トゲーノ・エイブス

【名前】 トゲーノ・エイブス
【読み方】 とげーの・えいぶす
【声】 吉野裕行
【登場作品】 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー
【登場話】 ♯14「はりめぐらされた罠」
♯15「警察官の仕事」
【所属】 異世界犯罪者集団ギャングラー
【分類】 ギャングラー怪人
【武装】 グンカンガン
【犯罪歴】 国際特別警察襲撃
【犯罪技】 ポイズンウニードル
ルパンコレクション①】 「スモール・ワールド~Le petit monde~」(#14)
ルパンコレクション②】 「遠く離れて~Au lain~」(#15)
【金庫/識別番号】 左胸/「909」
化けの皮 パンクファッションの男性
【人間界での犯罪内容】 国際警察を標的とした攻撃→毒針による無差別狙撃
【生物モチーフ】 ウニ
【その他のモチーフ】 スカシカシパン、トゲ、軍艦
【名前の由来】 不明
【暗証番号の由来】 不明

【詳細】

鋭いトゲが寄り集まったウニのような姿のギャングラー怪人

彼の毒針はポイズンニードルならぬ「ポイズンウニードル」という犯罪技であり、突き刺さった人間は針に含まれる猛毒に一瞬にして侵されてしまう。
しかも質の悪いことにこの毒針はパトレンジャーの装備を貫通して毒を与える威力がある上に、即死するわけではなくかなり長い間毒に苦しみ続けることになる遅効性。

通常の弾丸はもとより、ポイズンウニードルを連射する軍艦型のグンカンガンで武装しており、金で暗殺を請け負う暗殺者として名を馳せていた。
基本的にグンカンガンによる狙撃、毒針を放つことによる遠距離攻撃を得意とするが、この毒針を放つスカシカシパンのような装置を駆使し、相手の狙いを読んだ上で罠を張る狡猾な一面も持つ。
しかしながら自信家で自分の能力を過信しているきらいがあり、いざとなれば貴重なルパンコレクションさえも囮にして逃げ出したり、目的を遂げようとする手段を選ばない様子も見せる。

化けの皮はパンクファッションに身を包んだ男性であるようだが、作中ではコグレが提供した写真に写るのみで終始怪人態のまま行動している。

所有するルパンコレクションは身体を小さくする手裏剣、「スモール・ワールド~Le petit monde~」。
巨大化前のトリガーマシン、しかも他のマシンよりさらに小さいトリガーマシンドリルの操縦席に乗り込めるほど小さくなることが出来、

身体を縮小させる能力故に、「小さくなられると金庫が開けられない」とルパンレンジャーを悩ませた。

国際特別警察にを殺された恨みを持つオドード・マキシモフと手を組み後継者レースのトップに躍り出るため、「ギャングの勲章」=「警察官の殺害」をドグラニオ幹部達の前で宣言。
それを特等席で見せるため、自分のボスであるドグラニオをわざわざ人間界まで呼びつけるという大胆な行動を取る。
その誘いに対して不機嫌さをにじませるドグラニオではあったが、これまでとは違うパフォーマンスに興味を示したのかその不満を飲み込んで結局彼の要望を飲み、幹部らと共に人間界へと移動している。

化けの皮を被ったオドードを使った作戦に引っかかり、予め罠を仕掛けたトリガーマシンドリルに単独で乗り込み地中深くに潜行し始めた圭一郎がターゲットとなり、ルパンコレクションの力で小さくなって操縦席付近に仕掛けた装置が発動して彼は猛毒に侵されてしまう。
そうして時間を見計らい、ドグラニオを呼んだポイントに向かおうとするがそこをルパンレンジャーが襲撃してきたため、余計な時間がかかることを嫌ったトゲーノは自ら金庫を開け、ルパンコレクションを囮にオドードとその場を後にする。

そして見物にやってきたドグラニオを含む幹部らの前で、1号のいないパトレンジャーをオドードと共に倒さんと挑みかかるも、卑劣な罠に怒りを見せた彼らの攻撃でオドードのケダマイクを消し飛ばされ、慌てて毒針を投げつけるも3号が弾き飛ばしそれがオドードに突き刺さり毒が回ってしまうというアクシデントに見舞われる。
そのスキを見逃さなかった2号によるバイカー撃退砲を受けオドードは爆死。

まさかの事態に困惑したが、「ヌルいもんを見せた」事でドグラニオもさすがに怒り、彼からの制裁を受けてしまい、気分を害したドグラニオが撤収したことでオドードやパトレンジャーそっちのけでその場から走り去った。

続く#15ではどうにかドグラニオに弁明しようとしたようだが、窓口となったデストラから「ドグラニオ様はもうお前の顔など見たくはない」と面会を拒否され、事実上の追放宣言を受けてしまった模様。
デストラに跪いて懇願したが、クラッシュブラザーズが持っていたコレクションがトリガーマシンだったことを疑問に思ったデストラとの取引により、新たに射程距離を10倍に伸ばすコレクション「遠く離れて~Au lain~」を授けられる。

