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作品





君の知らない僕らの秘密



642 名前:君の知らない僕らの秘密 [リサイクルage] 投稿日:03/08/10(日) 11:57 ID:bQGtLJxb
公園の鳩は人馴れて
餌もないのに寄ってくる
あんよの君が追ってくと
とてとて歩いて逃げていく
小さな君の手の触れる
ほんの少しだけ先を行き
とてとてとてとてとてとてと
振り返っては逃げていく

彼らのくすんだ翼には
青い羽根が隠れている
そうさ星屑のシャワーで洗ったら
真夏の空色に輝きだすんだ

だけどそれは 僕らの秘密
あんよの君には教えてあげない



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643 名前:青 [sage] 投稿日:03/08/10(日) 11:58 ID:YAzeabfS
走る 走る どこまでも 走る 走る 走る
走る 走る 怖いこわい 走る 走る 走る
走る 走る 青がくるよ 走る 走れ走れ走
れ走れ走れ走れ嫌だ嫌だいやだこわい

に塗りつぶされ、






走、って?             

          青が来ない所まで



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青の欠片



644 名前:青の欠片(1) [] 投稿日:03/08/10(日) 15:51 ID:vhzYNmft
辛い事が多すぎる
悲しいことが多すぎる
人は私を神経質だと言うけれど
現実から目を背けて生きていけるほど
私の神経は太くないのである

そして私は今、此処に立っている
眼下に何処までも広がる青
頭の上で白が泣いている
みゃあみゃあみゃあ

その声に促されて
私は青に抱きついた
激しく私を抱擁する青、また青
身体を包みこんで内側まで侵食しようとする貪欲さ
ワタシハ「青」ニナルノダ・・・

647 名前:青の欠片(2) [] 投稿日:03/08/10(日) 16:07 ID:vhzYNmft
気が付くと私は真っ白な部屋にいた

みゃあみゃあ鳴かない白が
嗚咽をあげる誰かに話し掛けている

たぶん、母

突然目から何かがこぼれ落ちた
頬を伝い、口に入ったそれは塩の味がした

ああ

これはたぶん青の欠片
私の内側に残る「青」だ
嬉しかったのか、悲しかったのか
分からずに私は青の欠片をこぼし続けた

それから私はしばらくして普通の生活に戻った
辛い事が多すぎる
悲しいことが多すぎる

そんな時はちょっと、泣いてみる

青の欠片がそこにあるから



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無題



645 名前:名前はいらない [] 投稿日:03/08/10(日) 15:58 ID:xaIbt/Jn
赤信号
  交差点
人が 立ち止まる
車が 往来する
天使が わたる
ぼくは みている


信号
  変わる
人が 渡る
車が 止まる
天使は しずかだ
ぼくは きいている


青信号の
  あいだ
落し物
天使の 白い心
拾いあげ
なにもない
てのひらを みつめていたら
ぼくは落し物していた
青い忘れ物

646 名前:つづき [] 投稿日:03/08/10(日) 15:59 ID:xaIbt/Jn
じかんの
  剥がれたところは
果物ナイフで
  りんごの皮を剥いたのに
似てる
ことばの
  剥がれたところは
果物ナイフで
  剥いた皮をつないだ天使のりんごに
似てる
赤いりんごは
  みずみずしい 空っぽ
で 存在している


白い心をうしなった
天使が ほほえむ

愛をうしなった
ぼくが ほほえむ

天使の愛撫は
  みつめあわない



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迷子



654 名前:迷子 [sage] 投稿日:03/08/10(日) 21:50 ID:UsU9HW7h
生活に疲れては
ほんの五分で道に迷う
三角石の敷かれた鋼管工場を横切り
湿った長家の裏路地を抜けると
見知らない 空き地に出る

プレートのない車が捨てられている
くぼみに水がたまってボウフラが涌いている
何も待たないものたちの側に
ぼくは寝そべって
そのままぐっすり

夢の中
教えることはもう何もない と師匠
たとえ何もなくても
私を弟子で居させて下さい
私を愛していて下さい とぼく
新世紀は明けてしまいました
北斗神拳など
必要はないのです

涙をためて目が覚める
上空に 名も知らぬ鳥
とび回って
名前どころか姿も分からない鳥

マッチ擦る
青空だけは
いつも青



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青虫



655 名前:青虫 (1) [sage] 投稿日:03/08/10(日) 22:08 ID:7NQoMqhE

青は緑に食べられて、名前だけを許してもらう
林檎も葱もあの山も緑色なのは、土に似合うからに違いない
この閃きを置く先さえない
夜空は頷きもしない
地べたの限られた領土にある体重は
後ろに伸ばした両腕にあり
溜まってしまった緑色の脈は
退屈な汗をかいて僕の意識の中にある

天に近いのが、名実共に違いない
向かう麓に粒集う灯ひとつへ
この閃きを置こうと、隙に滑り込んだのは青空
突然に視界を覆ったハレーションの布が
自ら切り裂いた中央の一角
蹲っている白い影
僕の彼女
目を擦ろうと雑草まみれの手は
青い景色の向こうがわを頼りなく掻いた


