「馬鹿な…このライモン様がァ――――!」
【詳細】
ライオンに似たギャングラー怪人。
犯罪技である「ライモン・キングサイズ」によって
ゴーシュの手(コレクション)を借りずとも自力で巨大化することが可能。
そのサイズはパトカイザーとエックスエンペラーを軽く見下ろしてしまうほど巨大であり、キングサイズという技名は伊達ではない。
またファング衝撃波という紫色の斬撃を爪から放つ能力を持つ。
金庫は胸部にあり、金色をした特殊な
ステイタス・ゴールドと呼ばれるごく一部の超上級怪人、幹部クラスの実力を持つ怪人にのみ許されたものを所持している。
格納しているのは「医者医者~Docteur, docteur~」。
生命エネルギーを蓄えたブレスレットタイプのコレクションであり、超重症のダメージをも一瞬で回復させてしまう。
VSチェンジャーの銃撃はもちろん、バイカー撃退砲という並み居るギャングラー怪人達を屠ってきた必殺技級のダメージ受け、肉体が四散したとしても、死なずにたちどころに肉体を修復する。
ただでさえファング衝撃波の強力な攻撃技に加え、瞬間的に高速化した上での突撃等、武器に頼らない驚異的なパワーを有するライモンは
ゴーシュ・ル・メドゥによれば「世界の一つや2つくらい簡単に壊してしまう」と言わしめるほどの実力を持ち、
手に入れたコレクションの超回復能力が合わさったことでさらに手のつけられない怪物と化した。
コレクションを奪って弱体化させようにも、ステイタス・ゴールドの特性(暗証番号6桁)もあって打倒するのは並大抵のことではない。
接近戦を得意とするため、解錠のために近寄ることすら困難であり、金庫の特性を知っているためか、むしろダイヤルファイターを押し当て解錠を狙う快盗達をあざ笑うように、番号の解析が終わるまで待つ余裕すら見せることも。
金庫の性質からパトレンジャーだけでは対処不能な強敵である(ただ後々明かされたトリガーマシンの性質を考えると、パスワードを設定しなおせば突破口はある、かもしれない)。
性格は見た目にそぐわぬ豪快そのもの。
戦闘力自体もコレクションの力を抜きにしても強いと自負しており、ライモン軍団と呼ばれる集団をまとめる統率力はあるのだろう。
ただ、ボスである
ドグラニオ・ヤーブンを「
爺さん」呼ばわりし、ドグラニオの邸に勝手に入り込んだ挙げ句ボスの席に座り、ライモン軍団で勝手に酒宴を始めているなど、自らの実力を過信した恐れを知らない言動が目立つ。
そういった気質からか
化けの皮を使わず怪人の姿のまま人間界で悠々自適な犯罪ライフを過ごしていたらしく、
ギーウィ・ニューズィーが諸事情から化けの皮を買い替えた際には、
「
そう言って人間に擬態したがるからやつのところに情報が集まるんだ」として、化けの皮の販売を担当している
ザミーゴ・デルマへの嫌悪の感情を顕にしていた。
この嫌悪感はどうやらライモンの持つコレクションに対してザミーゴのフリーズコールダーによる凍結能力が天敵であることが関係しているらしく、それも込みでザミーゴを敵視し、それをギーウィに指摘されブチギレる一幕もあった(なおザミーゴ自体も自分がライモンのコレクションに対して天敵足り得ることを周知している)。
初登場は#23。
上述の通りドグラニオの邸に突然現れると勝手にボスの席に座り酒宴を行っていた。
その態度にキレた
デストラ・マッジョに対し、「いずれオレのものになるんだから問題ない」と開き直り、同意を求められたドグラニオからも「楽しみにしている」と煽り返される。
それまでは後継者争いにも興味を示さず人間界で好き勝手暮らしていたようだが、他のギャングラー怪人達の不甲斐なさを見て自ら後継者の座を掴み取ろうと行動を起こしたと見える。
それと同時期に、ウシバロックがライモン軍団への新たな料理人を加えるという名目で連続誘拐事件を引き起こしており、それに乗じた快盗達と戦闘を行った。
ダイヤルファイターによる金庫の解錠もエラーを起こして開けることができず、驚いているスキにブルーへ攻撃してブルーダイヤルファイターを破損させている。
そして透真の作る料理とウシバロックが作った料理を食べ比べた結果、「人間界の食事がこんなにうまかったとは!」と叫ぶほど気に入り、透真を新たなお抱えシェフにすることを決定する。
だがその決定に反発したウシバロックが暴れだし、好機と見た快盗達がチェンジして参戦してきたため腹ごなしと称してルパンレッド、イエローをギーウィと共に迎撃する。
圧倒的な実力で両名を圧倒し、斬撃が直撃したかに見えたため倒したと思いこんで悠々と撤退。
その結果シザーシールドを展開して生き延びていたレッド、イエローがウシバロックと戦っていた方へ合流し、彼を撃破されてしまう。
♯24ではウシバロックの死に全く悲しむ素振りを見せず、ギーウィのラッキーペンダント売買を促し、
彼が外見情報を国際警察に知られてしまったためザミーゴから化けの皮を買い替えたときには前述の苦言を呈していた。
