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『論点思考』
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『論点思考』 内田 和成
まず大前提として、現象や観察事実を論点と間違えないことが大切だ。一般的に問題点の呼ばれるものの多くは、現象や観察事実であって、論点でないことが多い。
(No.507)
論点は一見してわかる単なる問題点(現象・観察事実)ではない。
(No.667)
本当の原因と症状が出るところが直結していない場合が多いのである。
(No.676)
論点らしきものが目の前に現れたとき、私は次の三つのポイントで問題を検討する。
①解決できるか、できないか。
②解決できるとして実行可能(容易)か。
③解決したらどれだけの効果があるか。
例えば、ある会社の業績が悪く、営業、生産、開発どれにも問題がありそうだが、調べてみると一番の問題すなわち大論点は生産にあることがわかったとしよう。
そういうときに、大論点から着手するとはかぎらない。一番の問題が生産にあることはわかっているが、それを改善すると会社の体力を消耗し、改善途中で倒産してしまう可能性がある。だから、すぐに効果の出そうな営業から手をつけ、キャッシュフローを改善してから、大鉈を振るうことは結構ある。
(No.1511)
必ずしも大論点ではない問題を解決することで、大論点にどんな影響があるのかを考えることも重要だ。
(No.1528)
レベルが違う論点が浮かび上がってきた場合は、とりあえず虫食いのツリーに仮置しておけばいい(図表4-7)。
(No.1562)
経営不振のレストランの例でいえば、まずは常識的にまずいから客が入らないのではないかという仮説を考える。そうなると論点は、お金を払う価値がないほど絶対的にまずいのか、それとも価格や立地・サービスの割にまずいという相対的なものなのかというのが解くべき論点として浮かび上がってくる。
(No.2029)