太陽が呼んでいる ◆E8Sf5PBLn6
そこは楽園だった。弟と共に暮らすことが許されたその場所は―――――楽園だった。
「姉さん!姉さん!」
「ん?」
「これ、僕が見つけてきたんだ。きれいでしょ?姉さんにあげる」
(これはピンクの貝殻!いくら探しても見つからなかったのに)
「ありがとう。イスラ……」
私は幸せだった。弟と『あいつ』とすごす日々が好きだった。この楽園がとても心地よかった。
イスラから貝殻をもらった私は『あいつ』のもとに走る。
――――舞台は楽園の島から地獄の島へ移る。
◆ ◆ ◆
さっきはあんなに明るかったのに今は闇が広がっている。いや、それはいい。それよりも問題なのはこの島の空気だ。いやな感じがする。この憎しみに満ちた場は地獄の島と言うべきか。
「殺し合え…か」
とりあえず現状把握だ。地図とコンパスで場所を確認するとここはA-9らしい。続いて名簿の確認をして――私は愕然とした。
「イスラ…」
名簿には死んだはずの
ビジュの名前もあったが、それはまだ些細なことだ。島の住人の
アリーゼに『あいつ』、そして――大切な弟の名前が載っていた。
「待っていろイスラ…。私が…」
守る。そう言おうとした所で思い出す。今までイスラがどんな気持ちで魔剣を振るってきたか。
それでは駄目だ。あの時と同じ。だったら――イスラに会ったら共に戦おう。あいつはわたしの自慢の弟だ、記憶なんてなくても戦える。
「後は支給品の確認か」
最初に引いたのは子供以上の大きさがありそうな――巨大な剣だった。
「ふっ!…くっ」
重いなんてレベルじゃない。なんなんだこの剣は、もしかしてあの魔剣の類だろうか。私には持つだけの資格がないのか…。強引に剣をデイパックに戻す。
次に出てきたのは槍だ。それもかなりの業物。少し扱ってみたところ少々癖はあるが、私にも使える物みたいだ。
(ん?まだ何かあるな…)
デイパックを探ろうとした時、遠くに炎が見えた。
(なんだ!)
しばらく、炎のあがった方を見ていた。次に起こったことは――爆発。
私は全力で走った。イスラが心配だし、危険人物を放っておけない。
途中、川に流されている一人の少年を見つけた。
(放っておけないな)
少年の手を掴んで引き上げる。気絶していて何も荷物を持っていないようだ。更に少年の胸には何かに貫かれた痕があった。何かあったのだろう。命に別状はなさそうだし、起きたら話を聞いてみよう。
◆ ◆ ◆
暗闇が広がっていた。いや闇黒の空間というべきだろう。その中に一人の少年が――
エルクが佇んでいた。
「また……来ちまったのか」
なら、また来る。父さんに母さん、ジーンにミリルが。
「エルク……」
「ミリルか……」
「一方的にやられてたわね。これで理解した?あなたは誰も助けられない。さっきの人程度止めれなくてアーク達を殺す?そんなの無理よ」
「でも!」
「このまま私たちと暮らしましょ。拒むなら――」
闇の中から父さん、母さん、ジーンが現れる。
「貴方を殺してでもここにいてもらうわ!」
一方的だった。全身を貫かれ、切り刻まれ、心が死んでしまいそうだった。
いつの間にか俺は――氷漬けにされていた。
「貴方は、もう戻れない」
(俺はここで終わるのか?)
そう思った。
(駄目だ!駄目だ!)
必死にその考えを振り払う。
(違う……こいつらは違う。ミリル達じゃねぇ。俺の心の闇。俺の――弱い心!)
炎が駆ける!勝負は一瞬!闇は炎に呑まれ――消えた。
「エルク」
「!」
「やっと……闇を祓えたのね」
「お前の力で……大切な人を守れよ」
「お前はまだこっちに来るにははえーよ」
「エルク……これを」
渡されたのは一振りの剣と――炎だ。小さく、しかし確かな力を感じる『熱い』炎だった。
「あなたは、今までの貴方じゃない、貴方が進むのは闇の道じゃない。貴方は――闇を照らす炎!」
「「「「行きなさい!炎のエルク!!」」」」
「父さん、母さん、ジーン、ミリル……すまねえ。」
俺は駆ける、元いた場所へと。
「俺はもう迷わねえ!ありがとう!行ってくる!」
意識が覚醒する。
◆ ◆ ◆
「気がついたみたいだな。大丈夫か?うなされていたようだが」
エルクが意識を取り戻してはじめて聞いた言葉がそれだった。その声の主はエルクの知らない女性のものだった。
(俺、どうしたんだ)
考える、たしかミリル達と――違う!その前はたしか……。
(あれ?)
