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ナイトウィザード!クロスSS超☆保管庫
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ナイトウィザード!クロスSS超☆保管庫

第04話

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新米らしきロンギヌスが仲間を抱えて逃げ出すのを確認し、ナイトメアは再び冥魔の方に向きなおる。
「…ふん。まだまだやる気は十分、と言ったところか」
仮面がひび割れ、右手を失ってなお立ちあがってくる冥魔。
それを一瞥してナイトメアが言う。
「…しぶとい」
それに答えるのは、巨大な銃を抱えた、紅い髪の少女。
「攻撃力に優れる姫宮空の攻撃に耐えきるとなると、少し厄介」
緋室灯がナイトメアの横に立ち、無表情のまま言う。
「うむ。パワーアップのペースを考えると、いずれお前の射撃でも撃破が困難になりかねんな、どりぃ~む」
灯の言葉にナイトメアが頷く。
ここ最近、世界各地で出現している仮面をつけた冥魔。
目的も何も無く暴れまわる彼らを撃退し、元を断つと言う依頼を受けて編成された、絶滅社の精鋭部隊。
若手ながら魔王クラスとの戦闘経験もある実力あるウィザードのみで編成された彼らは、すでに相当数の仮面の冥魔を撃退している。
だからこそ、分かる。この冥魔が、段々強くなっていること。このままではいずれ彼らの手にも負えなくなると言う事が。
「やはり一刻も早く元を断つ必要があるか…だが今は目の前の冥魔を…うん?あれは?」
再び意識を冥魔の方に戻して、ナイトメアは気づいた。

コワイナアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!

起き上がった冥魔の攻撃対象が、いつの間にか部隊のメンバー以外になっていることに。

 *

「うおおお!?なんでコワイナーが!?」
羽音を響かせながらブンビーは必死に攻撃を避ける。
「待て待て!大体何で私に攻撃してくる!」

コワイナアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!

だがコワイナーの方は意に介さず、ブンビーに対しての攻撃を続ける。
「お前の敵はプリキュア!私は違うの!結局リーダーにはならなかったの!OK!?」
ブンビーの必死の説得。だが、それに対する返答は。

コワイナアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!

更に苛烈になった攻撃にて返された。
「ええい、いい加減にしろ!温厚な私にも我慢の限度ってものが…」
ブンビーは冥魔の仮面の方へとその腕を向ける。正確に狙いをつけ…
「…あるんだよ!」
その腕から巨大な針が発射された次々と仮面に突き刺さる。的確な一撃に冥魔が苦しみもだえた。
「いくら落ちぶれたと言ってもね、たかがコワイナーごときに負けるほど、私は弱くないんだよ!」
だが、ブンビーの活躍もそこまでだった。
「ははははは…うぷ…」
がくんと。
ブンビーの高度が落ちる。
「やばい…」
急激に動いたせいでさっきまで浴びるように飲んでいた酒が、一気に回ったのだ。
「ぎぼぢわるい…」
胃からこみあげてくるものを必死に戻さないように口を押さえるブンビー。
とてもじゃないが戦うどころじゃない。
だが、こんな所で逃げ出すわけには…と考えたところでブンビーは気がついた。
「ぐぇ…考えてみたら戦う必要、まっだぐないじゃないか…」
襲われたのでつい応戦したが、いつものように瞬間移動で逃げれば良いことに。別に街が壊れたからって困らないし。
「ぞうとわがれば…」
いつものように逃げ出そう、そう考えたときだった。
「ガンナーズブルーム」
すぐ横から囁くような少女の声と同時にコワイナーの仮面が完全に砕け散る。

アアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!

仮面を砕かれ、断末魔の悲鳴を上げて、コワイナーが消滅する様子を、ブンビーは呆然と見ていた。
「…あれ?」
この世界にはプリキュアはいないはず。なのになんでコワイナーが倒されているんだ?
っていうか誰が?
そんなことを考えながら辺りを見回したブンビーは気づく。
自分がいつの間にか、囲まれていることに。

