2009年1月のインフルエンザに関する情報
自分の施設のある病棟で今シーズンにA型インフルエンザのアウトブレークがあり、9人の患者さまにタミフルの予防内服をしたところ3名が発病した。タミフルが全く効かないとはいえないのではないか。
上記は、2009年1月23日(金)の平成20年度院内感染対策研修会3日目での佐賀大学医学部付属病院感染制御部部長先生の講義でのコメントです。
H3N2型がアウトブレークしたとの解釈も可能な気がしますが・・・。
今シーズン流行しているインフルエンザの約7割がA型で、約3割がB型。A型のうちH1N1型とH3N2型が約5割ずつで、H3N2型とB型のタミフル耐性は世界・国内ともに報告はない。
上記は、2009年1月22日(木)の平成20年度院内感染対策研修会2日目での国立感染症研究所インフルエンザウイルス室室長先生の講義でのコメントです。
下記の「インフルエンザH1N1型、98%がタミフル耐性 **」のリンク先の記載と若干異なっています。
インフルエンザH1N1型、98%がタミフル耐性 **
インフルエンザ抗原迅速検査でA型ならばタミフル無効でタミフル処方せず、B型ならばタミフル処方で良いでしょう。
上記、2009年1月20日(火)昼に副院長先生からのコメントです。
人工呼吸器回路接続可能な汎用ネブライザー「ビガーミスト」を複数患者さまに使用できる体制を、業者とリスク担当師長の間で検討していただいています。2009年1月20日(火)11時現在。
何人の人工呼吸療法中の患者さまに「ビガーミスト」を使用した吸入療法が可能かは、2009年1月20日(火)11時時点で不明です。
「ビガーミスト」の紹介ページは
ここです。
インフルエンザにタミフルが効果無しの印象。
とのことです。現在流行しているA型インフルエンザウイルスの97%がタミフル耐性とのこと。
昨年まで使用していた内服の抗インフルエンザウイルス薬のタミフルの効果が期待できないので、乾燥粉末吸入タイプの抗インフルエンザウイルス薬のリレンザを50人分(1000ブリスター)を2009年1月19日(月)に当院から発注したとのことです。
上記、2009年1月19日(月)昼に副院長先生から。
- グラクソスミスクライン株式会社の患者さま向けリレンザ製品紹介のページはここです。
リレンザ吸入パウダー2ブリスター(5mgx2=10mg)を生理食塩水2mLに溶解して、ネブライザー吸入すると効果があった。
という症例報告があったとのことです。予防投与では10mgを1日1回投与。治療では10mgを1日2回投与。
上記、2009年1月19日(月)昼にグラクソスミスクライン株式会社に薬剤科が電話で確認。
- リレンザのネブライザー吸入に関する2007年4月のPDFドキュメントのリンクです。
- リレンザのネブライザー吸入に関する2004年の日経メディカルの記事のリンクです。
病院で、ネブライザーおよびネブライザー吸入用部品の在庫の確認作業を実施しました。
気管切開患者さま・TPPV[気管切開人工呼吸療法]中のネブライザー吸入の病棟内実施の準備として、上記の確認作業を2009年1月19日(月)ICT(院内感染対策部会)担当師長がされました。
最終更新:2009年02月15日 06:50