やたら体が重い、体を見ると全身ずぶ濡れで服が水を吸っていた。それを見て。
だとしたら、俺はこの人に助けられたのか。そう結論付けたエルクは助けてくれた女性――アズリアに対し礼を述べる。
「ありがとう、あんたが助けてくれたんだな、俺はエルク、ハンターだ」
「初対面で年上の女性に『あんた』か、まあいい。私はアズリア……ただの女だ」
(敵意は無いようだな)
そう判断したアズリアは何があったか尋ねようとした時――脅威の魔人が姿を見せた。
キメラの翼によって飛ばされた魔人
オディ・オブライトが。
「なっ!」
警戒する。当然だ、相手の規格外の闘気――この男の実力はどうみてもギャレオ位では手も足も出ないレベルだ。
更に男の体から発せられる血の臭い。私は槍を構え、ひとまず出方を伺った。
「ほう…、俺は槍など使わぬが……なかなかできるようだな。今の俺は少々機嫌が悪い。貴様が何と言おうと俺と戦ってもらうぞ。楽しませてくれよ……女ぁぁぁあああッ!!!」
「くっ!」
回避できない戦いだ。勝てるか?いや―――勝ってみせるッ!エルクのほうを見て叫ぶ。
「エルクッ!お前はまだ無理をするな!こいつは私が倒すッ!」
――戦闘開始。
◆ ◆ ◆
(速いッ!)
男の神速の一撃を槍で受け、捌く。――ギリギリだ。男の足が負傷していなかったらどうなっていたことか。パワー、スピード、体力、明らかに私より上。技量だけなら私がわずかに勝っているようだが――穿き慣れないスカートのせいで足が動かしづらい。
私が繰り出す突きも全てかわされ、捌かれる。そんな攻防がしばらく続き――男の一撃が私を吹っ飛ばした。
「ちッ!」
なんとか受けきれたか、それに多少距離も取れた。だが安堵している場合ではない。
分が悪い……。相手には回避するという選択肢がある。さらにあれだけの攻撃を受けながら槍に傷一つないが――私の体力が持ちそうに無かった。
長期戦はだめだ。勝つとしたら必殺の技による短期決戦!やるしかない―――槍による『紫電絶華』を!
「ああああああああッ!!!」
両者、駆ける。決着をつける為に。
アズリア・レヴィノスは武芸に秀でた天才である。リィンバウムに存在する武器はドリルを除けば一通り扱える。だがその中でも彼女と最も相性の良い武器は剣なのだ。
秘剣・紫電絶華――超高速の突きの乱舞。剣の天才である彼女ですらそれを会得するのに途方も無い時間をかけた。このレベルの突きは槍で放てるものでは無いのだ。
それでも彼女――アズリアはアズリア・レヴィノスすら成せなかったことに挑む。
この技は未完成の技だ。しかし彼女の強き想いを乗せた必殺の技!
「秘槍・紫電絶華!!!」
どががががががががががが!!!
「なにィッ!」
超高速の突きに男が驚く。……だが、それでも、男は私の突きを全て受けている。これで決まらなければ……負ける。
ひたすらに突く!突く!突く!
