作品
一人
鏡があって そこには
誰かが写ってるのさ
あんまりにも 酷い顔をしてるから
慰めてやろうと 思ったのさ
そしたら向こうも口を開けるもんだから
「なんだい?」
って聞いたのさ
そしたら
「なんだい?」
って言ったのさ
あいつはきっと同じことを考えてる
だから口に出さずに言ったのさ
「なんだよ」
したらあいつは怖い顔して
まるで
「なんだよ」
って言ってるようで
このままやってもしょうがないから
とりあえず笑ってみたんだ
そしたらどうだい
あいつは変な顔してやがる
不思議だな
あれは俺だって言うのに
言う事を聞かないや
笑いたいのに
笑えない
658 名前:一人 [] 投稿日:04/03/17(水) 23:51 ID:WBBO5Khx
【コメント】
683 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/03/21(日) 01:03 ID:HaTkp0li
>>658 構成が上手だね。読ませる力があると思います。内容としては、この
後を書いた方が面白いと思うけど。
716 名前:散華楽 ◆DummymO2O6 [sage] 投稿日:04/03/24(水) 20:40 ID:6oKXyEka
【1点】 >>658 一人
面白い瞬間を捕らえましたね。鏡に映った自分の顔を見た時に、
ふっと「誰こいつ」みたいに感じることがある。
最後の、 笑いたいのに/笑えない の部分が グサッ!て感じですか。
【得点】 1点
自我の生存競争
雲ひとつない透きとおる夜空を見上げて散りばめられた無数の星々を眺めていると
存在という儚さと虚しさを強く噛みしめるのと同時に底なしの自我を改めて確信し
コギト主義に陥ることで自身を慰めるその姿を蔑み罵り相対的優位性を見出す
人間的なあまりに人間的な果てしない自我の生存競争の旋律を奏でる人格の格率である孤立という本質に抗する私という観念的実存。
本来は読点(段落)なしの1文なのですが、エラーがかかったので仕方なく区切りを・・・(汗
659 名前:自我の生存競争 [sage] 投稿日:04/03/18(木) 00:54 ID:XgS/qYGF
【コメント】
683 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/03/21(日) 01:03 ID:HaTkp0li
>>659 書ける人だと思うんで、あえて苦言を…。あまりに常套句が多すぎま
す。真摯な感じを出すために多用したとは思うんですが、スタンダードになっ
てしまってオリジナリティが薄れてしまってると思います。
見知らぬ男
見知らぬ男があの娘と話している。
見知らぬ男があの娘と手を繋いでいる。
見知らぬ男があの娘とファミレスで食事している。
見知らぬ男があの娘と同じもの食ってる。
見知らぬ男があの娘を助手席に乗せている。
見知らぬ男があの娘と車を降りた。
見知らぬ男があの娘と観覧車に乗っている。
見知らぬ男があの娘の肩に手をかけた。
見知らぬ男があの娘とKissしている。
見知らぬ男があの娘をGetした???
