 早速だがポケモンバトル や ら な い か 」 勝負を受けた、俺はゴルバットを出しジャイアンはハヤシガメを繰り出してきた。 数分後、ジャイアンのハヤシガメは気絶になっていた。 『また俺様が負けた……今日はついてねー…のびたでもぶっ飛ばしてやる」 顔が真っ赤になり湯気が出てきた、ゴルバットが怯えてる…ハヤシガメより強そうだ。 ゴルバットが茂みの奥のほうに逃げ去っていった、おや洞窟がある。 「ジャ、ジャイアン!ゴルバットのほうを見てみてよ!!」 そう、迷いの洞窟のもう一つの入り口、茂みによって隠れていたのだった。 「そういえば、フカマルは暗いところに生息してるって聞いたよ」 それをさっさと言えばいいだろ……まぁいいか…これで俺は。 「せっかくだしお前も一緒にフカマルを探してくれないか」 ハァ……やっぱりか。どうせ断れないんだろ? 『じゃあ行くぞ!今からジャイアン探検隊 出発!!』 ジャイアン、スネオ、ナナシの三人のジャイアン探検隊が出発した。 ---- 『ジャイアン…暗いよ、怖いよ、何も見えないよ!!』 「う、うろたえるなスネオ!!俺だって前が見えないんだ。」 茂みに隠れていただけはあり、光がいっさい入ってこなかった。 「こういうときになんとかするのが部下の仕事だろ!スネオかナナシがなんとかしろっ!」 隊長なんだから懐中電灯持参しろよ、ロトムを出し周囲に少し明かりが入った。 「よ、よくやったぞナナシ!お前をジャイアン探検隊の副隊長にしてやる」 よしっ!ジャイアン探検隊の副隊長に……なれたからなんなんだろう? 「スネオもこいつを見習え!お前は下っ端だ。」 スネオが俺のほうを睨みつけてきた……そんなにジャイアンに気に入られたいのか? バチンッ……また野生のズバットが、俺の顔に体当たりしてくる。いじめか?いじめは社会問題なんだぞ? 「それにしてもフカマルは出てこねーな……おいスネオ?本当にここに居るのか?」 『そ、そんなの知らないよ!?僕は暗いところに居ると言っただけであの洞窟に居るとは言ってない!』 「な、なんだとスネオ!!よくも俺様を騙したな!」 スネオが逃げ出しジャイアンがそれを追い掛け回した 、ロトムの明かりはそんなに遠くまでは届かない。 "ドンッ"何かにぶつかったようだ……こいつは… ガバイト!?俺はどうやらガバイトにぶつかったようだ。 『おい!フカマルの進化系のガバイt』 ガバイトが俺に向かった突進してきた。 ロトムで対抗するも、すり抜けて結局俺にぶつかってきた。 まずい、早くリオルかゴルバットを……しまった…さっきの突進でリュックを落としてしまった。 ガバイトが再び突進の準備をする、残酷にもロトムの明かりでその光景はよく見えた。 ---- 『ワンリキー!受け止めろ。』 俺の前にワンリキーが現れ、ガバイトの突進を受け止めた。 「部下の安全を守るのは隊長の務めだ!こいつの相手は俺がするぜ」 ジャイアンだ、絶体絶命のときに駆けつけてくれたのだ。 「こいつはフカマルの進化系のガバイト…絶対にこいつは強いぜ」 こいつを捕獲するつもりなのだろう…はたしてジャイアンにできるのだろうか? 「ワンリキー 空手チョップだぁ!!」 ワンリキーはガバイト目掛けて突進する、ガバイトも三度目の突進をしてきた。 空手チョップは命中したものの、ガバイトの突進をモロに受けてしまい、お互いに吹っ飛んだ。 「くそ…なかなかやるな……これでこそ俺様のポケモンに相応しいぜ…ワンリキー気合溜めだ」 ワンリキーはこの戦闘に完全に集中したようだ、もう主人の声しか聞こえないだろう。 「もう一回空手チョップ!きつい一撃を当ててやれぇ!!」 ガバイトの元へ再び攻撃に向かうワンリキー、しかしここでガバイトは龍の怒りを使った。 「ワ、ワンリキー!?」 洞窟の壁に激突してしまった、まだ立ち上がってきた。 「それでこそ俺のポケモンだ もう一度攻撃しろぉ!!」 ジャイアンの指示通り三度突っ込むワンリキー、無謀すぎる。 『おい!