そして勝負は決する。
「がはっ!」
アズリアが吹き飛ばされて。
◆ ◆ ◆
アズリアが突然現れた男と戦っている時。俺はまともに動けなかった。まだ気分が悪い、体が重い、全身が痛む。体を動かそうと悪戦苦闘していると――男の拳がアズリアの胴に一撃を叩き込んでいた。
吹き飛ばされるアズリア。呼吸困難に陥っている。
「今の技、なかなかだったぞ女、おまえは『強者』だ。敬意を表して殺してやろう」
男がアズリアに近寄る。止めを刺すために。
俺はなにをやっている?こんなところでじっとしてるな、俺は、俺は……。
「炎のエルクだああああああああッ!!!!!!」
巨大というのもはばかられるほどの劫火がA-9エリアに火柱を突き立てた。
◆ ◆ ◆
「あれは……」
カノンは遠くに炎をみた。
あの炎、間違いないさっきの男のものだ。あの炎はロードブレイザーのような禍々しさが感じられない。ここまで強大では無かったが、さっきの男の炎も確かな『想い』が込められたものだった。
安堵した。あの男が生きていることに。あの男はけして死んだほうが良い人物ではなかったから。
「あまり、会いたくないな……」
だけどこちらにも、譲れないものがある。また会ったら戦うことになるだろう。
炎から逃げるように踵を反し花園に向かう。
程なくして―――狂気に満ちた殺人鬼に出会った。
皆殺しの剣の殺意に支配された少女リンディスに。
「……獲物」
「……魔か、どうやらその剣が本体のようだな」
「アハはハハはハはは、ころす、コロス、殺ス、殺す!」
リンディスがカノンを殺そうと剣を振りかざし、破壊の嵐を巻き起こす!
カノンは軽々とそれを回避し、自分と相手の戦力差を分析する。
『パワー』 かなりあるようだ。負けている気はしないが、警戒するだけの力はある。
『スピード』 これも常人とは思えないな。だが、私には遠く及ばない。
『技量』 論外だな。おそらくはあの剣のせいだろうが…。
結論―――少女自身が魔では無く、無力化の余裕があるならば少女を救おう。私は『英雄』の末裔だから。
一瞬で接近し、少女の鳩尾に一撃を叩き込む。
ここで激怒の腕輪の効果が発揮されなかったのは、カノンにとって幸運だった。
すぐさま下顎に追撃を加え――少女は完全に気絶した。
「さて、どうするか」
考える、この魔はあの魔神に比べたら小さなものだ。なんとかして助けられるだろう。だが正体がわからない以上、うかつに剣に手出しは出来ん。それに、手首を切るのも出来ればしたくない。
「ここからなら花園より神殿のほうが近いな」
カノンはリンディスの荷物と身に着けていた腕輪を回収し、神殿に向かった。リンディスを連れて。
神殿は人が集まりそうな場所だし、この剣のことを知っている者がいるかもしれない。そう思って。
「……壊れているな」
神殿に通じる橋の惨状を見てカノンはそう呟いた。
私一人ならともかく、この少女と共に跳ぶのは難しそうだ。カノンはそう判断し。
「ワイヤーナックル」
カノンの伸びた手は向かいの橋の欄干を掴んで、リンディスと共に壊れた橋を攻略した。
「着いたか」
まだ少女が目覚める気配は無い、気をつけておかないと。
(最悪、この子の手首を切ることになるかもしれないな)
【C-8 神殿入口 一日目 黎明】
【カノン@
WILD ARMS 2nd IGNITION】
[状態]:精神的疲労(小)、ダメージ(微小)
[装備]:勇者ドリル@サモンナイト3(右腕)、Pファイアバグ@
アークザラッドⅡ、激怒の腕輪@
クロノ・トリガー
[道具]:エルクの不明支給品1~2個(未確認)、リンディスの不明支給品0~1個(未確認)、基本支給品一式×3
[思考]
基本:『魔』を滅ぼす。邪魔されない限りそれ以外と戦う気はない。ただし、邪魔者は排除する。
1:少女(リンディス)を救う。そのための情報を得るため、神殿で人探し。(最悪、手首を切る)
