作品
夜釣り
仮初を仄めかし
手渡された薄い足場は
見渡しきれた誂えの闇、案外だ
対角線で、そう言えば包まれてしまえそう
揉み消すとの約束、鈍る思考で信じて
過去に幾度おりた諦めの張を
今に手繰りあげた諦めきれぬ張を
夜明け見たら終い
白波は、この足を濡らし
跳ね上がり、この頬を濡らし
起ち上がり刺の先々は
降り注ぐ、この鱗一つ一つに
夜明け見たら終い
忽ちに見失う四方の端
交わりに伏せて大の字になろうとも
釣られた魚は太陽から逃げられもせず
野良猫は増えてゆく
熱は地に移りゆく
誰にも付かぬ月と星
新参よそおう常連の風、薄情だ
55 名前:夜釣り [] 投稿日:04/09/07(火) 10:55 ID:pfz+KTXv
【コメント】
75 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [[email protected]] 投稿日:04/09/08(水) 16:52 ID:daf/uZbc
>>55 夜釣り
「手渡された薄い足場」「四方の端」などは直接的には濡れ床だろうが、もっと広げる
なら、恋愛のステージの隠喩なのだろう。果たして、このメタファー、成功しているかどうか。
全体が5音、6音、7音の亜定型になっており、それが軽いリズムを生んでいる。
でも、なんか読後感がスカッとしない、パリッと食せない。なぜなんだろう。
94 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/09/10(金) 02:40 ID:e8jrTfNT
1点 >55 :夜釣り :04/09/07 10:55 ID:pfz+KTXv
何を釣るのやら。足元が気になる?
110 名前:園川 ◆nWfXpQxHHM [sage] 投稿日:04/09/11(土) 19:47:30 ID:s6NTt1gC
>>55 夜釣り
文法的に筋を追うのが難しい。イメージの展開にも表面的な論理性があるわけではない。
初期の荒川洋治っぽい?そういう作品として虚心に読んでみる。
夜釣りをしていると朝が来る、それは新鮮な振りをしている中古の風にすぎない。
そんな朝を迎えてしまう前に、夜に組上げられた仮初の足場で何かを釣り上げようとする、
過去に何度も諦めた「揉み消すとの約束」を信じて。そんな所だろうか。
この作品は多分比喩として読んではいけないのであって、茫冥とした中に浮かぶ記憶の形という事だろう。
それが何を意味しているか?そんなことはわからない。ただその様な形象を詩人は見た、
そして読み手は何かは分らぬが何かを感じる、そういう事なのではないか。
【得点】 2点
- ななほし ◆lYiSp4aok.:1点
- MUJINA ◆iXws.WGCLY:1点
詩人霊園メルヘン
この世にはもう
月と星と夜と風と
春風と通り雨ときみ
だけがあればよい
とのたまうこと
この頻度は、詩人がインクと羽ペンを消費する量に比例する
上記の名詞については任意に変更、追加してよいが
十を超えることは稀であろうと不肖私は推し量るところである
頭上を囲むこと数平方を住処とし
一日を丸ごとには頬張らず
しかもそれを嗜みとして捉えているようでもある
ちらとでも葉が揺らめけば
活目して見よと隣人の肩を叩き
そんな詩人の隣人は
湖の波紋に気を奪われていたところを邪魔されて喧嘩になる
というのが日常だ
ひとりを好むが孤独は嫌い
大声は張り上げぬが心に留め
醜いものをいかにして美しく表すかに心血を注ぎ
かと思えばもとより美しいものに対しては
「美しい」とのみ表すことを
これまた規範のようにしてかっちりとこなす
月に魅せられて没する者
茨に捕らわれて帰れぬ者
女に飼われて立てぬ者
艱難辛苦はなはだ多き人種である
伝えよう
詩人霊園メルヘンは門扉も守衛もなく万人を受け入れるものである
60 名前:1未満から ◆MO1pk/rqmI [] 投稿日:04/09/07(火) 21:00 ID:D2459n4D
61 名前:1未満から ◆MO1pk/rqmI [] 投稿日:04/09/07(火) 21:01 ID:D2459n4D
【コメント】