これにより離れた場所から一方的にグンカンガンによる毒針の乱射が可能になったため、町中でポイズンウニードルを乱射し人々を毒で苦しめた。
買い物途中だった透真がその現場に出くわしたためルパンブルーに快盗チェンジして応戦するも、毒針による弾幕で近づけない。
そこにパトレンジャーの病状を知り、一刻も早くトゲーノを倒そうとする他のルパンレンジャー二人も合流。
イエローが気を引いている間に快盗ブーストでシザーシールドを装備、この盾には毒針が通じず接近を許し金庫を開けられてしまう。

しかし、それを読んで事前に金庫内部に罠を仕掛けていたことで不用意にコレクションを手にとったレッドに毒針を打ち込むことに成功した。
警官殺しだけではドグラニオに認められないと考えたトゲーノはパトレンジャーのみならず、ルパンレンジャーの抹殺も狙っていたのだ。

そこに重症の身ながら押してやってきた2号、3号が現れ、1号のいない中突撃する彼らに応戦。
役割を分担し、接近戦を仕掛ける3号、後方から射撃援護を行う2号の攻撃に翻弄されるも、ドグラニオの攻撃の威力は凄まじく本来1週間は安静にする必要のある彼らはすぐに力尽きてしまい形成逆転。
倒れ伏す二人を始末しようとするも、毒に冒されながらもグッドストライカーと共に駆けつけた圭一郎がパトレン1号に警察チェンジ。
あえてパトレンU号として合体することで毒や負傷によるダメージを分け合って何とかまともに動けるようになったU号の様子を見て形勢が相手に傾きつつあることを察したトゲーノはその場から即座に撤退を図る。
しかしルパンイエローが投げつけたブレードブーメランに足止めされてしまい、そこをイチゲキストライクを叩き込まれ撃破される。

トゲーノの悪あがきはドグラニオによって見られていたものの、失態でついた悪印象は払拭できず、結局倒されてしまったことで呆れ返ったドグラニオはそのまま立ち去ろうとしたが、ゴーシュの慈悲の願いを「好きにしろ」と投げやりに答えたことで何とか巨大化を果たす。
そのことにボスが許してくれたのかと喜びかけるが、ゴーシュが「どうかしら?」と肯定しなかったことでやはり許してくれなかった事を悟り、そのまま両戦隊を始末しようとした。
パトカイザーとの射撃合戦を披露するも、パトカイザーがトリガーマシンクレーン&ドリルを武装したパトカイザーストロングになると、
伸縮自在のクレーン攻撃に翻弄された挙げ句、パトカイザーブレイクアップストライクを受け爆散した。

彼の失敗はひとえに「派手な演出」にこだわり、自分の持ち味を活かそうとしなかった点にあるだろう。
ドグラニオをわざわざ呼びつけ、パトレンジャー達を始末する様子を間近で見せようとした大胆さは、裏を返せば単なる無謀とも取れる。
元々暗殺者として狙撃を得意としていたようだが、正面切っての戦闘は得意でなかったと思われ、デストラは「陰でコソコソ戦う方が向いていた」と評している。

一応はグンカンガンをロッドのように扱い接近戦を仕掛けてはいたが、アウトレンジからの狙撃が出来ず、焦って攻撃した結果味方を巻き込みそこから戦況を覆されるという失態を見せている。

オドードとは手を組んではいたがトゲーノは彼を利用するだけの腹づもりであり、連携らしい連携をしようとしなかったのも#14におけるショーが失敗した理由の一つだろう。
また、作戦場所に向かう途中でルパンレンジャーに絡まれ自身のコレクションを囮にせざるを得なかった、もしくは貴重なコレクションを囮にしてしまうようなトゲーノの性格も失敗の要因の一つだったと言える。
オドードのケダマイクは伏兵がいて初めて高い効果が出るが、二人が姿を見せている状態では効果が薄い。
もしルパンコレクションを有したままで戦闘を行っていれば、オドードのケダマイクで撹乱しつつ小さくなった状態で毒針を打ち込むなどして、パトレンジャーに対して有利に戦えた可能性が高い。

結局の所、自分自身の得意レンジを無視したその無謀とも言える大胆さ、計画に引き込んだオドードの存在の軽視、自身のルパンコレクションを生贄にしてでも生き延びようとする根性等、マフィアのボスに君臨するには資質も運も足りない怪人であった。

【余談】

モチーフはウニ。両肩に化石化したかのようなスカシカシパンが一つずつくっついている。

声を演じた吉野裕行氏は特命戦隊ゴーバスターズにてソウジキロイドを演じて以来の出演となった。

スーツはケルベーロ・ガンガンに改造され、さらにリルス・リピッグに改造された。

最終更新:2025年07月04日 23:26