熊本シルフィード(くまもとシルフィード、英語:Kumamoto Sylphid)は、PGBに所属する日本の女子プロ野球球団。
本拠地は熊本県熊本市のリブワーク藤崎台球場。
概要
チーム名 |
熊本シルフィード |
創設年度 |
2013年 |
加盟リーグ |
マーメイド・リーグ |
チーム名遍歴 |
熊本シルフィード(2013-) |
フランチャイズ遍歴 |
熊本県(2013-) |
本拠地 |
リブワーク藤崎台球場 |
キャパ |
24,000人 |
監督 |
糀本緑 |
リーグ優勝回数 |
1回 |
リーグ優勝 |
2016 |
日本一回数 |
0回 |
日本一 |
|
ユニフォーム |
リンク |
歴代監督
球団の歴史
2012年
2013年
2014年
開幕戦は東京を相手に1-2で惜敗。序盤は5月に4連敗を喫するなど連敗が重なり下位に低迷するが、直後に2連勝、3連勝、2連勝を記録して借金を完済。7月下旬には横浜を抜いて2位に浮上、最終戦で大阪に敗れて借金1でシーズンを終えたが前年より順位を1つ上げることに成功した。
個人タイトルは
武雷蒼がPGB新記録となる11本塁打を放つ活躍で本塁打・打点の2冠を達成。また
水沢舞が盗塁王を獲得している。ドラフトでは
佐賀南高の
新多霧子を1位指名した。
2015年
開幕戦で前年日本一の広島に1-2で逆転負けを喫すると、その後4連敗でスタートし開幕ダッシュに失敗。その後も連勝がなかなか続かず、広島、東京に大きく負け越したことで星を伸ばせなかった。オールスター明けにはリーグ優勝の可能性が消滅し、最終戦で大阪相手に12-4で快勝し大阪の連覇を阻止するも、前年と同じ19勝20敗1分けながら最下位でシーズンを終えた。
個人タイトルのうち、投手陣はドラフト1位の新多が最優秀防御率、ドラフト外の
曙川笙子が最多勝、狛が最多奪三振、
真壁桜が最多セーブ、
小村舞が最優秀中継ぎをそれぞれ受賞し1チームで全てのタイトルを総なめ。ほかに武雷が2年連続の二桁本塁打で本塁打王、
葛木燁菜と水沢が盗塁王をそれぞれ獲得している。
シーズン終了後に盗塁王を獲得した葛木を
上条結衣・
佐屋木桐香とのトレードで大阪へ、セーブ王の真壁を
堤口奈菜美とともに
秋田ゆかり・
茂部黒子とのトレードで広島へ放出。ドラフトでは
五本松高の
溝渕彩芽を1位で指名した。
2016年
開幕戦は2年連続で広島と対戦し、8-5で逃げ切る。開幕からしばらくは勝率5割前後をキープ。4月27日の対広島戦(藤崎台)において、秋田ゆかりがPGB史上初のノーヒットノーランを達成。チームの持ち味である投手力をもって首位の横浜を追いかけていたが、14節から6連敗を喫して最下位に転落。広島と2位争いが続いたが、オールスター前に4連勝を飾って2位に浮上。オールスター明けには3連勝を記録して徐々に横浜との差を詰める。そしてシーズン終盤の33・34節の横浜との直接対決を連勝して首位に浮上すると、そこから一気に加速。9月4日(37節)の横浜戦(横浜)を5-2で制して悲願のリーグ初優勝を飾った。
チャンピンオンシップはシ・リーグを独走で制した
福岡クローネとの九州決戦と話題になった。第1戦は先発の
曙川笙子が7回無失点の好投を見せ、
蒼守静流の犠飛と
ディートリント・D・ドラエモフのソロで加点し2-0で先勝。曙川は球団初のCS勝利投手、試合を締めた
小村舞が同セーブ投手となった。しかし、第2戦は福岡の一発攻勢に屈して3-6で落とし、決着の第3戦も1-4で敗戦。日本一にはあと一歩及ばなかった。
個人タイトルは、秋田がMVPと最優秀防御率、小村が最多セーブを獲得。打者では武雷が本塁打王、水沢が盗塁王をともに三年連続で獲得し、ルーキーの蒼守が首位打者・最多安打・最高出塁率を獲得してリーグ新人王も受賞した。