93 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [[email protected]] 投稿日:04/09/10(金) 01:09 ID:dHoB/VyZ
>>60-61 詩人霊園メルヘン
独特の語り口がよい。自己の詩のスタイルができている。きちんと立っている詩。
詩人という病人をこれほどまで的確にユーモラスに描写されていて、作者もミイラ取りの
ミイラなのだろう。私にもミイラの棺の隣の土地一区画、二十円で売ってくれ。
101 名前:園川 ◆nWfXpQxHHM [sage] 投稿日:04/09/10(金) 21:59:43 ID:yKUVa/MH
>>61 詩人霊園メルヘン
僕は「詩人霊園メルヘン」を見たいとは思うが説明されたいとは思わない。
説明は散文がしてくれれば良い。
この作品は、詩人霊園メルヘンを形作る言葉を発見していない。
世界観=措辞はかっこいい。
【得点】 1点
夜の絵
夜を描く時
ある人は それを黒く染め
またある人は それを紫に染める
ある人は それを深い蒼で塗り
またある人は それをくすんだ灰色で塗る
『実際 夜はどんな色をしているのだろう?』
誰かの素朴な問いかけに 夜は空気を震わせることなく答えたという
『もともと色なんてなく ただ暗いだけだ』と――
64 名前:夜の絵 [] 投稿日:04/09/07(火) 23:52 ID:ilF5VpI/
【コメント】
75 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [[email protected]] 投稿日:04/09/08(水) 16:52 ID:daf/uZbc
>>64 夜の絵
落語の小噺のようで、軽いオチがいい。
100 名前:わに ◆Wani6uvhK. [sage] 投稿日:04/09/10(金) 21:26:11 ID:JWg0AAGF
>64 夜の絵 1点
夜はただ暗いだけ・・・・詩的だね。絵描きが思い思いの色を塗る夜空。すごくイイ。
101 名前:園川 ◆nWfXpQxHHM [sage] 投稿日:04/09/10(金) 21:59:43 ID:yKUVa/MH
>>64 夜の絵
無い物を書くのは詩人に限らず人間の古くからの欲望だろう。
宗教も芸術も、ない死を夜を、夢を描こうとしてきた。
この詩もその努力と不可能性を語っていく中で「無い物」を
逆説的に炙り出していかないとだめ。
716 名前:Alnite ◆m3UVuKrnck [] 投稿日:04/09/12(日) 21:05:53 ID:1A9O/6JQ
チャンプ、それから準チャンプの方おめでとうございます。
週番制度と集計を誰がするのか(そして、今誰がやっているのか)
が微妙に良く分かってないAlniteです。(爆
今回は私も参加してみました。
本スレ64『夜の絵』、実はコレです。
二点ももらっちまったぜー♪と内心ニヤニヤしてたりします。
チャンプや準チャンプにはなれなかったけれど、それでも
複数コメントがついたこと、そしてなによりも
一点以上得点できたのは嬉しいです。
ありがとうございました。
また参加しようかな・・・楽しかったし♪
それでは、次回「~がない」に期待することにします。
【得点】 2点
- わに ◆Wani6uvhK.:1点
- むこうの317 ◆317..n/Ke6:1点
星座
「皿座」
ひとつの星が庭におちて
それは晩ごはんのおかずになった
こうばしく甘いかおりが
ゆげにのって狭い家をつつんだ
ちょうどいい感じに焦げ目がついて
皿の上に盛りつけられて
それでもまだ
やわらかいひかりは部屋をてらした
さめる前に食べてしまわなくては
ひかりが消えてしまう前に 食べてしまわなくては
「掃除機座」
足の裏から雲と影の交わるところまで
金色に反射するのは麦ではなくゴミ畑
世界がゴミにかこまれたあと
動く掃除機は彼だけだった
注意深く写真をやぶくように
風景に溝をあけるのが彼に与えられた命令だった
鉛筆デッサンにプラスチック消しゴムをかけるように
ゴミ畑に道を開くのが彼に課せられた義務だった
彼のすべてはちらかった状態ときれいな状態と言う二元論であり
整然と秩序だった状態を愛することは生まれついたときからプログラムされた彼の本質だった
