アイテム番号:PTCO-278

収容レベル:2
伝播レベル:1
変異レベル:5
解決レベル:1
収容手順
PTCO-278は、第一保管庫の小型通常物品保管庫に保管されています。
PTCO-278の持ち出し及び実験には、レベル3クリアランス以上の職員の監督許可がいります。
PTCO-278の持ち出し及び実験には、レベル3クリアランス以上の職員の監督許可がいります。
実験、及び変異体保護手順において、実験に参加する選手にプロのチェス選手は参加させず、また、職員の中でも特にチェスに弱い墨染研究員が勝てることが確認された、特定の初手パターンを打った時に確実に敗北するよう行動基準が変化するチェスAIソフト以外を、チェスプレーヤーとして用いないでください。
実験、変異体保護を除き、PTCO-278-aの周りに転がるPTCO-278-bに該当する人間の手を模した石膏群に触れないでください。
変異体回復手順
変異体PTCO-278-bに該当する手の石膏になった変異体に、チェスを打つ対象が触れて、勝利してください。
この際、チェスを打つ対戦相手に、AIを搭載したロボットアームも参加が可能な事が確認されたため、現在は上記の特定パターンを初手に打った場合、自ら敗北しに向かうようプログラムされた、チェスAI搭載ロボットアームが使われます。
対局に勝利すると、最初に触れて試合相手として参加した変異体PTCO-278-bは消失し、4秒程経過したのちにチェス盤近くの床に、気絶した状態で出現します。
対局に勝利すると、最初に触れて試合相手として参加した変異体PTCO-278-bは消失し、4秒程経過したのちにチェス盤近くの床に、気絶した状態で出現します。
元に戻った被害者は、変化した時間を4倍ほど引き延ばした感覚の、拘束体感を曖昧ながらに感知しており、それに応じた精神不調を及ぼします。
記憶処理をした後に、適切に入院治療をしてください。
記憶処理をした後に、適切に入院治療をしてください。
説明
PTCO-278は、一般人でも店頭で購入できるシンプルなチェス盤です。
しかし、このチェス盤を用いた対局で敗北すると、敗北した被害者は即座に消失し、6秒後にチェス盤近くの床(テーブルの上、その周りの床等)に、被害者の手を模した人の手の石膏変異体PTCO-278-bが出現します。
しかし、このチェス盤を用いた対局で敗北すると、敗北した被害者は即座に消失し、6秒後にチェス盤近くの床(テーブルの上、その周りの床等)に、被害者の手を模した人の手の石膏変異体PTCO-278-bが出現します。
1つでもPTCO-278-bが生成されると、盤面上のチェスは動かせなくなり、通常のように遊ぶことが出来なくなります。
しかし、変異体PTCO-278-bに新しい被害者が触れると、即座に触れたPTCO-278-bと被害者が消失、3秒後にフェードインするようにPTCO-278に互いが向かいう形で再出現し、対局が開始します。この際、被害者は一瞬周りが暗くなったと話しており、試合中も意識ははっきりとしています。
一方、PTCO-278-bは試合中、浮遊して手を動かし、元の肉体があるかのような振る舞いを見せます。そのうえで、変化元となった被害者のチェスの打ち方を踏襲しているような打ち方で試合に臨みます(この手が、ミーム汚染により洗脳された被害者自身の打ち方なのか、PTCO-278が被害者を模倣して打っているのかは、判明しておりません)。
試合開始後に、対局を中止させる試みは、現在の所成功していません。
しかし、変異体PTCO-278-bに新しい被害者が触れると、即座に触れたPTCO-278-bと被害者が消失、3秒後にフェードインするようにPTCO-278に互いが向かいう形で再出現し、対局が開始します。この際、被害者は一瞬周りが暗くなったと話しており、試合中も意識ははっきりとしています。
一方、PTCO-278-bは試合中、浮遊して手を動かし、元の肉体があるかのような振る舞いを見せます。そのうえで、変化元となった被害者のチェスの打ち方を踏襲しているような打ち方で試合に臨みます(この手が、ミーム汚染により洗脳された被害者自身の打ち方なのか、PTCO-278が被害者を模倣して打っているのかは、判明しておりません)。
試合開始後に、対局を中止させる試みは、現在の所成功していません。
PTCO-278-bに変化した被害者の手の造形は、皺や爪、骨格を完全に再現しており、変化時に付けていた指輪、リストバンドといった飾りまでも再現されています。
PTCO-278は2017年6月■■日に、K県■市の市民プラザで、遊具に混じっていたところを、エージェント知里川により発見されました。
市民プラザに遊びに行った子供たちの内4名が、数日立っても帰宅しなかったことで警察に通報があり、エージェント知里川が現地に向かったところ、小部屋で複数分けられた遊具室の一つにて、テーブルの上に児童4名、職員2名の手を模した石膏がテーブルの上に転がる形で、中央に鎮座していたPTCO-278を発見しました。
市民プラザに遊びに行った子供たちの内4名が、数日立っても帰宅しなかったことで警察に通報があり、エージェント知里川が現地に向かったところ、小部屋で複数分けられた遊具室の一つにて、テーブルの上に児童4名、職員2名の手を模した石膏がテーブルの上に転がる形で、中央に鎮座していたPTCO-278を発見しました。
