礫岩(Conglomerate)

礫岩(Conglomerate)

  • №20110804hkf0004
*
堆積岩の一種で、礫を主要な構成物とする粗粒な砕屑岩。粒径が2ミリメートル以上の砕屑物を礫とよび、礫の大きさから細礫岩(2~4ミリメートル)、中礫岩(4~64ミリメートル)、大礫岩(64~256ミリメートル)、巨礫岩(256ミリメートル以上)に分けられるが、礫と礫のすきまは砂あるいは砂泥で埋められていることが多い。また礫の形から、円磨されて丸みを帯びた礫を主とするものは円礫岩、円磨されず角張った礫からなるものは角礫岩とよばれる。礫岩は氷河による侵食、崖(がけ)崩れ、火山噴火などに伴っても形成されるが、普通は、陸域の山地における隆起・侵食に伴って形成され、陸域およびその周辺海域を特徴づける堆積岩である。そのため、礫岩にはいろいろな種類の岩石の礫が含まれていることが多く、そのことから、礫を供給した後背地の地質を推定することができる。このようなものを多元礫岩というが、まれに一種類の岩石の礫だけからなるものもあり、それは単元礫岩といわれる。礫岩は各地質時代の地層中にみられ、地層内で占める位置から、海進の際に一連の地層の基底にできる基底礫岩、海退の際に一連の地層の最上位にできる頂上礫岩、一連の地層の中に挟まれる層内礫岩などが区別されている。礫岩の分布、地層内での位置、礫の形や種類などは堆積時の環境条件を知る手掛りとなるが、地下深部で形成された深成岩や変成岩がいつ地表に露出したかも礫岩から推定することができる。礫岩が変成作用を受けても、もとの礫岩としての組織・構造が保存されていることがある。そのようなものは礫質片岩とよばれ、礫は変形して偏平に引き伸ばされている。





同じ場所で採集した岩石



他の場所で採集した岩石

最終更新:2011年10月27日 23:27