御剣龍奈

御剣 龍奈(みつるぎ たつな、1990年7月7日-)は、名古屋Cキャッツに所属したプロ野球選手(投手)。
横浜アクアマリンズ御剣すざく札幌ホワイトエンジェルス御剣虎羽は実妹。


概要

所属 名古屋Cキャッツ
背番号 13
国籍 日本
出身 愛知県名古屋市
生年月日 1990年7月7日
身長 173cm
体重 63kg
投打 左投左打
血液型 O型
プロ入り 2013年ドラフト2位
PL 水上真琴
球歴 中央東海大学附属高等学校中央東海大学福岡クローネ(2014-2016)
名古屋Cキャッツ(2017-2020)

経歴

プロ入り前

  • 高校時代から投手として。当時は中継ぎでこれと言った目立った活躍はしておらず、彼女が頭角を現したのは進学後の大学時代の2年目からである。大学野球部では当初からクローザーとして起用され、3年次には、部を東海女子大学野球リーグ2部から、1部に昇格させるのに大きく貢献した。そのとき、龍奈の前に投げていたのが、現・広島レッドリーブス斎賀早織である。以後、斎賀と共に勝利の方程式としてチームを牽引。中央東海大学女子野球部の絶対的な守護神として活躍。御剣が登板=試合終了と言われるほどの選手に成長。自身の背番号が13というのも相まって、「死神」というあだ名をつけられる程であった。
    なお、大学1年目は女子野球部での活動をしていなかったことと、1年休学(留年)しているため、大学生時の実働は4年である。
    アリシア・T・ロドリゲスとは高校時代のリーグから鎬を削ったライバルである。

プロ入り後

  • 2013年ドラフトにおいて、福岡クローネから2位指名を受け、入団。監督のイーリス・アイヒマンよりクローザーの指名を受ける。
    2014シーズン開始当初は、チームの不調もあって登板機会に恵まれなかったものの、シーズン中盤からチームが復調し波に乗ってからは、登板機会も増える。ほとんどの登板でランナーこそ許しはしたが、全ての試合でセーブを記録した。
    猪狩律-御剣龍奈のリレーは2014シーズンでは一度も救援失敗をしない完璧なリレーで、自身の防御率も0.79と1年目からその存在感を示すこととなった。結果、2014シーズンは12Sで惜しくも最多セーブのタイトルこそ逃したが、PGB新人セーブ記録更新、球団最多セーブ記録タイに並んだ。
    最多セーブを目指した2015年シーズンであったが、序盤こそセーブを重ねたものの、シーズン途中に打たれて救援失敗をすると、最終2戦でも失点を続け(うち1試合は初敗戦となった)、チャンスこそあったものの、2年連続で1セーブ差で最多セーブを逃し、成績も大幅に悪化した不本意なシーズンとなってしまった。
    再起を期した2016年シーズンは、シーズン序盤からほぼ完璧なピッチングを続け、22試合連続登板機会セーブ(PGB記録)を達成、最多セーブ(22S、PGB記録)を獲得した。
    2016年オフのPGB新球団設立に伴う分配ドラフトで、地元である名古屋Cキャッツへ移籍。2017年オフにPGBに猪狩律が名古屋Cキャッツに復帰し、クローネ時代のセットアッパーとクローザーが別チームで揃うことになった。
    2018年度は、バッテリーを日河佳純と組むことがほとんどで、シーズンの全セーブはこのバッテリーによるものである。
    そして、2016年から2018年で3年連続最多セーブを獲得。名実ともにPGBの代表的なクローザーの一人となった。
    2020年、通算100セーブを達成。そして、同年引退。最終的な通算セーブ数は102。

人物

  • かなりの愛猫家で二匹の猫(名前はトラとクロ)を飼っている。
    名古屋Cキャッツ移籍当時は実家住まいをしていたが、現在はマンションを買って一人暮らしをしている。
    妹に対しては表向き辛辣なのは界隈ではかなり有名な話だったが、2017年オフに、ついにすざくのオフトレに彼女自身の時間を費やすくらいには、態度が軟化した模様。移籍先の札幌で安定しているとは言い切れないが、規定投球回を満たせそうなことには喜んでいるようだ。
    大学時代に他大学の野球部につけられたあだ名である「死神」については、当人はかなり気に入っており、球団公式グッズにも、龍奈のグッズのモチーフとして用いられている(もちろんディフォルメかつ猫と組み合わせたアレンジだが)。
    猪狩律とは旧知ということもあってか、かなり仲が良く「りっちゃん」と呼んでよく会話しているのが、関係者からの話で伝わっている。また彼女(猪狩)がつけているゴーグルも龍奈が贈ったものである。また、ブルペンでは隣同士に座るのが定位置になっている。
    バイクでツーリングに行くのが趣味。愛車は「SUZUKI GSX-S 1000F ABS」から「KAWASAKI Ninja 1000」に買い替えたようである。買い替えた理由は当人曰く「税金対策」と言っているようだ。
    相も変わらず名古屋Cキャッツツーリング部の中で一番排気量の多いバイクを所持。2ケツができる大型バイクであるが、後ろに乗せる人間はほぼ日河佳純に限られているようである。
    また、シーズン中はチームメイトとも行動をすることが増え、猪狩や日河らなどと食事などをする姿が目撃されている。