回収する際、エージェント知里川が回収班を呼んでから2分後に、PTCO-278に対して「お願いだから、私を食べないでね、大人しくしててね…?」と声を掛けた所、盤面が1秒間隔で黒のチェスだけが複雑にテレポート、及び複製し、配置を変化し続ける反応を見せました。
この際、エージェント知里川が怯み、壁に後頭部を打ち負傷を負いました。
この際、エージェント知里川が怯み、壁に後頭部を打ち負傷を負いました。
回収後、PTCO-278の性質調査、及び変異体回復手順調査を担当となった墨染研究員の調査の結果、PTCO-278には自我があり、以下の配列パターンによって、日本語のひらがなを用いてコンタクトを取ることが確認できました。
盤面の1を基準として、8番前であ、い、う、え、お。と表現する形で再現されます。
- キング(あ、い、う、え、お、か、き、く)
- クイーン(け、こ、さ、し、す、せ、そ、た)
- ビショップ(ち、つ、て、と、な、に、ぬ、ね)
- ナイト(の、は、ひ、ふ、へ、ほ、ま、み)
- ルーク(む、め、も、や、ゆ、よ、ら、り)
- ポーン(る、れ、ろ、わ、を、ん、前字に゛、前字に゜)
横8行を縦に使い、1秒ごとに8文字のひらがなでコンタクトを取ります。
以下は、即時の解読ソフトが開発された後に、墨染研究員がPTCO-278とコンタクトを図った、インタビュー記録です。(PTCO-278の文章は、後から文の区切りを加え、小文字と思わしき部分を小文字に変換しています)
インタビュー記録
【記録278-1】
墨染研究「こんにちは、PTCO-278」
PTCO-278「こんにちは、はかせ。それがわたしのなまえですか」
墨染研究員「その通りです。お話をしても大丈夫かしら」
PTCO-278「うん、ちぇすばんとよばれるより、うれしい」
墨染研究員「まず、貴方は一体なんですか?」
PTCO-278「ちぇすばんいがい、なにものでもない。わかるでしょ」
墨染研究員「分かりますが、そんな事を聞いているのではありません。貴方の異常性についてです」
PTCO-278「あそんでくれたあいて、あつめることかな」
墨染研究員「そうです。なぜ貴方は打ち負かした相手を、あの手だけの石膏に変えてしまうのですか?」
PTCO-278「しょうぎばんがおしえてくれたから」
墨染研究員「はい?」
PTCO-278「あそびにきたしょうぎばんがおしえてくれたんだ。ぼくのあそびかたは、たおしたあいてを、みかたにするって。だから、ぼくもたおしたあいてをとりこんで、みかたにするようにしてみたんだ。やってみたら、すごいたのしい。これくしょんたくさんふえた」
墨染研究員「……ごめんなさい。将棋はそうやって遊ぶものじゃないのよ。対戦している相手を自分の物にするのじゃなくて、試合中に取った駒を、自分の駒として、盤面に新しく置くの」
PTCO-278「え、そうなの。ぜんぜんちがう」
墨染研究員「えぇ……えっと、なら、もうやらない?」
PTCO-278「えっと(しばらくの間)いやだ。それはそれ、これはこれ。だっておともだちをこれくしょんするの、たのしいもん」
墨染研究員「されると困るんだけどね……」
PTCO-278「おねえさんもあそばないかな。おねえさんのてきれいだからこれくしょんしたい」
墨染研究員「私はチェスで勝った覚え無いからパスするわ。これにてインタビューを終了」
インタビュー終了
墨染研究「こんにちは、PTCO-278」
PTCO-278「こんにちは、はかせ。それがわたしのなまえですか」
墨染研究員「その通りです。お話をしても大丈夫かしら」
PTCO-278「うん、ちぇすばんとよばれるより、うれしい」
墨染研究員「まず、貴方は一体なんですか?」
PTCO-278「ちぇすばんいがい、なにものでもない。わかるでしょ」
墨染研究員「分かりますが、そんな事を聞いているのではありません。貴方の異常性についてです」
PTCO-278「あそんでくれたあいて、あつめることかな」
墨染研究員「そうです。なぜ貴方は打ち負かした相手を、あの手だけの石膏に変えてしまうのですか?」
PTCO-278「しょうぎばんがおしえてくれたから」
墨染研究員「はい?」
PTCO-278「あそびにきたしょうぎばんがおしえてくれたんだ。ぼくのあそびかたは、たおしたあいてを、みかたにするって。だから、ぼくもたおしたあいてをとりこんで、みかたにするようにしてみたんだ。やってみたら、すごいたのしい。これくしょんたくさんふえた」
墨染研究員「……ごめんなさい。将棋はそうやって遊ぶものじゃないのよ。対戦している相手を自分の物にするのじゃなくて、試合中に取った駒を、自分の駒として、盤面に新しく置くの」
PTCO-278「え、そうなの。ぜんぜんちがう」
墨染研究員「えぇ……えっと、なら、もうやらない?」
PTCO-278「えっと(しばらくの間)いやだ。それはそれ、これはこれ。だっておともだちをこれくしょんするの、たのしいもん」
墨染研究員「されると困るんだけどね……」
PTCO-278「おねえさんもあそばないかな。おねえさんのてきれいだからこれくしょんしたい」
墨染研究員「私はチェスで勝った覚え無いからパスするわ。これにてインタビューを終了」
インタビュー終了
上記のインタビュー記録から。PTCO-278の亜種が存在することが示唆されており、現在エージェントによる調査が行われています。