彼は自分の仕事に使命感を持っていたし
彼は秩序を邪魔するものを異物として認識した
風がどこかから種を運んできて
ゴミ畑に命が芽生えたとき
彼は当然のように憤然として踏みつぶした
ゴミ畑のゴミがすべて掃除されたら
彼は花畑と戦うことになったが
そのころには彼はうまく動くことができなかった
彼が描いたミステリーサークルの真ん中に
ひとつの星がやってきたとき
彼はすでにゴミになっていたが
星は生命にも地面にもゴミにもやわらかなひかりをなげかけた
「ひこうき座」
こんなに暗いのは空が曇ったからではなくて
星が残らず落ちてしまったから
ひとり乗りのセスナは
星座のかたちをなぞって飛ぶ
オリオン
双子座
カシオペア
想いは感覚の反射神経
見返りをすいつくしたあとには
最新の望遠鏡もなにもうつさない
無感覚の海で星は石になってしまった
ペガサス
おおいぬ
ペルセウス
・
・
・
・
・
・
地上が膨張していった
空が凝集していった
きがつけば
いつのまにか
逆さ向きに飛んでいた
ビルや犬小屋はひらたくほどけて
夜の細胞は月の引力で結びついた
地は天になり天は地になり
地平線をさかいに重力は反転した
眼下には暗闇野原
頭上にはいろとりどりのネオンの星空
ひとり乗りのセスナは夜明けをまたず
かみひこうきのようにかろやかに
ふわりと
着陸した
66 名前:星座 [sage] 投稿日:04/09/08(水) 01:37 ID:rAS7kieO
67 名前:星座 [sage] 投稿日:04/09/08(水) 01:39 ID:rAS7kieO
68 名前:星座 [sage] 投稿日:04/09/08(水) 01:41 ID:rAS7kieO
69 名前:星座 [sage] 投稿日:04/09/08(水) 01:42 ID:rAS7kieO
【コメント】
80 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [[email protected]] 投稿日:04/09/08(水) 23:29 ID:aPcsBKj0
>>66 星座―皿座
メルヘンですね。アイディアよし。ポエジーもしっかりつまってる。絵本になるなあ。
80 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [[email protected]] 投稿日:04/09/08(水) 23:29 ID:aPcsBKj0
>>67 星座―掃除機座
皿座の趣向からガラリ一変。ちょっと変わりすぎだよ。理屈っぽい。「義務」「二元論」
「本質」などなど……。言葉が固いよー。もっとメルヘンしようよ。
80 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [[email protected]] 投稿日:04/09/08(水) 23:29 ID:aPcsBKj0
>>68 星座―ひこうき座
メルヘンじゃあなかったの? 普通の詩になってしまっている。それでも、第4連までは
メルヘンっぽい。あとは言葉がかたかた。
スマソ。メルヘンと決め付けた私が悪うござんした。
でも、作者の狙いがわからない。
91 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/09/10(金) 01:02 ID:cPRHn7Ay
>>66-69 『星座』 アイディアはぼくのど真ん中の好みです。ただね、皿と掃
除機は、星座でなくてもいいんでないの?特に掃除機。
94 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/09/10(金) 02:40 ID:e8jrTfNT
3点 >66 :星座 :04/09/08 01:37 ID:rAS7kieO
困った。とにかく星座と晩御飯のおかずに引き寄せられた。落ちは納得できない。星空なんて……そんなものかもしれない。
97 名前:Alnite ◆m3UVuKrnck [] 投稿日:04/09/10(金) 20:07:06 ID:k4EUvZYV
>>66-69 星座
ポップ調かつ正統派な感じがしました。谷川俊太郎ライク?
