21-626「消したい3行目またアフター」

せっかく俺が奢った映画で、ほとんど寝ていた団長殿はこうおっしゃった。
「難解な映画だったわね。もう一度見るわよ。退場しなければ何度でも見れるんでしょ。」
あのー、あなた寝てただけじゃないですか。
「特に、キョンなんか真面目にみてないし。今度は真面目に見なさいよ。今度ふざけたら死刑よ」
(聞いてたよりずっと恐ろしいです。神様が冗談でも『死刑』と言ったら本当に死ぬかもしれませんよ。)ガクガクブルブル
「ずっと寝ていた奴に言われたくないな。何ならあらすじをしゃべってやろうか?」
「ここは涼宮さんの意見を聞いてもう一度見ましょう」
「あたし、途中から来たので、最初から全部見たいです。」
「あたしはもう結構、じゃなくてもう一度見たいです。睨まないで下さい涼宮さん。」
「―――映画―――すごく―――楽しい―――」
「僕もキョンといっしょにもう一度映画を見たいよ。」
「・・・もう一度・・・」
もう一度見たいという意見が多いのなら、俺は反対しないが、一番不真面目だった奴に不真面目と言われるのは我慢できないぞ。

席順はさっきと同じだった。
だが、今度は俺は眠くなり、何度も船をこぎ、その度に佐々木に揺り起こされたり、ハルヒに殴られて起こされたりした。
腹が痛いよー、頬がいたいよー。ハルヒ本気で殴るからなー。
ハルヒも佐々木みたいに優しく起こしてくれないのかねー。殴るにしてもせめて手加減してくれないか。
映画が終わった時、佐々木の顔は茹蛸のように真っ赤になっていた。佐々木は「君のせいじゃないか」と言ったが。
俺何かしたっけなー?覚えていない。
ハルヒ、長門、朝比奈さんの視線がさらに厳しいものになっていた。怖いようー

夜叉の様な瞳をしたハルヒはおっしゃった。
「キョン、不真面目だわね。これは完全に懲罰ものね。皆、キョンの奢りでお昼を食べるわよ。」
「お前だって一回目寝てただろうが。」
(実は、この橘もほとんど寝てました。あたしの横の古泉さんと、前の朝比奈さんは不貞寝っていう感じで寝てましたけど、涼宮さん。気づいてなかったのですか?
長門さんの目が爛々と光って、怖かったです。今も怖いですけど。)
「本当はこんなもんじゃ許せないのだけど、これ以上やると法律に引っかかるかもしれないから我慢してあげているのよ。」
「というか、今のでも充分恐喝罪に問われるぞ。」
「SOS団には、そんな普通のしばりは無いのよ。とにかくあたしの命令が絶対なのよ。」
おいおい、最近まともになったと思ったが、もしかして、最初の頃より酷くなってないか?
結局、古泉が株主優待券でレストランのバイキング奢ってくれたので、何とか俺が破産せずにすんだ。良かった良かった。


佐々木語る「2回目の映画で何が起きたか、賢明な諸君ならわかるよね?え?わからない?
わからないならその旨書いてくれ。僕が説明してあげよう。」
佐々木さんの回想
キョン寝ているな。昨日僕といっしょに頑張ったからなー、○○を。あれだけやれば疲れるのも当然だ。
あ、涼宮さんにもたれかかって。まずい
グイ、ユサユサユサ 優しく引っ張って起こしてやった。
『すまん、佐々木、俺寝ていたか』
『気にすることないよ』
危なかったー

また、キョン寝ているな。今度は僕の方に。キョンの体と僕の体が密着して、、、
幸せ、ずっとこうしていたいよ。
(あ、ちょっと目を離したと思ったら佐々木さんと!!!)
グイグイ、バキ
『痛いな、何するんだ。居眠りしたぐらいで何で殴るんだ。お前も寝てたじゃないか。』
『うるさいわね。真面目に映画見なさい』
『静かに』
もう、良いところだったのに。

あ、今度も涼宮さんにもたれかかって。まずい
グイ、ユサユサユサ
『すまん、佐々木、また俺寝ていたか』
『気にすることないよ』
『佐々木みたいに優しく起こしてもらうと助かるよ』
『どういたしまして』いや、大事にならなくて良かった
バキ
『何するんだハルヒ、何で殴るんだ。本気で殴るなよ』
『映画中にイチャイチャしない』
『あのなー、俺がいつイチャイチャした』
『まだしらばっくれるの』
『静かに』

今度は僕の方に。キョンの体と僕の体が密着して、幸せ。
キョンは手を伸ばして僕の胸を。駄目、これ以上やったらエロパロ行きになっちゃう。
もしかして本当は起きているの?起きていてわざとやっているの?
でもキョンがこんなエロいことを僕にやるのなら怒らないよ、いつでもやってくれ。涼宮さんに同じことをやったら温厚な僕でも殴るけどね。
(あ、また佐々木さんと、許さないわよ!!!)
グイ、バキ、ベキ、ボキ
『痛いな、何するんだ。何発殴るんだ。もっと優しく起こしてくれないのか』
『うるさいわね。本当に寝てたの?あたしが目を離したすきに佐々木さんと』
『静かに』

こんなことがエンドレスで行われていたんだよねー。思い出しただけで顔が赤くなる。
注:○○は勉強です。もちろん変な意味の勉強じゃないよ


藤原語る
「奴等が気になったおかげで2回目の映画がほとんど見れなかったじゃないか。
別に大して面白くはなかったが、、、来週も見に来るけどな。」

(まだまだ続きます、多分)

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最終更新:2007年09月20日 08:24
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