見知らぬ男があの娘とまた車に乗った。
見知らぬ男があの娘の頭を撫でている。
見知らぬ男があの娘の下着を盗んだ。
見知らぬ男が影を失った新月の晩に私の下へ帰ってきた。
影を失った新月の晩に見知らぬ男があの娘の下着を盗んだ。
660 名前:見知らぬ男 [] 投稿日:04/03/18(木) 01:09 ID:U9mArSK8
【コメント】
683 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/03/21(日) 01:03 ID:HaTkp0li
>>660 見知らぬ男=私または私の影。アレな内容を猟奇的にまとめて、なか
なかいいよ。どーして下着にこだわったんだろうか…。
690 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:04/03/21(日) 22:23 ID:y6IC0OCo
>>660
対立もしくは疎遠からの合一もしくは親近への急転。
代替物を「盗」ませることによる「あの娘」自身の保守の安心。
最終行では劣情同志が共鳴するかのようだ。
171 名前:北 ◆EtDBNAuDt. [sage] 投稿日:04/03/26(金) 01:36 ID:hKP9tawF
あっつと、今回僕は見知らぬ男を書きました。
カノプスの寸評がやっぱ一寸嬉しかったです。
下着を盗んだ比喩は セックスしたったー!!でも妄想で あっはーん、って意味でした。
自分の妄想にやきもきして虜になってる自分の自分を表現しました^^
ありがとう^^
私というカタチがゆっくりと
雨樋の水滴が一滴ずつ石の塊まりを穿ち
私というカタチがゆっくりと形成されていった
私は苔にぬれた庭をみることができない
私の顔は上をむいたままだから
私の兄たちともいうべき
石の猿や 石の狗 石の羅漢と逢うこともない
樋からおちる水滴と切り取られた空を
ヒマワリのように眺めていた
ときおり
和尚さんの手が私を動かして
ふたたび私のあたらしい表情が刻まれていく
しずかだ。
私は先代の和尚さんの手を知っている
先代の和尚さんも私の顔を彫っていった
語り継がれる手と手のいずれもが持つ
枯れてしんとしたあたたかさ
小間使いのけいこさんは私の顔をのぞきこんでは
みそっ歯をみせて知的障害者特有の
ぬけるような笑顔のまま
私のぬれた顔を執拗に撫でまわす
私の顔を鈍麻せんとばかりになんべんでも
やがてけいこさんを叱責する和尚さんの声と
阪神タイガースのロゴが印刷された
子供用ビニールバットでけいこさんを打擲する音が
きこえる
けいこさんの悲鳴はどこか喜劇的だ
私の兄たちともいうべき
石の猿や 石の狗 石の羅漢が
ゆっくりと砂にかえっていくように
私というカタチもまたゆっくりと
形成という名の侵蝕を施されるのだ
けいこさんのぬけるような瞳は遠い地平を
みつめているのだろうか
みつめているのだろうか
みつめているのだろうか
水滴のレンズのむこう
ひと粒の種子が風にながされて私の視界を横切った
今年が何度めの春になるか
もう忘れてしまった
661 名前:私というカタチがゆっくりと:1/2 [sage] 投稿日:04/03/19(金) 00:20 ID:Pbbt7Nld
662 名前:私というカタチがゆっくりと:2/2 [age] 投稿日:04/03/19(金) 00:21 ID:Pbbt7Nld
【コメント】
683 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/03/21(日) 01:03 ID:HaTkp0li
>>661-662 んと、水滴で石の彫刻を創る、ってことですね?和尚さんとけい
こさんが主人公のような…。後半で結論にスラッといってるので、間を持たせ
る工夫がほしかったかも。
718 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/03/24(水) 23:59 ID:EB9TU1CV
2点 >661 :私というカタチがゆっくりと:1/2 :04/03/19 00:
何回身不明。姿を掴ませない貴方……???