ひらがなと漢字の使い分けが絶妙。
104 名前:園川 ◆nWfXpQxHHM [sage] 投稿日:04/09/11(土) 17:55:02 ID:s6NTt1gC
>>66-69 星座
やさしさの中に得体の知れなさがあるし、3つの世界を並べ収束点に持っていく構図もいい。
でも叙述に意味の取りにくいところがあって残念。
あまりアクロバティックな筆運びが必要な作品でもないだろう。
>>69の一連目などは上手いと思うが、もう少し文章を整理して読みやすくするべき。
725 名前:ウノ ◆mdm4jQk4Iw [sage] 投稿日:04/09/13(月) 00:32:11 ID:VX8iliEK
「星座」を書きました。初チャンプありがとう!
審査員の皆さんにひかれてのひさしぶりの投稿だったけどやっぱ楽しかったです。
「星座」ですが、ポップでメルヘンっていう印象が強かったようですが実は自分ではあまり意識してませんでした。
まず「星が落ちる」という、なんというかうまく言えませんが寓話的なオブセッションのようなものが頭の中にありまして「皿座」を書いたんですが、
同じイメージでもうひとつ「ひこうき座」もできてしまって、どっちにしようか迷ったあげくはじめは「皿」ひとつで出すつもりでした。
しかし、自分では完成形なもののこれでは読む人には伝わらないだろうなーという思いもあって、どうせなら一緒に出して連続性をもたせることで少しでも強調できるかもしれないという考えからまとめてだすことにしました。
それから頭を捻って「掃除機」を書いたので、MUJINAさんや園川さんの「統一性がない」「わかりにくい」という評には納得です。そこまで頭がまわらなかった。
結果的に中途半端になってしまったところもあるのかもしれません。何が必要か、何が必要でないかのさじかげんはほんまにむずかしいです・・
審査ありがとう。本当におつかれさまでした。
【得点】 6点(チャンプ作品)
- Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点
- ななほし ◆lYiSp4aok.:3点
- Alnite ◆m3UVuKrnck:1点
- MUJINA ◆iXws.WGCLY:1点
稲荷参り
月明かりの参道を上がっていくと、
いっとう上には小さなお稲荷さんがあった。
朱塗りの鳥居がいくつも並び、
石畳の両脇に蝋燭の灯った石灯籠の列。
その光を下から受けて二匹のお狐様が笑っていなした。
つっかけを脱ぐと、手と足を洗い清め、
階段を登り、鳥居の列をくぐり抜け、お参りをする。
石ころを一つ拾っては、最初の鳥居の足元へ置いていく。
素足のしゅっしゅっという足音がかすかに響き、
遠い雑踏の轍の音が遠雷のように木霊する。
お稲荷様に信仰心があるわけではないのだ。何かご加護があると
信じているわけでもない。ただ、何かしないではいられないうずうずした
思いが、ここに来させているのだろう。
石ころが50も越えるころには、そんな思いもどこかに消えていて、
ただ、歩くだけのものに成り果ててきたような気がした。
石灯籠の灯りが、一つ、また一つと消え、また一つ、一つと点いている。
頭のどこかで、そんなわけはないだろう、と思いながらも、
一方で、当然の出来事のようにも感じる。
灯篭の後ろから、影のようなものの気配が集まってくる。
怖いんじゃないの?と誰かが聞き。
怖くないなあ。と誰かが応える。
ヒエヒエと笑う声が頭の後ろで響く。
何かを置いてくるような、どこか透明になっていくような。
100度を終えて、手と足を清め、月明かりの帰路につく。
闇が暖かい。木々の向こうにある闇が身の内のように感じられる。
