453 :1:05/02/23 01:58:08 ID:WqhjporC
「いやー、しんどかっただよ」
ナナッシは語る。
彼の周りには足に紐をかけられて杭につながれた3羽の鶏がいた。
ナナッシとモーナーとギーコのいつもの3人が森で木の実を探していたときだ。
「こけ?」
あまり見たことの無い生物との遭遇。
茶色っぽい体に黄色いクチバシ、赤い鶏冠が特徴のあいつだ。
ナナッシは咄嗟にネ申の声を思い出した。そう、あれが鶏なのだと。
「あ!あ!あ!あいつを捕まえるだよ!殺さねぇで捕まえるだよ」
「こけ?!」
叫び出したと思ったら鶏を追いかけるナナッシ、逃げる鶏。
訳が分からずとりあえずナナッシの後追う2人。
しばらく追いかけっこが続き、出たところは、森の外れ、木がまばらに生えた開けた場所だ。
やっとそこまで来て、ナナッシが鶏に袋をかぶせた。
必死に暴れる鶏・・・・
「はぁはぁ・・・やった。こいつがいれば、新しい食い物が手に入るだよ」
「こけ!」「こけ!」「こけ!」
袋の中の鶏の悲鳴を聞いて現れてのか、周りには10羽を超える大群。
一羽の最も鶏冠が大きな鶏が前に出てくる。
「おらおらぁ、われぇ、なにさらしとんねん」
ってな声が聞こえてきそうな迫力を備えてる、恐らく群れのリーダーなのだろう。
その、大きな鶏冠の鶏が時の声をあげると、群れはいっせいに襲い掛かってきた。
引っかき傷とツイバミ傷だらけで、3人は村に戻ってきたが、
3人共に袋に鶏を生け捕りに成功しているところは、ちゃっかりとしているのかもしれない。
村ではじめの家畜。鶏の誕生である。
参照:
最終更新:2005年05月09日 23:58