656 名前:青虫 (2) [sage] 投稿日:03/08/10(日) 22:11 ID:7NQoMqhE

蟻さえ怖がる親指と人差し指が、虫を捏ねている
殺しも逃がしもしない優しさ
食み出た頭と尻尾を激しく振り
布と同じ青の虫は
悲鳴をあげている
僕に何かを告げている
天から降りてきたのに違いない
この閃きを置こうとした彼女という先は
振り返りもしない
返事さえしない
代わり
青虫を食べた
数日前に済ませている決心
想像出来ている味も歯ごたえも

青空は夜空へと
林檎など見えるわけもなく
葱のにおいならば気のせいで
向こう麓を纏る灯は、どれも古い蛍光灯の色

  青くび大根
  青のり青ヒゲ青山椒
  青だたみ青いケツ青菜

それでもある残像は、明日の青空が消してくれるに違いない
前歯に青い染みを付けた
僕の彼女は初めての顔をしたけれど
蟻さえ怖がる僕の天使
青虫なんて触れるはずがない
僕無しじゃ、青虫なんて触れるはずがない




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青の詩



657 名前:青の詩(1/2) [sage] 投稿日:03/08/10(日) 23:47 ID:quj6QEeM
それはひどくどこにでもあるものである。

なまぬるい道路の上
涼しげな風が一台、こいでゆく

―凝縮
とか
沸騰
とか
なまくさい陰りの続く道路には
よく 警戒の音がとびかっている―

そして柔らかに音を沈めた、考えた

顔の色彩や心の夢 はたまた色とりどりだった、白黒灰。

そして落ちて やがて 落ちているもんだと 決めつけていたに過ぎぬ事を―
かっこつけて。

―にやけて
すっとぼけて
ごまかして―

ひぐらしはもう鳴かない 胸の中で。そして過ぎて
こおろぎ鳴かない。 胸の中で。そして過ぎて
ゆうがたの白鳥。 胸の中で。朝焼けに映えたカッコウ。
訪れを知らすうぐいすも。胸の中では。なんて...



659 名前:青の詩(2/2) [sage] 投稿日:03/08/10(日) 23:48 ID:quj6QEeM
「すべて青だ!
  すべてが青だ!
  覆われている。
  いったい何だ?!この、、仕組まれた歯車に這いつくばらぬ己は?!
  だがどうして?!この、、突き動かした衝動に負ける事の無い“青”は?!」


真暗な中の小さな田舎
車も山も 鳥の声でさえ
ああ 脆弱で
ああ 静寂で。

色とりどりの人達よ、
どうして こんなにも空は青いのか?そしてどうして、
二度とは逢う事の無いと決めさせる衝動までに高ぶらせるのだ
これが素直な拙き脆弱な“青”とでも言うのか?


シンシンと日は暮れ
また脆弱の中を列が為して、そのとわ色の月となる

今宵、

寝ぶたげな実情から
実情に飲まれまいとして 陰のなかの陰りとならんとするのは

まんざら
年甲斐もなく
シンシンと脆弱な青を感じえたからと

しても。



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波立つ泡の中から



658 名前:波立つ泡の中から 1 [] 投稿日:03/08/10(日) 23:48 ID:9e4tQ7VC
  海から波を掻き分けて
次から次へと 人間が揚がって来る

  滴り落ちる海水
着ている物は さまざまだ

  鬱陶ししそうに濡れた髪を
掻き揚げる人もいる

だけど誰もが落ち着いている
振り返って この人達の行く先を見届けたい気もする

怖くないのが不思議だった
海からブクブク泡のように 揚がって来る人間の頭


660 名前:波立つ泡の中から 2 [] 投稿日:03/08/10(日) 23:49 ID:9e4tQ7VC

どこから来るのか 何処で生まれるのか
確かめたい 興味 好奇心

  でも この人達の歩みを止めたら
何かおこりそう 怖くて聞けない

  やがて海の彼方に天球の音楽が響き青い蝶が雲のように
群れて飛ぶ

  闇の占領する空が暗い紫に変わっていくようだ
いまならなんでもできる気がする

  怖い でも 確かめたい
この人達は何処から来るのか 何処で生まれたのか
  怖い でも 振り返りたい
身を竦ませ時間だけが過ぎていく この人達は何処へ行くのだろう

  東の空が黒い紫に変わっていくようだ
いまならなんでもできる気がする





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心臓



661 名前:心臓 [sage] 投稿日:03/08/10(日) 23:59 ID:QHtWT3dZ

水中に似合って青い 半透明の君の
さっきまで動いていた心臓が 予熱で柿のように輝いてみえる

こうしてると海は深いというより高く
ふたりは手をとりあったまま ゆるい弧を描いて降下していく


ときおり虹色のちいさなつぶが 遠い海面に向かい
あれは海底の戦闘機が ためいきのように漏らしたオイルのつぶ

パイロットはきっと 操縦席に密閉されたまま
何千もの夜と 水死者の列を見送っているのだ


やがて闇の底に 巨大な蛇のうろこのきらめき
長い列をなした無数の光がみえはじめた

TVでみた夜の高速道路がこんな感じだった
ふたりは深い空気の底の 暗いあの町に落下しているのだろうか

目玉がいよいよ透明になりはじめると 君は青い闇に溶け
その心臓だけが 最後までほのかに赤い




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最終更新:2006年10月05日 23:57