影のようなものが、一緒に歩いている。
奇妙に暖かく、冷たく、一緒にいたがっているのがわかった。
傍らの岩に座り、目を閉じてそれを見る。
きっと、今ならば、あれは思うがままの形をとれるのだろう、
男にでも、女にでも、狐にも、獏にもなるのだとわかる。
今日は影のままがいい、と思った。
明日もくるから、待っていてくれと頼んだ。
73 名前:稲荷参り 1/2 [sage] 投稿日:04/09/08(水) 11:09 ID:cBhcbXSd
74 名前:稲荷参り 2/2 [sage] 投稿日:04/09/08(水) 11:10 ID:cBhcbXSd
【コメント】
94 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/09/10(金) 02:40 ID:e8jrTfNT
3点 >73 :稲荷参り 1/2 :04/09/08 11:09 ID:cBhcbXSd
ほろりと涙がにじんだ。そうか……スガルというのはこんな……
104 名前:園川 ◆nWfXpQxHHM [sage] 投稿日:04/09/11(土) 17:55:02 ID:s6NTt1gC
>>73 稲荷参り
お百度を通して日常の向こう側へ移行してゆくイニシエーションの足取りが、
主人公の行為の描写を通してよく分った。1人称と3人称の間で運動する我と彼。
そんな難しい構図を叙述の上手さと展開の確かさが支えている。
「あれ」は現れ顔を得て、やがて自由に振舞うだろう。内容もわかる。
でももっと「あれ」の不気味な影を感じたい、そんな物足りなさが残った。
729 名前:リーフレイン [sage] 投稿日:04/09/13(月) 09:27:32 ID:Zui7j1G/
チャンプのお二方おめでとうございます。
審査の皆様お疲れ様です。ありがとうございました。
稲荷参り書きました。。ななほしさんありがとうございます。
園川氏、丁寧な評、恐縮です。
蛇足ではありますが、解説つけますね。。。
この詩で表現したかったのは、実は静かに狂っていく一人の女性の姿でした。
非日常の怪異(=幻覚)が怖くないのは、彼女が怖がっていないからです。
今回、詩文にはふさわしくない、”考えた””感じた””わかった”といった
動詞を多用いたしました、彼女が客観性を備えた理知的な人間であることを
強調したかったからです。その彼女が、非日常の怪異(幻覚)に対して、
さほどの違和感もなく受け入れるということは、すでに彼女が一線を越えて
しまっていることを意味します。すでに、あきらめきって、というよりむしろ
喜んで、闇に身をゆだねているわけです。ですから、怪異が怖くない。
まだ、彼女は、日常と、非日常の区別があります。だから、「待っていてくれ」
と頼む。日常では十分しっかりした姿を見せているのです。
しかし、いつにか彼女自身が影に”一緒に来てほしい”と頼むでしょう。
そのときには日常のすべてが非日常に塗り替えられ、そこにいる現実の人々も、
彼女がすでに狂っていることを理解するのです。
題を、”静かに狂気の淵に歩み入る”というのにしておけばよかったな
と、あとから思いましたです。そこはかとない心理的な不気味さを
感じてもらえることを期待して書いていました。力及ばずですーーー。
【得点】 3点
泳ぐ/弱い
夜に泳ぐ僕達は
光に誘われるまま
何をするわけでもなく
ひとりでいられない
笑顔の裏の声に耳を塞いで
快楽の波はうねる
飾られた虚像の中
ひとりでいられない
太陽が輝くなら
流れ落ち消えるもの
本物が欲しいのに
見つける事すらできない
どうしたの?
どうしたいの?
