ボックスコピー

金銀初期から発見されている定番バグで、現在ボックスのセーブとデータ全体のセーブのタイミングのずれを利用したポケモン増殖となる。
海外版及びクリスタル版では修正されており、同様の増殖を行うためには本セーブ中のシビアなタイミングで電源を切らなければならない(データ破損のリスクが段違い)ため推奨されない。別の目的で利用されている?まあそれは…

原理?

第二世代のポケモンではデータロード時にチェックサムの不一致(データがきちんとセーブされているかのチェックでの異常)があった場合、前回のセーブデータのバックアップから自動で復旧するようになっている。
(本来はセーブ中に電源が不意に切れてしまった時などのデータ消失防止対策だが、第三世代以降と違ってバックアップから読み込んだ旨のメッセージは出ない。バックアップのチェックサムも異常だった場合は「レポートの ないようが こわれています!」になる)
しかし、ボックスの情報にバックアップが存在しない(容量の都合と思われる)ため、「ボックスの情報までセーブされた、チェックサムの一致しないセーブデータ」があった場合、前回のセーブデータのバックアップに最新のボックスの情報が入ったデータがロードされることになる。
本来こういった現象はセーブ中のシビアなタイミングで処理が中断されなければ起こらないのだが、金銀ではボックス切り替え時のセーブで現在ボックスのセーブを本セーブのに行っていたため、容易にこの状況が生み出せてしまうのである。(というかこの場合は本セーブが行われていないのでもっとシンプル)

ちなみにエメラルドのマルチバトルタワーを利用したポケモン増殖は、手持ちの情報が先にセーブされることで起こる。そのため、こちらとは手持ちとボックスの関係が逆になっている点に注意。こっちも肝は本セーブの前。

この辺も参考に→ボックス保存ラグ(POKeMON Bug HiSTORiAより)

手順

金銀(もっと言うと日本語版)でのみ可能。

  1. 開始前に増やしたいポケモンを手持ちに入れた状態でレポートを書く。
    • エメラルドの増殖バグはボックスに預けた状態で始めるため間違えないように。
  2. 増やしたいポケモンをボックスに預ける。
  3. ボックスを変えようとする。
  4. 確認メッセージの後、
    ポケモンレポートに かきこんでいます
    でんげんを きらないで ください
    のメッセージが表示されきる前に電源を切る。
    • ポケスタ金銀では「ポケモンレポートに かきこんでいます」のあたりで「レポートちゅう」の表示が一回途切れるのでそこを目安にする。
  5. ゲームを再開し、手持ちとボックスの両方にポケモンがいれば成功。

バグコピーについて

こちらはバージョンを問わない。

  1. 適当なポケモンを(5匹まで)一杯になったことのないボックスに預ける。
  2. ボックス整理を始めようとする。(メニューからのレポートでもいいのだが)
  3. 確認メッセージの後、
    でんげんを きらないで ください
    が終わった直後(預けた数や環境によっても変わる)で電源を切る。
    • ポケスタ金銀では「レポートちゅう」が表示されている最中に電源を切る。
  4. Lv.0で名前が壊れたポケモンがボックスにいたら成功。
    • 失敗した場合、その領域はバグポケモンの生成に使えないので、引き出さずにやり直す。
    • クリスタルでは一度バッグを開いてからボックスを見ることを推奨。(制御コードを読み込んで暴走する可能性があるため)

「でんげんを きらないで ください」の後(セーブデータにボックスの内容を書き込む段階)に電源を切ると、ボックスの情報が中途半端に書き換えられてしまうことがある。
(これは金銀・クリスタル両方で起き、ポケスタ金銀を使うとタイミングを計りやすいとも)
空データがあるボックスで増殖を行う際、預け数と外見だけをうまく書き換えることができれば、預けたポケモンの外見を持った空データのポケモンを生成することが可能となる。(ボックスの預け数が多いほど猶予が増える)
これがいわゆる「Lv.0のバグポケモン」と呼ばれるもので、外見を元に(?)戻すとパソコンで認識できないポケモンとなる。
空データが必要になるため、一度でも一杯になったことのあるボックスでは作ることができない。