オフシーズンの選手の移動は、まず分配ドラフトで
大友道雪・
溝渕彩芽が名古屋へ、
赤井牡丹・
白縫賢美・
半田多恵が札幌へ移籍し、
牧野佑奈が
小野塚知夏との交換トレードで広島に移った。一方で葛木が1年で大阪から復帰し、ドラフトでは1位にメキシカン・リーグで活躍した
法条早を指名。重複した東京との抽選の末に交渉権を獲得した。
2017年
3年連続で広島相手との開幕戦は、前年のノーヒッター、
秋田ゆかりが開幕投手となり3-2で勝利。しばらくは一進一退となるが、中盤で6連敗を喫し失速。オールスターを挟んで5連勝で借金を返済するが、そのままシーズンを終えリーグ3位。
個人成績を見ると、タイトルホルダーは新設された最高勝率の
曙川笙子のみ。惜しいところまで含めると、
武雷蒼・
水海道みらいがHR6本(最多は広島・青木、札幌・海月、横浜・小松の7本)。武雷は49安打(最多は広島、青木の52安打)、水海道は打点でも22(最多は広島・青木の24打点)だった。
シーズン終了後には
アリス・バーナード・
吾妻小春・
福田繭・
山口緑の4選手が退団、引退。ドラフトではPICの米代表で、
ゴースティーブン高の
クリス・K・トムを1位指名した。
また、
佐屋木桐香が選手兼任監督となったことに伴い、
玉名翔監督が打撃コーチへ異動となった。
2018年
4年連続で広島相手との開幕戦は、開幕投手となった
曙川笙子の快投もあり7-2で勝利。だがその後、引き分けを挟んで7連敗。交流戦を挟んで5連勝はするが、序盤の連敗が大きく響いた。
札幌との同率となったためプレーオフへの進出決定戦に挑むが、終盤の反撃及ばず4-5で敗戦。2年連続のシーズン3位となった。
個人成績を見ると、タイトルホルダーは
高倉伶花が最多ホールド(13H)、
武雷蒼が最多HR(10本)、最多打点(32打点)と二冠、
葛木燁菜が最多盗塁(35盗塁、PGB新記録)。
シーズン終了後には
上条結衣、
蒼守静流、
ディートリント・D・ドラエモフの3選手が退団、引退。横浜の
高村翔子を
原田やぶきとのトレードで獲得。ドラフトでは
加越能交通の
大森紗良を、札幌との抽選の結果、1位指名となった。
また、
佐屋木桐香が監督を辞任し、
糀本緑が監督に新任となった。
2019年
横浜との開幕戦では4年ぶりに若林を開幕投手に指名するが黒星スタート。翌節に白星を挙げるも、そこからPGB歴代ワーストの8連敗(引き分け挟まず)を喫し、大きく出遅れる。結局オールスターの時点で借金8を抱えるなど連敗が相次ぎ、球団史上ワーストの勝率.350を記録して4年ぶりにリーグ最下位に沈んだ。
個人タイトルでは武雷が2年連続4度目の最多本塁打とベストナイン(DH部門)、受賞ポジションが拡張されたプラチナグラブに、外野手部門でルーキー
NAGIが受賞した。
シーズンオフにはそのNAGIや高村、前監督の佐屋木、
小野塚知夏の他、姫ノ島、横川といった長くチームを支えたベテラン選手が退団。オフのドラフトでは金沢女子短大付属宇ノ気高校の外野手
古美門恋を単独で1位指名し、トレードではクリスを札幌に放出して
八十嶋叶を獲得した。
2020年
前年最下位の汚名返上を図った糀本監督2年目のシーズンは、2年連続で敵地横浜で開幕。先制を許すものの中盤に一挙4点を挙げて逆転し、自身3度目の開幕投手となった曙川の好投もあって白星スタート。だが、交流戦で星を延ばせず、連勝を上回る連敗を重ねる状況も変わらず最下位に。一時一つ上の札幌に詰め寄り脱出の期待を抱かせたが、31節からの直接対決で連敗を喫すると再浮上できず。前年と同じ26敗、勝率.333は前年のワーストを更新し2年連続の最下位に沈んだ。
