ドグラニオ・ヤーブン

「そこで、後継者を決めようと思う。条件は1つ。人間界を掌握した奴が次のボスだ。最も力のある奴にこのドグラニオ・ヤーブンが築いた全てを譲ってやる!」

【名前】 ドグラニオ・ヤーブン
【読み方】 どぐらにお・やーぶん
【声】 宮本充
【スーツアクター】 神尾直子
【登場作品】 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー
【登場話】 第1話「世間を騒がす快盗さ」
【所属】 異世界犯罪者集団ギャングラー
【分類】 ボス/ステイタス・ゴールド・フィジカル・プロテクト
【犯罪歴】 不明
【犯罪技】 不明
ルパンコレクション 不明
【金庫】 胸部
化けの皮 現時点では未確認
【人間界での犯罪内容】 不明
【武器モチーフ】 刃物
【恐竜モチーフ】 ティラノサウルス
【名前の由来】 親分

【詳細】

ギャングラーを束ねるボス。

500年間もギャングラーのボスとして君臨し、様々な裏世界を牛耳って渡り歩き、100年前にアルセーヌ・ルパンの集めたルパンコレクションを強奪した張本人。
現在は異世界にある屋敷に拠点を置き、様々な犯罪行為を配下のギャングラー怪人達に行わせ、利益を貪っている。

小柄な姿に反して威厳に溢れ、常に右腕としてデストラ・マッジョを側に置いている。
歩く時は杖を所持し、異世界の住人故に非常に長命である為なのか、女医としてゴーシュ・ル・メドゥが健康を管理している模様。

配下のギャングラー怪人に対しては「我が友」と呼び、気安い関係を築いているらしいが、無闇な接近はデストラが押さえ込んでいることから身内と認定してもよほどの人物でない限りは懐に入れない等の警戒は常に怠らないことが伺える。
その一方で奪ったルパンコレクションは独占したりせず、ギャングラー怪人と山分けし、様々な犯罪者を束ねる組織のトップとして相応しい器量を併せ持つ。

999歳の誕生パーティーを迎えた際、「脅して、奪って、殺しまくって、楽しい人生だったが、少々飽きた」と発言。
「『自分の後継者を決める』として人間界を制圧した者に自分が築いてきた全てを譲る」と宣告し、ギャングラー怪人の人間界における犯罪を活発化させるように仕向けた。

上記の宣言でギャングラー怪人達が歓声を上げる中、不敵な笑いを見せ、彼自身には何か別の目的があるようだが…?

ルパンコレクションを保管する黄金の金庫を胸部に持つが、彼だけは無数の鎖で厳重に巻かれた「ステイタス・ゴールド・フィジカル・プロテクト」に分類されている。
金庫の中は無限の空間(異世界)となっており、行方不明のコレクションのほとんどがその中に保管され、複数のコレクションを同時に使用できる他、鎖の方は彼自身も絶対に切れない強度を持つ。

国際警察からも「ギャングラーのボス」として認知されているらしいが、パトレンジャーの咲也と司は#14までその姿を知らなかった模様。

配下の怪人達がどのような手法で人間界を手にするのかは各々の采配に任せ、どんな手段であっても「結果が全て」と寛容な姿勢を崩さない。
夢半ばにしてパトレンジャーとルパンレンジャーに破れ、金庫だけを残して消滅してしまった際、ゴーシュに指示をして「慈悲」と称して巨大化を促す等、「若き野心」を好ましく捉えているようにも見える。

しかしながら自分自身の立場を弁えず、「ギャングラーのボスの椅子」を軽視しているかのような輩には一転して厳しい態度を取る

顕著なのは#14にてトゲーノ・エイブスがデストラとゴーシュを含めた幹部らでパトレンジャーを始末すると言って人間界まで足を運ぶように言い出した一連の事件。
トゲーノはドグラニオを含めた幹部陣へ大言を吐いたはいいが、作戦こそ途中までうまく言っていたにもかかわらず協力者であったオドード・マキシモフを焦りによる判断ミスからパトレンジャーに倒されてしまう。
「ヌルいもんを見せるな」と釘を差していたにも関わらず形勢を覆され焦りを募らせるトゲーノに落胆したドグラニオは、回転ノコギリのようなものを飛ばして目にも留まらぬスピードでトゲーノの周辺を切り刻み、パトレンジャーもろとも攻撃に巻き込むという制裁を課してその場を立ち去った。
もともとトゲーノから「人間界まで来てくれ」と告げられた時点でドグラニオの言葉には多少の苛立ちとも取れる感情が感じられ、この時点ですでにあまり良く思っていなかったであろうことが察せられる(この俺を呼びつけるだと?に近い感情か)。