プレースタイル

投球

  • 高校時代から大きくフォームは変わらず、大学、プロ入り後もセットポジションからスリークォーターで投げるフォーム。
    彼女を語る上で外せないのは、そのスライダーの切れ味。右打者には遠くから抉りこむような変化をし、左打者には手元から急激に遠のいていく強烈な変化をする。
    球速もPGB入りした当初よりは、かなり増した。さらに前述したスライダー、それと反対側に曲がっていくシュート、不確定に揺れて落ちるナックル、そこに2017年から投げ始めたスクリューも加え、縦横無尽に変化する多彩な変化球と抜群のコントロールで、打者の的を上手く絞らせない投球をする技巧派ピッチャーである。

詳細情報

年度別投手成績

年度 所属 規定 試合 S H 完投 完封 先発 QS 完了 防御率 投球回 打者 被安 被本 奪三 与四 与死 敬遠 失点 自責 WHIP
2014 福岡 × 12 0 0 12 0 0 0 0 0 12 0.79 11 1/3 47 11 0 9 3 0 0 1 1 1.24
2015 福岡 × 13 0 1 10 0 0 0 0 0 11 7.61 13 60 22 3 10 3 0 0 11 11 1.92
2016 福岡 × 22 0 0 22 0 0 0 0 0 22 0.87 20 2/3 78 12 0 18 3 0 0 2 2 0.73
2017 名古屋 × 22 1 1 15 2 0 0 0 0 18 0.78 23 97 24 0 24 1 0 0 4 2 1.09
2018 名古屋 × 22 0 1 18 1 0 0 0 0 21 0.42 21 2/3 74 7 0 22 3 1 0 1 1 0.46
2019 名古屋 × 19 1 0 13 4 0 0 0 0 15 2.29 19 2/3 78 19 0 19 4 0 0 5 5 1.17
2020 名古屋 × 17 0 2 12 0 0 0 0 0 15 4.96 16 1/3 67 17 3 11 2 0 0 9 9 1.16
通算:7年 127 2 5 102 7 0 0 0 0 114 2.22 125 2/3 501 112 6 113 19 1 0 33 31 1.04

表彰

  • 最多セーブ(シ・2016、22セーブ:PGB記録)
  • ベストナイン(シ・2016)
  • 最多セーブ(シ・2017)
  • 最多セーブ(シ・2018)
  • MVP(シ・2018)

記録

初記録

  • 初出場:2014年4月6日、対大阪ナイトブレイカーズ1回戦(福岡ヤフオク!ドーム)、9回表に3番手として救援登板。
  • 初セーブ:同上
  • 初奪三振:2014年4月27日、対東京フレイズ3回戦(QVCマリンフィールド)、9回裏に実原有希から。
  • 初敗戦:2015年10月7日、対東京フレイズ13回戦(福岡ヤフオク!ドーム)、9回表5失点、救援失敗で敗戦投手に。
  • 初ホールド:2017年7月2日、対熊本シルフィード3回戦(沖縄セルラースタジアム那覇)、10回表に救援投手として登板。
  • 初勝利:2017年8月6日、対福岡クローネ5回戦(福岡ヤフオク!ドーム)、10回裏に救援投手として登板。

節目の記録

  • PGB通算30S(2016、史上2人目)
  • PGB通算40S(2016、史上2人目)
  • PGB通算50S(2017、史上2人目)
  • PGB通算60S(2018、史上1人目)
  • PGB通算70S(2018、史上1人目)
  • PGB通算80S(2019、史上1人目)
  • PGB通算90S(2019、史上1人目)
  • PGB通算100S(2020、史上1人目)

その他の記録

  • 初登板からの連続登板セーブ:14(2014年4月6日~2015年4月19日まで。PGB記録)
  • 連続登板機会セーブ数:25(2016年4月6日~2017年5月7日まで、PGB記録)
  • 5シーズン連続2桁セーブ(2014-2018)
  • PGBシーズン最速10S(2016年、17試合目で達成)
  • PGB通算最速50S到達(2017年、54試合目で達成)
  • 3シーズン連続最多セーブ(2016-2018)
  • PGB通算50試合登板(2017)
  • PGB通算100試合登板(2019)

背番号

  • 33(2014)
  • 13(2015-)

登場曲

  • リクライム /ROOKiEZ is PUNK'D(2014)
  • リアライズ /ROOKiEZ is PUNK'D(2015-2016,2018)
  • Breathing /ROOKiEZ is PUNK'D(2017)
  • リバイバル /ROOKiEZ is PUNK'D(2019,2020年第21節-)
  • Get Wild /TM NETWORK(2020第1節-2020第20節)

能力推移

年度 速球 球威 変化 制球 体力 守備 ピン/特1 対左/特2 打強/特3 クイ/特4 総合
2014 12/C 16/B 20/S 18/A 10/D 10/D 4 3 3 2 125/B
2015 13/C 16/B 20/S 18/A 7/E 10/D 4 3 4 2 129/B
2016 16/B 16/B 20/S 20/S 7/E 12/C 4 4 4 3 154/S
2017 16/B 16/B 20/S 20/S 7/E 12/C 4 4 3 3 149/A
2018 16/B 16/B 20/S 20/S 8/E 10/D 5 4 奪三振 - 165/S
2019 16/B 16/B 20/S 20/S 8/E 10/D 対ピ◎ 奪三振 投球リズム - 165/S
2020 15/B 15/B 20/S 20/S 7/E 10/D 対ピ◎ 対右○ 逃げ球 - 160/S

pixivリンク

+ タグ編集
  • タグ:
  • 1990年生まれ
  • 愛知県出身の人物
  • 福岡クローネの選手
  • 名古屋Cキャッツの選手
最終更新:2020年10月09日 12:40