個人成績では狛が最多勝、武雷が3年連続の最多本塁打とベストナイン、プラチナグラブ賞に古美門(左翼手部門)、
海老名舞里南(一塁手部門)が輝いた。
オフには小村、葛木、
氏家浅葱、
秋間鶉が退団。トレードで
常磐メロとの交換で、札幌から
筑波暁を、秋田と海老名舞との交換で、横浜から
右川優、
左田凛を獲得。FA宣言していた
浜田ショコラを名古屋から獲得し、人的補償として
高倉伶花が移籍。ドラフトでは1位指名で
大獅望里奈を競合の末に獲得した。
2021年
開幕前のオープン戦は未勝利で終了し、不安を抱えて
横浜アクアマリンズとの開幕戦に臨んだが、いずれも延長12回までもつれた末にサヨナラ負けの連敗スタート。交流戦に入ってからもサヨナラ負けで試合を落とすことが続いたが、シーズン後半に政権後最長の5連勝を飾り交流戦も勝ち越し。シーズン終盤まで札幌との2位争いを繰り広げるなど粘りを見せて3年ぶりに最下位を脱出した。
個人成績では、曙川が最多勝と最高勝率、大森が最多セーブ、武雷が首位打者・最多本塁打・最高出塁率のタイトルを獲得し、プラチナグラブ賞は左田(一塁手)、水沢(三塁手)、古美門(左翼手)の3人が受賞し、リーグのベストナインには武雷(指名打者)と、前年途中にドラフト外で入団した
紀野まこと(二塁手)が選ばれた。
閉幕後、チームの投打の象徴的存在だった狛と武雷のほか、
シェリー=ウィルカーソン、
辻堂綾、ルーキーの
ミラ・タルティーニが退団。さらに古美門と紀野がFA権を行使。紀野は後に残留するも、古美門は広島に移籍(人的補償で
上村出雲を獲得)した。
年明けのドラフトでは櫻井女子学院の
椿井忍を単独で1位指名し、合わせて4人の高卒選手を獲得した。
2022年
前年と同じく、敵地横浜でリーグ女王の
横浜アクアマリンズとの開幕戦を制すると、次戦も勝利し球団史上初めての開幕連勝を達成(その後3まで伸ばす)。春先の交流戦は苦しんだもののこの時期に首位に立つとリーグ戦再開後は5連勝を飾って加速。二度目の交流戦も踏ん張って首位でオールスター中断に突入。6年ぶりのリーグ優勝に向けて期待が高まった。
だが、オールスター明け直後、
札幌ホワイトエンジェルスとの首位攻防戦でスイープを喫し2位に順位を落とすると潮目が変わったか、33節の横浜戦からなんと閉幕まで8連敗を喫し、優勝どころかプレーオフ進出も逃す。結局、前年よりわずかに勝率を上げたものの同じ3位に終わった。
一方、個人成績に目を向けると、投手部門ではPGB通算30勝を達成した曙川が2年連続3度目の最多勝を獲得(
エロフ、
アリソン・ブレイクと同率)。野手部門では紀野が首位打者、最多安打、最高出塁率、右川が最多本塁打と最多打点を獲得。両者のほか、正捕手定着の
エヴァがマ・リーグベストナインに輝き、プラチナグラブ賞はエヴァ、紀野(二塁手)、水沢(三塁手)が獲得した。
そしてシーズン終了後、10年にわたって熊本一筋でプレーした水沢、ベテラン捕手の法条の他、糀本監督となって以降に獲得に携わった八十嶋、大森の両左腕に、浜田とルーキーの椿井の外野手二人が退団となった。
一方でオフのFA期間には積極的に動き、東京から実績のある左腕
橘川亜由美、福岡から若手内野手の
アーデルハイト・ラインホルトを獲得(それに伴う人的保障で水海道が東京、
野留加そるかが福岡入り)。また広島へFA移籍をした
山村つゆの人的保障で
末永悠波を獲得。年明けのドラフトでは異色の社会人スラッガー
羽生美郷を1位指名した。
2023年
敵地札幌に乗り込んでの開幕戦は、開幕投手を任された橘川が完投するも打線沈黙で惜敗。次節でシーズン初勝利を挙げるも、前年と違い勝率5割をなかなか超えられず。ドラフト外で
瀬戸あさひ投手の獲得、元大阪の