結果として「ギャングの勲章を手に入れてみせる」と豪語したトゲーノは彼から見限られることになり、「お前の顔など見たくはない」ともデストラを通じて宣告され実質的な破門扱いを受けることになってしまった。
トゲーノはとある思惑からデストラの協力によって新たなコレクションを手に入れ再起を図ろうとし、その様子を「最後の足掻き」として眺めてはいたが、パトレンジャーに敗れた無様な光景に呆れ返り、いつもと違って巨大化の指示を出さず立ち去ろうとする始末。
見かねたらしいゴーシュが「最後のチャンスを与えては?」という問いに「(ゴーシュの)好きにしろ」と徹底した態度をとっている。

ちなみに幹部ら二人は後継者レースに参加する気がないのか今の所事態を静観しており、ドグラニオ自身も彼らに参加を促したりする様子はない。
ただおそらく幹部クラスの地位にいると思われるザミーゴ・デルマに対しては一目を置いているようだ。

そのザミーゴからは「今時、組織背負って生きるなんて面倒、馬鹿しか選びませんよ?」と言われてしまっているが、その言葉になにか思うことがあった模様。

ギャングラー怪人が地球での活動を活発化させた原因となった自身の発言だが、野心に満ちて目立った行動を取るギャングラー達は快盗戦隊ルパンレンジャーと警察戦隊パトレンジャーに倒されていき数を減らしていく一方。
更にはライモン・ガオルファングといった実力者までもが戦死し、ギャングラーという組織の屋台骨は徐々にぐらつきつつあった。

そんな中、これまで野心を見せず自身に忠実だったデストラを焚きつけるように淡々と語る。

「俺はな…デストラ。お前がまた暴れるのを見たかったんだよ」
「俺が手元に置いてなきゃ今頃お前がライバル共を蹴散らして、この椅子を奪い取ってたんじゃねぇかってな…」」


その言葉に目を覚ましたデストラは自ら後継者になることを決意し、二大戦隊を叩き潰すため本格的な行動を開始する。
――――が、その行動も力を合わせた戦隊達によって潰されてしまい、ついにデストラも死亡してしまう。
残ったのが継承戦にも組織にも全く興味を示さない風来坊であるザミーゴと、こちらも後継者の立場よりもギャングラーのボスのお気に入りという肩書そ傘に好き勝手出来るぬるま湯に浸かり続けようとするゴーシュのみ。

最早ギャングラーという組織、そしてそのボスという立場すらも”自分勝手に”捨てることを決意したドグラニオは、ノエルと捉えたゴーシュを利用することで快盗戦隊の正体を周目に晒した上で、土壇場でゴーシュに与えたコレクション全てを没収するという掌返しを行い彼女を切り捨てる。
それら行動を街頭で放送を通して見物していたザミーゴは心底楽しげではあったが、突然切り捨てられてしまったゴーシュは最後の実験と称し実験体に自らの金庫を移植したが、何の意味もなさず死亡と、ドグラニオが築いてきたギャングラーという組織はほぼ崩壊した。

だがそれでもなお唯一人のドグラニオは楽しげに…

【余談】

声を演じる宮本氏は特撮作品での出演は今作が初となる。
『VSアルティメットコレクション』によるとギャングラーの三幹部は、「ギャング」のイメージありそうな物騒な『刃』と『手榴弾』と『銃器』、人体を構成する『骨』と『筋肉』と『内臓』を初期に割りあて、また差別化のため眼の個数を変えており、ボスのドグラニオは「刃と骨をモチーフにした2つ目の幹部」としてデザインされた。また「毛皮のコートを羽織っている」というマフィアのボスっぽいシルエットになるように肩から大量の鎖をジャラジャラ垂らしている。因みに移動補助に使っている杖は、デザイン上は仕込み刀として発注されていたが、作中で一度も振るうことは無かった。

最終更新:2019年07月26日 00:52