2:アシュレーを見つけて討つ。
3:アシュレー以外の『魔』も討つ。(現時点:オディオ、魔王、皆殺しの剣)
4:少女(リンディス)の問題が解決したら花園へ向かい2、3の為に情報を集める。
5:あの男(エルク)には会いたくない。
[備考]:
※参戦時期はエミュレーターゾーンでアシュレーと戦った直後です。
※彼女の言う『魔』とは、モンスター、魔物、悪魔、魔神の類の人外のことです。
※勇者ドリル、Pファイアバグは機械系の参加者及び支給品には誰(どれ)でも装備できるよう改造されています。
※カノンは現在デイパックを三つ持っています。まとめていません。
【
リン(リンディス)@ファイアーエムブレム 烈火の剣】
[状態]:狂戦士、呪い、少し火傷 、気絶、ダメージ(中)
[装備]:皆殺しの剣@ドラゴンクエストIV、
[道具]:なし
[思考]
基本:打倒オディオ
皆殺しの剣による行動方針:見敵必殺
1:殺人を止める、静止できない場合は斬る事も辞さない。
[備考]:
※参戦時期、支援状態は不明
※皆殺しの剣の殺意に影響されています、解呪魔法をかけるか剣を何らかの手段でリンの手から離せば正気には戻ります。
◆ ◆ ◆
アズリアに止めを刺そうとしたオブライトを止めたのは、強大な『炎』だった。
圧倒的な力が魔人の興味を引いた。
「小僧……貴様、何者だ」
「俺は、炎の一族エルクコワラピュール!炎のエルクだ!」
「おもしろい!楽しませてくれよ小僧おおおお!」
体が熱い、既にチャージ状態だ。
そういえば
シュウに聞いたことがあるな。すげー威力の体術があると。
たしかやりかたは……、思い出した。ならやることは。
「リタリエイション」
小僧がなにかやろうとしてるみたいだが関係ない、骨法鉄砲をぶちこんでアクロDDOで止めを刺してやる。
――両者が交差する。
「父さんの力強さが!母さんの心が!ジーンの意思の力が!ミリルの想いが!シュウが教えてくれた技が!……そして、この俺の怒りがッ!てめえをぶっ飛ばす!!!」
リタリエイションにより反射神経が高められたエルクはオブライトの攻撃に対し反撃ポイントを瞬間的に分析。攻撃を見切って――チャージがかかっている炎の拳によるクロスカウンターを一方的にオブライトに叩き込んだ!!
「があああああああああ!!!!」
クロスカウンターの際に源氏の小手がオブライトの腕から外れ。
巨大な体が遥か彼方に吹き飛んでいく。そして―――魔人は海に落ちた。
「はあっ、はあっ、やったか…」
「アズリア!大丈夫なのか!」
「ああ、槍のリーチのおかげで相手の拳を深く入れられずにすんだ、骨も全く問題ない」
エルクを見てみれば、ずぶ濡れだった服は完全に乾いていた。
(本当に炎のような奴だ…触ると火傷しそうだな)
アズリアはエルクを昔の仲間である海賊の頭――カイルと重ねた。
向こうは私を全く疑っていないようだ。信じていいか…。そう考えお互い情報交換しようとした時、エルクの手に剣が握られているのが見えた。
「エルク、そんな剣持っていたか?」
「ん?あれ?いつのまに!」
エルクの手には――『炎の剣』が握られていた。
◆ ◆ ◆
さて、エルクから情報の内容をまとめると、カノンなる者が魔を狩るために行動している。そしてアシュレーの中に魔神が存在していて、魔神を狩るためにアシュレーを狙っていること。
カノンの様子からするとアシュレー自身はおそらく信用なる者ということ。
リーザ、シュウの二人は絶対に信頼できること。
トッシュという者は世界中で指名手配されている極悪人でまず間違い無く殺し合いに乗っていること。
ここで考える、世界中で指名手配されているといわれているが。私は聞いたことが無い。彼が嘘を言っているようにも見えない。わたしがあの楽園にいる間に指名手配された?