からっぽな体は浮かぶはず
僕達が一番知りたがっていた
溺れた事にすら気付かない
心は歪んだ音を発した
それでも
ひとりでいられない
切り離す事なんて
考えもしなかった
76 名前:泳ぐ/弱い [sage] 投稿日:04/09/08(水) 18:09 ID:uR5XzA+X
【コメント】
97 名前:Alnite ◆m3UVuKrnck [] 投稿日:04/09/10(金) 20:07:06 ID:k4EUvZYV
>>76 泳ぐ/弱い
退廃的なリズムの詩。どこかでまたもう一度朝を迎えられるように
そう願わずにはいられない情景でした。
100 名前:わに ◆Wani6uvhK. [sage] 投稿日:04/09/10(金) 21:26:11 ID:JWg0AAGF
>76 泳ぐ/弱い 1点
つながりの薄い恋人の脆い情事みたいに感じた。彼らは薄暗い夜にすむんだね。
淡い水彩画みたいな詩だと思います
110 名前:園川 ◆nWfXpQxHHM [sage] 投稿日:04/09/11(土) 19:47:30 ID:s6NTt1gC
>>76 泳ぐ/弱い
この作品も分りにくい。語ろうとしているのは分るが意味が取れない。
文法的に分らないところがあるし、比喩の意味を書き手は語っているつもりなのだろうが
読み手には分らない部分が多い。
730 名前:山田 ◆jipx.wAXvs [sage] 投稿日:04/09/14(火) 01:52:59 ID:kUJFjFHv
チャンプ、準チャンプの方々おめでとうです。
「泳ぐ/弱い」を書きました。
点数下さったAlniteさん、わにさん
評を下さった園川さんどうもありがとうございます。
代行してくれた神もありがとう。
【得点】 2点
- Alnite ◆m3UVuKrnck:1点
- わに ◆Wani6uvhK.:1点
灯り
ふたり笹舟を見つめる先の
時間はやけに
ゆっくりです
水面に光る蛍が
先立って貴方を
追いかけて行きました
貴方に
夢を呟いて
蛍の一生はそこで閉じます
でもいいのです
貴方はそれを知っているから
わたしは貴方から洩れる光に
手を重ねることくらいしか
―――‐‐--―-- - - -
くらいくらい闇のなかで
一筋の露が流れます
わたしはそれを知っているから
ささくれた指でそっと拭い
小鳥のように
唇をついばんでしまいます
77 名前:灯り [sage] 投稿日:04/09/08(水) 18:58 ID:a5vg2lgv
【コメント】
97 名前:Alnite ◆m3UVuKrnck [] 投稿日:04/09/10(金) 20:07:06 ID:k4EUvZYV
>>77 灯り
暗闇の中のほのかな光の風景は感銘を受けました。
最後の二行に一考の余地があります。
104 名前:園川 ◆nWfXpQxHHM [sage] 投稿日:04/09/11(土) 17:55:02 ID:s6NTt1gC
>>77 灯り
蛍は彼を「追いかけ」た。といことは彼らは移動していると言うこと、
少しわかりにくい。蛍はあなたにささやく。わたしは貴方の光に手を重ねる。
この箇所、貴方に働きかえるという点では蛍はわたしの喩だが、
光るという点では彼の喩えになる。前者なのだろうが分りにくい。この種の曖昧さは勿体無い。
727 名前:皮膚ヘタレ ◆.uQr7ysYjs [sage] 投稿日:04/09/13(月) 01:58:55 ID:SqLqiRW9
ども、皮膚です。
灯り書きました。
317さん、Alniteさん、点数ありがとうございますた。
チャンプのウノさん、MUJINAさんおめでとうございます。
では。
【得点】 3点
- Alnite ◆m3UVuKrnck:1点
- むこうの317 ◆317..n/Ke6:2点
イブニングニュース
テロリズム 政争 医療過誤 殺人事件
派手なドラムロールに乗って
ヘッドラインが読み上げられる
勇ましいトランペットのファンファーレとともに
年収何億の渋いルックスのアンカーマンが
これでもかというくらいに眉をつりあげて
太く低い声で「こんばんは」と自己紹介
テレビのニュースなんかに何も期待してはいない
情報ならインターネットにありふれているし
批判や分析だって新聞の方がまだいくらか鋭い
毒にも薬にもならない生ぬるい映像
テレビは今度も戦争を止められなかったね
記者が戦地にいるのは乾燥した沙漠の「背景」が欲しいから
以上現地から中継でお伝えしました
そうか こちらが夜なら向こうは昼間か
遠い世界の出来事
兵士が 自爆テロリストが ただの市民が
今日も若い命を落としました
明日は自分の子供かもしれないけれど
それでも 遠い世界の出来事
だから安心するのだろうか
ブラウン管はすべて他人事のように見せてくれる
左派を気取った優しい声で
「以上が今日の世界の動きです」って相対化してくれる
毎日見てるなこの番組
「それではまた明晩」
もう終わっちゃったよ
「戦争が起きると視聴率上がるんだよな」
あれ まだマイク切れてないよ!
