『ボール箱』(原題:The Cardboard Box, The Adventure of the Cardboard Box)は、アーサー・コナン・ドイルによる短編小説。シャーロック・ホームズシリーズ14番目の短編で、人間の耳が梱包されたボール箱の謎を描く。
収録された短編集について
『ボール箱』は、19世紀の英国における倫理観に鑑みて不適切な内容だったために、第2短編集『シャーロック・ホームズの回想』には当初収録されなかった。後に、倫理観の変化等によって第4短編集『シャーロック・ホームズ最後の挨拶』への収録が決定した。しかし、オリジナルへの回帰意識も相まって、出版社によっては『ボール箱』を『回想』に収録している場合もある。これにより、アメリカ版では描写の重複など様々な不都合が生じてしまっているが、現時点では修正されていない。
あらすじ(以下、すべての章でネタバレを含みます)
ある日、シャーロック・ホームズは新聞で奇妙な事件の報道を目にする。クロイドン在住のスーザン・クッシングという女性のもとに、塩漬けにされた人間の両耳がボール箱に梱包され郵送されたという、猟奇的な内容だった。箱の差出人は不明だが、消印はベルファストのものであったらしい。
スーザンは、以前三人の医学生に部屋を貸し出していたのだが、素行不良が続いたため強制退去させたことがあった。レストレード警部は、これらの状況から医学生が犯人だと推察するが、ホームズは切断された耳の状況から犯人に解剖学的知識はなく、紐の結び目から航海の経験がある人物が犯人だと指摘した。
スーザンは、以前三人の医学生に部屋を貸し出していたのだが、素行不良が続いたため強制退去させたことがあった。レストレード警部は、これらの状況から医学生が犯人だと推察するが、ホームズは切断された耳の状況から犯人に解剖学的知識はなく、紐の結び目から航海の経験がある人物が犯人だと指摘した。
ホームズはスーザンの邸宅を捜査し、彼女にふたりの妹がいることを知る。次女のセイラと三女のメアリだった。セイラはスーザンと不仲になり家を追い出されていて、メアリは結婚してリヴァプール在住だという。