第2章 組織文化と人的資源管理
- 組織文化
- □戦略や組織構造を前提に醸成された企業固有の価値体系で
□組織構成員の行動の大きな影響を及ぼすとともに
□企業の業績や環境適応能力を大きく左右するもの
企業は環境とのインターフェーズをもった有機体であり、存続していくためには環境の変化と企業の経営戦略、さらには経営戦略との結び付きが強い組織文化といったものを効果的に適合していかなければならない。
よって環境適応能力とは「環境=戦略=組織文化」との適合性の中で生まれ、組織文化をヒト・モノ・カネ・情報に次ぐ第五の”見えざる経営資源”としてとらえていく必要がある。
組織文化の形成過程
組織文化には創業者の理念・哲学が強く反映されていることが多い。それは人事採用の際にも大きな基準となり、採用者に対しては組織文化を理解させ継承させていく必要がある。また組織メンバーに対し、役員などのトップマネージメントの言動や組織文化を学ぶ機会を提供する社会科を通して組織文化の維持を図っていく。その際、事前準備段階→遭遇段階→変革段階といったステップを踏む。組織文化の浸透集団としては以下のような手段があげられる。岡本ゼミを例にとって簡単に説明する。
創業者の理念や哲学といったものが伝説的なエピソードによって波及する。社史、訓示、講話などで語り継がれる。
岡本ゼミでいえば、先生ご本人やOB・OGの先輩から岡本先生の武勇伝を聞いたり、岡本ゼミの伝説的な過去を語り継ぐことにあたる。
表彰式や各種イベントによって、組織の基本的価値観を表現し浸透させる。
岡本ゼミでいえば、経営学検定の合格実績を確認したり、ソフトボール等への取り組み自体などがあてはまる。
オフィスのレイアウト、服装、シンボルマークなども組織文化を表現する手段である。
岡本ゼミでいえば、ゼミ中の机の配置(議論型になっている)やゼミ説時のスーツ制限なども文化を表すものである。
組織独自の言語を持つことも文化の認識、保存、維持に役に立つ。言語学的
最終更新:2009年07月12日 15:51