78 名前:イブニングニュース 1 [sage] 投稿日:04/09/08(水) 22:06 ID:alwKgQp9
79 名前:イブニングニュース 2 [sage] 投稿日:04/09/08(水) 22:06 ID:alwKgQp9
【コメント】
80 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [[email protected]] 投稿日:04/09/08(水) 23:29 ID:aPcsBKj0
>>78-79 イブニングニュース
梁山泊には、この種の社会派の詩って、今まであまりなかったよね。だからひときわ
新鮮に映る。でも、これはただ感想をつなげただけ、のような気がする。限りなく
散文に近い。散文と詩、どこが違うって? いろいろあるけど、論理が違う。
最終連の因果律はまさに散文のそれ。詩のロジックで因果律が全くないわけではないが、
詩のロジックはまた違ったもの(たとえば神話的な呪術的なもの)になっている。
94 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/09/10(金) 02:40 ID:e8jrTfNT
1点 >78 :イブニングニュース 1 :04/09/08 22:06 ID:alwKgQp9
ああ、点つけちゃって、いいんだろうか? ……
99 名前:Alnite ◆m3UVuKrnck [] 投稿日:04/09/10(金) 20:11:26 ID:k4EUvZYV
>>78-79 イブニングニュース
最後に近づくにつれおもしろさが増して行く作品だと思います。
夜にもう少し触れて欲しかった感じもあります。
101 名前:園川 ◆nWfXpQxHHM [sage] 投稿日:04/09/10(金) 21:59:43 ID:yKUVa/MH
>>78 イブニングニュース
事件さえも消費の対象にする社会。それに対する苛立ち。
それはわかる。でもそれ以上のものを感じない。
読ませる工夫としての解放されたデスペレーション。
それも分るがもっと楽しませなきゃだめ。
【得点】 2点
- ななほし ◆lYiSp4aok.:1点
- Alnite ◆m3UVuKrnck:1点
手に取るように
駅を出ると
タクシーからお客サン飛び出すように降りてきた
最後のショータイム
いそぐこともない
いつのまにか周りが明るくなっている
夏の間に
誰かに電話したいけど
この頃は仕事ばかり忙しくて
ツレないと思う
あいつだって
忙しさを演じているのか
同じように
……魅了された。
ほかの人たちもそうだ
ツレないならあいつらのほうが
はじめっからその気もないんだから
もっと上だ
どんどん成長して人間っぽくなって行くと
戸惑うこともあるが
いつかは仕上がると……
休みといえば暗がりに潜んで
くつろいだ表情
色々な想いが
手に取るように浮かび上がってくる
とはいうものの
いきなりすべてが出来上がる事もなく
朝日がカーテンの隙間から
矢を射ると
すべてがはじけて時間が
パチンと音を立てた
82 名前:手に取るように )イ [] 投稿日:04/09/08(水) 23:48 ID:RVAvwOvu
83 名前:手に取るように )ロ [] 投稿日:04/09/08(水) 23:50 ID:RVAvwOvu
【コメント】
110 名前:園川 ◆nWfXpQxHHM [sage] 投稿日:04/09/11(土) 19:47:30 ID:s6NTt1gC
>>83 手に取るように )ロ
タイトルの意味が僕には分らなかった。語られていることは理解できるし、想念が弾ける様子や
そこは無時間なのだということも分るが、それだけでは読んで面白いとは思えない。
最終更新:2006年12月26日 00:22