いや、それよりもここがリィンバウムでなく彼もリィンバウムの者で無い。そう考えるほうが自然に思えた。
さきほどの炎…あの魔剣を超えかねない力、リィンバウムの力とは思えなかった。
それに、リィンバウムの人間の私が召喚されたんだ。おそらくあの魔王にとってリィンバウムは、リィンバウムにとってのロレイラル、シルターン、サプレス、メイトルパの様なものなのだろう。
エルクにサモナイト石などについて聞いてみると知らないと言う。ほぼ確定か…。
私の情報も伝える。島の仲間のことや異世界の可能性、一応ビジュのことも。
さっきの男が落とした荷物を回収して今後のことを考える。男の荷物と残った支給品の確認をすませ、男の荷物はエルクに渡す。
なるべく、人が集まりそうな場所に行きたいが…、何かあるかもしれないし、一番近い海辺の洞窟から行こう。
後は、槍での『紫電絶華』を完成させないといけないな。
こんな殺し合い乗ってたまるか。『あいつ』なら絶対に乗らない、『あいつ』ならどんな困難も乗り越える。
ふいに、太陽のように微笑みかけてくれる『あいつ』―――――アティの笑顔がよぎった。
(こういうときでも、笑顔だな…)
「エルク…これから、よろしくたのむ」
アズリアは笑った、太陽のように。
【A-9 東部、平野 一日目 黎明】
【炎と紫電】
【エルク@アークザラッドⅡ】
[状態]:ダメージ(小)、疲労(中)
[装備]:炎の剣@アークザラッドⅡ
[道具]:オディ・オブライトの不明支給品1~2個(確認済み)、基本支給品一式
[思考]
基本:みんなで力を合わせて、オディオを倒す。
1:とりあえずアズリアと、海辺の洞窟に向かう。
2:リーザ、シュウ、イスラ、アティ、アリーゼ と合流。
3:カノンを止める。
4:アシュレーは信頼できそう。
5:トッシュを殺す。
6:一応ビジュを警戒。
[備考]:
※参戦時期は『白い家』戦後、スメリアで悪夢にうなされていた時
※カノンからアシュレーの情報を得ました。
※アズリアとお互いの支給品を確認しました。
※A-9にでっかい火柱が立ちました。死角だらけの森林からは見えませんが、神殿からは見えたかもしれません。
※炎の剣@アークザラッドⅡを具現化しました。ただし一度限りの具現化です。
【アズリア@サモンナイト3 】
[状態]:ダメージ(小)、疲労(大)
[装備]:ロンギヌス@
ファイナルファンタジーVI 、源氏の小手@ファイナルファンタジーVI(やや損傷)
[道具]:アガートラーム@WILD ARMS 2nd IGNITION、不明支給品1個(確認済み)、ピンクの貝殻、基本支給品一式
[思考]
基本:力を合わせてオディオを倒し、楽園に帰る。
1:とりあえずエルクと、海辺の洞窟に向かう。
2:リーザ、シュウ、イスラ 、アティ、アリーゼと合流。
3:アシュレーは信頼できそう。
4:トッシュを警戒。一応ビジュも。
5:『秘槍・紫電絶華』の会得。
[備考]:
※参戦時期はイスラED後。
※軍服は着ていません。穿き慣れないスカートを穿いています。
※エルクとお互いの支給品を確認しました。
◆ ◆ ◆
海の上で――俺は目覚めた。
俺は……負けたのか……。
いや!まだだ!俺はまだ死んでねえ!
まだ俺の最強証明は終わっちゃいない!
エルクと言ったなあの小僧……いや戦士か。
今度こそあいつを倒し、俺が最強になってなる。
ピピピピピピピピピピピピピピ
首輪から耳障りな音が聞こえてきた。
「警告する。ここは進入禁止エリアだ、30秒だけ猶予をやろう。さっさと殺し合いに戻れ」
くくくくく……おもしれえ。
俺の首をふっ飛ばそうってわけか。
いいぜ、やってみな。
俺が目指すのは『最強』だ。
こんな首輪なんかに負けてたまるか。
ピピピピピピピピピピピピピピ
「あと10秒……」
ピピピピピピピピピピピピピピ
なんたって、俺はよ……
「5…4…3…2…1…」
「俺こそが『最強』―――オディ・オブライトだ!!」
ピ―――――――バァン!
【オディ・オブライト@LIVE A LIVE 死亡】
【残り48人】
※
マップの外に出たため首輪が爆発しました。
※オディ・オブライトの遺体は島に戻って来る可能性があります。
◆ ◆ ◆
「やったな、エルク」
「そうだね」
「まだ、エルクは強くなるな」
「うん……縛られてこそいないけど、エルクの中にはまだ強い憎しみが宿っている」
「その憎しみを払拭出来た時こそ、エルク…貴方の真の炎の力は開放されるのよ。ね、ジーン」
「ああ、その時が楽しみだなミリル」
「うん!!」
時系列順で読む
投下順で読む
最終更新:2010年06月25日 23:09