ガバイトの方が力が強い 作戦を立てて攻撃するんだ』 「うるせー 俺様のポケモンなら作戦なんか立てずとも強い敵くらい倒せなきゃダメなんだ」 「そうやって簡単に突っ込んだとしてもガバイトは倒せない、それくらい分かってるんだろ?」 ジャイアンは黙ってしまった、ワンリキーも突進で吹き飛ばされてしまっている。 ---- 「なぁ……どうすれば、あのガバイトを捕まえられる?」 「……あいつの動きを止められればワンリキーは空手チョップを命中させられる  今は気合溜めで急所に命中しやすい、今なら一撃で瀕死にさせられるかもしれない」 「分かった、あいつの動きを止めればいいんだな、ワンリキー俺の次の作戦、やってくれるか?」 ワンリキーは強く頷いた……さすがはジャイアンのなポケモンだ 『よし!ワンリキ、岩石封じ』 周りの壁に攻撃し岩をガバイトの周りに命中させた、ガバイトは身動きが取れない。 『ワンリキー!あいつに渾身の力で空手チョップだ』 ワンリキーは身動きの取れないガバイトに空手チョップを命中させた。 その力は凄まじくガバイトはガバイトは大きく仰け反り周囲にあった岩は一瞬にして破壊された。 「よっしゃ!止めだワンリキー 地球投げ」 ワンリキーは動かなかった……ワンリキーは既に気絶していたのだ。 ---- 『ど、どうしたワンリキー!俺の命令が聞けないのか!?』 聞きたくても聞けないのだ、先ほどの空手チョップで破壊された岩が周囲に飛び散り 傷を負っているワンリキーに命中、ワンリキーはそれに耐えれなかった。 さらに不幸なことにまだガバイトは気絶していなかった。 「お、俺の手持ちはもう全滅してるんだよ!も…もうダメだぁ」 先ほどのガバイトとの戦闘でワンリキーが、俺との戦闘でハヤシガメは戦闘不能になっている。 ここは俺が立ち回らないと命の危険すら出る。 そう思いボールを構えると、ガバイトは自らジャイアンのボールの中に入っていった。 ガバイトは先ほどの戦闘によって、ジャイアンを自分の主人として認めたのであった。 「こ、これは……ガバイトゲットでいいんだよな?」 「ああ、何も戦って捕まえるだけがゲットじゃないからな」 『……よっしゃ!ガバイトゲットだぜ』 ガバイトのボールを右手に掲げて大声を張り上げた。 大声に反応した野生のズバットたちが俺の顔に体当たりをしてきた。 そしてその声に引かれてもう一人こっちにやってきた。 ---- 「やぁジャイアン、フカマルは捕まえられたみたいだね」 スネオがこちらにやってきた…足元にはカラナクシが居る。 「なんとフカマルじゃなくて進化系のガバイトを捕まえちまったよ!」 「へぇ!すごいね さすがジャイアンだよ!」 「ところでスネオ お前は何をやってたんだ?」 「え?ぼ、僕は発電所の近くで捕まえたカラナクシのレベル上げをしてたよ」 「なんだ、お前も新しい仲間くらい加えておけよ」 ちょっと前まで追いかけられていたのが今は普通に会話をしている ガキ大将とは機嫌が変わりやすいものだ 「俺も欲しいポケモンを捕まえたことだしさっさとこんな洞窟出ようぜ」 洞窟を出た…異常に暗い洞窟から外に出たことで目が潰れかけた。 『これにてジャイアン探検隊解散!皆ごくろうだった。』 ジャイアン探検隊は解散した、これでやっと先に進める。 ヨスガシティを目指し俺は歩き出した。 ナナシ  リオルLv24 ゴルバットLv23 ロトムLv18 ジャイアン  ハヤシガメLv25 ワンリキーLv20 ガバイトLv24 スネオ  カラナクシLv?? 残りの手持ち不明 ---- テンガン山を越え、ヨスガシティについた。 ここにはポケモンコンテストの会場や、ふれあいひろばがある。 そのせいか他の町よりも、人が多いようである。 ふと電柱を見ると、派手なチラシが貼ってあった。 ポケモンコンテスト開催! 日程事項 ○月×日 午後二時から ポケッチを覗くと、今の時間は三時…… まだやってるかもしれない。 そう思い、俺はポケモンコンテストの会場へ走っていった。 [[次へ>ギンガ その3]] ----

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