電源を切るタイミングは、

  • 早すぎる→何も起こらない
  • ちょっと遅い→名前だけバグる(これはこれでクリスタルにおける利用法ができたが)
  • 遅い→普通にコピーされる
  • 遅すぎる→ボックスにだけいる(普通にセーブされる)

外見を元に戻すには、

  • 育て屋に預けて引き出す
    • オーソドックスな方法だが通常プレイだとウバメのもりまでの攻略が必要になる。
  • パソコン内でステータスを見てから引き出す(外見は00hではなくFFhになる)
    • タイプ2の表示が「9」(FFh)で埋まる(ことによって外見にFFhが入る)ハードでないといけない(VC版ではできる)
    • よくあるのがGBAで「゛」(E5h)になるもの。これでは外見がヘルガーになってしまう。
  • 外見をタマゴで上書きして孵す
    • バグコピーをもう一度行う力技。キキョウジムを攻略するともらえるトゲピーのタマゴを使うのが最速となる。
    • 直接タマゴの外見を被せると膨大な歩数が必要になってしまうため、なつき度を0→1にしてから行うことが推奨される。

バグポケモンの処分法

バグポケモン(00hやFFh)はパソコンで認識できないためそのままでは逃がすことができない。処分法は大まかに二つあって、

  • 手持ちの末尾に置いて虫取り大会に参加する。
    • FFhならこれで終端として消せる。
    • 虫取りバグで適当なポケモンの外見を与えてから逃がすこともできるはず。
  • ポケスタ金銀でメタモンに変換されるものを逃がす。
    • 特にボックスにたまってしまった00hを処分するのに有効?

といったものがある。

他には手持ちを7匹にできることを利用した消し方もある。(バグポケモンの生成目的も手持ちを7匹にすることにはあるが)

  1. 適当なポケモン5匹とバグポケモンを用意し、バグポケモンを手持ちの末尾に置いておく。
  2. ボックス整理で適当なポケモンをボックスから手持ちの先頭に持っていく。(これで手持ちが7匹になる)
  3. 手持ちのポケモンを1匹ボックスに預ける。(これでバグポケモンの中身が一つ上にいるポケモンのもので上書きされる)
  4. バグポケモンを育て屋に預けて引き出す。
  5. これで外見も一つ上のポケモンのものになるので逃がせる。

手持ちを7匹にした時点で各ポケモンの親名やニックネームがずれてしまうため、適当なポケモンは本当に逃がしてもいいものを使うことを推奨。

おまけ:ボックスを丸ごとコピーする

これも一応ボックス(を)コピーではあるため紹介。(チートまたは任意コード実行が必要)

現在ボックスの番号はボックス名の少し上(金銀ではD8AFh、クリスタルではDB65h)に格納されており、ここを書き換えてからレポートを書くことで現在ボックスを丸ごと他のボックスにコピーすることができる。

具体的には、

  1. コピー元のボックスに切り替える。
  2. 現在ボックスのアドレスをコピー先のものに書き換える。
    • ボックスの番号は00hから始まる点に注意。(そのためボックス1は00hになる)
    • 書き換えに成功していれば、「ボックスを かえる」で現在のボックスがコピー先の名前になっているはず。
  3. レポートを書く。(STARTメニューからでいい)

コード例(ボックス6にコピー、メール実行)※要実行後レポート

金銀
デの空空空空空空空空空
空空空空空空空空空空空空空空だっ
クリスタル
はろひびデの空空空空空空空
空空空空空空空空空空空空空空だっ

緑字の部分を書き換えることで、他のボックス番号を指定することが可能。
内部的にはボックス番号を00hから数えていることには注意。

ボックス番号の指定方法
ボックス番号 文字指定 ニモニック
1 xor a
2 ョぶ xor a
inc a
3 ョぶぶ xor a
inc a ×2
4 ぼギダ ld a,06
rrca
5 ぼガべ ld a,05
dec a
6 ぼガ ld a,05
7 ぼギ ld a,06
8 ぼグ ld a,07
9 ぼゲ ld a,08

 

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最終更新:2024年02月27日 23:24