魔王クロノス直属配下であるクロノス十二柱の一人。序列五位。
筋骨隆々を通り越し、筋肉の塊に頭と手足が付いているような
グレートオーガ。
身体一つで戦う十二柱きってのパワーファイター。
魔界の瘴気による変異はしていないが、極限まで鍛え抜かれたその膂力は既に
夜叉等の上位種をも優に上回る。
当人曰く魔法は苦手との事だが、正拳突きだけで大体の物を破壊できる。
性格は完全なる武人であり、正々堂々を好み卑怯を嫌う。
戦う際は純粋に強者との戦いを楽しむ男。
現在はクロノスの命により、
アッシュラを『偵察』している。
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とある侍との出逢い |
ある時、アッシュラにおいて 一人の侍と遭遇した。
自身から放たれる圧倒的な威圧感を前に怯むどころか、刀を構え闘志を昂ぶらせる侍の姿に僅かな興味を憶えるフィス。
しかし戦いが始まると、剣だけではなく 手裏剣や煙幕等も織り交ぜた攻撃を仕掛けて来る侍の『無粋』な戦い方にフィスは期待外れの表情を浮かべる事となる。
それは彼にとって非常につまらない戦いであり、早々に終わらせるべき茶番であるとも。
だが同時に、その型に嵌らない戦法こそがこの侍にとっての飽くなき勝利への渇望でもあろうと理解もした。
そして『それもまた一つの“道”』として、退屈な戦いを終わらせるべく自らの剛拳を侍に叩き込んだ。
崩れ落ちるように地に倒れ伏す侍。
フィスは止めを刺すべく侍に近づき…。
突如、意識を失った侍の体から 黒い炎のような闘気が立ち昇った刹那、黒炎を纏った 太刀がフィスの片腕を掠めたのである。
瞬時に後ろに飛び、直撃は避けた筈だった。
だが見ると腕は深く裂かれており、一瞬でも遅ければ完全に切断されていただろう。
一撃を放った侍は再び昏倒し、黒炎も既に霧散している。
フィスは侍の異変に驚愕しながらも、その一撃に今までに無い可能性と期待を感じ胸が高鳴った。
『摘み取るには惜しい』と考えたフィスはこの侍に止めを刺すような事はせず、その場から立ち去る。
自分と同じ強さを追い求めるこの侍が、先程の力を持って再び相見える時が来る事を期待しながら。
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最終更新:2024年04月02日 17:33