199 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [sage] 投稿日:04/03/28(日) 23:16 ID:FnLx26p2
遅くなりました。『私というカタチがゆっくりと』を書きました。
久しぶりの高得点でうれしい。なみおさん、ななほしさん、どうもありがとう
ございました。
何を書いたかつーと、お寺なんかで、水滴を岩の上に垂らして、水滴で岩を凹
ませて、それを少しずつ動かして彫刻を彫るでしょ。あれを表現したんです。
あまり説明的にならないよう留意したものの、きちんと伝わるかは不安でした。
なみおさんの「嫉妬→怒り」は面白い解釈で、確かにそれで充分成立するね。
勉強になりました。
チャンプさん、準チャンプさん、おめでとうでした。
あと…。曾村さん、「御大」って呼ぶのはお願いだからヤメレ。
詩板の外にでたら、あたいなんざあタダの無名のヘタレの若造なんだから。
外に出て、それを痛感している今日この頃。
それ言われると本気でハズカシイのよう。
ねっねっ、たのんます。飴あげるからさっ。(→●)
【得点】 5点
- なみなみお ◆mCFk32Woec:3点
- ななほし ◆lYiSp4aok.:2点
午後の家路
皮膚という自動修復装置付きの薄い壁に閉じ込められた体細胞組織の集合体
が
六十億引力で地球の表面を這い回つている中のひとつの個体
が
此処で動いているのかと思ふと
空の雲の深さにどうにも溶けてまじつてしまいたくなるのでありました。
663 名前:午後の家路 [sage] 投稿日:04/03/19(金) 00:39 ID:STbzOspk
【コメント】
684 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [sage] 投稿日:04/03/21(日) 01:32 ID:HaTkp0li
>>663 ぼくはこの詩をシャレとして読みました。宮沢賢治風、ってやつね。
ぼくはこのシャレ、ちょっと好き。
191 名前:is [sage] 投稿日:04/03/26(金) 03:18 ID:7XB0wRFx
お疲れさまです。
「午後の家路」書きました。
点数よりなによりCanopusさんとなみなみおさんの寸評が嬉しかったです。
深く考えないで、ちょっと買い物に行ったときに思った感触を濾過して
知ってる言葉の中に溶かしてみた・というのが正直なところなので、
構成とか効果とかまで計算して書いたわけではありません。
なのでCanopusさんの仰る「シャレ」=言葉遊戯、として読んでいただけるのが近いのかな。
けど感想をいただけてそれだけで幸せでした。
お2方も、読んでいただけた方も、ありがとうございます。
またそのうち、挑戦してみたいです。
変声期を書かれた方どなたなんでしょう。一連目に撃たれた。
無意識 其の一
純粋無垢で境界線のない宇宙 そこからの別離と引き換えにその代償として
人類の誰もが手に入れることになる「わたし」
時は流れてかつては個性的であった各々の「わたし」も
今では雛形が出来て そこから同じデザインの「わたし」は大量に生産
雛形はどこで手に入るかって?
それは電波を伝って垂れ流される四角い画面から 数字を押せば色々選択肢があるにもかかわらず
何故か我々の側に選択肢は無い 行き着く先はみんな同じ
気がつけば あなたにとっての「わたしらしさ」の方が自分のそれよりもよっぽど「わたし」らしい
お前が盗んだ お前がマネした というあんばい
そんな型にハマらないようにというやり方さえプロデュースされている始末
もう うさんくさいったらありゃしない 一刻たりとも私は「わたし」でなんかいられない。
だから詩でもかかなきゃやってられない わかってくださいよ……………
という感じでここまで書いてみて あぁやっぱりここに詩を投稿する者達らしい「わたし」
私もそんな「わたし」の一人なのかと思いつつも
この投稿作品内にそんな「わたし」を埋め込んで安心して
今日も現実に逃避 そしていま到着
664 名前:無意識 其の一 [] 投稿日:04/03/19(金) 22:45 ID:lyqDrLFX
665 名前:無意識 其の二 [] 投稿日:04/03/19(金) 22:45 ID:lyqDrLFX
【コメント】
684 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [sage] 投稿日:04/03/21(日) 01:32 ID:HaTkp0li
>>664-665 ところどころ面白い表現があるんで、もうちょっと整理して書い
てくんないかな…。これは独り言の域を脱してないと思います。
3月15日のわたし
テレビが鳴る
めがさめる
閉めきったカーテンをあけはなつ