「な、なんだお前ら?」
周りを見回したブンビーが困惑して問いかける。
怪しい集団だった。
プリキュアたちより少しだけ年上の、紫色の制服を着た少女が2人と地味な少年、そして…1人の怪しい男。
「その姿…人狼?魔物使い?」
2人のうちの1人、紅い髪の少女が人間離れした姿のブンビーに驚くことも無く無表情に淡々と謎の質問を投げかける。
その手には少女が持つには似つかわしくない、巨大な銃を抱えている。
その様子からすると先ほどコワイナーを倒したのは、この少女なのだろう。
「え~っと…大丈夫ですか?」
それとは対照的に、にこやかに笑いながら声をかけてくるのは、茶色い髪の少女。
紅い髪の少女と違い、手ぶらである。何故か服の右腕の袖だけが破けていたが、それ以外は特に変わったところは無い。
「鈴木さん、この人です。さっき、冥魔に襲われてた人」
地味目な少年がこちらをうかがいながら男と話している。その手には小さめのナイフのようなもの。
確かプリキュアと時代劇村で戦ったときに見た、クナイとか言う奴だ。
「ふむ…たまたまここを歩いていたウィザードか…すまない、少し話を聞かせてもらえないだろうか、どりぃ~む」
ブンビーの顔を観察しながら渋い声で呟く、男。
今までの彼らの会話からすると、この集団のリーダーかも知れない。だが。
「な、なんだその変な格好!?」
ファッションセンスがぶっ飛んでいるせいで色々台無しであった。

「変?どこがだ?これは妻の愛の詰まった、夢使いのフォーマルなコスチュームだが?」
「嘘つけ!そんなもん贈る妻がいてたまるか!大体お前らは一体…」
思わず突っ込みを入れながら、ブンビーははっと気づいた。
「まさかお前ら…エターナルの追手か!?」
そう考えれば説明はつく。基本的にエターナルは服装に縛りが無い分、変わった格好をした連中も多かったから。
「…何の話だ?聞いたことのない組織だが。それと我が妻の選んだこの服の侮辱はやめてもらおうか」
一方の男はブンビーの出したエターナルと言う名にむっとしながらも答える。
「僕たちは絶滅社の傭兵です」
リーダーらしき男のそばに立つ少年がフォローするように答える。
「絶滅社?」
「うむ。今回の冥魔事件を追っている。少なくともエターナルとやらでは無い」
その答えにブンビーは内心安堵する。奴らが追ってこないように逃げ込んだ先なのだ。
速効で見つかったら、来た意味が無い。
「そ、そうか…いや、分かった。ブンビーだ。よろしく頼むよ」
とりあえずエターナルでないのなら、仲良くしておいて損は無い。
瞬時にそう判断し、人間の姿に戻り笑顔で握手を求める。
「うむ、俺の名はナイトメア。クラスは夢使いだ…うん?どうした変な顔をして」
名前を名乗った瞬間、なんとも言えず微妙そうな表情を浮かべたブンビーに怪訝そうな表情で問いかける。
「…いや。何でも無い。ただちょっと昔を思い出しただけだ。気にしないでくれ」
それを慌てて誤魔化す。
自分が昔いた組織と同じ名前を名乗った男に対して。
「そうか?まあいい。それと彼らが」
「斉堂一狼です。忍者をやってます。よろしくお願いします」
「姫宮空です。人造人間です」
「…緋室灯。強化人間」
3人の少年少女がそれぞれの名前とクラスを名乗る。
「ああ、分かった。そちらも、よろしく頼む」
正直人造人間だの強化人間だのの意味はさっぱりだったが、とにかくプリキュアのように戦う力を持っているんだろうってことで納得する。
「さて、お互い名乗ったところで、今度はこちらの質問に答えてくれないか?」
頃合いを見計らい、ナイトメアが切り出す。
「お前が先ほど戦った冥魔についてな」
「冥魔?…ああ、コワイナーのことか」
「そう、ブンビー、君がコワイナーと呼んでいるものについてだ」
ブンビーがポンと手を叩いて納得したのを見て、ナイトメアはやはりと確信する。
「どうやらその様子だと我々がまだ知らぬ何かを知っているとみた。情報の提供を頼みたい。相応の礼はする」
相手は情よりも利でもって動く人間であると判断したナイトメアが交渉を行う。
「礼、か…」
ブンビーはしげしげと目の前の男を観察する。
無表情の男。その身から漂うのは張り詰めてはいないが決して油断はしていない、程よい緊張感。
元々戦闘任務が主体の組織に在籍していたブンビーには分かった。この男は、場慣れした、本物の“プロ”だと。
「…分かった。私が知っていることならば教えてやろう。その代り、条件がある」
自然と自らも真面目な表情となり、承諾する。
「条件?」
つられるようにナイトメアが聞き返す。
そして、ブンビーはその条件を口にする。
「…宿泊先を用意してくれ。酒が抜けるまで休めるようなところを」
逃亡者ブンビー。現在の地位は…住所不定無職。
手もちも寂しい彼には、非常に重要なことだった。

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