シンディー・アンダーソンコーチの招聘、右川兼任コーチの選手専任など様々なテコ入れを重ねるが、春先の交流戦が明けると5連敗を喫し失速すると借金生活に突入。最終戦こそ勝利したものの3年連続で3位に終わり、5年連続のBクラスとなった。
個人成績では曙川が3年連続4度目の最多勝(広島
小野冬桜と同率)と、初の最優秀防御率の二冠。今季から新たにクローザーに回った
不来方京が最多セーブ(札幌
斉藤麻希、横浜
矢作郁慧と同率)に輝き、打者部門では右川が2年連続で本塁打、打点(横浜
相山美嶺と同点)の二冠を獲得。曙川、右川はベストナインにも選出され、プラチナグラブ賞は左田(2年ぶり三度目)がチームで唯一受賞した。
しかしオフには紀野がFA宣言して東京に移籍したほか、前年オフにFAで獲得した橘川とラインホルト、さらに上村と
鳶嶋桜子の両ベテランに、不来方、
増田篆と質量ともに大量の退団となった。対する補強は広島からFAで
神宮美乃凛、紀野の人的保障で
小師陽向を獲得し、ドラフトでは深谷花園高等学校の
七五三一が逆指名で加わったほか、3選手を指名した。
2024年
2年連続で敵地札幌に乗り込んでの開幕カードを1勝1敗とし、その後貯金2として交流戦に臨むも苦戦。リーグ戦こそ踏ん張るも交流戦で3球団に負け越したことも響き、最終順位は3位。6年連続のBクラスでシーズン負け越しも継続した。
個人成績では、クローザーに抜擢された
川村陽香里が最多セーブ、逆指名ルーキーの七五三が最優秀新人と最多盗塁と若手がタイトルを獲得。ベストナインには
エヴァと右川(首位打者も獲得)、プラチナグラブ賞にはエヴァと左田が選出。オフの動向では退団は元ドラフト1位の大獅のみ、他球団とのトレードもなくドラフトで松原学園高等学校の
雁原日向投手ほか高卒選手3人を指名するにとどまった。
チーム成績・記録
年度別成績
年度 |
順位 |
試合 |
勝 |
負 |
分 |
勝率 |
2013 |
3 |
40 |
14 |
21 |
5 |
.400 |
2014 |
2 |
40 |
19 |
20 |
1 |
.487 |
2015 |
3 |
40 |
19 |
20 |
1 |
.487 |
2016 |
1 |
40 |
22 |
17 |
1 |
.564 |
2017 |
3 |
40 |
19 |
19 |
2 |
.500 |
2018 |
2 |
40 |
17 |
19 |
4 |
.472 |
2019 |
4 |
40 |
14 |
26 |
0 |
.350 |
2020 |
4 |
40 |
13 |
26 |
1 |
.333 |
2021 |
3 |
40 |
18 |
22 |
0 |
.450 |
2022 |
3 |
40 |
18 |
21 |
1 |
.462 |
2023 |
3 |
40 |
18 |
22 |
0 |
.450 |
2024 |
3 |
40 |
16 |
23 |
1 |
.410 |
通算:12年 |
480 |
191 |
233 |
16 |
.450 |
タイトル
歴代開幕投手
チームの特徴
- 「sylphid」は「森の妖精」を意味する単語。熊本の緑と大地と風をイメージしたネーミング。
クォーターMVP
2023年シーズンより、チーム内の活性化を目的に実施。公式戦10試合ごとを1期とし、対象に投打で活躍した選手のうち、ファン投票にて決定。
所属選手
コーチ・スタッフ
投手
捕手
内野手
外野手
OG選手
あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や行
ら行
わ行
監督・コーチ
最終更新:2025年05月18日 22:22