ATS
自動列車停止装置
(AutomaticTrainStop)の略称です。JRのATS-Sなどでは、停止(赤)を現示する信号機からある程度手前の位置に列車がさしかかっ
たとき、運転台のベルが警報を発し、運転士が所定の確認扱いをしないと自動的にブレーキがかかって停止させるシステムとなっています。
私鉄など で採用しているものには、信号機で、停止や進行(青)のほか、警戒(黄・黄)、注意(黄)、減速(黄・青)という制限速度を指定したシステム(5灯式)を
採用している場合に、列車がそれぞれの制限速度を超えてきたときにはブレーキをかけて制限速度以下にする機能があるものもあります。
普通鉄道構造規則第159条は「鉄道には、自動列車停止装置を設けなければならない。ただし(略)列車の運行状況及び線区の状況により列車運転の安全に支障を及ぼす恐れのない場合は、この限りでない」と規定しています。
桜井氏は、ATSについて、
福知山線脱線事故の主因は速度超過であることは否定できない。そうであれば、新型ATS(自動列車停止装置)を設置すれば、確かに同様の事故は防止できることになる。しかし、一般的な脱線事故は、防止できない。
在来線での脱線事故の懸念は踏切での乗用車やトラックやダンプカーとの衝突に置かれている。先頭車両が乗用車を巻き込んだならば脱線の確率は高くなる。ダンプカーならば脱線の確率はさらに高くなる。新型ATSではこのような事故には対応できない。(参考)
と述べているが、そもそも赤信号の暴進による追突や本線上への逸走を防ぐ装置がATSである。
踏切事故は、立体化・
警報機や自動しゃ断機の設置、踏切支障検知装置、踏切集中監視装置などの設置で対処するもので、それをATSの設置とともに述べるのは、「乗用車にABSを設置して、側面事故の被害を減少させる」級の頓珍漢である。
また、ATS-P(新型ATS)設置箇所は首都圏では山手線・京浜東北線だけと勘違いしていた(参考 1)が、どうやら中央線にも設置してあると学習された模様である(参考)。
さらに、新幹線にも(山形・秋田新幹線の事を踏まえてはいないと思われる)設置させている(参考)。