だがその際にザミーゴの情報網を逆に利用してやれば良いと思いつき、ギーウィが両戦隊と巨大戦を行う最中ザミーゴと接触し共闘を持ちかける。
そして巨大化したギーウィが戦死したことで部下達の不甲斐なさを怒り、ライモンキングサイズを発動して超巨大化。
戦闘を終えたパトカイザー、エックスエンペラースラッシュに対し強烈な攻撃を放って合体解除に追い込んだ。
♯25ではザミーゴに対し♯24の解答を迫るも、同盟を持ちかけた理由を「天敵である自分を手元に置いておく」ことであるのが本心だと看破され嘲笑われたことに激怒し交戦状態に入る。
「その短気、直したほうが身のため」とザミーゴから忠告されるも聞き入れず、市民からの通報で駆けつけた国際警察が乱入してくるが構わずにザミーゴと戦い続けようとするが、
さっさとザミーゴはその場からいなくなっており、そのままパトレンジャー達と戦うこととなる。
以前の負傷が尾を引いていたパトレンジャーは早期決着を行うべく一撃必殺を狙ってバイカー撃退砲を発動、その直撃を食らうもコレクションの力で瞬時に肉体を修復し、パトレンジャーのあらゆる攻撃を再生力で無力化しながらライモンは暴れ続ける。
そして一人、負傷を押してやってきたルパンエックスも圧倒し、金庫の解錠を試みてエラーが出た彼をファング衝撃波で切り裂き変身を解除させてしまう。
だがノエルはバックルを通してデータを収集しており、その結果ステイタス・ゴールドは暗証番号が6桁であることを突き止めたためダイヤルファイター2つで金庫を開けられることがわかり、
送れてやってきたルパンレンジャー達はコンビネーションでライモンに食らいつくが、生体ミサイルの一撃でブルーとイエローが大きく吹き飛ばされてしまったためレッドは単身でライモンに応戦することになってしまう。
シザー&ブレードダイヤルファイターを快盗ブーストし装備したシザーシールドの防御力で何とか渡り合うレッドだったが防ぐだけではジリ貧であり、
その様子を見ていたパトレンジャー達はつかさの「今優先すべきはライモンの撃破」という一声の元、本来敵対すべきルパンレンジャー達の援護を決定。
目的のため一つにまとまった両戦隊はライモンの両腕を封じ金庫を無防備にすることに成功。そのチャンスにサイクロンとレッドダイヤルファイターを構えたルパンレッドが迫るが、
獅子の四肢を展開したライモンは接近したレッドの手からサイクロンダイヤルファイターを跳ね飛ばしてしまう。
万事休すかと思われたが、復活したルパンエックスが落下するサイクロンダイヤルファイターを掴んで肉薄し、レッドと同時に金庫へダイヤルファイター2つを押し当てたことでついに金庫が解錠。
コレクションを奪われた結果、超回復能力を失ってしまう。
後は全力でぶっ倒すだけ、となるがコレクションがなくても十分に強いと豪語するライモンはキングサイズを発動して超巨大化。
どちらが巨大戦を担当するかで揉める両戦隊だったが、「ルパンコレクションを強くするコレクションの名にかけて最高に強くしてやる!」と叫んだグッティは「超越エックスガッタイム!」を発動。
11台ものVSビークルが超合体したグッドクルカイザーVSXはキングサイズを発動中のライモンと互角の大きさであり、操縦席でレッドと1号が再びもめ始めるものの、グッティが操縦席をシャッフルしたことで事なきを得て戦闘を開始する。
グッドクルカイザーVSXの力は凄まじくライモンと互角以上の戦いを展開していき、獅子の四肢を破壊されて出来たスキにグッドクルカイザービークルラッシュストライクを叩き込まれ、自身の敗北を信じられず上述の断末魔を残し爆散した。
その様子を本拠地から眺めていたデストラは「あんな下品なやつが後継者にならなくてよかった」と安堵する傍ら、ライモンすら倒してしまった両戦隊に対し、ドグラニオは密かに警戒心を強めるのだった。
【余談】
スーツは♯1、♯2に登場した
ガラット・ナーゴの改造。
猫モチーフであったガラットから、百獣の王様として知られるライオンモチーフの怪人へと出世することとなった。
なおガラットの項目にもあるが、
怪人モチーフとコレクションモチーフにはネコ科動物が関係するのが共通点となっている。
声優を務めた江川央生は
炎神戦隊ゴーオンジャーにてライオン+バスモチーフであるバスオンの声を担当しており、あらゆる点でライオンに関わる要素が詰め込まれた怪人であった。
なおスーツ改造のため仕方のないことだが新造された頭部意外はほとんどガラットと同じ姿をしている。
犯罪技の獅子の四肢も、ガラットのネコノオクノテに倣って命名されたであろうことを考えると、裏設定あたりで同族であった可能性もまるっきり無いわけではないだろう。
犯罪歴は「共謀凶暴罪」。
恐らくライモン軍団として徒党と組んで人間界で暴れまわっていた経緯を受けてのものと思われる。
最終更新:2022年08月09日 01:27