まだ夜だった
きょうは3月15日、なにもすることがない
インターネットに接続する
ニコチンが血管をかけめぐる
部屋の四隅でゴキブリが性交している
死んで動かなくなった亀に餌をやる
日が昇り始める
高速道路を裸足ではしるように
電子音が遠い海を再現している
布団に入って眠る
厚木の友人と
夢で会う
袋にはいったゼリーをわしづかみで食べる
大学から見えるビルは幼稚園で、
中世の城のような形をしている
色とりどりの濡れたタオルケットが風に揺れて凍みている
小さな舟に50人ほどがわっさりと乗っている
先頭で恵比寿様が笑っている
日曜日の新宿の靖国どおりを
風のように進んでいる
壊れた腹を便器に沈める
もがれた腕や足が宇宙で漂っている
赤い虫が天井を埋め尽くして波打っている
頭蓋骨にはみ出した脳みそが私を侵略する
君は舌のない私を補完するだろう
うざい やめてくれ
私は死んでも私である
声を失った私も私である
繰り返される誤解に
石を投げつける
嘔吐しながら目が醒める
震える手で錠剤のビンを手探る
ガラステーブルに転がっている
画鋲をくすりと誤って飲み込む
死んで動かない亀が脱皮している
どろどろの水になっている
無数の青い目を持つ羊が
部屋を歩き回り
ひしゃげた声で時を知らせている
ゴゼン4ジ55フン21ビョウ
ゴゼン4ジ55フン21ビョウ
ゴゼン4ジ55フン21ビョウ
動かないはずのものがすべて動き
生きるべきものがすべて死んでいる
きょうは3月15日、
カーテンを開け放つ、
外はいまだ夜だった
インターネットに接続、
戦慄の反射が電脳を満たす
2ちゃんねるの詩板、
梁山泊スレッドをひらき、
私に吐き出された私を文字に閉じ込める
自動演奏されるピアノのように、
演奏者は世界から消えていく、
あらゆる場所で、私は死に始め
開放をくりかえした
窓際でまわる、
小さなオルゴールの音色のように
667 名前:3月15日のわたし [1レス目(1/3)] [sage] 投稿日:04/03/20(土) 00:42 ID:mCUEhDdl
668 名前:3月15日のわたし [2レス目(2/3)] [sage] 投稿日:04/03/20(土) 00:42 ID:mCUEhDdl
669 名前:3月15日のわたし [3レス目(3/3)] [sage] 投稿日:04/03/20(土) 00:43 ID:mCUEhDdl
670 名前:3月15日のわたし [3レス目(3/3)続き] [sage] 投稿日:04/03/20(土) 00:44 ID:mCUEhDdl
【コメント】
684 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [sage] 投稿日:04/03/21(日) 01:32 ID:HaTkp0li
>>667-670 審査対象外になっちゃったけど、寸評はします。
緊迫感があって、いいと思います。未整理な部分が結構あるように思える。現
実と夢の部分をごっちゃにするのはいいんだけど、時間の推移まで日が昇った
り、まだ夜だったり、そこらあたりが読みにくかったです。
創造
創造
汚れたこの街に一体いくつあるのか
金・地位・世間体・・・・
すべての言葉は私を作り出し
私は私に逆らいそして壊し続ける
私で満員になった電車から開放される日はくるのかなあ
674 名前:創造 [] 投稿日:04/03/20(土) 05:12 ID:Y6R5WgSs
【コメント】
684 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [sage] 投稿日:04/03/21(日) 01:32 ID:HaTkp0li
>>674 没個性の私という個の増殖ってことで、テーマは興味深いです。ただ
ことばがテーマを上手く使いこなせていないかなあ…。
春
今日は目覚めが悪くて
いつもよりよく寝た
朝には今年初めてのホーホケキョが聞こえた
まだ 下手糞だったけれど
今日の日差しは気持ちよくて
散歩なんかしてみた
ふと目に入った梅の花 桜と間違えてしまった
まだ 桜はつぼみ桜は咲かない
周りは 段々とつぼみを 花を
けれど私は いまだ繭の中
羽は準備出来るだろうか
この繭は春が来たら 春が来たら
675 名前:春 [] 投稿日:04/03/20(土) 05:42 ID:EOt9krnB
【コメント】
685 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/03/21(日) 01:49 ID:HaTkp0li
>>675 メジロとウグイスを間違える人は多いので、ご注意を。マターリして
ますね。作者の人柄かな。もっといろんなものを見てもいいかも。
最終更新:2007年12月10日 19:40